読切小説
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魔女の甘い囁き
「いらっしゃい。待ってたわ」
 露出度の高い濃紫のドレスに身を包んだ美女は開口一番に言った。
 森をまっすぐと横断しているさなか霧が立ち込み始め、それでも意に介さず進んだ矢先この女が目の前に現れたのだ。
 周辺は相変わらず数メートル先も見えない真っ白な濃霧に包まれており、鬱蒼としげる木々や腐葉土の積もった地面をのぞけば、自分と彼女しか居ない空間であった。
「…何者だお前」
 透き通るように白い肌、手には禍々しい杖を携え、とんがり帽子を被り、太腿まで届く長い髪は着込んだ衣装にほど近い色をしている。
 その異様な様相と雰囲気。普通の人間でないことは火を見るより明らか。
 杖を所持していることからおそらくは魔人系の魔物娘であることが伺える。俺は腰に差した護身用の短剣に手をかけた。
「そんなに殺気立つことないわ。大丈夫。私はあなたに危害を加えるつもりはないのだから」
 しかしながら、戦闘態勢に入った俺を警戒する様子はなく、彼女はその色めいた表情を一切崩さない。
「この霧はお前の仕業か?」
「そのとおりよ」
「なら、俺を迷い込ませたのはお前か」
「そうよ。あなたに私の家に来てもらおうと思って…ね?」
「悪いが俺は寄り道している暇はないんでね。早くこの霧を解いて帰して欲しいものだが」
 俺は短剣を抜き、鋭利な切っ先を魔女に突きつけてみせた。
「実力行使。という手段もあるぞ」
「あら、ただの人間ごときが私に勝てると思って?」
「どうかな。俺はお前みたいな手合と何度も戦ったことがあるんだ。腕にはそれなりに自信があるぞ」
「へぇ、そうなんだ」
「…なっ!?」
 魔女の姿が消えるとの背後から声が聞こえてくるのは全く同じタイミングだった。
「けっこう勇敢なのね。そういう人、嫌いじゃないわ」
 艶やかで透き通った声色が耳元に響き、生暖かい吐息が耳朶に吹きつける。
 背筋がゾクっとなり、鳥肌が立った。
「こ、この…!」
 後ろへ振り返り短剣の一撃を繰り出すが、すでに姿はなく研ぎ澄まされた銀色の刃は虚しく空を切る。
「どこへ消えた!?」
 全方位を素早く見渡すが、まるでどこかへ霧散してしまったかのように消え失せていた。
 闘争心はやがて恐怖へと変わっていった。
 さっきはあのように息巻いたものの、こんな恐ろしい相手は初めてだった。
「ねぇ、この霧はただあなたを迷わせるためだけのものだと思う?」
 どこからともなく聞こえてくる女の声。
 俺はその問いかけに答えようとするが、それはかなわなかった。
 突然、全身のあらゆる力が抜け落ちてゆく感覚が襲う。
 声をだすことはもちろん、立っていることすらままならなくなる。
 やがて俺の意識は白い霧の中へと溶け込んでいった。


*


 ちゃ…ぴちゃ…じゅる…
 なにか変な音が聞こえてくる。
 一体なんだろうか?
 重い瞼をこじ開けてゆくと、ぼやけた視界に赤色の天井が映った。
 腰にじんわりと甘い痺れが広がっている。ゆっくりと意識を覚ましながら下半身へ視線を移した。
「んっ…んぷっ…ちゅく…じゅるる…」
 俺は目の前で繰り広げられている光景に瞠目した。
 天井から壁まで紅一色、薄桃色の怪しげな灯りが一面に照らされた部屋。俺は白いシーツのベッドの上で仰向けに全裸で寝かせられていた。先程の魔女が股間に顔を埋め、屹立しきった男根を口に含んでいる。
「な、お、お前…!」
「んっ?…ふふ、気がついたのね」
 意識を取り戻したことに気付いた魔女はこちらを見据えて頬笑んだ。
「一体なにを…!」
「何って、決まってるじゃない。あなたを味見させてもらってるのよ」
 さも当たり前のように言い、何事もなかったように奉仕を続行させた。
「ぐっ…ああっ」
 性器を温かい口膣に包まれ、悦楽が駆け巡る。
 はね除けようにもなぜか身体が鉛のように重く、身動きが取れない。
「ふふふ、ふふぁほぉ(ふふふ、無駄よ)」
 魔女は口に含んだまま勝ち誇ったように言う。
「じゅる…ちゅぷ、ちゅる、んん…」
 一定のリズムで口の中と外を膨張しきった肉棒が往復する。
 ただ単純に出し入れするだけでなく、舌先を素早くチロチロと動かして亀頭や裏筋といった局所を舐め回してゆく。
(なんだこれ…!? 巧すぎる…!!)
 あたかも自分の心を読んでいるかのように、抽送する速さ・タイミングを把握し、確実に的確に責めている。
 手練手管の娼婦でさえ難しい技巧を彼女は平然とやってのけていた。
 魔物娘は男を籠絡するためにあらゆるテクニックを生まれながらに熟知していると聞いたことがある。彼女の技巧も産まれたばかりの鹿の子が自力で立ち上がれるように、ごく自然に身についたものなのだろうか。
「んっ……じゅるるるるるるるる!!」
 極限まで快感を高めていった末。暴発寸前になった肉棒にトドメを刺さんとばかりに女は頬を凹ませ、喉の奥へとキツく吸い上げようとした。
「あっ…あああああっ!!!」
 肉棒に襲いかかる吸着感、その突然の不意打ちによって一気に絶頂へと駆け上り、俺は情けない声を上げながら果ててしまった。
 視界が白く瞬き、最高の開放感とともにビュルビュルと彼女の口内へ精を放つ。
 女は俺の肉棒から噴出するザーメンを一滴も残さず、ごくごくと飲み干していった。
「ぷはぁ…う〜ん美味しいわぁ♥」
 まるでカラカラに乾いた喉にコップ一杯の水を流し込んだかのような感想を述べ、恍惚とした顔を浮かべる。
「…はぁ…はぁ…」
「あらぁ? まだ物欲しそうにしてるわね?」
「ちが…そんなんじゃ…」
 恍惚とした彼女をぼんやりと眺めていた俺に彼女は言った。
 しかしながら、魔女の言葉がまったくの嘘かと問われればそうとも言い切れない。
 事実、俺の中に「欲求」の感情が芽生えはじめていた。
 もっと「次」が欲しい。
 一度果てたのにも関わらず欲望が収まることはなく、むしろより彼女を渇望していた。
 この部屋の淫靡な雰囲気のせいか、はたまた女の魔力のせいか。しかしながら、細かい理由など今やどうでもいいことだった。
「それじゃあ、次は胸でシてあげるわ♪」
 女は上体を起こして俺を見下ろし、ギリギリ局部が見えそうで見えないほど大胆に開いていた胸元を解放した。
 自分の手のひらだけではとても収まりきりそうにない、たわわな乳房がぷるんっ!とこぼれ落ちる。
 ただ巨大なだけではない。重力に負けてだらしなく垂れることなく、綺麗なシルエットを保ちながら彼女の呼吸に合わせてふよふよと上下に揺れている。
 曝された頭頂部には発色のいい薄紅色の突起が可愛らしく主張していて、乳輪も広すぎず小さすぎない。
 自分にとって理想に近い『乳』がそこにあった。
「…随分見惚れちゃってるわね? そんなに私の胸、気に入ってくれたのかな?」
「そ、そんなこと…」
「くふふ、さっきまであんなに敵意剥き出しだったのに、人間の男ってホント単純な生き物ね」
「…単純で悪かったな」
 男の浅はかさを見下すような言葉に不快感を覚え、俺は顔をしかめた。
「ぜーんぜん♥ むしろ私に欲情してくれてるかと思うと嬉しくてなっちゃう♪」
 侮蔑的かと思いきや、女は嬉々とした表情を浮かべる。
 その言葉や表情から嫌味や皮肉といった暗い意図を含んでいるようにも見えず、心の底から純粋に喜んでいるようだった。
「よいしょ…と」
 魔女は股ぐらの近くにアヒル座りし、俺の両足の付け根を持ち上げて自分の太腿の上に乗せ、両肘で挟むように抱えこむ。
 眼前にはその存在を誇示するようにそそり立った剛直があり、それを覆い隠すように二つの肉メロンを両手で持ち上げ被せてみせた。
 ふにゅっと柔軟で弾力のある熱の塊が肉棒を包み、何とも言えないソワソワとした感覚に陥る。
「それじゃ、動かすね」
 その言葉を合図にあてがっていた両手を楕円形を描くように動かし、乳房越しに愚息を揉み込むように責め始めた。
「っ…くっ……あ」
「ふふ、どう? 気持ちいい?」
 さきの口淫ほどの派手な快感はないものの。かつて思い描くだけの存在だった魅惑の巨乳に、己の肉棒が挟まれているという白昼夢のような事実は、実際に与えられる刺激以上の興奮を促した。
 熱に浮かされたように顔が上気し、自分から腰を突き動かしたい衝動に駆られる。
 じんわりと動く彼女の手に合わせて自由自在に形を歪ませ、ずっしりと股間にもたれる白い双丘。
 自慢の極太ペニスもその大質量の前に為す術もなく埋もれてしまっていたが、ときおり赤黒い亀頭部がチラっと顔を覗かせていた。
「さて、そろそろ少しだけ激しくしてあげるわ」
 少しと言わずもっと激しくして欲しかった。しかしながら、情けなく嘆願をするのは男としてのプライドが許さない。
 女は片手を上げパチンと指を鳴らす。すると中に無色透明の粘性の液体が入ったガラスの小瓶がどこからともなく現れた。
 そして躊躇なく中身を胸の谷間に注ぎこんだ。
 ドロっとした透明の液体が乳房の表面をゆっくりと伝ってゆく。
「私の濃縮された魔力が多量に含有されたローションよ。その効果は、じき分かるわ」
 そうしてローションを全体にまぶすように揉みくちゃに乳を捏ねくり回してゆく。
「っ!?」
 ――ドクン!
 ローションが肉棒にまぶされたとき、俺の中で何かが弾けた。
「な、なんだこれ…は…」
「あら、意外と早く効いてきたわね」
 体の芯から熱がこみ上げ、心臓は早鐘を打ち、切ない気持ちに苛まれる。
「このローションはね。あなたの『ソレ』に染み込ませることで一時的にだけど、私の魔力の浸透を劇的に促進させることができるの。簡単に言ってしまえば、すっっごいエッチになっちゃうってこと♪」
 そう言うと女は悪戯を成功させた少女のように無邪気に笑ってみせた。
「も、もっと…」
「ん〜? なにかなぁ」
「もっと、激しく…」
「激しく…?」
 もったいぶるような彼女の態度に俺はとうとう痺れを切らした。
 この際プライドなんてドブに捨ててやる。
 俺は己にもっと忠実に。溢れる欲望のために全てを捨てて開き直る決心をした。
「少しといわず、もっと君のおっぱいで激しく扱いてくれよ…!頼むよ!!」
「私は「君」じゃなくて、ちゃんと『ユエラ』っていう名前があるの。いいかしら。『お願いします。ユエラ様』って言ってみて頂戴♪」
「お願いします!ユエラ様!貴女のおっぱいで俺のチンポをイかせて下さい!!」
 俺は今まで口にだしたことも無いような情けない声で叫んだ。もはや恥じらいなんて概念は強大な欲求の前に欠落してしまっていた。
「何もそこまでやれって頼んでないのに。ふふ…。まぁいいわ♥ちゃんと言えたご褒美にすぐにイかせてアゲル…!」
 ユエラは要望に快く応え、荒々しく双丘を鷲掴み、上下に激しく振りたくった。
「ああっ…!ああっ!あああああっ!!」
「あらあら、かわいい声で鳴いちゃって♥ほぉらほらぁ!」
 我を開放し、だらしなく悶える様子にユエラは気を良くしたのか、息を荒げながら興奮気味に愚息を責め続ける。
 ローションが扱きをスムーズに仕立て、たっぱん!たっぱん!とリズミカルに柔らかいものを打ち付ける粘質な音を立ててゆく。
「い、イク…! イクぅ!! 出るっ…!出るううううッ!!!」
「あはっ!さっさと出しちゃえ!!」
 ユエラは奉仕に終止符を打つべく、二つの巨大な柔肉の塊を両端から力強く手で押さえつけ、万力のように肉棒を押し潰した。
「ああああああああああああッ!!!」
 その一撃に耐えきれず、俺は二度目の絶頂を果たした。
「うわっすごっ。ビクンビクンしてる♪」
 腰がガクガクと痙攣し、密着した乳肉の中で陸地で跳ねる魚のごとく剛直が脈打ち、白い欲望を吐き出し続けた。
 やがて射精が終わると、双丘の隙間から滲むように白い体液がドロっと漏れ出してきた
「うふふ。随分といっぱい出たわねぇ。私の胸、そんなに気持ちよかったかしら?」
「すごく…はぁはぁ…きもち、よかった…」 
 絶え間ない二度目の射精。身体中が倦怠感に包まれる。
「ふふふ…それじゃあ」
 ユエラは胸にこびりついた精液を指で掬って口に含み、満足気に微笑む。疲れ果てて放心状態の俺のことなど素知らぬ顔だ。
「今度はぁ、私と…」
 ユエラはゆっくりと立ち上がり、身につけていた衣装を脱いでゆく。
「――『えっち』…しましょうか…♥」
 ユエラは妖艶な声を洩らし、口端を厭らしく釣り上げた。
 衣服はすべて床に脱ぎ捨てられ、濃紫色の生地の下に眠っていた生まれたままの姿が露わになる。
 透明感のある艶やかな肌。今にも折れてしまいそうな小枝のような腕と華奢な肩。俺の欲望で白く汚れた豊満な胸。キュッと引き締まった細いくびれ。丸みを帯びた安産型の尻。健康的で肉付きのいい太腿。スラッと曲線的なラインの足。
 そのあまりにも出来すぎた女体美を前に息をするのも忘れてしまう。
「あ〜ら今度は私の裸に見惚れちゃってるのかなぁ?」
「そ、それはその…」
「なぁに?ウブな子みたいに慌てちゃって」
 裸でも恥じらう様子もなく堂々とした彼女は、たじろぐ俺を手玉に取るように余裕綽々とした態度を一貫している。もはや完全に彼女のペースに振り回されている状態だ。
 ユエラは動けない俺の上に覆いかぶさり、ねっとりと品定めするよう見下ろした。
「ふふふ、押し倒しちゃった…♪」
 彼女の整った顔立ちが目前にまで迫る。蛾眉の下に弧を描くように反り返った睫毛。切れ長の双眸に埋め込まれた琥珀色の瞳が妖しく俺の顔を捉えている。控えめに膨らむ濡れた赤い唇の隙間からは生暖かい吐息が漏れて頬をかすめ、女性特有の甘ったるい芳香が鼻孔をくすぐった。
 鼓動が早まり、顔が熱くなる。まるで強い引力によって心が剥ぎ取られていくように、俺は目の前の魔女に夢中になっていった。
「ねぇ、もうこんなに濡れちゃってるの。あなたのおちん○んを弄ってるうちにこんなになっちゃったの…」
 彼女はそう言うと指先を股間へと忍ばせ、くちゅくちゅと水音を立ててみせる。
 そしてテカテカと濡れ光る二本指を俺の目の前に差し出した。
「あなたの精。早く私のナカにいっぱい欲しいの。――『挿れても』いいわよね…?」
 俺は深く頷いた。心酔してしまった女性にここまで迫られて断る理由もない。
 自分も早く彼女と一つになりたい。その唯一の欲求が頭を埋め尽くしていた。
 ユエラはソワソワした様子でローションの効果なのか未だ堅牢な愚息をそっと掴み、蜜滴る割れ目へとあてがう。
「くぅっ…んんんっ!!」
 そして、そのまま間髪いれず肉槍を挿して、秘所の中へと迎え入れた。
 愚息がズブズブと熱いぬかるみを突き進む。
 膣壁が奥へ奥へと誘うようにうねり、肉棒に密着してまとわりついた。
「んっ…入ったぁ♥」
 凶悪にそそり立っていた剛直は今や付け根まで女肉に埋まり、完全に納入されて見えなくなった。
 ユエラは熱く滾る男の象徴と一体化した歓喜に打ち震え、恍惚とした表情を浮かべる。
「ああっ、なんだこれ…! 熱くて…ぬるぬるしてるのが動いて…!」
 複雑な襞が生き物のように蠕動し肉棒の表面を撫で回す。まるで「早く精液を吐き出せ!」と催促しているかのようだ。
 人間では考えられない構造。それは不気味なほど蠱惑で、背徳的な快感を与える。それこそが魔物娘というものの本質なのだろうか。
「あはは、こんなんで満足してちゃダメよ?」
 ユエラは息を乱して顔を赤らめ、玉のような汗をかきはじめていた。興奮し、はやる気持ち抑えながら両手を俺の胸板につき、足を大きく横に広げた姿勢をとる。
「ほおら…こうしちゃうわよぉ♥」
 そして腰を上下に動かしてみせた。
「あっ…! くっ!」
 彼女は待ちわびたとばかりに激しく、遠慮など微塵も感じさせず激しくピストンさせる。ぐちゅぐちゅと肉棒が愛液をかき混ぜる水音が鳴り続け、臀部が膠着するたびパンパンと乾いた衝突音を部屋中に響かせる。
「あぐっ!ああああッ!」
「ほら、ほら…ほらほらぁ♥どう?気持ちいい?」
 己の分身が蜜壺を往復するたび襞が肉棒に吸い付いて、ゾクゾクするほどの甘美な快楽を得る。それに合わさり、大きく開脚した状態での騎乗位は結合部が丸見えとなり視覚的にも興奮を煽って俺を確実に追い詰めていった。
「私はっ気持ちいわぁ♥あなたの太くてっ♥固くてっ♥おっきいおちん○んがっ、私のナカをっ、ズンズンって突いてっ掻いてっ♥もうぅっ蕩けちゃそうよぉっ♥♥」
 ベットに横たわる俺の上に跨がり、臆面もなく淫らな言葉を紡ぎながら貪り食らうように乱舞するユエラ。その激しい動きに合わせて二つの熟れた果実がゆさゆさと揺れる。
 胸にこびりついたローションや白い体液が飛び散り、さらに身体中から滲み出た汗がシーツに飛沫して灰色の斑点を付けてゆく。
「ねぇ、早く…!出してぇ♥あなたの濃厚で美味しい精っ♥私のナカに頂戴っ♥早くぅ♥ねぇん早くぅ♥」
 媚びた声色で懇願するように叫ぶユエラは、抽送のスピードをさらに速める。
 それに伴って衝突音も間隔的なものから、パンパンパンパンと断続的なものとなる。
 リズミカルにまぐわいのメロディが奏でられ、肉棒に与えられる快楽も加速度的に増してゆく。
「ああああっ!!も、もう!でるっ!でるううううッ!!」
 極度の興奮状態。それに加えてユエラの苛烈な責めの応酬。あっという間に我慢の限界を超え、俺の視界は真っ白に染まった。
「んっ♥んんっ♥ああああんっ♥出てるゥゥ〜♥♥」
 三回目の射精と思えないほど怒涛のように白いマグマが噴出し、彼女の膣内に撃ち込んだ。
 射精が始まったことに気付いた瞬間、彼女は慌てて押さえ込むように腰を落とした。そして脈打つ肉槍の先端を子を為す部屋にして魔物娘が精を吸収する器官でもある子宮へと招き入れようとした。
 が、寸で間に合わず、先端を子宮頸で咥えた頃には半分ほど精を出し尽くしていた。
「ああ、熱いぃ…♥あなたの精が私のナカをいっぱい満たしてるわ…♥」
 搾取できなかった分のザーメンが膣壁と肉棒の狭間に巡り、結合部から溢れ出した。
「あ〜ん、私としたことがおちん○んに夢中になるあまり、けっこう取りこぼしちゃったわねぇ…」
 嬉しそうなものの、どこか惜しむ様子のユエラ。
 魔物娘にとって男性の精液は最高のご馳走だと聞く。それを中途半端に味わえなかったことが不満なのだろう。
 すると彼女は全身を密着させるように倒れ込み、肉棒を最奥部まで迎え入れた。俺の身体のA面が女性のむっちりとした柔肌の感触に覆われる。
「でもこうしてっ、私の一番奥にキスさせれば関係ないわ…ふふ」
 三回達したにも関わらず俺はまだユエラを渇望していた。なぜこの昂ぶりが収まらないのか分からない。
 もっともっと、彼女を欲したい。けど俺は果たしてこのまま魔物娘に心を売り渡してしまっていいのだろうか。
 期待と不安がせめぎあい、葛藤に苛まれる。
 しかし、ユエラは追い詰められた俺にとどめを刺すように、唇を耳元へそっと近付けた。
「――このまま一緒に、溶けてなくなっちゃおっか」
「っ!」
 魔女の甘い囁きが頭の中を浸透する。
 そのとき、俺の理性の鎧は熱せられた砂糖のようにドロドロに溶解していった。
 ユエラの燃え盛る炎が俺の剥き身の心を焼きつけて、彼女の色に焦げてしまう。
 俺はきっとこの魔物娘を人生を捧げて愛してしまうだろう。全てが終わったあとに…。
 いや、むしろこれから始まるのだ。もう後戻りはできない。ならば毒を食らわば皿まで。
 ――俺は彼女のことが…。
「うふ、何も言わなくていいわ。それより今は私と存分に愛し合いましょ?」
 俺の意中を目敏く察したらしい彼女は、俺の唇に人差し指を押し当て、その先を言わせようとはしなかった。
 そのときだった。鉛のように重かった俺の四肢が突然元の感覚を取り戻した。
「あれ、体が…?」
「これであなたの動きを封じていた術は解けたわ。…さぁ、きて♥」
 ユエラは俺の全てを受け入れ、包み込むような語気で言い放った。
 それは魔法の呪文のように俺の性的衝動を奮い立たせた。俺は獣欲の赴くままに彼女のふくよかな桃尻を両手で掴み潰し、そして叩きつけるように腰を突き上げた。
「あっ♥あっ♥あっ♥いいっ!いいわぁ!もっとぉ♥」
 俺が遮二無二に下半身を持ち上げパンパンと小気味よく音を鳴らしていると、彼女の方も負けじと小刻みに腰を動かし始めた。
「はぁっはぁっ!ぐっ!あああっ!!」
「んっ♥あんっんんっ♥ああっ♥あああんっ♥あんあん♥」
 より奥へ、より速く、子宮壁に俺の痕を刻むように肉槍で執拗にスタンプする。
 最初こそ二人の動きは乱雑にひしめき合っているようなものだった。しかし互いに肉欲を貪るうち段々とタイミングを掴み、動きが噛み合ってゆく。
「ああっ!うっ!あ!あああ!!」
「ひぅっ♥ああんっ♥んっんっんっっ♥ひゃあうぅっ♥」
 快感に喘ぎ喚き、狂ったように腰を振りたくりながらも、阿吽の呼吸での抽送が行われる。
 ふたりで同時に引き、同時に打ち込んで、より深々と胎内とペニスを接合させる。
 じかに体温を感じ合えるほど抱き合い、肌と肌で密着したこの態勢もあいまって、彼女の言葉どおりにこのまま一緒に溶けてひとつになっていくような感覚をおぼえた。
 赤とピンクに支配された部屋の白いベッドの上。隙間を余すこと無く合体し原始的な音を立てながら獣のように交わる二人。肉体のつなぎ目から愛液がぼたぼたと滴り落ちて下に円状の染みをつくる。肌から滲んだ汗が体温で上気し、辺りを蒸れた熱気が包み込んだ。
 本能に委ねた激しいセックスのさなか、俺はまた絶頂へ駆け足で向かっていった。
「も、もう、出そうだっ!あああっ!!出るっ!!」
「またっ、んっ♥出るのねっ♥いいわっ♥出してぇ♥今度こそっ、わたしのいちばん奥の♥大事なところにぃ♥ちゃんと♥ぜーんぶ出してぇ♥♥」
 四回目の射精を知った彼女は、待ちわびたとばかりにその細い両腕を背中に回し、弾力のある太ももで抑えるように渾身の力を込めて俺を抱きしめる。その豊満な乳房は窮屈に圧迫され、胸板で扁平状に潰れた。
 彼女は予想外に馬鹿力で、押さえつけられた俺は腰を突き上げることはおろか、身じろぎすることすらできなくなる。
 この姿勢になることで彼女は己の秘部にある突起豆とボルチオに同時に刺激を与えることが可能になり、下半身をぐりんぐりんとくねらせ強烈な快感を得ていった。
「いいっ♥いいわぁっ♥あっ♥いいっ♥いいのぉおおおっ♥」
 強烈な悦楽に溺れ、淫らに乱れる魔女。
 目の焦点は合わず、だらしなく開いた口からよだれを垂らしている。その表情にかつての余裕は見られない。
「ああっだめっだめっだめぇええっ!!いく!いく!イッちゃうぅぅううッ♥♥」
 俺が今か今かと我慢の限界を迎える目前、彼女は一足先に快楽の頂点を超えていった。
「ッッッ―――――♥♥♥♥♥」
 ユエラは赤い唇をきゅっと噛み締め、くぐもった甲高い悲鳴を上げる。
 結んだ両目に涙を滲ませながらビクビクと痙攣し、身体中を駆け巡って弾け続ける熱い衝動に耐え忍んだ。
 彼女の絶頂に呼応するかのごとく、膣壁がぎゅううっと一気に窄まり、肉棒をキツく締め上げる。
 俺は堪らず、絶頂の雄叫びを上げながら全てをユエラの胎内に解き放った。
 びゅるるる!びゅるるっ!びゅるくーーーっ!
 まるで音が聞こえると錯覚するほどに、今までで一番激しい射精。
 快感の奔流が尿道を突き抜けて、子宮頸に深く喰い込んだ亀頭の先端からドクドクと噴出し、子宮内にありったけの白い欲望をぶちまけた。
 4回目とは思えないほど濃くてドロっとした精がみるみるうちに胎内に満ちてゆく感覚にユエラは喜悦していた。
「あっ♥…出されちゃって…るぅ♥濃くて…熱いの…たっぷりと…♥」
 とっくに止まってもいい頃合いなのに、愚息は勢いを衰えることなく精を吐き出し続けている。
 これほど長く射精が続いたことはかつてなく、とめどない性の解放に脳が焼き切れてしまいそうだった。
 そうして数十秒ほど経った頃、オーガズムはようやくおさまった。
 今まで以上の重い疲労感が全身を襲い、意識がゆっくりと覚めてゆく。
「ふふふ…すごいいっぱい出たね…♥じゃ、いただきまぁす♥」
 彼女の言葉を合図に子宮の奥へと取り込むような吸引力が働き、先端に満ちる熱い粘液が流動しはじめる。子宮壁が狭まって亀頭に密着し、尿道に残ったものも含めて一滴残さず搾り取ってゆく。
「ああっ!」
 達したばかりで敏感になっている亀頭へのバキューム感によって軽く絶頂し、その分の精も含めて根こそぎ彼女の中に吸収されていった。
「……はぁあああん♥おいひぃぃわぁ。…ごちそうさま♥」
 彼女は妖艶に微笑み、ぺろりと舌なめずりしてみせる。
 さんざん魔女に搾り取られ、息も絶え絶えに疲弊しきった俺。それに対して多幸感に満ちた様子のユエラは目を爛々と輝かせながら。
「さっ、続きしましょ♥」
 と無邪気そうに言った。
「は!?そ、そんな…!もうむりだって…!」
「大丈夫。私の魔力ローションの効果は長続きするの。だからあなたのソレはしばらく元気なままよ?それに今日は初めてだし、あと5回だけで終わりにしてあげるから。ネ?」
「ひっ…」
「さぁ…もっともっっと一緒に気持ちよくなりましょうね…♥」
 ユエラはニヤリと妖しく笑み、飢えた肉食獣の眼光で俺を見据えた。
 俺は蛇に睨まれた蛙のごとく身動きが取れず、ただひたすらに貪られるしかなかったのだった…


*


「――で、結局お前は何者なんだ?」
 あれから5回と、気まぐれに追加で1回絞られたのち、ようやく解放された俺は気怠げに寝そべりながら、傍らに引っ付いている彼女に尋ねた。
「私は偉大なダークメイジの『ユエラ・ソラウキネン』よ。あと『お前』じゃなくて、ちゃんと『ユエラ』って呼んでね♥」
「…なるほどダークメイジか。俺ごときが敵う相手じゃなかったな」
 ダークメイジは魔人系の魔物娘のなかでも屈指の強力な魔力の持ち主。
 かつてたった一人のダークメイジによって、一都市丸ごと魔界に変えられてしまうという大事件があったと風の噂で聞いたことがある。
 そんな途方もない相手に狙われた時点できっと俺は詰んでいたのだろう。
「あら、私たちについてそれなりに詳しそうね」
「仕事柄魔物娘の脅威に晒されることが多いんでね。敵を知っておくにこしたことはない。ま、こうして囚われの身になった今、もう意味もないけどな」
 魔物娘は一度手に入れた男は、たとえ本人に拒絶されようとも絶対に手放すことはありえないという。だから俺が彼女から逃れて元の生活に戻るのはもはや絶望的なのである。もっとも俺はすっかり彼女の虜になって拒む意思すら失せているのだが。
「それでおま…じゃなくて、ユエラはどうして俺を?」
 彼女とは森で遭ったのが初対面であったから、一体いつから狙われていたのか単純に興味があった。
「数日前、婚活も兼ねて訪れた西の街で偶然あなたを見かけたの。それで街ごと魔界に作り変えて自分のものにしようと準備を進めてたんだけど、これまた偶然私の住む森をあなたが通りかかって。…で、そのままお持ち帰り。ってわけ」
「おいおい、俺ひとりのために街が乗っ取られる手はずだったのかよ…」
「確実に愛する夫が手に入るなら、街ひとつを魔界化する魔力ぐらい安いものでしょ?」
 恐ろしいことを平然と言ってのけるユエラに俺は寒気をおぼえる。
 …どうやら噂は本当のようだ。
「それで、その…、俺はユエラに一目惚れされたってことでいいのか?」
「ん〜そうねぇ…」
 と彼女は少し考えてから。
「魔物娘が魔王様の力に影響を受けているのは知ってるわよね?」
「ああ、そもそも魔王の代替わりと同時に魔物たちが女性の姿に変化したのもその原理だと聞く」
「私たちは魔王様のサキュバスとしての能力を強く受け継いでいるの。男の人の精には味の違いがあって、魔物娘によって好みもあるの。そこで私たちは自分好みの精を持った男の人を見つけるために、好きな精の匂いを放つ男の人を遠くからでも正確に嗅ぎ分けることができるってわけ」
「つまり、俺は君の好みに叶った精の持ち主だった。と?」
「そのとおり。初めてあなたの匂いに気付いたとき、それはもうクラクラしちゃって思わず濡れちゃったぐらい」
 ユエラは身体をくねらせ、上目遣いで見つめながら俺に絡みついてくる。
「それによく見たらいい男だし身体の相性も良いし。えっちしたらますます気にいっちゃったわ♥」
「そ、そうか…」
「あの熱くて硬いおちん○んにたっぷりのザーメン…。あ〜ん、思い出すだけでまたえっちしたくなってきちゃったわ…♥」
「いっ!?まだする気なのか!?」
「大丈夫。これからもっとえっちすればするほど、あなたもどんどん私とたくさんしたくなってくるから…。ずーっと、ね?」
 ユエラは俺の上に跨がり強引に唇を奪った。口内に舌が貪欲に侵入し舐め回してゆく。
 接吻の心地よさに酔う。頭がぼーっと熱くなり、俺は自分から彼女と身体を重ね合わせた。
 魔物娘に心を売った俺にもはや戻る場所など無い。それなら、このまま愛するユエラと一緒にどこまでも堕ちてゆけばいい。
 魔女の甘い囁きに導かれるままに
17/04/12 20:38更新 / たけかんむり

■作者メッセージ
 最後までお読みいただきありがとうございました!
 約一年ぶりの投稿となります。たけかんむりです。
 今回題材にさせて頂いた子は魔人型のダークメイジ。つまり人間に限りなく近い魔物娘ということで、プレイ内容も奇を衒ったものでなく、人の姿同士という距離感ゆえのシンプルに直球にエロく、リビドーに滾る作風を目指してみました(今までもわりとリビドーに滾るままだった気もしますが…)。
 ダークメイジさんは紫のパーソナルカラーに加えて、ひじょーにセクシーな衣装と眼差しと、全体のヴィジュアルがかなり自分的にドストライクでして。さらには、夫を手に入れるために街ひとつ丸ごと魔界化させてしまうという、やってることは超えげつないのに、その根幹にあるのが男性を手に入れるためというスケールの大きすぎる一途さのギャップが大変よいですねb

 あと、ここからは完全に余談となりますが。特殊性癖系要素は皆無な方針ということで、この手の作品にとっては比較的オーソドックスなプレイである「フェラ」と「パイズリ」をぶっこんでみたのですが。このあとがきを書きながらよくよく思い返してみますと、自分がエロSSを書き始めてよりだいたい6年ほど。そこそこの数の作品を投稿しましたが、今の今までフェラとパイズリを作中で一度も描写したことがないのに気付いてしまいまして…。
 なんというか、人外と騎乗位が死ぬほど好きであることが災いし、竿役の相手が異形の女の子ばかりになってしまい、必然的に触手や多脚その他もろもろの身体的個性を活かした前戯→即押し倒されて美味しく頂かれる本番。というパターンが半ば様式美と化しており、フェラもパイズリも割り込む余地が今まで無かったのでしょう(他人事)。
 ですが、今回フェラとパイズリを描写するにあたり、とても楽しみながら書くことができました。とくにパイズリに関してはプチブームになるぐらいにハマりました。おっぱい大好き。
 ――とはいえ、やはりおっぱいは挟むのではなく騎乗位でゆさゆさ揺れてこそ!派な騎乗位ジャンキーなので、以降もプレイとして導入するかはちょっと分からないです…(ズリキチさん許して)。

 あとがきがしょうもない私事を長ったらしく語る場になってしまい、申し訳ありませんでした;
 それでは、また

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