連載小説
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第三章
 店のカウンターに立っているシオスは、これは夢ではないかと思った。
 そこまで広いわけでもない店内は多くの人で溢れていた。しかも、そのほとんどが常連ではなく、普段はこの店に来ることなどないような人ばかりだ。こんなことはシオスが店を引き継いでから一度もなかった。
 その理由は間違いなくカトレアから購入したトリコフルーツだ。シオスは他の果物よりわずかばかり高めの値段で棚に並べたのだが、二箱分の量が完売するまで四日とかからなかった。
 物は試しにと買ってくれた新しい物好きの常連さんが翌日、店の開店より先に買いに来てくれたことは衝撃だった。開店の準備をしていたシオスが「どうしたんです?」と尋ねると、昨日買ったトリコフルーツがおいしかったから、今日も買いに来たと言うのだ。
 値段の設定もよかったらしく、少し割高だが珍しくておいしい果物という噂はすぐに広がった。元より噂は疫病より早く広がるものだが、今回ほどそれを実感したことはなかった。完売した四日目の日には町の東側から来たお客さんも大勢いて、「珍しくておいしい果物があると聞いたけど、どれなの?」という質問に売りきれだと何度答えたか分からない。その結果、いつ入荷されるか分からない果物を買おうと、連日のように足を運ぶお客さんが店内に溢れている。
 売れるとは思ったが、ここまで人を呼び込むとは考えなかったので、シオスとしては予想外の結果に驚くばかりだった。それと同時に、早くカトレアが来てくれないかと店の前を気にして、荷馬車の音がする度にそちらを見てしまう癖がついた。
 待ちに待ったカトレアが再び店を訪れたのは、トリコフルーツが完売してから十日後のことだった。前回と同じように店の前に荷馬車を止めると、軽やかに御者台から降りてきて微笑む。
「お久しぶりね。近くに用があったから、また寄らせてもらったわ」
「わざわざありがとうございます。しかし、助かりましたよ。実は、またトリコフルーツを仕入れさせてもらいたいんですが……」
 シオスがさっそく申し出ると、カトレアは小首を傾げてみせた。
「あら、いきなり商談だなんて、どういう風の吹き回し? 前回はあんなに警戒していたのに」
「え、あ、いや、すいませんっ。ええと、そうですね、何から話そうかな……」
 もっともな指摘をされて慌てるシオスを見て、カトレアは吹き出した。
「ごめんなさい。ちょっと意地悪をしたわ。その様子だと、トリコフルーツは売れたみたいね」
「え、ええ。おかげさまで」
「それはよかった。お望みの品は今日も持ってきているわ。今回はどれだけ買ってくれるのかしら?」
「今回は多めに仕入れようかと思うんですけど、いいですか?」
「もちろんよ。ただ、そうなるとここで商談を続けるよりは裏に回った方がよさそうね。この前の荷揚げ場でいいかしら?」
「話が早くて助かります。僕もすぐ裏に行きますから」
 カトレアはこくりと頷き、御者台に戻ると慣れた手つきで手綱を操り、あっと言う間に角を曲がって見えなくなった。
 シオスも店内を通過し、裏の荷揚げ場に出て彼女の到着を待つ。そしてすぐに栗毛色の馬とともに、カトレアの荷馬車がやってきた。
「さてと。では商談といきましょうか。今回はいくつ買ってくれるのかしら?」
 そう言いつつ軽く首を傾げるのは、カトレア自慢の仕草なのだろう。美人な容姿も手伝って、ものすごく様になっている。
 シオスはそんな仕草に目を奪われつつも、返事はしっかりと返した。
「あるだけ買わせていただくというのは問題ないですか?」
 ここ数日間の客を見るに、十箱買ったとしても間違いなく売れるとシオスは確信している。よって少し強気な仕入れをすることにしたのだ。
 しかし、カトレアは不思議そうにシオスを見つめてきた。
「あの、なにか問題が?」
 予想外の反応に少し戸惑ってしまう。もしかしたら、頭の中でいくらで売りつけるか計算しているのかもしれない。
 そんな事態になったら値段の設定はどうするかと考え始めると、カトレアはふと笑った。
「いえ、二回目にしては随分思い切った仕入れをするなと思っただけ。いいわ、今回は全部で八箱持ってきているから、銀貨十五枚ね」
「十六枚でしょう」
 即座に訂正すると、カトレアは今度ははっきりと笑った。
「あなた、変わっているわね。安く買える時点で大概の商人は指摘せずに気づかなかったふりをするのに。それとも、恩を売りたいのかしら?」
 そう言われると困ってしまう。だが、シオスに恩を売るつもりなどない。指摘したのは、きちんとした取引にしたかったからだ。
「いえ、そんなつもりはないです。ただ、お互いに気持ちのいい取引にしたかっただけで」
「実直ね。まあ、それは私も同じだけど。銀貨で十五枚と言ったのは、なにもうっかり言ったわけではないの。まとめ買いをしてくれたから、一枚分はサービスよ」
「それだと、カトレアさんの儲けが減りますよ?」
「ええ、そうね。だから、銀貨一枚分だけ、別の商品の売り込みをさせてちょうだい」
 そうきたかとシオスは苦笑いを浮かべつつ、カトレアの荷台を眺めた。確かにそこには八箱より多くの木箱が積まれている。
 カトレアは御者台側に積まれた箱の一つをシオスの前に持ってきた。
「もう一つあるの」
 箱を置くと、カトレアは更にもう一箱持ってきて並べる。そして順に覆いを取り払った。言葉通り、そこには別の種類の果物が詰められていて、見たところどちらも果物だった。
 片方はブドウ、もう片方はバナナのようだ。ただ、トリコフルーツと同じで、どちらもシオスの見たことのないものだった。
 ブドウは半透明の赤い実だが、なぜか上半分しかない。まあ、こちらはそういう種類なのかもしれないと納得できる。だが、バナナの方には顔をしかめそうになった。なにしろ黒いのだ。言い方を考慮しなければ、完全に弱り切った廃棄ものにしか見えない。
 顔に感情を出さなかった自信はあるが、カトレアにはお見通しだったらしく、苦笑いだ。
「言いたいことは分かるけど、これはそういう種類なの。ブドウの方はトースイ、バナナはネブリという種類のものね」
「はあ……」
「気のない返事ね。まあいいけど。それで、何箱買ってくれるかしら」
 買って当然のような流れで進めるカトレアを、シオスは驚いたように見つめた。
「今回はやけに強引ですね」
「商人に多少の強引さは必要だもの。それに」
 カトレアはそこで一旦言葉を区切ると、目を細めた。口元にうっすらと笑みが浮かぶ。
「あなたは売れる商品をみすみす見逃すほど、間抜けな商人ではないでしょ?」
 そう言った瞬間、カトレアの赤い瞳に妖しい魔力が宿ったような気がした。彼女の目を見ているといいように操られそうで、シオスはさり気なく視線を商品へ移す。
「値段は?」
「今回の品はどちらもトリコフルーツより貴重だから、銀貨二枚半でいかがかしら」
 実に絶妙な値段だ。トリコフルーツより高いのは確かだが、それでも一般的な果物よりは安い。加えて、シオスにはトリコフルーツでの儲けがある。よって、トリコフルーツに加えてこれらを購入しても、懐が痛むということはないという点がシオスをすぐに決断させた。
「分かりました。では、両方とも二箱ずつ買うということで」
「今回は味見しなくていいの?」
「味は保証してくれるんでしょう?」
 違うんですかと目で問いかけると、カトレアから妖艶な空気が抜けた。それだけでなく、きょとんとしている。
「あの、どうかしましたか?」
 何か対応を間違えたかと思い、少し焦り気味に尋ねると、カトレアはまじまじとシオスを見つめた。
「信用してもらえて嬉しかったと言ったら、笑う?」
 今度はシオスがきょとんとする番だった。
「いえ……そんなことは……」
 真っ直ぐにシオスを見つめてくるカトレアからは、普段の商人らしさはなかった。それだけでなく、声も少ししおらしく感じる。こうなると、今のカトレアは商人ではなく、普通の女性に感じられた。
 しかし、商人という点が抜けるとその並外れた美貌に意識が向いてしまい、上がりそうになったシオスは慌てて視線を逸らす。まるで初心な男の見本みたいだった。
「……話がそれたわね。ビジネスの話に戻すわ。買ってくれたからには、少し説明をしないといけないから」
 そう言ったカトレアの声ははきはきとしていて、先程の様子など一切感じられない。ちらりと横目を向けると、既に商人の顔に戻っていた。
「説明とは?」
「これについてよ。食べ方が普通のものとは違うの」
 カトレアが手にしたのはネブリと言うらしい黒いバナナだ。 
「皮を剥くだけではないんですか?」
「皮を剥くのは間違いではないけど、このバナナは少し変わってるのよ。今から実演してみせるから、見てて」
 言われた通りにシオスが目を向けると、カトレアは丁寧にネブリの皮を剥き始めた。
 中身も黒いのだろうかと勝手に想像していたシオスだが、露わになったネブリの中身を見て驚いた。黒い皮の下から現れたのは赤黒い果肉だったのだ。
「驚くのはまだ早いわ。実はこれも皮なの。ネブリは二重の皮に覆われているのよ」
「では、それも剥くということですか?」
「いいえ。この二枚目の皮を剥くのは難しいわ。でも、このネブリには面白い特性があってね。こうするの」
 言ったと同時に、カトレアは皮ごとネブリを咥えてしまった。そして目を細めつつ、口をもごもごと動かしている。どうやらしゃぶっているらしい。
 カトレアとしては真面目に説明してくれているはずだが、シオスはどうしてもその食べ方よりもカトレアの方に意識がいってしまう。なんというか、妙に艶めかしく見えるのだ。
 そのままだったら確実に変な気分になっていたはずだが、幸いネブリに変化があったことでそれは避けられた。
 皮の内側から膨らんできているのだ。その大きさは最初の黒い皮を剥く前と同じくらいになっている。あれでは破裂してしまうんじゃないだろうか。
 そう思ったシオスの考えは正しかったらしい。
「ん……」
 カトレアがくぐもった声を上げたと同時にネブリが限界を迎えた。ただ、シオスの予想とは違って、破裂したのはネブリの先端だけらしい。その中身はカトレアの口内に放たれ、膨張していた皮がしぼんでいく。
 カトレアは放たれた中身をこくりと飲み下すと、満足そうに笑ってみせる。
「こんな感じに食べるの。ただ、気を付けてほしいのだけど、ネブリの中身はとてもデリケートだから、上手く扱わないと破裂するわ。噛んだり、強い刺激を与えちゃ駄目。説明はこんな感じね。じゃあ、あなたもやってみて」
 房から丁寧に一つを切り離すと、カトレアがそれを手渡してくる。
 最初の黒い皮は思ったよりも薄く、簡単に向けた。そして肝心の二枚目だが、こちらは肉厚でぶよぶよしている。色が赤黒いこともあって、これを口に入れるのは少し勇気がいるかもしれないと思いながら、そっと咥えてみる。
「そのまま舐めるようにしゃぶってみて」
 言われた通りにしてみると、ネブリが膨張し始めたのが分かった。
 最初は抵抗があったが、このような変化があるなら面白い食べ物として期待が持てそうだ。
 そんなことを思った時だ。口内に唐突に酷い苦さが広がり、思わずネブリを吐き捨てていた。デリケートと言われた通りのようで、地面に落ちたネブリは破裂してその中身をぶち撒ける。
「あ、すいません! せっかくの売り物を……」
 慌ててカトレアに謝るシオスだったが、カトレアはカトレアでバツが悪そうに苦笑していた。
「ごめんなさい、私もすっかり忘れていたわ。もう一つ、大事なことがあるの。実はこのネブリの二枚目の皮、なぜか男の口には合わないらしいのよ」
「え……」
 それでは思ったよりも売上げに期待ができない。
 即座にそんな考えが頭をよぎったが、続くカトレアの言葉でそれは打ち消された。
「心配しなくても、男も味わう方法はあるわ。刺激を与えれば破裂することは分かっているのだから、あらかじめ出してから食べればいいのよ」
「ああ、なるほど」
 確かにそうだと納得するシオスに、カトレアは指を立てて言葉を続けた。
「もう一つ。これは相手がいる人限定になってしまうけど、恋人や妻に食べさせてもらうのも方法の一つね」
「食べさせてもらう?」
 口の中に破裂させなければ食べられないのに、それをどう食べさせてもらうというのだろう。
「あら、分からないの? じゃあ、教えてあげる」
 カトレアは房からネブリを千切って皮を剥くと、すぐに咥える。そして先程と同じようにその中身を口に放出させた。
 さて、ここからどうするのだろうと興味の目を向けると、カトレアはいきなりシオスに抱きつき、面喰ったシオスの唇に自分の唇を押しつけてきた。
 シオスの頭の中が一瞬で真っ白になる。
 間近にあるカトレアの整った顔、唇に感じる彼女の柔らかい唇、背中にからまった細く華奢な腕、胸に押し当てられた存在感のある弾力。口内にはネブリの果肉の味が広がっていたが、それを味わう余裕などなかった。
 シオスがなんとかそれを飲み込んだ時には、カトレアは体を離していて、悪戯っぽく微笑んでいた。
「味はどうだった?」
 シオスはしばらく呆然としたままで返事もできなかったが、やがて意識がなんとか現実に戻ってくると、呟くように言った。
「よく分からなかった、かな」
 ネブリの果肉とキス、両方に対しての正直な感想だった。


「マスター、ビール二つ追加です!」
 威勢のいい声とともにローナがジョッキを持ってきた。
 アデルはそれを受け取ると即座にビールを注ぎ、ローナに渡す。それを受け取ったローナは足早に厨房を出ていった。
 大概の仕事が終わって人々が帰路につく時間だからか、酒場の厨房は大忙しだ。
 酒場『イコール』もそれは同じで、大して広くもない厨房ではアデルが酒と料理の準備に汗を流していた。
 汚れた水がなかなか改善されないせいで水を使った酒の味は悪くなる一方なのだが、客足は遠のくどころか増加していて、アデルは毎夜嬉しい悲鳴を上げている。
 厚めに切って味付けした豚肉を焼きつつ店内に目を向けると、ほぼ全席が埋まっている。そんな中を、しっかり者のローナとのんびり屋のリゼが動き回っていた。この二人は数人雇った娘の中でここまで残っただけあって、アデルも信頼している。問題は二人ともそこそこ見目好いせいでよく男に声をかけられ、おしゃべりに興じてしまう点だろうか。あれさえなければ文句はないのだが、最近は忙しいのでそうする暇もないだろう。
 アデルは目を店内から厨房に向ける。そこには新しく雇った娘が手際良く料理を作っていた。そして、この娘こそが『イコール』がここまで繁盛している理由なのだ。
 隣り町から稼ぎに来たというエステルが働きたいと店を尋ねてきたのは二週間ほど前になる。彼女と面会した時、アデルは採用するのを少し躊躇った。それというのも、その容姿から男目当てで働きたいだけで、そこまで役には立たないと思ったのだ。だが、本人が料理もできると言うので試しに何品か作ってもらったところ、その出来栄えは見事なもので、すぐに採用となった。
 料理だけでなく接客も見事なもので、酔った客をおだてて更に追加注文を取ってくるなど、男の扱い方というものを熟知している感じだった。加えて、すれ違った誰もが振り返るような容姿なので、すぐに美人の新人娘という噂が客達の間で広まり、今日に至る。
 文字通り看板娘となったエステルはこの忙しさでも笑みを崩さず、作った料理を載せた皿を器用に両手に持つと自ら客のところに運び、酔客の絡みを軽くいなして戻ってくる。
「マスター、焼き豚の追加が入りましたけど、そのまま焼けます?」
「ああ、ごめん。これが終わったら、次は鯉の煮つけを作らなくちゃいけないんだ。悪いけど、頼んでいいかな」
「分かりました」
 軽く頭を下げ、エステルはさっそくてきぱきと準備を始めていく。
 その様子を見て、アデルはすごい掘り出し物を見つけたものだとつくづく思わざるを得ない。
 エステルが厨房を手伝ってくれることもあって、この日もなんとか全ての注文を捌くことができた。
 最後まで残っていた馴染みの靴職人の三人が出て行くと、ようやく店は静かになった。
「はぁ、疲れた〜……」
「まったくですねぇ」
 ローナとリゼがテーブル席に着き、ぐったりと椅子に背を預ける。二人とも若いとはいえ、休む間もなく働きっぱなしだったので、さすがに体にきているのだろう。
「二人ともお疲れ様。これ、今日のまかないだよ」
 今日の売れ残りの食材を使って作ったローストチキンやら焼き鮭などを持っていくと、二人は瞬時に身を乗り出した。
「待ってましたっ」
「これのために生きている気がしますねぇ」
「リゼちゃん、その言葉はちょっとおっさんくさいよ」
「事実なんだから仕方ないじゃないですかぁ。それよりマスター、お酒は?」
「はいはい、今持ってくるよ」
「マスター、エステルさんは? 私のお腹が限界なんですけど」
「あの子なら、まだ厨房にいたな。お酒を取ってくるついでに呼んでくるよ」
 特に決まっているわけではないのだが、店が落ち着いた後の休憩は全員で取るというのが暗黙の了解になっている。そのため、人が揃わないと始められないのだ。
「その必要はありませんよ」
 声の方を向けば、両手に盆を持ったエステルが立っていた。右手の盆にはいくつかの酒瓶、左手の盆にはケーキらしきものを持っている。
「売れ残りのお酒を持ってきましたから、マスターも座って下さい」
「そうか。ありがとう」
「エステルさん、それは?」
 ローナの視線はエステルが左手に持ったケーキに注がれている。よく見ると、タルトのようだ。
「これは私からのまかないよ。いいものが買えたから、作ってみたの」
 そう言いつつ、エステルが盆からタルトの載った皿を置く。それを見て、真っ先にローナが驚きの声を上げた。
「これって、もしかしてソロニールのトリコフルーツですか?」
「ええ。この間、いくつか買えたから、それをタルトにしてみたの」
 トリコフルーツの存在はアデルも知っている。最近、町で流行の果物だ。特に女性には大人気で、販売する店が一つしかないことも手伝って、瞬時に売り切れてしまうらしい。
 店の位置は近いので、アデルも興味本位で何度か買いに行ったこともあるのだが、いつ行っても売っているのを見たことがない。だから、調理されているとはいえ、実物を見るのは初めてだ。
 一方、ローナとリゼは何度か買ったことがあるらしく、二人の視線はトリコフルーツのタルトに釘付けだった。
「なかなか買えないのに、いただいちゃっていいんですかぁ?」
「ええ、もちろん。せっかく作ってきたのだから、食べてくれないと困るわ。マスターの分もちゃんとありますから、デザートにどうぞ」
 そう言って、エステルは微笑んだ。
13/09/06 20:47更新 / エンプティ
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■作者メッセージ
どうもエンプティです。
話がゆっくりと進み始めました。
次回はまた別の人物視点となります。
そろそろエステルも本格的に動きだしますので、お楽しみに。
ではまた次回でお会いしましょう。

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