連載小説
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『Searching』
パン屋通りの曲がり角
吸う趣味のない煙草の香り
変わった相手も居たものだ
それとも貴方が近付いた?

差し出した手を払うほどには
貴方の心は冷たくないの

サバト印の香水に
見覚えのない抜け毛の気配
盛りのついた猫かしら?
いっぺん絞めておくかしら

倒れた相手を見捨てるほどに
貴方の心は冷たくないの

抱き締めた痕は許すけど
唇の痕は許さない
今は一つもないけれど
頼むから早く安心させて

それまでは
どうしても探してしまう
貴方に気配が無くなるまでは
探し続けるのだろう

連れ去られるくらいなら
手元に置いてしまおう

そう逸る本能を抑えて
そう逸る本心を抑えて
今はまだ
貴方の香りや態度から
相手のことを
貴方のことを
ただ探し続けるだけ
10/05/26 18:22更新 / 初ヶ瀬マキナ
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■作者メッセージ
「実際にラミアはこれくらい追うらしいぞ」
「そうみたいね」
「ベィカーズのかつての恋人がな、それで大陸の南西から北東まで追われたらしいからな。そしてフリスアリス領で観念したそうだ」
「……何処から突っ込むべきかしら?私の記憶が正しければ、ベィカーズ氏は男の筈なんだけど」

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