連載小説
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44 砂漠はとても危険なところらしい
そして今、俺達は若干緑が残っているが、一面がほとんど砂ばかりのこの場所にモンスターラグーンのメンバーといるわけだぜ!!
え?船旅の説明はどうしたって?
おいおい…忘れたのかい?俺はパッと移動を選んだんだぜ!?
だから…多分航海はしたんだけど、そのときの記憶を忘れてしまったんだよ!
多分な…?

「……それにしても、熱そうだなぁ…最近まで冬だったって言うのに…」
それに…俺、砂漠って嫌いなんだよなぁ…だって、砂は服の間に入ってくるし、口の中はじゃりじゃりするし…日射は強いし…
など、嫌な部分をあげればきりが無いんだが…一番の決め手はそう…
この砂漠のうわさはフェルス興国にも届いていてさ…
時の砂漠フルーレって名前の砂漠で、年に何回か物凄い砂塵の大竜巻が発生するらしいんだ!なんて危険…
それに、この砂漠には多くの考古学者が来ていて、多くの古代建築が眠っているらしいんだけどまだ未開の地も多いらしいんだ!!今、俺達がいる場所は小さな町になっておりまだ安全だけど、一歩足を踏みいれれば野生の魔物の女性達はいるし、考古学者の護衛の方々にも柄の悪い人も多くいるって話なんだ。

で…メリィは今日…どうするつもりなんだ?
まさか…今日出発するつもりじゃないだろうな…
なんて思いながらメリィのところに行ってメリィに聞いてみたんだ。
「メリィ…今日はどうするつもりなんだ?ま、まさか…行くって事はないよな?」
「…行くわよ?当然」
……ふ、俺はこんな気はしていたんだ!!
墓場の時だってそう…一体何を急いでいるのか、メリィはその場にとどまるって事を知らないしな…

で、俺が引きつった顔でメリィを見ている時だった…
「あの〜…らくだはいかがですか〜?早いですよ〜」
いきなり俺はサングラスをつけた不思議な女の子に話しかけられたわけだが…
か、金が欲しいのか!?お、俺のような何のとりえも無い男から金を脅し取るつもりなのか!?

「ちょっと、こっちの方に来ていただけませんか?」
そう言って俺は人ごみから離れた場所に半ば強引に連れて行かれたんだ…
ふっ…ジパングでも散々お金をぶんどられてきたのに…ここに来ても、早々俺のお金を狙う女の子が…
よし…俺は決めたぞ!!
これからは分捕られてもいいほうの財布と、ダメな財布を両方作って持っていこう!!そうすれば…俺の宿の経営が悪くなることはないし…

そう決まれば、俺がやることは一つ…
この女の子にお金を渡してすばやく開放してもらおうじゃないか!
それが…もっとも効率的な方法…だろ?
俺はそう決断し、財布の中から銀貨を10枚出してこう言ったんだ!!
「頼む…これで俺のことを開放してください!俺のようなひょろくて人間の男の屑のような存在を狙うよりも、他のお金を持っている人を狙ったほうがいいですよ?」
「え…あの…その…私は決してそういうつもりじゃなくて、らくだをレンタルいたしますのでそれを借りていかないのかと…」

……あれ?俺ってまさか勘違いしているのか?
俺はてっきりお金を無理やり脅し取ろうとしている類の方かと…
そ、それにしても…らくだって言ったよな?
いや…レンタルしてもしも砂漠のどこかでらくだとはぐれたりしたら申し訳ないし…今回は断らせてもらおう…
常に物事はもっとも悪い方向を考えないといけないしな!!

「えっと…今回は遠慮します…では、一緒に来た人たちとはぐれてはいけませんので俺はコレで…」
俺はそう言って立ち去ろうとしたんだけど…
どうしてかこの子…俺の服を掴んで離そうとしないんだよ!
まてよ…もしかしたら、らくだの方が嘘の話だったって可能性があったんじゃないのか!?
もしそうだったとしたら、俺をここまで引き止めることも納得が…

俺がそう深く考え始めていたときだった。
「あれ?スージーじゃねえか!?また客引きでもやって怪しまれているのか?」
「ドルゴさん…怪しいというのは酷いですよ…私は精一杯やっているんですから…」
奥の方から人当たりのよさそうなおじさんが近づきざまにこういってきたんだ。
それにしても…あの怪しい女の子スージーって名前だったのか…
で、このおじさんがドルゴさん…かぁ…

「悪いな…スージーの奴、しつこかっただろ?」
「いえ…別に…」
まぁ、俺の勘違いだって可能性も捨てきれないわけだから…そこまで言うのも悪いって俺は思ったんだ。
とにかく、俺は今すぐこの場から離れたいんだよ!!
これから先に砂漠越えが待っているというのに…このようなところで必要以上に疲れることをする必要が無いんだよ!!

で、それ以上ここにいる必要も無いと判断した俺は、そっとその場所から去ろうとしたんだが…
どうしてこういったタイミングで毎回俺は逃げられなくなるのか…
半空気状態の俺はやはり、絶妙なタイミングでドルゴって人に話しかけられたんだ…
「あんたは、今日はどんな目的でここに来たんだ?やっぱりあんたも考古学者なのかい?」
「いえ…その、俺は旅の途中なんですよ…」
「旅人か!?今の時期はちょっと…運が悪いなぁ…」
……何!?う、運が悪いって言ったか!?
こ、この時期に一体何があるって言うんだ!?

だが、俺はこれ以上聞くことは出来なかったんだ…
いや…メリィが来て、むりやり旅に行くから早く来いって俺を引っ張って行ったから勧進の所が聞けなかったんだよぉ!!
あぁ…どんなことだったのか…気になる…気になるぜ…

そう思いながらもメリィと歩いていると、俺はあることに気がついたんだ!!
モンスターラグーンのメンバーが何人か足りないじゃないか!!
「…きーちゃんとセムちゃんとチェルシーはどこに行ったんだ?」
「それを探しに行くんでしょ…きーちゃんはともかく…セムとチェルシーまでどこか行くなんて…困ったものだわ」
そうか…この三人の中できーちゃんを見つけるのが一番大変なんだよなぁ…
だって、セムはあそこで見知らぬ男性と話しかけているし、チェルシーはなんだか敵対心むき出しで女性を睨んでいるし…
もう見つかってるもんなぁ…二人は…
って…ちょっと待て!?
セムちゃんの近くに男が!?こ、この事実をグロリア様が知ったら…
あの男の人生が修羅の道に陥るんじゃないのか!?
この事実…は、早く何とかしないと!!

「おーい!!そこの青年!!今すぐセム様から離れるんだ!!」
俺はその青年のところに慌てて走って行ったんだ!!
「え…?僕ですか?」
「あぁ!!君は今、大変恐れ多い人物と話しかけているんだ!!一見優しそうに見えるが、このお方の母親のグロリア様は君のその後の人生なんか一瞬で砕くことができる方なんだ!!」
「ひ…ひぃぃ…」
ふぅ…セムちゃんとの距離をかなり開けたところを見ると…わかってくれたようだな…

内心、俺もひやひやしていたがひとまずセムちゃんの気にいらない発言はしなかったようだなぁ…よかったぜ…
「セムちゃん…この人が何か気に入らないことを言わなかったかい?」
「え…?(砂漠のことを聞いていただけなのに…変なデメさん)」
「いや…気にしなくてもいいよ」
ところで…この青年は一体何の目的でセムちゃんに近づいたんだ?

俺は非常にそのことが気になったので、セムちゃんがメリィの元に戻ったとき、そっと青年に聞いてみたんだ!!
「君…どうしてセムちゃんと話そうと思ったんだい?」
「え……ちょっと助けていただきたくて…」
「助け…?」
俺は助けって聞いた瞬間、またあることを考えてしまったんだ。
セムちゃんに助けを求めても意味無いと思うんだよ!!
普通のマンティスの女の子に…助けを求めるほどに慌てている状況だったということなのか…
まぁ、俺はどれだけ頼まれても多分…依頼は聞いてあげないんだけどなぁ!?
だって……助けるって事はそれすなわち…俺の身が危険にさらされるってことだろ?嫌だよそんなの…

俺がそう思いながらも、若干助けて欲しいって言っていたからどんなことなのか気になっていたんだ。
だからといって…そのことを聞く勇気は俺にはないけどな!?
そう思っていたときだった…
「そうだ!!あの…あなたが僕のお願いを聞いてくれませんか?」
うわぁっ…来たよ!?来ちゃったよ…!?
このタイミングで俺に話を振ってくるなんて…狙っているとしか思えない正確さじゃないか!!
ま、まぁ…話だけでも聞いておくかなぁ…

「…お願いって?」
「あなたも多分、砂漠を越える旅の方とお見受けしました!!僕の名前はレノンっていうんですが、次の三つのお願いを聞いていただきたいんです!」
……えぇ!?み、三つだと!?
俺はてっきり、依頼は一つだと思っていたのに…
「一つ目と二つ目は本人にも会って話して欲しいんですけど…後でここに連れてくるので、三つ目の僕のお願いを少し…」
「ま、まぁ…そこまでたいへんな依頼じゃないなら…いいですけど…」
俺はそう言って、一応レノンさんの依頼を聞いてみることにしたんだ。

「実は、僕はこの時の砂漠フルーレの各名所を案内する仕事をしているんですけど、野暮用で砂漠に出ている仲間のところに行くことが出来なくて…この書類を砂漠の第二テント地域まで持っていって欲しいんです!」
……なんだ…物を運ぶだけか…別にそれだったらやってあげてもいいかなぁ…って思うけど、ちょっと待て!!
俺…第二テント地域って場所がどこにあるのか知らないぞ!?
場所を知らないのに持っていくなんて不可能だぞ…?
「俺…この砂漠には来たばかりで、第二テント地域ってのがどこにあるのかわからないんですが…」
俺はそのことを正直にレノンさんに告げたんだ…
これで、だったらいいですとか言ってくれたらこっちも気が楽なんだけど…

「あ…じゃあ、僕が作成しているこの砂漠マップをどうぞ」
そう言ってレノンさんは俺にマップを渡してきたんだ…
ま、まさかこう来るとはな…なんて俺は言わないぜ?
思いはするけどなぁ!?
で、受け取った砂漠マップって物を見てみたんだが…おぉ!?
す、凄い正確に場所の事とか安全な砂漠通行ルートとか書いているじゃないか!
思わぬところでとてもいいものを手に入れたぜ!!ふっ…話ってのは聞いてみるものだなぁ…
俺は深くそう思ったのだった…で、ついでに俺は書類を第二テント地域まで持っていってあげるって事も決めたんだ!!
いや……次の町に行くための道のちょうど途中にあるから…いいかなって思ってね?

で、俺がその書類を運んであげるって事をいった後、レノンさんは俺にちょっと待っててくださいって言ってどこかにいったんだけど…
どこにいったんだろうか?
そう思うこと30分…遂にレノンさんが戻ってきたんだよ!!
二人知らない女性を引き連れてだけど…

「この人がメリィさんで、この人がシャオって人です!」
レノンさんはこういいながら、金髪のサキュバスの女性とハーピーの女性を交互に指差したんだ…
なるほど…サキュバスがメリィでハーピーがシャオだな…OK…OKって…
「メリィ!?」
「…私がどうかしました?」
…まさか、知り合いと同じ名前の人がいたなんてなぁ…正直、世の中って広いようで狭いって最近思い始めてきたぜ…俺はな?
だが、俺が大きな声でメリィって叫んだからだろうか…遠くの方でモンスターラグーンのメンバーと話しかけていたメリィまでこっちに来たんだよ!!
こっちのメリィとあっちのメリィが…えっとメリィはこっちで、あっちもメリィだから…どうやって呼べばいいんだよ!?紛らわしい!

俺は散々悩んだ末、サキュバスのメリィの方を、メリィとサキュバス…あわせてメリィバスと呼ぶことにしたんだ!!
え…?ネーミングセンスを疑うって…?そ、そんな事言うなよ!!
本人結構気にしてるんだよ!?
などと思いながらも…俺はメリィバスさんの依頼の方を聞いてみたのだった…
「メリィさんは、俺にどんなことを頼みたいんですか?」
「あの…この先の砂漠にステンバイと呼ばれる地域があって、そこにいる女性に渡して欲しい手紙があるの…」
そう言って俺に手紙を渡してくるメリィバスさん…ステンバイ…?
俺はさっきもらったばかりの地図にそういった場所があったかどうかを少し確認してみたんだが…
あったぞ!!第一テント地域と第二テント地域の間の若干右の方に…
えっとわかりやすくあらわすとしたら…そうだな…

第二テント地域

       >ステンバイ

第一テント地域

って感じかな?わかりにくかったら…無視してもらっても構わないよ…
まぁ…ちょっと右にすれるけど大した変化じゃないし…結局目的地に着くのなら寄り道してもいいかな…
そうおもった俺は、メリィバスさんの依頼も受けておくことにしたんだ。
で、最後はシャオさんの依頼だけだが…
俺はそう思ってシャオさんの方を向いたんだが…な、なんだ!?あのメリィの羨ましいものを見るような…半ば、殺意のこもった目は!?

俺は、余りのメリィの恐ろしさに思わず我が目を疑ったぜ…
ついでに、二度見てしまうほど…メリィはいまシャオに嫉妬の感情をなぜか抱いていたんだ。
だが…俺はようやくなぜかわかったぜ!!
そう…メリィは自分の胸がないことにコンプレックスを抱いていながらも、内心では種族差があるから仕方が無い…そう思っていたはずなんだ!!
それなのに、今ここに胸の大きい…まさに巨乳のハーピーが現れたことにより…その考えが否定されたって事なのさ!!
その事実によりメリィが受けた精神的ダメージは…メリィの精神面HPをオーバーキルしたって事だよ!!

「ちょっと…そこのあなたいいかしら?」
や、やばいぞ…メリィが怒ってる!!内心でははらわたが煮えくり返るぐらいに怒っていながら、それを悟られまいと必死に隠しているって事が…俺にはわかるぞ!?
で、そのことには一切気がつかないシャオ…
気付いて今すぐこの場を去るんだ!!今ならまだ間に合うかも知れない!!
だが…俺の思いも虚しく、シャオはメリィの問いかけに答えてしまったんだ…

「はい…?なんでしょうか?」
や、やばいぞ…!?メリィが物凄いオーラを発しながらシャオに近づいていっているじゃないか!
だが、俺にメリィを止める勇気は無く、ただ時間の流れが過ぎていくのを見守ることしか出来ないってのは…中々につらいものだよなぁ…
え?だったらメリィを止めればいいじゃないかって?
む、無理を言わないでくれよ!?メリィに逆らうということは痛い目に会うって事なんだぜ!?嫌だよ俺は!!

そして俺が内心では物凄く心配しているのをよそに、メリィが…手を伸ばしたんだ!!
ど、どうするつもりなんだ!?どうするつもりなんだーー!?
そして次の瞬間、メリィはシャオの胸を思いっきり掴んだんだよ!!
効果音を入れるとしたら【ふにゅん♪】といったところだろうか…
しかも…そのまま一気にこねくりまわすだと!?
「ひゃん!?な、何をするんですかぁ!?」
「……なんであなたはハーピーなのにこんなに胸があるのよ…私はこんなにぺったんこなのに…種族柄、空を飛ぶためには重力の影響等で不便になる胸はだんだん退化していったはずなのに…なぜ!?」
…まさに、女の嫉妬って奴なのか…怖いものだなぁ…
などと思いながら、俺は横で口を開いたまま突っ立っていたんだ。
俺の横にいたレノンもこうしていたから…俺の取った行動は間違いじゃないんだな…よかったぜ…

「な、なぜって言われても…困りますよぉ」
「気に入らない…気に入らないわね…私もコレくらい大きくありたかったのに…どうやったらここまで胸が大きくなるの!?どうやったら!?」
メリィは胸が大きくなった理由を聞き始めたんだが…俺が思うに、その部分は生まれつきの体質だと思うんだけど…
俺はそう思っていたが、シャオは後ろにあった荷物の束の中から一冊のマニュアルを取り出してきたんだ!!
な…なんだあれは…?見る限り、中々に古そうなものだが…

「じゃあ…この本をあなたに上げます!」
「…これは何なの?」
「これは…私の友達が遺跡の中で見つけた本で、この本の通りにすれば胸が大きくなるんですよ!!」
「な…なんですって!?それ、本当!?」
…なに!?いきなりメリィを覆っていた嫉妬のオーラが消えただと!?
俺は常に嫉妬心を抱いていたから…他の人が嫉妬しているかどうかすぐにわかるんだが…これほどわかりやすい変化も珍しいなぁ…
はっ…!?それほどメリィにとって胸の話題は大切なものなのか!?

そしてその後、シャオさんの依頼は俺じゃなくメリィが受けて、メリィはご機嫌の状態で本を読んでいるんだが…ところどころ胸を自分でもんでいるって事は…バストマッサージでもしているのか…?無駄だと思うけどなぁ…
などと思いながら、俺はにらみ合っているチェルシーのところに行ったんだ。
あ、あくまで自分の意思だからな!?け、決してメリィに言われてきたとかそういうことは…多分ないからな!?
でも…なんでにらみ合ってるんだ?チェルシーにしては珍しいな…

「おーい…チェルシー?メリィがそろそろ行くって言ってるんだけど…」
「ちょっと待っててねデメっち…私、このレジャンヌさんとまだ話があるから…」
で、デメっち!?初めて言われたんだが…なんだこの不思議な言葉の響きは…!?
そんなことより…この人は一体誰なんだ?話があるっていってたし、結構チェルシーと知り合いって感じがするけど…
「チェルシーにも仲間…かぁ…良い身分だなぁ…?えぇ?」
「…レジャンヌさんだって息子いるじゃないですか?それに、私はもう足を洗いましたし…」
「今までそう言って何人墓荒しを行ってきたことか…まぁいい…今は見逃してあげるけど、少しでも怪しいそぶりを見せたら…ギルドの連中は黙っていないよ…?【表裏の盗人(リバーシブルスティーラー)】さん?」
「ちょっと誰のことを言っているのか…全然わかりませんね…では、コレで…」
……はっ!?お、終わったのか!?
しまった…余りの迫力に二人の話し合いの間に俺の心の声を入れることが出来なかったじゃないか!!
などと俺は思いながらも…後はきーちゃんを探して砂漠に突入…かぁ…
本音を言えば…行きたくないでござる!!

で、きーちゃんを探し始めようとしているところだが…
あの子は気まぐれだからなぁ…居場所がつかめないんだ…適当に探すしかないんだろうけど…
なんて思いながら、この町の出口付近を捜していた時だった…
「あははー♪デメトリオだー!!」
きーちゃん発見!!前方右斜め上26度地点で浮遊中!!
まぁ…見つかってよかったぜ…
俺がそう思いながらきーちゃんを見てみると…
きーちゃんの口元に何か食べ物を食べた後の果汁が!?
おいおい…ちょっと待ってくれよ…?確かきーちゃんはお金を持っていないはず…って事は、盗み食いか!?

俺はそのことに気付くと、きーちゃんに急いで聞いてみたんだ!
「その口元についている果汁…どうしたんだいきーちゃん?」
「えー?そこにあった果物食べたんだよーー?」
な…何してくれちゃってるんですか!?今頃店主焦ってるぜ!?
俺も一応は宿屋店主…商売人だからよーくわかるんだ!!
だからこそ…食い逃げはするべきではない!!
って事で俺はきーちゃんが食べた店の主人に頭を下げ、ちゃんとお金を払ったんだ。
店主は別に構わないって言ってくれたから…いい人だと思ったね。

さて…何か忘れている気もするけど…ようやく砂漠だぜ!!
果たしてこの砂漠を無事に越えることが出来るのか…気になるところだよなぁ…
そう思いながら、俺達は砂漠に向かって歩いていた。

そして、デメトリオたちが砂漠に向かった後…その後ろの方でメリィが、モンスターラグーンのみんなに内緒でバストアップのための運動を始めて一日目の夜…テントの中で…
「…ふむ、もらって試してみたのはいいが、やはり効果が実証されないとダメよね…ちょっと計ってみようかしら…」
そう言って、いっつも立てかけてあるメジャーを取ってくる私…
最近、全然バストアップしなかったから今回も…期待はしていないんだけど…
「えっと……!?やったぁ!!1mm大きくなってる!!コレを何度も繰り返せば…理想のDカップが…実現できる!!やるぞーー!!」

一人、夜遅くまでテンションが高いメリィがいたのだった…
12/05/06 19:40更新 / デメトリオン
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■作者メッセージ
どうも!!

来ましたね砂漠編…
といっても…まだ砂漠に突入していないんですけど…
果たして…砂漠ではデメトリオやモンスターラグーンのメンバー達にどんなイベントが起こるのか…
楽しみにしておいてくれるとうれしいです!!

ありがとうございましたー!!

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33