連載小説
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第4回 後編

美核「それでね、リースさんが来た時に空理が……」

エル「まあ……そのようなことが……」

フィーネ「でも聞いてる限りだと……だから、むしろ……」

空理「…………(か、完全に蚊帳の外だ…)」

エル「それに空理君は……美核さんのことを思って……」

美核「そ、それはないそれはない!だって空理は……」

フィーネ「美核さんはもっと自分に自信を持って……」




ファーリル「そろそろ休憩時間終わるからガールズトークはそこまでにしてね。」

空理「肩身が狭い休憩時間だった…」






―――――『RNGで遊ぼう』――――――




フィーネ「このコーナーは、本編で使われている地図を作ってる、
    『RLG(ランダム・ランド・ジェネレータ)』の姉妹ソフトである、
    『RNG(ランダム・ネーム・ジェネレータ)』を使って遊んでいくコーナーだよ!」

エル「そんなわけで、恒例のごとくパソコンを用意したにゃー。」

美核「へえぇぇ…これが噂の…、聞いた話だと式神みたいなものらしいんだけど…」


美核さんが現在興味深々にいじっております。


空理「なんか『キツネのコンピューター』っていう歌を思い出したんだけど。」

フィーネ「コンコンコン♪コンピューター♪お山のキツネのコンピューター♪」


エル「さて、毎度おなじみRNGで遊ぶのだが、今回は『応用編』だにゃー。」

美核「応用編?」

フィーネ「そんなわけで、本日の趣旨はこちら!」



『RNGのみを使用して、物語の骨格を作ってみよう!』



エル「今日はこの四人で、物語の骨格を適当につくってみるんだぜぃ。」

空理「なんか難しそうだけど、できるかな?」

美核「具体的にはどんなことをすればいいの?」

フィーネ「ええっと、私たちが決めるのは…」


1:主人公名(男性)

2:ヒロイン名(女性)

3:それぞれの肩書

4:敵又はライバル

5:舞台となる土地

6:物語の題名


フィーネ「…の6項目かな。」

美核「あ、なんか楽しそうね。私達4人で作る物語ってどんな風になるかな?」

空理「決めるって言っても全部ランダムなんだっけ。」

エル「ま、細かいことは抜きにして実際にやっていくにゃー。」



1:主人公を決めよう


空理「物語の中心となる主人公を先に決めるんだね。」

フィーネ「RNGでこれはと思う名前を導き出そう!」

美核「じゃあ…この『男性名(複数)』を押せばいいのかな。」


カチッ


♂マーリアード
♂ミットリスシド
♂ラレデトーク
♂ソルクレス
♂ノザーワ
♂ハーラデス
♂ショタボルト
♂ヘルクバーグ
♂レーラルレイン
♂オロアル


エル「すでにツッコミどころ満載だにゃー。」

空理「ノザーワときてハーラデスって……」

フィーネ「この中から主人公の名前を選ぶよ。」

美核「うーん、ソルクレスとかオロアルあたりがなんとなくかっこいい名前ね。」

フィーネ「ヘルクバーグもありかな?なんか渋いおじさんみたいな名前だと思う。」

エル「いやここはあえて『ノザーワ・ハーラデス』だにゃー。」

空理「物語の路線が『ギャグ』で決まった!?」

美核「で、でもあえて物語をシリアスにしてギャップを楽しむのもありじゃないかしら?」



2:ヒロインを決めよう


美核「ヒロインって人間?それとも魔物娘?」

空理「魔物娘でいいんじゃない?その方が想像の幅が広がるし。」

フィーネ「じゃあ早速、女性名をクリック!」

美核「あ、まって。ここはあえてジパング系の名前で行くのもいいかも!」

空理「西洋の男性と東洋の女性が出会う話になるね。」


カチッ


※キシオカ ソメコ
※イシンリキ ソウワ
※フルデラ ロオザ
※トリヅカ ユキト
※オノセ ローザ
※コロイシ ザイジロウ
※シシクラ オリエ
※イシハザマ ボクコウ
※ヤザキ ロウガ
※サンポウジ アミリ
※イケシロ ジュウコウ
※タカサキ リコ
※ムラクモ ジュンレイ
※コダチ モモエ
※ユキタ マスタロウ
※オニカワ スミヤ



美核「男性名と女性名が混ざってるんだ…」

エル「女性名の割合は少し低めだから注意するぜよ。」

フィーネ「しかも日本名なのにローザとかいるし。」

空理「DQNネームなのかな?」

美核「へ?なにその『どきゅんねーむ』って?」

空理「あ、いや別に何でもない。」

エル「さて、どれにするかにゃー。」

美核「そうね…私としてはアミリって名前がいいと思う。
   だけど苗字がサンポウジっていうのがいまいちなんだけど…」

フィーネ「そう言う場合は、他の名前から持ってくればいいんだよ。」

空理「なるほど、だったらシシクラ アミリでもいいわけか。」

美核「じゃあヒロインの名前はシシクラ アミリちゃんでいきましょう!
   でもどうせだったら漢字まで決めちゃいたいわね。」

エル「漢字変換は星やんに任せるにゃー。」

空理「ほ、星やんって僕のこと!?え、ええと…『宍倉 亜美理』なんてどう?」

フィーネ「うん!なんかいい名前!それで決定しよっか!」


3:肩書を決めよう


エル「肩書を決めれば性格付けも楽なんだぜぃ。」

美核「肩書って、たしかこの『ひらめき』でいいのよね。」

フィーネ「じゃあ今度は一回だけ押して出てきた物にしようよ。」

空理「一発勝負でキャラの人生が変わるのか。すごい話だね。」

美核「まずはノザーワ君から……」


△紀元前の肉食動物


全員『…………………………』

(放送事故)


美核「いまのはなかったことにしましょう!」

フィーネ「じゃ、じゃあ次!」


△絶え間無き指先


美核「指先……魔法使いととるか職人ととるか…」

エル「ピアノ演奏者でもよさそうだにゃー。」

空理「あ、それいいかも。『絶え間無き指先』と呼ばれた伝説のピアニスト…みたいな。」


フィーネ「今度は亜美理ちゃんの肩書も。」

空理「もしかしたら肩書で種族も決まるかもね。」

美核「なにがでるかなっと…」


カチッ


△サバトの妹 (注:夢見月様のご報告より。)



空理「魔女だね。」

美核「魔女だわ。」

フィーネ「魔女しかないよ。」

エル「どう考えても魔女ぜよ。本当にありがとうございますにゃー。」



4:敵役を決めよう



エル「敵の性別はどうするかにゃー?」

空理「そういえばまだ女性名やってなかったよね。だったら女性でいいんじゃない。」

美核「じゃあ…女性名(複)をポチっと…」


カチッ


♀スーフエスト
♀ラメステラ
♀ティティティ
♀メシュエル
♀リースス
♀ルフファン
♀エルイオナ
♀ナレフェン
♀アンタール
♀ミーファルナ



フィーネ「ティティティっていうのが凄く気になる…」

空理「確かに……なんか『星のカー○ィ』とかに出てきそうだ。」

エル「ふむう、二人はこの中から選ぶとしたらなにがいいかにゃー。」

空理「僕はメシュエル…かな?」

美核「私はラメステラがいいと思う。」

フィーネ「じゃあその二つをつなげて『メシュエル・ラメステラ』にしよう!」

空理「あ、なんか意外と自然な名前になってる。」

エル「ついでだからこいつの肩書もきめちゃうにゃー。みさねぇ、よろしくにゃー。」

美核「みさねぇって私!?う、うんじゃあこれをっと……」


カチッ


△黄泉の神殿



フィーネ「神殿ってついてるってことは教会騎士かな。」

空理「でも、黄泉って『地獄』のことだし…」

美核「それどっちかっていうと邪神か閻魔みたいね…。」

エル「敵っぽいのにむしろ敵じゃないにゃー。」

空理「ここはやっぱり特異な戦闘能力を持つシスターって感じでいいかもしれない。」

フィーネ「『黄泉の神殿』の異名を持つ魔闘聖女…なんか凄いことになってきたね。」

エル「大分役者がそろってきたみたいだにゃー。」


5:舞台となる地名を決めよう



空理「都市は一応女性ってことになってるから(姉妹都市とか言うし)
   地名も女性名から取ればいいんじゃないかな。」

エル「そうだにゃー、それがいいと思うぜぃ。」

美核「おっけー。」



カチッ



♀ファフィフィア
♀アーリュト
♀スーレーリーザ
♀ティイト
♀メスホルン
♀フェイラ
♀リューフリル
♀アルスリズ
♀ナサフィ
♀ネロエス


美核「なんかどれもイマイチね…」

フィーネ「でもやったからにはここから選ぶよ。」

エル「やべー、いろいろつっこみたいにゃー。」

フィーネ「兄さんは少し我慢しててね。」

空理「地名だからそれなりに呼びやすい物にしないと。」

美核「じゃあ…消去法でいくと……アリュートかナサフィか…」

空理「どちらかといえばアリュートだね。ナサフィってなんか中東っぽいイメージがあるし。」

エル「リビアの某大佐のことかにゃー?」

フィーネ「それじゃ舞台となる地名はアリュートってことで。」

美核「ヒロインの設定上、親魔物国にした方がいいかもね。」

空理「サバトがある街だからね。」



6 物語の題名


カチッ


△巨人の星


エル「おっもっい〜こんだ〜ら〜」

フィーネ「しれんみ〜ち〜を〜」

空理「ゆっくが〜おとこの〜どこん〜じょ〜お〜」

美核「え…え?なになに?」

エル「これは却下だにゃー。」

空理「うん、却下だね。」

美核「何だかよく分からないけど確かにあまり好ましいタイトルじゃないわね…」



カチッ


△超常の輪舞曲


フィーネ「お!これならいけるんじゃない?」

美核「ちょうど主人公がピアノ演奏者の設定だからね。題字的にもかっこいいし
   なにより内容が気になるタイトルになったわ。」

エル「ほいじゃ、タイトルもこれで決まりとするぜよ。」

空理「適当にやってたけど、なんかあっさり完成したね。」



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

題名:超常の輪舞曲


主人公:ノザーワ・ハーラデス
ヒロイン:宍倉 亜美理


あらすじ:ここはさまざまな人や魔物が行き交う町アリュート…この町に、ある日一人の旅人が訪れた。
彼の名はノザーワ・ハーラデス…【絶え間無き指先】の異名を持つ世界でも屈指のピアノ演奏者だった男だ。
彼はある事件をきっかけに、ピアノを二度と引かないと誓っていた。しかし、ふとした出来事で
この街に住むジパング出身の魔女…宍倉亜美理と出会う。彼女と過ごすうちに、彼の心に変化が現れ
もう一度ピアノを弾きたいという気持ちが蘇る。だが、そんな彼の前に
【黄泉の神殿】の二つ名を持つ教団枢機機関所属の魔闘聖女…メシュエル・ラメステラが立ちはだかる。
彼女がノザーワを狙う訳とは?そして亜美理はメシュエルの手から彼を守れるのか?
誰も知らない秘密の輪舞曲が、今…アリュートの街に響き渡る…

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


エル「すげぇ…いろいろすごいストーリーだにゃー…」

フィーネ「あらすじは空理さんが即興で考えてくれました!ありがとう!」

空理「わ…我ながら厨二病全開なあらすじを作ってしまった…」

美核「え?空理、なんでおちこんでるの?私は結構かっこいいと思うわよこの話。」

エル「星やんは文芸活動かなんかをやってたことがあるんか?」

空理「(ギクッ)ま、まっさかー!僕はただの喫茶店の店員だよ!」

フィーネ「だとしても結構才能あると思うよ。」

美核「うーん、空理…なんかごまかしてない?」

空理「いやいや…だからそんなことないって…」

エル「ま、それはあとでゆっくり問い詰めてくれにゃー。」


フィーネ「一通り終わったということで、以上『RNGで遊ぼう』のコーナーでした!」







―――――『オン・エル・バトル!』――――――






フィーネ「さあ!みなさんお待ちかね!
     『オン・エル・バトル!』の時間がやってまいりました!
     にいさんとゲストが毎回お題を変えてバトルするよ!」

エル「最近負けが続いてるから今度こそ勝ちたいぜよ。」


ファーリル「はいはいみんな、今回のお題は『七並べ』だよ。」

美核「七並べってあの七から順番にカードを出していくあれ?」

ファーリル「うん、まさにその通りだよ。そのためにトランプを用意したよ。」

空理「じゃあ早速箱から出して………あれ?」

フィーネ「どうかしたの?」

空理「ええっと、全部のカードの中心にイラストが描かれてるんだけど…」

エル「本当だにゃー…いつの間にこんな物をつくっていたんぜよ…」



ファーリル「『十字軍トランプ』好評発売中!(定価10コール)

エル「魔物娘トランプの方が受ける気がするんだけどにゃー。」

美核「エルさんがハートのエースなのね…」

空理「十字軍って確かちょうど
   カードの枚数分だけ将軍がいるんだっけ。」

フィーネ「素材があったので簡単に作ってみました!」

エル「また無駄なことを…」

美核「しかしまたよく描けてるわね。」

空理「まあいいや、とりあえず僕が切って配るね。」


シャカシャカシャカシャカ……

パスパスパス……

バララララララララ〜〜
            (←リフル・シャッフル中)
ペロロロロロロロロ〜


美核「って空理カード切るのはやっ!?それどうやってるの?」

空理「ん?ああ、これはルフル・シャッフルっていって
   カードをそらせて一度に混ぜるやり方なんだよ。」

フィーネ「うーん、私はそれ、できないや。」

エル「俺も初めて見たにゃー。」

空理「エルさんたちの世界ではこの切り方は知らないのかな?」

フィーネ「でもアルお爺ちゃんは片手でトランプ切れるよ。」

美核「それはそれで凄いわね…」



空理がトランプを四人に配り終える。


ファーリル「さて、じゃあ今回のルールは七並べを三回やってもらって
      一番多く得点を稼いだ人の価値とするよ。
      得点は1位が4点、最下位が1点ってかんじで。
      パスは3回までだよ。」

空理「一つ質問してもいいですか?」

ファーリル「うん、何でも言ってね。」

空理「ジョーカーは使うんですか?」

ファーリル「確か一枚入ってるはず。(絵柄はミーティア)
      ワイルドカードとして使えるよ。ただし、
      受け取るか受け取らないかは個人の自由ってことで。
      受け取られなかったらジョーカーは場から排除されるよ。」

美核「ふーん、変わったルールね。あ、それとAとKのループは?」

ファーリル「今回は無しだよ。端と端はつながってないってことで。」

エル「スタンダードなルールだにゃー。」



第一回戦



フィーネ「じゃあ七持ってる人は真ん中に出してね〜。私も一枚あるよ。」

空理「あ、僕ダイヤの七(絵:ルーシェント)持ってた。それにスペードも持ってた。」

美核「私はクローバー持ってたわ。一番下に置けばいいのね。」

エル「じゃあ順番は星やんから時計回り(空理→美核→フィーネ→エル)だにゃー。」


空理「…じゃあ僕はパスで。」

美核&フィーネ『ええっ!?』

エル「ほほう、仁義なき戦いを望むかにゃー。」

美核「じゃあ私は6っと…」

フィーネ「私も6を……」

エル「俺は8を出すぜよ。」


初手で空理がパスしたものの、その後は順調に進んでいく……かのように思われた。



美核「ちょっと〜、誰かスペードの8もってないの?」

フィーネ「ああう…私パス…」

エル「ふっふっふ、どうやら女性陣は七並べの本当の恐ろしさを知らないようにゃー。」

空理「……(スペードの8…美核にはちょっと気の毒だけど最後まで守らせてもらうよ。
   なにしろ僕はジョーカーも持ってるから、そう簡単には開放しないよ)」

エル「ん?……俺もパスだにゃー。」

空理「あ…(ってしまった!出せる物がジョーカーか8しかないじゃん!仕方ない。)
   クローバーの5持ってるの誰?」

エル「俺だにゃー。」

空理「受け取る?」

エル「有難く頂戴するにゃー。」

空理「…………(まずいな、この人の手に渡ったら何されるか…)」



ちなみに、現時点の各人の戦略傾向

エル……開発主義(自分の持つカードに向けて場をコントロールする)
    表情に出やすい…はず

フィーネ…兵站保持(自分のテリトリーを確保しようとする)
     表情には出ないが、口が滑る

空理……兵糧攻め(パスを駆使して相手を離脱に追い込む)
    ポーカーフェイスに定評がある

美核……積極攻勢(とにかく手札をなくすことを優先。パスはなるべく回避)
    かなり表情に出やすい



エル「ほいじゃ俺はこれで。」

空理「僕はこれかな。」

美核「ううっ…パス……」

フィーネ「アッー!」

エル「おっと、フィーネはパス四でリタイアだにゃー。」

フィーネ「スペードが出せないよぅ…」

美核「なんか…私の知ってる七並べと違うんだけど……」

エル「七並べは本来仁義なき戦いなんだぜぃ。
   っつーことで、8止めてる奴は出すにゃー。」

空理「はーい。」

美核「ちょっ!空理!ギリギリまでそれ持ってるなんてひどいよ!」

空理「これも戦略さ。あ、ジョーカーはいらないから。ってことで僕はAを出して上がりっと。」

美核「む…むぅ…9を出して…」

エル「フィーネ、お前の犠牲は無駄にしないにゃー。Qで上がりだぜぃ。」
  (↑フィーネの捨て札がスペードの10、Jだった。)

美核「私まだ三枚もあるんだけど!?」


ファーリル「はい、そんなわけで一回戦の結果だよ。」


1 空理…4
2 エル…3
3 美核…2
4 フィーネ…1



第二回戦



空理「親は僕だね。じゃあ配るよ。」

美核「みてなさいよ空理!仕返ししてやるんだから!」

フィーネ「お!今度は私がルーシェントさん持ってた!」

エル「順番はフィーネから時計回り(フィーネ→エル→空理→美核)だにゃー。」

美核「む…七が一枚もない…」

空理「僕もないよ。」

エル「三枚持ってたぜぃ。」

フィーネ「うわっ、いきなり七三枚とかにいさんどんだけ運いいの!?」

美核「あ、でも……ふふふ……」

空理「うーん…(手札は悪くないんだけど、なんか美核が相当手札がいいみたいだ…)」

フィーネ「じゃあまず6っと。」

エル「6…」

空理「8で。」

美核「5っと。」


ゲームが進むにつれカードが場に出始めるが、ダイヤのカードが全く出てこない。
スペードとハートはかなり開発が進んでいるというのに。


エル「ダイヤがちっとも売れないにゃー。」

空理「……(やばい…ダイヤはAもKも持ってるのに!)

美核「じゃあそろそろ封鎖を解除しよっと。」

フィーネ「やっぱりダイヤの8は美核さんがもってたんだね。
     じゃあついでに6も出してね♪(ジョーカー投入)」

美核「あーっ!そっちはもう少し止めておきたかったのに!」

空理「……(フィーネさんGJ)」

エル「やっとダイヤの封鎖が解けたことだし、9っと」

空理「じゃあ僕は5で。」

美核「こうなったらジョーカーでクローバーの封鎖を解くわ!」

エル「おっと、いいのかにゃー?そこは俺のテリトリーだにゃー。」

フィーネ「じゃあわたしは…」


一回戦の雰囲気は一新され、まさに仁義なき戦いの模様を呈している。


空理「くっ……四パス……」

エル「星やんがリタイアしたにゃー。」

美核「ふっふっふ、前回のお返しよ!」

空理「まさか美核にやられるなんて…。」

美核「あれ?でも私も出せる物ないわ……パスで。」

フィーネ「私は三パスで……もう後がないね。」

エル「パスだにゃー。」


フィーネ&美核『!!??』

空理「え…えげつない……」


美核「ぱ…パス……」

フィーネ「うわ〜ん!またリタイアだよ〜!」

エル「フィーネが崩壊したところでJを置くぜぃ。」

美核「ほっ、やっと私もカードを置ける。」

エル「ってことで上がりだにゃー。」

美核「あ、ああっ!私あと一枚だったのに!」

フィーネ「なんか色々ひどい試合になってきたね……」



ファーリル「二回戦までの結果〜。」


1 エル…7
2 空理…5
2 美核…5
4 フィーネ…3

フィーネ「なんかもうすでに私の一位は物理的に無理だね…」



第三回戦



エル「たしかアル爺のやってる片手での切り方はこうやるんだったかにゃー。」

シャカッ  シャカッ

美核「うわっ!本当に片手でもトランプ切れるんだ!」

空理「大分練習しないと難しそうだ。」

エル「さて、さっそく配るぜよ。」





美核「げっ……!」

空理「ん?どうしたの美核?」

美核「あ、うん!なんでもない!ダイヤの七は私が持ってるわ。あとスペードも。」

空理「僕はハートを。」

フィーネ「私はクローバー持ってるよ。」

エル「………くっ」

空理「……(あれ?エルさんが難しい顔してるな。よっぽど悪い手札だったのかな?)」

美核「私パスで……」

フィーネ「え!?もうパスするの?じゃあ6を。」

エル「パスだにゃー。」

空理「1ターンで二人もパスした!?」



その後の流れは、なぜかAの方ばかりに開発が進み、Kの方にはあまり進んでいない。


美核「えーっ!なんで!?なんでよ!?みんなで私をいじめてるの!?」

エル「みさねぇがリタイアしたにゃー。」

空理「いくらなんでも早すぎない?どんな手札だったの?」

美核「見るがいいわ!私の手札を!」


美核の手札  スペード A,10,J,Q,K ダイヤ K


空理「七並べの手札でロイヤルストレートフラッシュが出来てる!?」

フィーネ「運がいいのか悪いのか…」

美核「この高級将校の絵がこれほど疎ましく思えるなんて…(注:スペードAはカーター)」

エル「勝負にはこういうこともつきものにゃー。」

フィーネ「じゃあもうスペードの9は置いてもいいね。」

美核「私の生命線を握ってたのはフィーネちゃんだったんだ……」

エル「じゃあ俺はダイヤの9を。」

美核「この姉妹最悪だー!!」

空理「で、クローバーの10を持ってるの誰?(ジョーカー使用)」

フィーネ「私でーす。」

空理「あやうく僕も兵糧攻めで死ぬところだったな。」



しかし…


エル「上がりだにゃー。」

空理「しまった…あのときクローバーじゃなくてダイヤにしておけばよかった。」

フィーネ「あがりー!」

美核「あなたたち姉妹は共闘してたの!?」

エル「うんにゃ、そんなことはないぜよ。」

フィーネ「むしろ私にいさんを妨害してたんだけど。」

空理「あと一歩で一位を逃してしまった…。」




最終結果


1 エル…11
2 空理…7
3 美核…6
3 フィーネ…6


エル「今回は俺の圧倒的勝利だにゃー!」

空理「いけるかと思ったんだけど…運がなかったかな?」

美核「次こそは!!」

フィーネ「ごめんね二人とも…にいさんこのところ負け続きだから容赦なくって。
     もっとも私も結構本気だったんだけど。」


ファーリル「というわけで、今回のバトルはエル初勝利でした。
      ホントはもう少し楽にやってほしかったんだけど…
      なんか殺伐としちゃったね。」






―――――『エンディング』―――――

♪EDテーマ『上・上・下・下・左進・右進・左進・右進・転進』



フィーネ「エンディングです!お疲れさまでした!」

空理「あ、ちょうど紅茶もなくなったね。」

美核「長時間しゃべってると喉が乾いちゃうわね。」

エル「アップルパイも非常に美味しかった、あらためてお礼を言おう。」

フィーネ「アーネンエルベの味を舌に刻みました!」

空理「あ、エルさん口調を元に戻したんだ。」

エル「またなんか変な癖がつくところだった。」

美核「でもせっかく『にゃー』をつけてるんだから
   猫耳付けてもよかったんじゃないかしら?」

空理「いや……それは元ネタ的にどうかと…」


フィーネ「はーい、じゃあここで二人にバトルの賞品をプレゼント!」

美核「私達勝ってないけど…くれるの?」

フィーネ「うん!勝っても負けても賞品があるよ!」

エル「まずは空理君…実は君は初の男性ゲストだ。」

空理「確かに、言われてみればそうだね。」

エル「そんなわけで、君にはこのアイゼンバール三本をプレゼントしよう。」

空理「あ…アイゼンバールって……ホントに凄い硬さだ。どうやって食べようかな。」

フィーネ「美核さんにはこの城内菜園で採れたイチゴを差し上げます!
     是非何かのお料理に使ってみてください。」

美核「ありがとー!ジャムでも作ろうかな♪」

エル「それと、二人には今使ってるティーカップを贈呈しよう。」

空理「え!?これを持って帰っていいんですか?」

美核「けっこう高そうだけど…」

フィーネ「いいのいいの、収録記念のにって。」

空理「じゃあ有難く受け取ることにするよ。割らないように包んでおかないと。」

フィーネ「そして最後に、収録が終わった後にロンドネル観光にご招待!
     どこか行きたいところはありますか?」

美核「はいはいはーい!セプテットなんとかっていうスイーツ店に行きたい!」

空理「即答!?少しは悩もうよ。」

エル「セプテット・シュプレヒコールは全女性の憧れだからな。
   収録が終わった後、早速行ってみるとしよう。
 
フィーネ「さて、そんなわけで今日はこれでおしまい!
     パーソナリティは妹、フィーネルハイトと」

エル「兄、エルクハルト。そして今回の戦友は、
   『喫茶店アーネンエルベの日常』より従業員のお二人
   星村 空理君と稲荷の立宮 美核さんでした!
   本日はお疲れさまでした。」

空理&美核『お疲れ様でしたー!』

フィーネ「リスナーのみなさんも、次回の放送をお楽しみに!」


『ごきげん妖狐〜〜♪』


美核「何度も言うけど、私は稲荷だけどね。
   さ、何を食べようかな〜♪」



第4回放送、終わり。







おまけ


美核「う〜ん!おいし〜!さすがお菓子の王様ザッハトルテ!」

空理「このエクレアもかなりおいしいね。」

グレーテル「はーい!今日はサービスだからどんどん食べてね!」

ユリア「費用は参謀本部持ちですので、遠慮しなくて結構ですよ。」

空理「ところで美核、僕にもそれ一口くれない?」

美核「いいわよ。これくらいでどうかしら…」


エル「……間接キスか(ぼそっ)」


美核「やっぱりあげない!!///」

空理「なんで!?…あ、いや、僕のもあげるからさ!」

美核「じゃ、じゃあ直接取るね…」

空理「う、うんじゃあ僕も直接…」


ユリア「仲睦ましい光景ですね。」

エル「ええ。」


美核「…(このままやられっぱなしじゃなんかしゃくね)
   そういえばエルさん。」

エル「?」

美核「エルさんとユリアさんって結構仲がいいけど付き合ってたりするの?」

二人『!!』

ユリア「い…いえ…私は天使ですので…別に付き合ったりは…」

空理「それじゃあ二人の仲はどれほど進展していないってことかな。」

エル「さ…さあな。だが少なくとも…俺たちは同じ戦場で戦うから…。」

美核「じゃあユニースさんの方が好きなのかしら?」

ユリア「!?」

エル「いや!だから好きとかどうかは…」

空理「ユリアさんもうかうかしてるとエルさんを他の人に取られちゃうかもね。」

ユリア「そ…それは困ります!他の人の手に渡るくらいなら私がっ!」

エル「ユリアさん落ち着いて!?」



フィーネ「にいさんが追い詰められるって、珍しいこともあるんだね。」

11/05/14 01:18更新 / バーソロミュ
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■作者メッセージ

収録を終えて


みなさんごきげんようございます。エンジェルのユリアです。
この度は『スーパー クレールヘン シスターズ!!』を
読んでいただいてまことにありがとうございます!

まずは星村 空理様(作者様)におかれましては、更新の間隔が開いたことを
この場で陳謝したいと思います。申し訳ありません。
なんだか謝ってばかりいるラジオですが、お許しください。

その上アップルパイと紅茶まで持参してもらってしまいました。
さすがは喫茶店アーネンエルベ自慢の味だけあって非常に好評でした!
その返礼がアイゼンバールというのはどうかとも思いますが…
この放送を通じて、少しでもリスナーの方々への宣伝になれば
私達としても幸いです。



さて、お便りはまだまだ大募集いたします!
ゲストの紹介や、ネタの提供をどしどしお寄せ下さい!
各コーナーへの投稿方法は第一回をご覧下さい。
次回のゲストはヴァンパイアの
ノワール=カース=ウィケッドさんが来る予定ですが、
まだ縛りプレイの内容とバトルの内容が決まっていないので、
何かいいアイディアがある方はぜひ投稿してください。
このラジオは皆様のご愛顧によって成り立っていると言っても
過言ではないのですから。
そのほかにも、前編冒頭のようにふつおたもあれば扱いますので
なにかあれば同じく投稿してみてください。

更新間隔はお世辞にも良いとは言えませんが、
これからも変わらぬお付き合いをよろしくお願いします。


では以上、ユリアからでした!
本編「英雄の羽」もよろしくおねがいします。

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