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第三章 初めての夜
イヅナと一年ぶりの再会を果たした俺は彼女と一緒に港町アクエリウスに向かった。そこで俺は自分が所属するギルド『蒼き翼』のギルド長レナスさんにイヅナを紹介した。その後、イヅナは異例のスピードで初級から中級になった。これにはさすがのレナスさんも驚いていた。
中級資格を獲得するとイヅナは迷う事無く俺を選んだ。バディはギルド長が予め決めたのではなく本人達の意思を尊重する…しかし例外もある。その例外が中級資格を持つ者にバディが居ない場合だ。理由は多々あるが、この場合に限り、ギルド長の権限を使ってバディを強制的に組ませる。しかし、このやり方は半ば強引過ぎる為、余程の事がない限り決して使う事はない。何故なら殆どの中級者は人間と魔物娘のカップル同士だからだ。

現在、俺とイヅナは港町アクエリウスから離れた森を捜索している。
ギルド長によれば最近、この辺りで光の教団を見たという情報があった。

この大陸は東西南北の四つに分類されている。
東は港町アクエリウスや王国都市国家ライブラ等といった親魔物派の国や村等が多く存在しており、ジパングとも交流がある。また、この地には光の教団の教会支部が点々とあり、彼等は虎視眈々と、この地を浄化しようと、その機会を窺っているいう。西は光の教団にかかわる者達が存在する反魔物派の国家であり、この地の最西には教団の教会本部がある。南は親魔物派と反魔物派など様々な勢力が入り混じっていると聞く。北は未開の地と呼ばれ、現在でも研究が行なわれている。しかし、ある研究者の話によると北は暗黒大陸と称されており、噂では現魔王サキュバスの魔力の影響に未だ干渉されていない、あの暗黒時代の異形の者達や太古の魔物等が居るという。だが、この見解はあくまでも噂だ。本当かどうか、その真意は定かではない。

「居ないな」

話を戻そう。
俺はギルド長レナス=アイリス=エリオンさんの言う森にイヅナと居る。

「油断は禁物よ」

―「この森は視界が悪い…少しの油断が命取りになる」―

凛としたイヅナの声と艶のある女性の声に俺は頷く。
俺がこの大陸に導かれる数十年前、この辺りは光の教団に占拠された領地だったという。そこで大規模な戦があり、その影響で教団はここを放棄する事になった。しかし、近年、再び力を取り戻した光の教団が勢力を伸ばしつつあるという…その時だった。

「人間の仇敵である魔物に味方する堕落した剣士よ…我が剣の錆びにしてくれる!覚悟しろ!」

白い服装に身を包んだ男性が躍り出た。
俺は慌てず対処すると峯打ちで光の団員一名を気絶させた。

「ぐっ!おのれ…何故、峯打ちだ」
「俺は人殺しじゃないからな」
「偽善者め…」

そのまま団員は気を失った。

「手…大丈夫?」
「ん?」

俺はそこで初めて気が付いた。
見ればどこで切ったのか手の甲に切り傷がある。

「ああ、これくらいなら、だいじょ…」

すると突然、イヅナは俺の手の甲をぺろりっ、と舐める。

「っ!?」

俺は驚いた。痛みからでは無い。
イヅナは何度も俺の手の甲を丹念にぺろぺろと舐める。
まるで小動物の親が子供の傷を癒す様に。

「あ…」

事の行為に気付いたのかイヅナは顔を赤くした。
すぐさまイヅナは手の甲から離れると後ろを向く。
そして、羞恥心を顕わにするよう震える。

「あ、あの…カズキ」
「ありがとな」
「えっ」

予想外の言葉にイヅナは振り向いた。
その瞳から少しだけ涙がにじみ出ている。

「切り傷を治してくれたんだろ?」
「う、うん…」

俺はイヅナの許へ歩み寄ると彼女の頭に掌を添える。
びくりっ、とイヅナは身体をこわばらせた。

「か、カズキ…?」

くしゃくしゃ、と俺はイヅナの頭を撫でる。
再び予想外の行為にイヅナは戸惑いを隠せなかった。

「ありがとな」
「カズキ…んっ、くすぐったい…」
「さて…この教団はどうする?」
「そこの木にくくりつけて彼女たちに任せましょう」
「それがいいな」

手ごろなロープを見つけた俺は気絶した教団を木に括り付ける。
そのまま俺たちは去り、事の次第を報告する為、ライブラに戻る。










「以上が報告です」
「ご苦労様」
「では失礼します」

踵を返し、退室しようとしたその時。
リエス=エリオンさんから静止の声が聞こえた。

「そうだ、カズキくん」
「はい?」
「イヅナくんを呼んでくれないか」
「イヅナですか…どういったご用件で?」
「彼女の両親について俺の奥さん、レナスから話があるんだ」
「分かりました、イヅナを呼んできます」
「よろしく」

俺は部屋を退出した。

「カズキ!」

イヅナは俺に抱き付いてきた。

「おっと」
「えへへっ、待ちくたびれたよ」
「悪い」
「報告終わった?」
「ああ」
「それじゃ依頼を探しにいこ」
「その前にリエスさんがイヅナを呼んでる」
「えっ?なんで?」
「イヅナの両親について俺たちのギルド長レナスさんから話があるみたい」
「ほんと!?」

イヅナの琥珀色の瞳が期待に光る。
イヅナは二年前に消息の途絶えた両親を捜している。
一年前、俺と初めて出会った時もイヅナは、その途中だった。
そして俺と出会い、別れた後も一年間、両親を捜してたようだ。
けど情報が少なかった為、手掛かりを見つけることができず一年が過ぎた。
現在はライブラを拠点に、わずかな手掛かりを求めて活動している。

「俺はここで待っているから行っておいで」
「うん」

期待を胸にイヅナはリエス総帥の仕事場に入った。
暫くして戻ってきたイヅナの目は輝いている。

「カズキ!旅の支度をして」
「えっ!?」
「早く!」
「お、おい!」

イヅナは俺の手を取ると早足に歩く。

「待てて」
「待てない!」

イヅナの行動原理を見る限り、両親の情報があったのだろう。
以前『夜桜』さんから聞いたのだが彼女は両親の事となると周りが見えなくなる傾向がある。しかし、それは必ずしもプラスに働くことなくマイナスに働くこともある。イヅナの場合、両親を捜すことが才能や力の源になっている。だが、いつも遠くばかりを見ていては足元の小石につまずいて怪我をするかもしれない。俺はイヅナの手を払い、彼女の頬に自分の両手を挟む。

「イヅナ」
「なにするの」
「今、君の目の前にいるのは俺だ、俺を見るんだ!イヅナ……そして両親を捜す日々にも……夜桜さんやレナスさん、みんなのことを忘れるんじゃない!」
「……っ!?」

イヅナは震え、そして……ぽろりっと涙を流した。
俺はイヅナを力いっぱい抱きしめた。

「うっ……うぅ……」
「一人で抱え込みすぎだ」
「ごめんな……さい」

きっと不安だったのだろう。
イヅナの両親が行方不明になったのは彼女が十七の時だ。
十七歳といえば、ある程度は大人だが、まだまだ子供だ。
暫く泣き続け、涙をぬぐった彼女は言った。

「今は貴方だけを見るね……カズキ」
「お、おぅ(やっぱり笑うと可愛いな)」

俺たちは改めて互いの存在を確認しあった。










夜のバスルーム。
二人では少し狭く必然的に体を寄せ合う格好になった。

「(恥ずかしい)」

羞恥心を感じるたびに膣がムズムズする。
自分の身体がどうなっているか分からない。
私は身体をきゅっと抱きしめた。

「飯綱の身体ってすごくきれいだ」

そう言ってカズキは私の胸を触る。
思わずぴくっとなり、私は涙目で懇願した。

「シャワーを浴びさせて」
「俺が洗うよ」

私の身体にカズキは優しくシャワーでお湯をかけてくれた。
次に柔らかなスポンジにスライム娘から抽出したボディソープをつけて私の身体に擦り始める。次第に私の身体が泡に包まれた。

「(ああ……気持ち良い)」

泡に包まれた私の身体を粘着性の高い液体でカズキは隅々まで素手でマッサージしてくれた。

「きめが細かくて吸いつくような良い肌をしてる」
「そう……かな?」
「うん、凄く奇麗な肌だ」
「ありがと……」

私の身体をしきりに褒め、優しくなぜ回しながらマッサージをしてくれる。
身体に吸い付くような半透明の青い液体は伸縮自在で様々な形状に変化する。

「んっ……(くすぐったい)」

断続的に甘い声をあげ、恥ずかしいことに子宮が降りてしまった。
カズキは優しく私の身体を洗ってくれているだけなのに身体が本気になる。
彼の子種が欲しい…子宮だけがキュンキュン暴走している。
自然とバスルーム内が甘い雰囲気になる。
私も彼の身体を丹念に洗い、そそり立つペニスを重点的に洗う。
二人で泡まみれになって身体を擦り合う。
気づけば私は子供のように喜んでいた。
暫くしてバスルームを出た私たちはバスローブ一枚の姿でベッドに腰かける。

「ふぅ……のぼせてしまいそうだ」
「熱帯夜はこれからよ」

そのまま抱き合ってベッドに倒れこむ。
私を押し倒すような感じで彼が上になり、彼の手が私の両肩を押さえる。
私はじっと彼を見上げた。暫く二人で見つめ合い微笑むともう一度抱き合ってキスをした。情熱的なキス…ねっとりとした舌がアーチをなぞるように私の唇を舐める。くすぐったいような不思議な感じ、これだけで気持ち良い。
何度か唇を嘗め回され、ちゅ……くちゅと、粘膜がこすれる音が響く。
唇が割られ前歯をそっとノックされる。私は緊張から口を開けなかった。
それに気づいたのか彼は前歯の根本を舌でくすぐり始めた。
くすぐったさから逃れたくて口を開きそうになる。
開きかけた口だったけど緊張のほうが勝ち、もっとしつこく責めてきた。
唇の裏側と歯の根元を舐められ、甘くくすぐったい感触が頭に響く。
自分の唾液が甘くなるのがわかる…腋の下がしっとりと濡れ、甘いフェロモンが漏れ、下腹部もしっとりと濡れて甘酸っぱい香りが漂った。

「(私の身体……ときめいてる、おっぱいと子宮がキュンキュンする)」

徐々に頭は思考能力を失い、次第に子宮で考えるようになった。
私の子宮はエッチなことを考えてる。カズキは前歯と唇を責めながら私の乳房を掴み、指でおっぱいを鷲掴みにする。甘く張りつめた乳腺が変形し、まるで果汁を絞るみたいに性感が湧き上がる。

「あっ……ああっ」

私は堪らなくなって小さな声を上げた。
おっぱいが本当に気持ち良い。こねられる度に甘い吐息が漏れる。
甘い刺激に緊張が解け、私の前歯が開門された瞬間を彼は見逃さなかった。
私の口よりも一回り大きい舌が口腔内に踊り出てきた。

「あっ!だめぇ……優しく、ぷちゅっ……ちゅる……あぁぁ……ちゅうぅ」

くちゃくちゃに捏ねられ、舐めまわされ、濃厚なキスを受け入れた
口に溜まった唾液を残らず舐めとられて唾液を送り込んできた。

「ごくっ……こくん……んんっ……ちゅるぅ」

私は彼の甘い唾液を嚥下する。

「ぷちゅっ……じゅっ……ぷはぁ……じゅるる……あぁぁぁ」

気が付けば私も息をするのも忘れ、積極的に舌を絡ませていた。
初めての夜……私は積極的に彼の愛撫に応えていた。
友人たちから聞いてはいたけど、こんなにも凄いものなんだ……キスだけでイキそう。

「ぷちゅっ……ちゅぅぅっ……じゅるる」
「ぷはぁ……カズキ、キスが上手……初めてじゃないみたい」
「初めてだよ」
「ならどうしてこんなに上手なの?」
「君が愛しいから……かな?」
「ふふっ……なぁに、それ」

私たちは微笑んだ。

「キスでわかるものなのね、カズキほど素敵な殿方はいない」
「俺もそう思う、イヅナほど素敵な女性はいない」

私はギンギンになった彼のペニスをそっと撫ぜた。
熱くて固い、先っぽから透明な汁がにじみ出ている。
私はそれを指ですくった。ねばねばして糸を引いている。
私は指に付いた汁を口へ運び、ためらう事無く舐めた。

「んっ……ぴちゅ……ちゅるる(この味……んふぅ……んっ、美味しい)」

ツンと鼻に抜ける匂い、そして粘り、苦くてしょっぱい味。
凄い……牡の生命力を感じる。私の子宮は確実に彼の牡汁を求めている。

「(この新鮮な牡汁を子宮で……)」

そう思ったらすごく興奮した。
大事な処がじわっと濡れて愛液が一筋、太腿からつつっと伝わる。
私はだまってベッドの上で横になり、彼はそっと下半身側に回り込む。
少し強引に彼は私の脚を開く。自分では恥ずかしくて開けられない。
そのまま私の脚を掴んで、ぐいっと広げた。股間に風がすっと通る。

「(あっ、私……見られてる)」

なすがままに彼に身を任せ、瞳をつむる。
凄くドキドキして恥ずかしくて、少し怖い。
彼の手が伸びてきて私の大事な処に触れた。
くしゅくしゅとした花弁が開かれる……ついに一番大事な場所をさらした。

「うわぁ」
「な、なに?なんか変?」
「そうじゃなくて……なんていうか凄く奇麗なピンク色をしてる」
「えっ!?奇麗なの?」
「うん……こんな奇麗な色はいないんじゃないかな」

良かった、変じゃないんだ……けど、そんなに奇麗な色なのかな?
自分ではほとんど開いてみたことがないからわからない。
彼の鼻息がかかる……ああ、顔を近づけて覗き込んでる……恥ずかしい。
けどなんでだろう……すごく落ち着く。
そう思ったのも束の間…次の瞬間、甘い性感の電気が走った。

「あっ!ああっ!!」

陰核を摘ままれ、思わずびくっとなった。

「だ、だめぇ……そこぉ……んっ、すごく敏感なの」

陰核を触ると電気みたいにビリビリとする……痛いくらい。
以前、何かの拍子で下着と陰核が、ぶつかったのを覚える。
あの時は軽く済んだけど今は違う。
彼は器用に陰核をつまんで包皮を剥いた。

「(剥がされた、自分でも剥いだことないのに……)」

彼の指が陰核を転がす。私は堪らず短く甘い声を発した。
陰核の直触り……目が回りそうでビリビリする。
ちゅっと音を立てて彼は陰核に吸い付いた。

「(あぅっ……)」

凄い刺激、目の前に火花が散り、思わず腰が浮いた。
それにも拘わらず彼は舌で私の陰核を舐めまわす。

「あっ!あんっ!ああっ!」

凄い……凄い、陰核が気持ち良い。刺激が背筋を走り、子宮に響く。
舐められる度に背筋を弓なりにそらす。蕩けそうな快感に反応して新しい蜜がこぼれ、その蜜を彼が大きな音を立ててすする。じゅるじゅると音が響き、その音が私の羞恥心をさらに掻き立てる。
カズキは指で私の膣内を開いた。
子宮に突き刺さるようなカズキの熱い視線。

「(や、やぁ……見られてるだけなのに興奮しちゃう)」

指が膣口をくぐり、私の大事な処の入り口で頑張る膜に触った。
くちゅくちゅと音を立て、指が処女膜を這うと背筋がゾクゾクした。
彼は膣口に口をつけ、ザラザラで滑った舌が私の中に入ってくる。
舌は数センチだけ中に沈み、処女膜に当たる。
彼の舌先で膜を舐められ、舌先が処女膜の縁を舐める。

「(ああ……凄い、腰が抜けそうなほど気持ち良い)」

男らしい舌が緊張で強張る膣の筋肉を優しくマッサージし、小さな処女膜の穴を舌でグリグリする。ピリリッとした痛みに似た気持ち良さが下半身を駆け巡る。気づけば私は甘い声を上げていた。

「頃合いかな?」

彼が立ち上がると大きなペニスが反り返る。
私の喉がゴクリとなった。
潤っていたはずの喉は既に乾いている。

「入れるよ?」

私はぎゅっと瞳をつむって小さく頷いた。
彼が枕を私の腰の下に入れると、ちょうど腰が浮いていい位置になる。
ペニスが膣口に添えられる。

「(ああ……熱い……凄く熱い)」

私たちは固く手を握り合う。
そこで気づいた。彼の大きな手も汗をかいてる。

「(私と同じで緊張してくれてる?嬉しい)」

ちゅくっと音が鳴り、ペニスの先端が私の膣口をくぐる。
ああっ!凄い……凄く熱い……火傷しそう、それに圧迫感もある。










「くっ……うぁ……んんっ、くぅぅぅぅぅぅぅんっ!」

俺はイヅナと固く手を握り合い、ゆっくりとペニスを挿入する。
するとイヅナの身体がピクリッと軽く仰け反った。

「あ……ああ……カズキのが……んんっ……入って、きてる……」
「痛くないか?」
「まだ、んっ……平気……」
「それじゃ、一気に行くよ?」
「うん……来て……」

俺は痛みで逃げない様にイヅナの腰をしっかりと掴み、一気に突き入れる。

「ひぐっ!!」

破瓜の痛みにのけぞらせたイヅナが、くぐもった声で悲鳴を上げた。

「う、うぅっ……い、痛い……」

イヅナは目じりに涙を浮かべ、痛みに身体をヒクヒクと痙攣させた。

「大丈夫か?」
「だい……じょうぶ……こ、こんな痛み……戦闘の傷に比べれば……」

その声は、いつも気丈に振る舞うイヅナとは違い、痛々しくも弱々しい。
そんなイヅナの姿が愛しく想い、それに興奮した俺のペニスが大きくなった。

「ひぁっ……な、膣内で……また大きく……んんっ!!」
「ご、ごめん」
「ば、ばかぁ……初めて……なんだから、もう少し……優しく……してよ」
「そうしたいけど身体の一部が言う事聞かなくて……」
「不自由ね……男って……」
「不自由だからこそ気持ちよくさせる事が出来るんだ」

不思議そうに呟くイヅナに答え、俺はペニスを軽く引き抜く。

「あ、ああ……あ……」

甘い吐息をもらすイヅナの切なげな声に興奮は更に煽られる。吐息と共に彼女の柔肉が俺のペニスを優しく包み込み、離さない様に絡みついてくる。

「うぁっ……くっ……」

背中を走るゾクゾクとした心地よい痺れは俺の脳内の中枢に到達し、甘美な熱が全身を駆け巡り、支配する。

「ど、どうしたの?んんっ、カズキ……苦しそうな顔をして……」
「い、いや……イヅナの膣内が凄く気持ちよくて……」
「ば、ばか……こんな格好で……んんっ、言わないでよ……」
「迷惑だったか?」
「そうじゃない……んっ、ただ……恥ずかしいの……」
「イヅナ……」
「ひぁっ、ちょ、ちょっと……ま、また大きく……なって……んっ!」
「わ、悪い!」
「大丈夫……私は大丈夫だから……やめないで……」

消え入りそうなイヅナの声。
俺は腰を前に突きだし、イヅナの奥までねじ込んだ。

「んぁあっ!そ、そんな奥まで……突かれると、あぅっ、身体が……んっ、震え……て……あっ、ああっ!お、奥で……んんっ、カズキがコツコツって……叩いて……」

尚も俺は腰を動かす。

「ふぁっ……お、お腹の中が……んんっ、カズキの熱さで……火傷しそう」
「お、俺も……イヅナの膣内が熱くて、火傷してしまいそうだ……」

絡みつく柔肉の熱さに興奮を覚えながらイヅナの狭い膣内を貪る。
俺は仰向けに倒れ込むイヅナの身体が浮くほど腰を突き出し、温かく、ぬめった膣内を責め立てる。その反動でイヅナの身体が何度もベッドの上で浮き、形の整った胸の膨らみが激しい縦揺れを起こしている。

「あっ、ああっ、あっ、んんっ……カズキ……んっ、かずきぃ……」

息を荒げ、切なげに俺を求めるイヅナの声が体内に宿る欲望を駆り立てる。
俺は徐々にストロークのスピードを上げていく。

「ふぁぁ、んんっ!あっ、はっ、はぁ、はぅ、んっ……んぁぁっ!」

荒い呼吸、甘い嬌声…部屋の中を満たす、淫靡な双方の声に導かれる様に俺の下腹部に溜まった熱い滾りが暴れ始める。

「ひぁぁっ、ふぁぁっ……お、お腹が……んぁぁっ!熱い……!!」

射精に向けて充血する俺のペニスを敏感に察知したイヅナは喜びに満ち溢れた声をあげる。イヅナの下腹部に打ち付ける腰の動きと、それを迎え入れるイヅナの動きが同調し、快楽が俺の全身を駆け抜ける。

「ぐっ」

やがて目の前に閃光が走る。
視界は白くかすみ、下腹部に溜まった滾りが爆発を起こす予兆を告げる。

「や、やばっ……来る……来るよ!」
「い、いいよ……んっ、出して……んんっ、私の中に……いっぱい、出して!」

一際甘い声で射精をねだるイヅナが俺のペニスを思いっきり締め付ける。
その途端、うごめいていた柔肉が収縮し、爆発寸前のペニスを強く包み込む。

「うっ、出る!」

全身に痺れが迸った刹那、大量の精液が子宮の奥深くに噴出した。

「ふぁあああああああああっ!」

全身をビクビクと痙攣させたイヅナは俺の顔を胸の谷間で抱きしめ、腰に回した両足を力強く絡め、より一層ペニスを強く締め付ける。

「お、お腹の……奥に……熱いのが……注ぎ込まれてる……」

たっぷりと精液を注ぎこまれたイヅナの顔は、どこか嬉しそうで。
俺は心地よい疲労感に脱力する。

「あ、ああ……いっぱい、出たね……カズキ……貴方の子種……」

徐々に絡めた両足の力を緩めていき、イヅナは俺の顔を見る。

「凄く気持ち良かったよ、私…まだ、ふわふわしてる」

そのまま下腹部に手を添え、射精を受けた精液の悦びを感じながらイヅナは妖艶に微笑み、自分の腹部を愛しく撫でる。

「これでやっと……カズキ、私は貴方の女になれた」
「イヅナ…」

俺は仰向けのイヅナを優しく抱きしめる。

「私…凄く嬉しい…本当だよ」

その愛しいイヅナの姿に俺のペニスは再び元気を取り戻す。

「また大きくなったね」
「ああ…」
「いいよ、しよ?」
「大丈夫か?」
「ふふっ、カズキより、私の方が魔物だから体力には自信あるのよ?」
「うっ」
「カズキの方こそ先に根を上げないでね?」
「努力する」
「うん」

再び俺達は互いを求め合い、温もりを確かめながら肌を重ねた。
14/08/12 18:04更新 / 蒼穹の翼
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■作者メッセージ
二年ほどブランクがあると次の章が思い描けないものですね。

漫画家や小説家の方は本当に凄いということを改めて認識しました。

“誤字脱字”および“感想”のみ、お待ちしております

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