「軸がぶれてるぞ。しっかり体勢を維持して。」

「はひっ！！」

テテスは自分愛用の石鎚を懸命に振りまわす。
昨日の戦いを見て、テテスの弱さを知ったエフィが訓練をつけてやっていた。
確かにあの腕じゃこれから先一人で戦うことは不可能である。
そんな時に苦戦するような敵が現れたら彼女のサポートについている余裕などありはしない。
自分自身で精一杯だろう。
だから彼女には訓練をしてもらうしかないのだ。
彼女の動きからするに石鎚は使い慣れている感があるのだが、型はメチャクチャもいいところ。
どうも力任せに振る癖があるようだ。
その度にエフィの檄が飛ぶ。

「違う違う。大事なのはパワーじゃない、フットワークだ。しっかり自分の身体を足で運べ。」

「は、はいっ！！」

必死で言われたとおり動こうとするテテス。
エフィの訓練は思った以上にスパルタで、見ているこちらが辛くなる。

「足に意識を集中させろ。お前の武器は軽く振って相手を叩けばそれなりのダメージは与えられるんだ。」

「はい！！」

「腰を落とすんじゃない。そう。そこで振り下ろせ。」

「やあ！！たぁっ！！」


「動きが遅い。もう一回だ。」

始めた頃よりもずっと様になってきている。
どうやら自分の間合いも理解したようだ。
これならまあまあ戦えるだろう。

「いいぞ、そこで１、２、３。そうだ、そうだ。」

「やぁっ、とおっ、はっ！！」

「良くできた。今の感覚を忘れるんじゃないぞ。」

「は、はい！！」

「もう一度振り下ろしから連激につなげてみろ。小刻みのフットワークを忘れるな。」

「やあっ、いやあっ、たあぁっ！！」

細かにステップを刻み、石鎚を振り回す。
だんだん足元を意識しながら、腕に力を入れられるようになっていた。
剣術にとっては基礎となる足運びだが、この足運びはあらゆる武術で使われている。
言うなれば武術の基本というところか。

「よし、休憩。」

「は、はひぃっ・・・。」

フラフラした足取りでテテスは俺の方へ歩いてくる。
動き回っていたので彼女の身体は尋常じゃないくらい汗だくだった。
そんな彼女に俺は水筒を差し出す。

「・・・あ、ありがとう。カイさん。」

彼女は水筒を手に取ると吸い付くように口を付け、水を飲み始めた。
よほどのどが渇いていたのだろう。
ゴクッゴクッという良い音が聞こえてきた。
水筒になみなみ入っていた水がすぐに空になる。

「おつかれ、テテス。」

「はい〜、本当に疲れましたぁ・・・。」

「どうだ、エフィの訓練は？」

「正直大変です。やっぱりアタイじゃ無理なのかもしれませんね・・・。」

「そんな事無いな。」

そう言ったのは意外にもエフィだった。
本当に楽しそうな笑顔をうかべながら、テテスを褒める。

「お前は本当に飲み込みがいい。この調子ならすぐに戦えるようになるぞ。」

「そ、そうですか？」

「ああ。だけどもう少し肩の力を抜いたらどうだ？きっともう少し動きがしなやかになると思うぞ。」

「はい。が、頑張ってみます。」

「あとな、この動きなんだが・・・。」

エフィは簡単な動作をつけて改善点を教える。
彼女の教えを聞き漏らさないようテテスは真剣な目つきで話を聞いていた。
この二人、もしかするととてもいいコンビなのではないだろうか。
そう思い、二人の様子を見ていた俺の頬が自然と緩くなる。

「・・・さて、もうそろそろ休憩は終わりにするか。」

「はいっ！！」

「ここからは仕上げの時間だ。最後まで気を抜くなよ！！」

「了解です！！」

そうして日が落ちるまで訓練は続いた。
終わったときにはエフィの息がぜぇぜぇと上がっており、テテスにいたっては地に伏せっている。
どんな訓練をしたのだろうか。
気のせいか二人とも顔が満足そうに見えた。

「ほら、二人ともメシだぞ。多めに作ったからたくさん食べてくれ。」

その言葉を聞いた二人は一目散に駆け寄り、夕飯をパクパク食べ始める。
いやどっちかって言うとガツガツの方が正しいかもしれない。
二人の食べっぷりを見ていると作った俺も報われた気がした。
いつもよりかなり多めに作った食事もすぐになくなり、俺達の間にまったりとした空気が流れる。
ヴェルキスで食料を多めに買っておいて良かった。
この調子じゃいつもの量だと三日ももたない。
幸いミノタウロスの懸賞金とエフィが集めてきた武具を売ったおかげで旅をするには十分すぎるほど金がある。
馬車でも買えば良かったかな。

「ふぁ、ふあぁ〜あ・・・。」

エフィが大きなあくびをする。
おそらく相当疲れたのだろう、しきりに目をこすっている。
このまま放っておくとすぐに眠ってしまいそうだ。

「眠いのか？」

「う、ああ・・・。さすがにはしゃぎすぎたかもしれないね。」

そう言うと彼女は立ち上がり、テントへ向かう。

「じゃあ、ワタシは先に寝るわ。皆おやすみ・・・。」

「おやすみ。」

「おやすみなさい。」

エフィがテントに入るとすぐ、すぅすぅという彼女の寝息が聞こえてきた。
おいおい、いくらなんでも早すぎるだろ。
苦笑しつつテテスの方を見る。
すると彼女も立ち上がり、俺の方へ近づいてきた。

「どうした？テテスも眠いのか？」

「いえっ、あのっ。そ、そのっ。」

何故か慌てているテテス。
そんな彼女の様子に首をかしげる俺。
一体どうしたというのだろうか。
不思議に思い彼女の顔を見つめる。

「あっ、あのぉ。カイさん・・・。」

「ん？」

「ア、アタイと・・・・・・してください。」

「ごめん、よく聞こえない。もう一回言ってくれ。」

何かゴニョゴニョ言っているのだが、全然聞こえない。

「アタイと・・・その。え、えっちしてください。」

なるほど、そういう事か。
そんな事なら別にかまわn・・・ん！？
今『えっち』って言わなかったか！？
気のせいだ、気のせい。
気のせい・・・、ではないだろう。
確実に今『えっち』って言ったぞ、この子。

「ダメ・・・ですか・・・？」

「うっ。」

そういうことを言われるとつい意識して見てしまう。
シャープで筋肉質なエフィと違い、テテスは丸みを帯びた柔らかそうな身体をしている。
太っているという意味ではなく、そのむっちりとした肉感がより彼女の魅力を引き立てていてとても魅力的だ。
胸も確実にエフィよりデカい。
ダメだ、考えれば考えるほど彼女の身体にそそられる。
喉が焼けるように熱い。
声が出せない俺はただ首を縦に振ることしかできなかった。
俺の同意を見て、彼女は表情を柔らかくする。

「では、お、お願いします。」

そう言って俺を押し倒し、目の前に自分の秘所を突きつける。
まだ何もしていないのに少し湿っていた。

「パンツを・・・、脱がしてください・・・。」

俺は言われるがまま彼女の下着を下げる。
甘酸っぱい汗の香りとともに彼女の秘部が露になった。
こんな状態で俺の息子が我慢できるはずがない。
ズボンを突き破る勢いで反り返った。

「わぁ・・・、おっきぃ・・・。」

テテスは丁寧に俺のズボンを脱がすと、硬くなった俺のモノに口づけをする。
そのまま彼女の口内へと誘われた。

「うっ、うあっ・・・。」

何だこれ、気持ちよすぎ・・・。
俺は無我夢中で眼前にある彼女の秘所に舌をいれる。
テテスの甘い嬌声が聞こえた。

「あっ、ひゃっ、んっ・・・。」

何度も何度も舌を出し入れしてやる。
その度に彼女の身体がピクンピクン震えるのがわかった。

「んっ、だめっ！！ひっちゃう、イっちゃうよぉ！！！」

「お、おれもっ！！うあぁっ！！」

「イっちゃう！！イクぅぅぅぅ！！」

俺の精液がテテスの顔を汚し、テテスの吹いた潮が俺の顔を汚す。
しかし彼女は硬くなった俺のモノを離そうとしない。
甘えるような声で俺にすりより

「ダメ・・・、もう我慢できない・・・。入れて・・・。」

とねだった。
まともな思考をできなくなっていた俺は、突き動かされる衝動のまま彼女の中に挿入する。

「あっ、あんっ！！入ったぁ！！奥まではいったぁっ！！」

「うっ。テテスの中・・・、気持ちいいよ・・・。」

女の人の中って、一人一人違うのか・・・。
フィナはぴっちり俺のモノを締め上げるような感じだったが、テテスは全て飲み込むような感覚。
お互い甲乙つけ難いほど気持ちいい。
快楽に身をゆだね腰を振る俺。
俺の息子が出たり入ったりするのがくっきり見えた。
・・・ん？
結合部が赤い・・・？まさか・・・。

「うっ、お前も処女だったのか・・・？」

「やんっ、はぁんっ！！やぁっ！！そ、そうだよ、んあっ！！」

彼女はそのまま俺に背中を向け、お尻を突き出す格好をする。
そうすることでさっきと違った部分が刺激された。

「んうっ、テ、テテスっ！！気持ちいいよ！！」

「あう、あっ、あんあんあん！！わ、わらひもぉっ！！」

腰の動きが止まらない。いや、止められない。
今までとは違う刺激を貪り尽くしたいと俺の身体が求める。
このままではまずい。
また女の子の中に出してしまう。
それだけは何としても回避せねば。
そう心では思っても、身体はテテスの腰を掴み半ば強引に出し入れする。
もう中に出したくて仕方なかった。

「くぅっ！！！イク、イクぞテテス！！」

「出してぇっ、アタヒの中にビューって！！アタイもっ、あんっ、すぐにイクから！！いっぱい、いっぱい出してぇぇぇ！！」

「くうあああああっ！！」

「いっちゃう、いっちゃうよぉぉぉぉ！！」

二人とも絶頂とともにそのまま地面に倒れこむ。
夜の冷えた風が火照った身体にちょうど良かった。
が、冷静になればなるほどどんどん自己嫌悪に陥っていく。
またやっちまった・・・。

「気持ちよかったです、カイさん・・・。」

「あ、ああ。」

うっとりした目で空を見つめるテテス。
まだ夢心地なのかもしれない。

「中に出てますね・・・、カイさんの。」

「ごめん。」

それしか言えなかった。
自分の不甲斐なさに腹が立つ。
わかってたのに・・・、わかってたはずなのに。

「大丈夫ですよ、今日は安全な日です。」

「で、でもっ・・・。」

「それに今日貴方を誘ったのはアタイですよ。子供ができたとしても文句は言えません。」

笑顔で『心配ない』と励ましてくれる。
屈託のない笑顔で笑う彼女は普段の彼女より何倍も魅力的だった。

「また・・・、してくださいね・・・。」

「いいのか？」

「はい。」

そう言うと彼女は立ち上がりパンツをはき直す。
はだけた鎧をしっかり着なおすと、大きなあくびをした。

「では、おやすみなさい。」

「おう、おやすみ。」

そう言ってテントへ入っていく。
俺は荒れた息を整えながら星を見上げた。
すぐにテテスの寝息も聞こえてくる。
今日はちょうど満月、空全体が明るかった。

次は・・・、失敗しない。

心にそう硬くとめて俺はテントにある自分の寝袋に包まった。

■作者メッセージ
一度、書いたものがPCのフリーズで吹っ飛びました。
こんなことならコピーを用意しとけばよかったです。
予定では６時くらいのupできると踏んでいたのですが、こんな時間になり申し訳ありません。
あともう一話書きたいなぁ。

ＰＳ
deru様、感想を書いてくださいましてありがとうございます。
データが吹っ飛び、orz状態の俺の活力源となりました。
このような小説で良ければ、また読んでいただけると幸いです。