連載小説
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第2章 〜ユニコーンの恋〜
森の奥に二人の男女がいた。
一人は人間の小年だが、もう一人は馬の足を持ち額に一本の角を持った女性だった。
そう、女はユニコーンだった。
「愛しているよ、ティアナ」
「ええ、私も愛しているわエリック」
男女はお互いに言葉を述べると二人は近づきキスをした。
この夜、二人は結ばれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガタンゴトン、ガタンゴトン
「旅の方、そろそろ村に着きますよ」
馬車の運転者に声をかけられ俺は目を覚ました。
「ん、う〜ん」
俺は背伸びをして、隣に寝ているリナを起こそうとした。
「リナ、そろそろ村に着くよ」
「・・・なんじゃ、もう着いたのか?」
リナは寝むそうにあくびをした。
・・・あれ?
「リナ?」
俺が呼びかけるとリナは不機嫌そうに言った。
「ゼニス、もうわらわはの名前を忘れたのか?おぬしが付けたくせに」
リナは、ぷく〜と頬を膨らませて言った。
「セ、セナ!?」
起きたのはセナだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

馬車の運転者に礼を言って俺達は村に降りた。
「んーなんじゃこの村は?ただの村かと思えば魔力を感じるぞ」
「あーそれは多分、この村にはユニコーンの加護があるんだよ」
「ユニコーンの加護?」
セナは頭に?を浮かべて言った。
「この村には昔から言い伝えてがあってね、昔、この村の小年とユニコーンが恋に落ちたんだ、そして、恋に落ちた二人は、この村で暮らし、ユニコーンは、小年と自分を受け入れてくれた村に加護を与えたと言い伝えられているんだ、まあ、加護と言っても魔除け程度と後、村の中心に小年とユニコーンの像があるだろ?あそこで告白すると必ず恋が実るて話だよ」
言い終えてると、
「恋が実る・・・///」
セナが顔赤らめている。
どうやらこの手の話に免疫は無いようだ。
俺はニヤニヤしつつセナに声を掛けた。
「セナ、熱でもあるのか?」
「おぬし、分かってて聞いているおるだろう?(怒)」
これ以上からかうと身の危険を感じるので止めとこう。
すると
「ゼニス、その話は本当ですか?」
セナからリナに変わった、あの事件以来このようにリナとセナがころころ変わるので、正直まだ慣れていないのでびっくりする。セナと会話をしていると思えばリナになっていたりと大変だ。まあ、二人とも起きているから対応を変える必要は無いのだろうが。
「ああ、本当だよ、まあ良くあるまじないみたいなもんだと思うけど・・・」
まあ、そんな事よりまずはアイテムの調達だ。
え〜と店はと・・・
「あの、ゼニス・・・///」
「お〜あったあった」
俺は店を見つけた。
「リナ?」
「・・・なんでもないです」
何故か落ち込んでいるリナ。
「全くおぬしは、鋭いのか鈍感なのかどっちなんじゃ?」
また、リナからセナに変わった、いったい何なんだ?
俺達は店へと向かった、中に入るまでリナとセナは不機嫌だった、さっきからかった事を怒っているのか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ガチャ
「いらっしゃいませ〜」
店員が声を掛けてきた。
店には武器や服などいろいろな物を売っていた。
えーと服はと
「服をお買い求めですか?」
店員は営業スマイルを浮かべながらやってきた。
「ああ、ちょっと今の服を変えようと思ってね、地味な服はないかな?後彼女の服も欲しいんだが」
「地味な服ですか・・・?」
店員は訝しげに俺達を見てから
「もしかして、あなた達、逃走中の身ですか?」
「え!」
しまった、露骨に地味な服が欲しいて言ったのが不味かったか!?てか、教団の奴らもう、こんな村にまで情報を流しているのか!?
と俺がいろいろ考えていると
「ズバリ、駆け落ちですね!」
・・・は?
「私、服装を見てピーンと来ました!だってあなたは騎士でしょ、そして彼女は貴族、これは身分違いの二人は恋に落ちた、でも親にその恋は許されず、
それで二人は駆け落ちした、でも逃走するにはその服装は目立つから地味な服をあえて選んだ・・・と言うことですね!?」
店員は目をキラキラさせながら俺に問うてきた。
えーと、本当にただの逃走中の身なんだけどな〜。
「駆け落ち・・・///」
リナは顔を赤らめていた。
「えーまあ、そんなところです。」
俺は苦笑い浮かべながら答えた。
「分りました!私、全身全霊を込めて準備させていただきます!!」
いや、そんな力入れなくても・・・
「まず、あなたの服を準備して来ます!」
「いや、ちょっと!」
店員は奥に引っ込んで行った。
・・・10分後
「これはいかがでしょうか!」
こ、これは!?
「どうですか!?この鎧は全身がオリハルコン製で作られていて、どんな攻撃に耐えられる物となっています。」
慢心せずして何が王か!?と言うセリフが出てきそうな、ピッカピッカの黄金の鎧だった。
「・・・あの俺、地味な服を頼んだんですが・・・」
「確かに地味な服もいいでしょう、ですが!ここは意表をついて、逆に目立つ服装にするんですよ!まさか逃走者がこんな鎧を着ているとは思わないでしょう!」
・・・なるほど、確かにこんな鎧を着ている逃走者はいないだろう、アリか?
「確かにいいかもしれない・・・んなわけねえだろうが!」
ビシ!
俺は店員の額に思いっきり突っ込んだ。
「アイタ!」
「こんなの目立ち過ぎとか以前の問題だろうが!」
そもそもこんなもの着て外を歩くなんてどんな罰ゲームだ?
「そうですか、いい案だと思ったのにな〜」
いやねーよ。
「服は自分で選ぶから彼女の服を準備してくれないか?地味なやつを」
「・・・分りました。」
店員はがっかりした様子で奥に引っ込んだ。
「あの鎧でも良いと思うんじゃがな、ウケ狙いで」
ウケ狙いかよ!?てかまたセナになっているし!
「・・・さて、探すか」
俺は服を探していると一つの服に目が止まった。
それは黒いコートだった。
うん、地味だし、値段は5万、まあこれでいいだろう
「て、5万!?」
俺は思わず声を上げた。
「お客さんどうかしましたか?」
店員が奥から出てきた。
「このコート高くないか!?」
「あ〜それでも結構安くなったんですよ?」
これで?
「だってこれ、ただの黒いコートだろ?」
店員は苦笑しつつ
「それは、ただのコートじゃないですよ?ちょっと着てみてください」
俺は店員に言われたとおりに着た。普通のコートだな。
「これのどこ5万の価値が・・・」
すると店員がナイフで俺の胸を刺した。
ザク
自分が何をされたのか分らなかった、
ただ分かるのは刺されたと言うこと・・・てあれ?
「刺さっていない?」
店員は苦笑を浮かべて
「ね、ただのコートじゃないでしょ?」
「これはいったい・・・?
俺は刺された部分を見るとコートには傷一つ付いていなかった。
「このコートには、特殊な素材とコーティングがされているんですよ。機能としては物理、魔法全般の攻撃を防いでくれます。まあ、衝撃は受けますけどね」
「そいつはすごいな・・・でもこんな物どうやって作ったんだ?」
「それはここだけの話なんですが、実はそれ、人と魔物が合同で作ったんですよ」
「人と魔物が?」
「ええ、まあ、人がやったのはデザインの部分だけで素材とコーティングは魔物の方がやったんですけどね」
確かに人が作れる物じゃないなこれは・・・
「ふむ、確かに微弱ながら魔力を感じるな」
セナが興味を持ったのかペタペタとコートに触った。
「素材自体に魔力を宿しているのか?だとするとそのコーティングをした魔物は相当な奴じゃな」
「・・・まあ、製作過程はいいや、しかし、これほどの物が何故売れないんだ?」
「ああ、皆さんデザインで物を見るので、誰も興味を持ってくれなくて、地味だし機能を説明しても買い手がいなくてその値段になったんですよ」
ああ、まあ地味だし
「よし、これ貰うよ」
「本当ですか?ありがとうございます!」
ゼニスは黒いコートを購入した!
「てあれ、リナは?」
「お連れの方でしたらもう決められましたよ」
え?
店員がカーテンを開けるとそこにはゴシックロリータもとい、ゴスロリを着たリナがいた。
「あの、ゼニス似合っていますか?///」
「あ、ああ似合ってるよ」
うん、ものすごく似合っているのだが・・・
「これ、目立たないか?」
俺は店員に問うと
「いえ、最近の女性はこういったファッションを好む傾向があるので、前の服に比べたらまだ、地味な方ですよ?」
そーなのかー
「ま、まあこれも購入するわ」
「ありがとうございます!」
俺達は服を買い終えると次は武器が置いてある棚に向かった。
そこである物に目が止まった。
「刀か?」
剣が並んでる中、一つだけ刀があった。
「あ、お客さんお目が高いですね、それはちょうどジパングから取り寄せた一級品ですよ!」
俺は刀を取ると
「・・・軽いな」
ヒュンヒュン
と俺が刀を軽く振ると驚くことに全くと言っていいほど重さが感じられなかった。
「どうですか?その風切りは、軽いだけでなく切れ味も抜群ですよ」
「風切り、気に入ったこれを買わせてもうよ」
「ありがとうございます!」
俺が購入を決めるとリナが話かけてきた。
「ゼニス、刀は使えるのですか?」
「ん、ああ俺は剣を使う前は刀を使っていたんだだから問題ないよ」
「そうなのですか?」
俺達は一通り買い物を済ませて外に出ると、そこには一つの集団がいた。
「何なのですかあの集団は?」
リナが疑問に思うのも無理はない、あそこにいるのがただの村人達だったら俺も興味を持たなかっただろう
だが、彼らは武器を持っていたのだ。
「あ〜また行くんですね」
後ろから店員が出てきた。
「また?」
「はい、彼らはここ最近、東の森に現れたユニコーンの捕獲をしようとしているのですよ」
「ユニコーンの捕獲?捕獲してどうするんだ?」
俺は嫌な予感がした。
「まあ、正確には彼らが用があるのはユニコーンの角ですけどね」
「角ですか?」
「ユニコーンの角は高値で売れますからね〜皆さんそれを狙っているのですよ」
「金が目的か、でも何故だ?この村はそんなに金に困ってる様には見えないが・・・」
「いえいえ、これが結構困っているんですよ、ユニコーン象の前で告白すると成就するとかで観光名所になっていたんですが、
ここ最近では観光客も減ってしまって、お金に困ってるんですよね〜」
確かに、俺が去年ぐらいか、遠征でこの村に来た時は観光客がわんさかいたが今じゃ寂れている所もあるな。
「しかし、いくらお金に困っているからって、村のシンボルであるユニコーンを捕獲しようなんて罰当たりもいいところですね」
「はは、確かに」
俺は苦笑いを浮かべつつ集団を見ていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「くそ!どうすればいいんだ!?」
エリックは苛立っていた。
あの夜、俺は彼女と結ばれたことに浮かれていた。
だが、それが誤りだった、彼女と別れた後、誰かが彼女を見かけたらしい。
「くそ!俺がもっと注意していれば!」
だが過ぎた事を後悔しても仕方がない。
すでに村人達はユニコーン捕獲に向けて動き出している。
行動を起こさなければ!
俺は彼女に会うため急いで森に向かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ゼニス、何をしているのですか?」
「し!静かに」
俺達は今、一人の男の後を尾けている。
あの後、俺達は集団の後を尾けていたが、その中一人、集団とは別の道に行く男を見つけたのだ。
「これは、ビンゴかもな」
「ゼニス、私にも分かるように話して下さい」
「あの村の言い伝えを話しただろう?」
「確か青年とユニコーンが恋に落ちたと言う話ですか?」
「ああ、言い伝えが本当なら彼がそうだろう」
俺達は、男に見つからないように付いていくと大きな湖に出た、そこには、男とユニコーンがいた。
「ティアナ今すぐ逃げるんだ!」
「ダメよ、エリック・・・私はあなたを選んだ、だから私はあなたの傍にいるわ」
「ティアナ・・・」
俺達は息を潜めていると、リナが急に立ち上がり、彼らの元へ向かった。
て、リナどうするつもりだ!?
「な、何なんだあんた!?」
「あなたは・・・」
二人はリナに警戒しているようだった。
「そなたらを助けてやるぞ」
口調が変わった、セナか
「どうゆうことだ?」
男は警戒を解かない。
「な、そうじゃろ?ゼニス!」
呼ばれたので俺は姿を見せた。
「もう一人いたのか!?」
男はより一層警戒を強めた。
「待て、俺達はユニコーンを捕獲しにきた訳じゃない」
俺達は事情を話すと男とユニコーンは警戒を解いてくれた。
「先ほどは疑ってしまい申し訳ありません」
とユニコーンのティアナが謝る。
「俺も疑って悪かった、てっきり捕獲しに来たやつらかと思ったんだ」
男の方、エリックも謝った。
「いや、こっちもコソコソと後を尾けていたのが悪かったよ」
「全くじゃ、コソコソじゃなくて堂々としておれば良かったのじゃ」
いや、堂々じゃダメだろ。
「所で、先ほど助けてくれると言ったが具体的にはどうするんだ?」
「ああ、助けると言っても俺達が何かする訳じゃないんだ」

「エリックあんたは、彼女と一緒に村を出る覚悟はあるか?」
「え!?」
ティアナは驚いたが、エリックは淡々と答えた。
「彼女のためなら村を出る覚悟はしていた・・・だが、出た後どうすればいいのかが問題で行動出来なかったんだ」
そこまでの覚悟が出来ているなら大丈夫だろう。
「覚悟が出来ているなら問題ないな、エリック、ウィゼルと言う町を知っているか?」
「いや、聞いたことがないな」
「その町は、人間と魔物が共生しているんだ」
俺はウィゼルについて話をした。
人間と魔物が共生している町は他にもあるが中でもウィゼルは特別だった。
何が特別かと言うと人間と魔物の共生を守る教団がいるのだ。
教団と言えば、魔物を絶対悪として、活動しているのが普通なのだが、ウィゼルの教団は、人間と魔物を平等に扱っているのだ。
罪を犯せば、人間だろうと魔物だろうと制裁を加える、まあ、町の自警団みたいなもんだな。
「すごい、そんな町があるなんて・・・」
エリックは感心した。
「この村から西を目指して進めば辿り着けるが、結構な距離があるから長旅になるぞ?」
「そうか、それなら少し準備が必要だな」
エリックの方は準備さえ整えば行けそうだな後は、
「ティアナさん、あんたもこの森から出ることになるがいいのか?」
俺はティアナさんに言った。
「私は身も心もエリック捧げました、だから彼が行くなら私も行くだけです」
とさらっとすごい事を言った。
「ティアナ・・・///」
「エリック・・・///」
あ〜二人の世界に入ってるな。
「コホン!とりあえず出発は明日でいいかな?」
「ああ、それでいい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、二人と別れた後リナが話しかけてきた。
「ゼニス、これで良かったんでしょうか?」
「ん、何が?」
「確かに私はあの二人の恋を応援したいと思います。でも、彼らを助けてしまったら村の人達は困るじゃないでしょうか?」
驚いたリナがまさか村の事を心配してるなんて思わなかった。
「大丈夫だよ、お金を稼ぐ方法なんて幾らでもあるさ、今回はたまたまユニコーンを見かけたからあんな話になってるだけだよ」
「あ、そうなのですか、私はてっきりユニコーンの角に頼らないほど切羽が詰まってるのかと思っていました」
まあ、切羽詰ってるのは確かなんだろうけど・・・
「それにさ、俺は誰かを犠牲にして、村が助かるだったらそんな村、滅べばいいと思うよ」
我ながら極端な話してるなと思っていると、
「ゼニスは優しいですね」
とリナは言った。
「俺が優しい?」
「はい、優しいです」
リナ笑顔で答えてくれた。
その夜俺達は宿を取り明日に備えて寝ていると異変は起きた。
「・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「リナ?」
俺は向いのベッドに寝ているリナに近づいた。
「大丈夫です、ゼニス、寝ればこの衝動も収まります」
衝動・・・?あ、そうか
俺はリナが普通に食事を取るもんだからすっかり彼女の本来の食事を忘れていた。
そう、彼女はヴァンパイアなのだ、今まで吸血されなかったから全く気がつかなかった。
「リナ・・・」
「あ」
俺はリナをこっち向けさせて首筋を見せた。
「リナ吸いたいか?」
「はぁ、はぁ、はぁ、ゼ・・ニ・・ス」
目の焦点が合っていない、もう限界だろう。
「駄目!!」
「リナ?」
リナは俺を見ないように顔を背けた。
「リナどうしたんだ?俺なら別に・・・」
「それが嫌!」
どうゆうことだ?
「私はゼニスの事が好き!だから、そんな同情なんかで・・・」
それは純粋な告白だった、その行動がたまらなく愛おしく思い俺は
「同情なんかじゃないよ」
「それはどうゆう・・・んむぅ!?」
俺はリナが答える前にキスをした。
「ゼニス?」
「これが答えだよ」
俺は顔を真っ赤にさせながら答えた。
「ゼニス///」
「リナ、おいで」
俺はリナと抱きつくような格好で首筋を見せた。
ガブ
首に痛みが走ったが一瞬だった。
そのままリナの吸血が開始された。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん、ちゅぱ、ちゅぱ、はぁ〜///」
リナの吸血が終わった、いやまだ終わりじゃない。
「リナ・・・///」
「ゼニス・・・///」
吸血行為によってお互い体は火照っている。
後は交わるのみ!
その夜、俺とリナは結ばれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝、お互い昨日の事を意識してしまっているのか、顔を合わせるたびに顔を真赤にしていたが、それも徐々に慣れていき
宿の食堂で普通に食事を取っていた。
その後、俺達はエリックの家に向かった。
エリックはすで準備が終わっていたため、俺達はすぐティアナがいる湖に向かった、
その時だった。
「いやああああああああ!」
悲鳴が聞こえた。
「ティアナ!?」
エリックは走った、俺達もその後に続く、
湖に出るとそこには男達に羽交い締めにされたティアナがいた。
「何だあ〜、お前達は?」
男達はいかにもチンピラ風な男達だった。
「この野郎!ティアナから離れろおおおおお!!」
「エリック待て!」
俺の制止を振りきりエリックは男達に向かって走った。
ドス
その時男の一人がエリックを刺した。
「ティ・・ア・・ナ」
ドサ
「エリック・・・?」
エリックはそのまま崩れるように倒れた。
「いやあああ、エリック!!」
ティアナは暴れるが羽交い締めにされているため動けない。
「ぐへへ、馬鹿な奴だ、俺達に立てつこうなんざ」
男は笑う。
「おい」
「ん、うごあ!?」
俺は顔面に思いっきりパンチを入れてやった。
男は吹っ飛びそのまま気絶した。
男達は呆然としていたが仲間がやられた事に気が付き激情した。
「て、てめー!いったい何者だ!?」
男達は俺を囲んだ。
「通りすがりの旅人さ」
俺は風切りを抜き男達に斬りかかった。
その後は、戦闘と呼べるほどのものじゃなかった。
一方的に俺が敵を倒し、男達はなす術もなくやられていった。
最後の一人がリナを人質に取ろうとしたが、
「おい、動くな!動くとこい、うごあ!?」
男がしゃべり終える前に俺は男に回し蹴りを食らわせた。
「リナ大丈夫か?」
「はい、それよりエリックが・・・」
エリックの出血はひどかった。
「いやぁ、エリック、目を覚まして!!」
ティアナはエリックを抱き抱え涙を流している。
思ったより出血がひどい、これじゃ応急処置をしても助からない。
その時だった。
「ティアナ落ち着くのじゃ」
「え?」
セナだった。
「おぬしの治癒の魔術を使えばエリックは助かるぞ」
あ、そうか、ユニコーンには強力な治癒の魔術が使えるんだった。
「幸いエリックはまだ、死んでおらん今なら助かるじゃろう」
「リナさん、あなたはいったい?」
「わらわの事はどうでもよい!そんな事よりはよ治癒の魔術を使わんか!!」
「は、はい!」
ティアナは治癒の魔術を使い始めた、するとエリックの傷が治り始めた。
「すごい、これが治癒の魔術・・・」
俺は感心していた、ユニコーンの治癒の魔術は強力だと聞いていたがまさかここまでとは、
もう数秒でエリックの傷は完治していた。
「ん・・・ティアナ?」
「ああ、エリック!」
ティアナはエリックに抱きついた。
「あれ?俺をいったい、確か刺されてそのまま倒れてそれから・・・」
「ティアナに感謝するのじゃな、治癒の魔術が無かったらおぬしは死んでいたぞ」
「え?リナさん?」
ティアナとエリックはリナの変わりように驚いていた。
「セナじゃ、まあ、別に覚えなくてもよいぞ」
その後、俺達は森を抜け分かれ道に着いた。
「じゃあ、ここまでだな」
「ありがとうございます。ゼニスさん、リナさん、あなた達がいなかったら私達はここまで来れませんでした。」
ティアナが礼を言う。
「なに、俺達はただ背中を押しただけさあのチンピラどもは予想外だったけどな」
エリック前に出てきて
「ありがとう、あんた達がいなかったら俺は・・・ティアナを外に連れ出す事は出来なかった、本当に感謝している」
エリック頭を下げる。
「ふん、ここから先はおぬしらだけじゃ、しっかりと守るんじゃぞエリック」
セナは言う。
「ああ、俺は必ずティアナを幸せにして見せる」
「ダメよ、エリック、私だけじゃなくてあなたも幸せにならなくちゃ」
「ティアナ・・・///」
「エリック・・・///」
また、二人の世界に入った。
「あーはいはいごちそうさま」
その後俺達は二人とは違う道を進み始めた。
「のう、ゼニス」
「ん、どうしたセナ?」
「あやつらは、幸せになれるのかのう?」
いつものセナらしくない暗いトーンで話かけてきた。
「んーどうだろう?」
「なんじゃ薄情な奴じゃな」
「幸せてやつは自分で掴み取るもんだと思うんだ、だからこれからの努力次第かな?」
「努力か・・・」
「まあ、あの森でエリックの覚悟を見せてもらったからこの先どんな事があっても大丈夫だと思うよ」
「そうか・・・おぬしはどうなんじゃ?」
「え?」
「リナを幸せに出来るのかと聞いておるんじゃ」
「リナだけか?」
「え?」
「俺はセナの事も好きだよ」
「な!?」
「それにさ、欲張りかもしれないけど俺はリナだけじゃなく、セナにも幸せになってほしいんだ」
「な、な」
「ん?」
「こんの節操無しがあああああ!!」
ピシャア!
「ぎゃああああああああああ」
今日も三人は旅をする。
この先つらい事あるだろう、だけど三人は前を向いてただひたすら歩く、目的地なんて無い
それでも彼らは歩き続ける、小年は世界を知るため、そして、大切な人を守るため・・・
少女は愛した人と同じ道を行くと決めた
彼らの旅は続く・・・・





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ガチャ
「いらっしゃいませ〜てあなたですか」
店員はうんざりした様子で入ってきた男を見た。
「いや〜例の物は彼に売ってくれたようですね」
男は笑顔を浮かべながら言う。
「売りましたよ。でもいいんですか、あんな装備売っちゃって?敵を強くするなんてドMですかあなた?」
「ふふふ、ドMですか、そうかもしれませんね〜」
男は愉快そうに笑う。
「彼には強くなってもらわない困るんですよ」
「ふーん、まあ、いいですけど、報酬の方は準備してくれましたか?」
「あーはいはい、どうぞこちらが報酬になります」
男は金の入った分厚い封筒を渡した。
「1、10、100、1000はい確かに受け取りました」
「それでは、私はおいとまします、ご協力感謝しますよ」
「私は二度とあなたの顔は見たくないんですけどね」
「おや、これは嫌われちゃいましたか」
男は店を出た。
「ゼニス、もっと強くなって下さいよ、そして、本気を見せて下さい、あの時見せた殺気を私に・・・ふふふ」
男、ゲイル・マートンは不適笑っていた。
「ゼニス、あなたは私の獲物だ!」

第3章に続く
10/11/23 00:02更新 / きまぐれJYO3
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■作者メッセージ
やっと書けたああああ!!
すいません、早く書けると言いつつ遅くなりました。
頭でイメージ出来てもそれを文字にするのは難しいですね、改めて小説を書く事がいかに難しいのかを思い知らされました。
後読んで頂いた方には分かると思いますが、エロシーン2つほど書けましたが、どうしてもそういうシーンを書こうと思うと恥ずかしくなって書けませんでした。チキン野郎ですいません。エロゲーのシナリオライターてすごいなと思いました。w
後半は結構走り気味に書いたので誤字とか文がおかしいかもしれません。ご指摘頂けるとありがたいと思います。
さて次回ですが、これもまた頭ではイメージは出来てますでもまた、文章にするの難しいんだろうな〜がんばって書きたいと思います。
長文失礼しました。

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