連載小説
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ルージュ街の稲荷と、不器用な仕立屋
 いや、奴は手先は器用だ。仕立屋としての腕前は一流と言っていい。
 ただ生き方が不器用でな。自分の技術への執着が凄まじいんだ。一度仕事に入れば他のことなんて目に入らなくなるし、どれだけ賞賛されても、絶対に満足しない。
 まったく、過去に何があったんだか……救いようのない技術馬鹿だよ。それに恋してしまったんだから、あの狐っ娘もかなり苦労したようだ。

 だが、世の中ああいう男もいた方が面白い。
 そう思わないか?
前編11/09/25 09:45
中編11/10/05 23:05
後編11/10/04 01:08
余話11/10/05 23:12

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33