読切小説
[TOP]
新妻かく語りき 〜ガールズトーク2〜

 ただいまー……で、いいの?
 うん、ありがとう。ただいま、兄さん。
 今更だけど姉さんじゃなくていいの?
 ん、了解。
「わたしはあの人だけの女だから、それ以外なら男でもかまわない」か。
 義兄さんは幸せものだねー。
 ごめんね、無理言っちゃって。うん。晩ご飯は食べてきたよ。
 おっと、忘れるところだった。
 はい、お土産の焼き菓子。
 うちの人からディオニア風のレシピを聞いたから、ちょっと試作。
 義兄さんは……まだお仕事?大変だよね、官僚団。
 やけ酒ぐらいならつきあうけど?
 あ。こないだのお酒は無しだからね!
 ……露骨に嫌な顔しないでよ。わかりやすいなあ、もう。

 ところで、このスカートと髪飾り、変じゃない、かな。
 似合うからって、プレゼント、されたんだけど……あ、ありがとう。
 やっぱりスースーするね……安定も悪いし。
 褒めてくれたからいいんだけど。
……ぱんつ、って……もー。ほんとそういう話好きだよね。

 え、ええと。いきなり夜の話?
 確かにそっちの話もしたいからお邪魔したんだけど……。
 もうちょっとこう、慎みとか恥じらいとか……。
 僕らに言っても仕方ないような気もするけどさ。 

 口調?変えないでって言われてるから。
 女の子の喋り方してると、僕を抱いてる気がしないからって。
 うん。優しいよ?キスとか愛撫だって、とろとろになるまでしてくれるし。
 おねだりするまで入れてくれないのが困るけど。
……やっぱりわかる?そういう時って幸せなんだよね……。
 えへへへぇ。何だかね、心の底からこの人のものなんだー、って実感しちゃうっていうか。
 彼専用のメスに染められちゃうっていうか……。
 触られるたびにどんどん女の子になっていくみたいな……。
 僕らアルプの特権かな?

 いや、いくら何でもノロケ聞かせたかったわけじゃなくてね……。
 魔眼は勘弁してよ……発情しちゃったらどうするのさ。
 あんまり気持ちいいもんだからね、仕事がね、手につかなくなって……。
 何で触ってもらえないんだろう、なんでキスしてないんだろう、って。
 そういうことで頭の中ぐるぐるして。普通に、なんてできないんだから。
……うん。実は今でもそんな感じ。
 食事だってとりあえずパンで肉と野菜巻いて終わり、ってわけにもいかないじゃない?
 口で、その、飲ませてもらうと……身体が火照って、してもらいたくなるし……というか結局してもらっちゃうし……。

 そりゃ見回りの途中でしてる子なんて沢山いるよ?
 いるけどさ……真面目に働かないと隊長が辛そうで。
 首があるうちは真面目なひとなんだし、あっちだって新婚さんなんだから、丸投げもできないし。
 このところ、魔王様とお屋形様の首取りに来る連中がまた増えてきたから、そうおいそれと引退ってわけにも……。

 そっちの話?
 ディオニアに行くかここに残るかはともかくとしても。
 城持ちの奥様、ってわけにはいかないみたいだね。
 うちの人、廃嫡だって。
 あっちの法律だと貴族の当主は人間の子供がいなきゃいけないみたいで。
……ほら。僕らとか旦那様みたいなのって、結婚したら相手以外は眼中に無しじゃない。ディオニアは僕らと友好条約結んではいるけど、魔界になりたいわけじゃないみたいだから。……今のところ。

 うん。正直だいぶほっとしてる。
 何をどう考えても分不相応だもん、貴族の奥様は。
 でも、あっちはどうなのかなー、って。
 後悔が無いわけじゃないだろうな、って。
 いや、わかってるよ?僕が一番なんだ、って。
……うわ、実際口に出すと凄い恥ずかしい……。
……本当に、僕でよかったのかな、って。
 こうなることもわかってたはずなのに、僕はあの人に選んでもらった。
 あの人に選んで貰うだけの値打ちが、僕にあったのかな……、って。
 
 自分の値打ちを決められないなら、つがいに決めてもらう、ってのもわかってるよ?
 わかってるけど……うーん。僕が欲張りなだけなのかな?
 あ、やっぱり何のことかわからない?何て言ったらいいかな……。

 全部が、欲しいんだよね。
 キスしたり、触りっこしたり、犯したり犯されたりだけじゃなくて……。
 気持ちいいから、とか、食事だから、ってだけじゃなくて。
 誇りとか思い出とか、考えとか、何が嬉しくて何が悲しいか、とか。そういう、あの人の全部が、僕のものになったらいいのにな、って。
 それから、僕の全部も、あの人のものにならないかな、って……。

 やっぱり、贅沢だよね……。痛っ!?いきなり何……、うわ。何その顔。
 なんでそんなに真っ赤に……熱っ、熱い熱い熱い!?
 だから魔眼は無しって……って、ちょっと、ま……だめ、だめなの……今、あの人いないから、とろとろになっても……。
 にーぃーさーぁん……。
 何?それをそのまま言え、って……恥ずかしいよ……。
 わ、ふぁにゃぁあああっ!?

 魔力の増幅だから問題ないって言っても……見られると興奮するのと同じ、って……それは、ちょっと……。
 倉庫とか見張り台とかでするの好きだけど……。
 ううん、僕じゃなくて、うちの人が……。
 お尻触ったり、後ろから乳首摘んだり、真正面からぎゅってしたり……色々だけど。耳元で、ちゃんと、僕とまぐわいたいって言ってくれてから……キス、してくれて。

……うん。してもらって、ばっかりなんだよね……。
 そりゃ、口で咥えたり、とか手でこすったり、ぐらいはするけど。
 兄さんみたいにおっぱい大きくないから、挟んであげたりできないし。
……え、えぇ!?そりゃ、その。
 上から……は、先に起きたときとかに、我慢できずにしちゃったことは何度かあるけど……。
 大体そういう日はお仕置きだーって言われて、ほんとに一日中精液漬けになって……精液で水たまりが作れるんだねえ……。
 こうやって……大股開いて、そのまま抱えてもらって、鏡の前で……。入ってくるの、見せてくれたり、布で手足縛ったり……。
 え?尻尾とか羽根?無理無理無理!一回試してみたけど、尻尾で、おちんちん触るだけで、その、イっちゃって……。
 でも頑張って巻き付けたら半分失神してたみたいで……気持ちよかったことしか覚えてないんだよね……あれは失敗したー。
……しょうがないじゃない。
 うちの人、言葉で責めるの、好きみたいだから……。
 いやらしい、言葉とか、そういうの、覚えちゃって……。
 太股って……するよそりゃ……、ひ、一人でしたいの、我慢してるんだもん。兄さん……どうやって、我慢、してるの……?
 え、してないの?……なんか、でも。
 旦那様が気持ちよくならないのに、自分だけ、って何か申し訳なくない?

 やっぱり、僕じゃ駄目なのかな。
 十回も二十回も精液出してもらってるのに、満足してくれないし……。
 僕だって、頑張ってもらってるのに、あんなに美味しい精液たくさん貰ってるのに、もっともっと、って欲張るばっかりで……。

 奥さんとして、本当にこんなのでいいのかな……あだだだだだだだだ!?
 魔眼じゃないからって……強制刻印はもっと無し!
 しかも何その面積!?万魔殿の皆さんより大きいよねそれ!?
 いや、知らないってば!?
 朝からしてないって言われても!僕に言わないでよ……!?

……なんで「止めてやって感謝しろ」みたいな顔してるのさ。
 お城の巡回ちゃんとやる兵士って貴重なんだよ?
 自分で言うのもなんだけど。
 だいたい、兄さんはどうなのさ。
 そんなに義兄さんが好きなら、無理矢理押しかけるなり閉じこめるなりすればいいのに……何で照れるの?
 そうだよね。やっぱり我慢したほうが美味しいよね。それに……ほら。頑張ってる男の人って、美味しそうだよね?

……ねえ、兄さん。また今度でいいから、遠見の魔法教えてくれないかな?

12/03/04 23:35更新 / 青井

■作者メッセージ
ごぶさたしてます。青井です。相変わらず後半が息切れです。
後日談が好きなのでついついこんなものを書いてしまいました。
もう続きませんので、連載化は無しで。
あとタグに性転換が無いのは完全に女の子になってしまってるからです。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33