連載小説
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後編
 温かいものに包まれて起きる朝がこんなにも気持ちのいいものだとは知らなかった。
 眠っている間も俺に抱きついて離れないホブゴブリンのメルは、朝でもその身体は温かくて。起きかけた俺の意識がまた落ちて二度寝をしてしまいそうになる。
 そろそろ起きなくてはいけないのだが、このまま温かさに包まれて眠ってしまいたい欲求がそれを消そうとしている。

 「すぅ……はぁ……」

 ゆっくりと深呼吸して瞼を開く。
 目の前には気持ちよさそうに口元を緩ませて、よだれを垂らしている可愛いメルの表情があった。
 なんとまぁ、幸せそうな寝顔なのだろう。
 
 「可愛いやつめ」
 「……えへ」
 「ッ!?」

 ま、まさか既に起きていたのか?
 寝惚けた状態で思わず呟いたこともしっかり聞こえたかもしれない。そう思うと急に恥ずかしくなってきた。

 「…………くぅ」
 「寝言……?」
 「すぅ……すぅ……」
 「おーい、メルー」
 「んに?」

 ぷにぷになほっぺを摘んでみた。柔らかいほっぺが伸びて、メルの顔がなんだか面白い事に。
 するとメルは目を覚まして、じっと俺を見てから、

 「おはひょうほはいはふ〜」

 と挨拶してきた。
 やっぱり寝言か。
 痛くしないようにほっぺを離した。

 「むぅ。あさからいたずらですかぁ?」
 「ああいや、そこに柔らかそうなほっぺがあったから」

 頬を摘まれた事にちょっとご機嫌斜めなメル。ぷくーっと膨れた顔がまた可愛い。
 …………。
 なんか俺、どんどんメルに惹かれてる気がする。面と向かって言うのはまだ恥ずかしいが、可愛いと思う事が増えた気がする。
 寝顔が可愛いなぁとか、よだれ垂らしてて可愛いなぁとか、寝てても甘えん坊で可愛いなぁとか。
 事実だから仕方ないな。そういう事にしておく。

 「いたずらっこさんにはこうですぅー」
 「むがが」
 「むにぃー」
 「わふはっはっへ」
 「むにぃぃぃー」

 悪かったと言ったのにも関わらずメルは頬を摘むのをやめなかった。やられたらやられっぱなしなのは悔しいのでこっちもやり返す。もはやどちらが始めたなど関係ない。折れるまでの勝負だ。

 「ほのー」
 「ふにゃぁぁ、ひるほひゃんまれふるらんへぇ」
 「ほの、ほのー」
 「ひゃうぅぅー」

 ……と、ここで俺の脳が急に冷静に戻った。朝から一体何をしているんだ俺たちは。
 そう思ったが最後。今メルとほっぺの摘みあいっこをしているのが面白くなって吹きだした。

 「ぷっ」
 「ほひ?」
 「あはははっ。降参降参。俺の負けだ」
 「わーい♪」

 突然始まった謎の勝負に勝った事が嬉しいのか、メルはにへっと笑った。
 やはりゴブリンはゴブリンなのか、メルは基本的に子供のような考えの持ち主だ。どんな事でも勝ったら嬉しい、と。

 「そろそろ起きようか」
 「はいー」
 「今日も薬草を採りに行くんだが、メルも来るか?」
 
 薬草を採るのは日課だ。毎日同じ森へ行き、使えそうな薬草を見つければ採取して、美味そうな木の実があればそれも採る。種が薬品に使える場合もあるので一石二鳥だ。
 その日課に、家にメルを置いて行くのも可哀相だなと思ったので誘ってみたのだが……。

 「〜〜〜〜〜っ♪」

 ものすんごくいい笑顔になりました。瞳がキラキラしている、とはこの事だろうか。

 「ぜったいにいきますぅーっ♪」

 元気よく言われるとこっちまで嬉しくなる。
 彼女の頭を撫でた。

 「そうか、じゃあ一緒に行こうな。サンドイッチを作って昼はそこで食べよう」
 「わぁーいっ」

 こんなにも喜ぶ姿は、まさしく子供そのものなのだが。
 
 「おっでかっけおっでかっけー♪」

 飛び跳ねてその殺人級おっぱいがぶるんぶるん揺れ、チューブトップからこぼれそうだ。
 それを見ていたら昨日の悪戯のしあいっこでくた、となっていた我が息子が目覚めて大変な事になった。幸いメルには気付かれなかったが、恥ずかしくなった。
 本人にその自覚はなくても、胸は自己主張をやめることなどない。
 無邪気なのも、罪だよなぁ……。



 シルドさんといっしょにおでかけすることになったの。
 それだけでもあたしはうれしかったけど、それだけじゃなくて。
 きのうできなかった、シルドさんのおしごとのおてつだいができるのがうれしいのっ。
 シルドさんのおしごとはなんだかむずかしそうだけど、これからちょっとずつ覚えていけばいつかはいっしょにおしごとできるよね?
 だからきょうはそのだいいっぽ。
 おひるはそとで食べるのもたのしみー。おいしいサンドイッチつくろうっと。
 あたし、がんばっちゃうよっ。
 だから、ごほうびになでなでしてほしいなぁー。



 二人で作ったサンドイッチをバスケットに詰めて、メルが棍棒の柄に引っ掛けてそれを、そして俺は薬草を詰める用の大きいバスケットを持って森へやって来た。幸いにも空は快晴で絶好のピクニック…………採取日和だ。いかん目的を忘れそうになった。
 出かける際、手を繋ぐといって駄々をこねたので仕方なく手を繋いでいるが、そのせいで忘れそうになったのかもしれない。

 「ふんふん、ふふんふーん♪」

 しかも鼻歌を歌ったりなんかして。棍棒を前後にぶんぶん振っているがバスケットが滑り落ちそうでこっちとしては今日の昼食が台無しになってしまわないか不安だと言うのに。

 「……なぁ、別に棍棒はいらなかったんじゃないか?」
 「これはあたしのあいぼうですからー」
 「そうなんだ」
 「これさえあれば、おっきなくまさんがおそってきたっていちころですぅ」
 「へ、へぇ……」

 全然そんな風には見えないのだが。小さな身体とほぼ同じ大きさの棍棒は、俺でも持てるかどうかの巨大さだ。それをまるで細い枝を持っているかのように振っているのだから、メルの怪力っぷりには驚くばかりだ。ああっ、そんなに振ったら棍棒に引っ掛けたバスケットが吹っ飛ぶって。

 「重くないの?」
 「?」
 「その棍棒、メルと同じくらいでかいんだけど」
 「ぜんぜんおもくないですよぉ?」

 そうですか……。
 もしメルの機嫌を損ねてその棍棒で殴られたら、俺の身体がぐちゃぐちゃになってしまうだろう。普段温厚な者が一度本気で怒るとどうなるか、俺は一生それを知りたくない。ほんわかでのほほんなメルだが、彼女はれっきとしたホブゴブリンだ。男としてはなんとも情けないが、力では圧倒的過ぎる差である。
 さて、そろそろ目的地に着く頃だろう。村近辺の薬草の生える場所は大体把握してある。地図がなくとも辿り付ける位には何度もやってきているので感覚でわかる。ここで気をつけなくてはいけないのが、生えている薬草を根こそぎ採ってしまうともうその場所には生えることがなくなる。当たり前なのだが、誤ってそうしてしまえば俺の仕事が出来なくなる。
 その旨をメルに伝えると、

 「あっ、しってますそれ。きのこもぜんぶとっちゃったらもうはえなくなっちゃうって」
 「あぁ。だから採るのはちょびっとだけだ」
 「ちょびっとだけ?」
 「自然にありがとうって思いながら採るんだ。採るというよりも分けてもらう、と言った方がいいかもしれないな」
 「分けてもらう……。シルドさんってえらいんですねっ」
 「ははっ。そんな大袈裟な事ではないさ」
 「ううん。シルドさんはりっぱなひとですぅ」
 「あー……うん……。ありがとう」

 本当、この子はいつでも真っ直ぐだ。真っ直ぐで素直で。
 メルのいいところだ。



 一通り薬草を採取し、今日は切り上げる事にした。
 というのも、薬草を採っていた最中にメルのお腹から、くぅぅ、と彼女らしい音が出たからだ。
 本人は顔を真っ赤にして、あのこれはちがうんですぅーなどと言ったが、俺は笑って今日はこのくらいにして飯にしようと言ったのだ。
 メルは黙ってしまったが、よほどお腹がすいていたのかこくんと頷いた。

 「ここで食べよう」

 昼頃の日光を木々たちが上手く遮っている木陰に腰を下ろして、早速昼食となった。
 さっきまで、俺よりも動き回って元気だったメルが今は大人しい。
 俯いたままサンドイッチを食べている。

 「…………?」
 「もぐ……もぐ……」
 「メル?」
 「はい……?」
 「急にどうした、元気がなくなって」

 そう言うとまたメルは俯いてしまった。

 「……あたし、おしごとのおてつだいができるのがうれしくて、お役にたてるようにがんばってたのに、あたしのせいでちゅうだんすることになっちゃって……」

 なるほど、そういう理由でメルは元気がなかったのか。
 全く……。

 「いい子だな、メルは」
 「ふぇ……?」

 小さな頭を撫でる。

 「心配するな。いつもこのぐらいの量しか採っていない」
 「で、でもぉ」
 「俺も腹が減ってたからな。そういう事にしておいてくれ」
 「〜〜〜っ♪」
 「うおっ!?」

 ぱぁっとメルは笑い、俺の胸に飛び込んできた。
 つ、つのっ。角が刺さるかと思った。
 勢いよく飛び込んできたがメルの身体は軽くて衝撃も小さかった。もしかして、メルの大きな胸がクッションになったとか?
 ……うん、まぁ、おっぱいが当たった時の感触がとてもよかったけども。

 「シルドさんはやっぱり、やさしいひとですぅー♪」
 「そ、そうでもないさ」
 「あたしにはわかるんですっ。あたしがてをつなぎたいっておねがいしたらすぐにてをつないでくれましたし、こうやってぎゅってしても……」

 そこまで言われると流石に照れる。頬を掻いて、またメルの頭をなでなで。

 「なでなで、きもちいいですぅ……」
 「メルの頭は、撫で心地がいいな」
 「えへっ」

 それからはメルを抱っこしながらの昼食となった。木漏れ日とメルの温かい身体を同時に堪能という、贅沢な。
 メルもすっかり元気を取り戻したのでよしとしよう。



 シルドさんはやさしい。
 あたしがしゅんってなってもあたまをなでなでして、やさしいことばを言ってくれた。
 それがうれしくてうれしくて。
 シルドさんのあったかくておおきなからだがこいしくなっちゃったの。
 ぎゅってしてもいやがらずにまたなでなでしてくれて、なんだかもうスライムみたいにとけちゃいそうだった。
 あたしがスライムになっちゃっても、シルドさんはかわらずになでなでしてくれるかな。ぎゅって、してくれるかな。
 ききたかったけど、言わないことにした。
 だっこしてくれているこのひとときを、たのしみたいんだもん。
 しあわせ……♪



 昼食が食べ終わってからも、メルを抱っこする姿勢はそのままだった。メルの抱き心地がいいのだから仕方ないのだ。それにメルも俺の服をきゅっと握っていて離れる気配すらない。会話はなかったが、なんとなく俺たちは今同じことを考えているんじゃないか、そう思えた。
 あったかくて、幸せ。
 思わず眠ってしまいそうなほどの気持ちよさだ。
 昨日初めて出会った時も、メルはそんな気持ちだったのだろうか?
 偶然の出会いだったが、メルは俺に幸せを運んできてくれたかのようだ。
 俺はメルの前髪を掻き分けて、おでこにそっとキスした。
 今出来るお礼のつもりだった。

 「ふにゃ……っ」
 「…………あはは」

 突然の事に目を見開いたが、次第に頬が紅く染まっていく。
 俺まで照れくさくなって、照れ隠しに笑ってみる。

 「あぅ、あのぉ、シルドさぁん」
 「なんだい?」

 恥ずかしそうにメルは瞳を潤ませて、

 「もういちど、してください……」

 と言った。
 改めて言われるとさらに恥ずかしいのだが。

 「じゃあ、あの……目、閉じて」
 「はい……♪」
 「…………ちゅ」
 「〜〜〜〜〜〜っ♪♪」

 触れるか触れないかのキスに、メルはもうたまらなくなったのか、今度はメルの方から唇にキスしてきた。

 「ちゅ、ちゅっ。んぅぅっ、ちゅぱっ」
 「ん……メル……」
 「おくち、あけてください……っ」
 「こう、か……? んむっ!?」
 「れろ、れろれろ……ちゅ、ちゅっ、ちゅぅぅぅっ」

 メルの言うとおりに口を開けると、俺の舌に吸い付き、舌で舐めてきた。急に積極的になったメルに俺は戸惑う。
 だがメルはそんな事もお構い無しに俺の舌に夢中になっている。小さな舌が俺の口の中を蹂躙し、全てを味わうかのように暴れた。メルの唾液が甘い。思わず俺はそれを飲み込んだ。
 思う存分ディープキスが出来て一通り満足したのか、メルは次に俺の頬にキスの雨。

 「ぷは……。んぅ……ちゅっちゅっ」
 「ん……くすぐったいよ」
 「えへっ。ちゅっ」

 わざと音が鳴るほどのキスにこっちまで恥ずかしくなる。
 それが嬉しかったのか、メルは何度も俺の頬にキスを繰り返した。

 「また、おくち、あけてください……♪ あむ……れりゅ、ちゅぱっ。んちゅっ、ちゅぅっ」
 「ふ……あ」
 「だいすきですぅ……ちゅっ、ちゅぷ……っ。ぢゅるっぢゅるるっ」

 お互いの唾液が絡み合い、音が大きくなってもメルはやめなかった。それどころか、より激しさを増す。俺はそんなメルにされるがままだった。

 「んぅぅ……ちゅっ」
 「ぷあ……はぁ、はぁ」
 「うごかないで、くださいね……?」
 「メル、何を……っ」

 最後に長いキスをして、メルは俺の下半身に近づいていき、既に勃起しきっている俺のペニスを見て嬉しそうに笑った。
 そして、ズボンに手をかけた。

 「うごいちゃ、めっですよぉ?」
 「こんな、とこで……」
 「えい……♪」
 「メル……っ」
 「あは、かちかちになってます♪ ちゅーだけでこんなになるなんて、すてきですぅ♪」

 俺の家ならまだしも、こんな場所で露出させられて恥ずかしくなる。顔から火が出そうだ。
 メルは頬を真っ赤にしながらも嬉しそうに俺のペニスを見ている。

 「きょうは、ごほうし……しちゃいますね?」
 
 そう言ってメルはチューブトップを下へずらし、その豊満なおっぱいを惜しみなく晒した。ぷるんと揺れたおっぱいを見て、思わず固唾を飲んだ。

 「あはっ♪ おちんぽ、びくんってしましたよぉ。あたしのおっぱいをみてこーふんしてくれたんですね……。うれしいですぅ」
 「仕方ない、だろ……。そんなに大きな胸を見せられて……」

 にこ、とメルは笑って俺のペニスの根元を握った。

 「それはぁ……誰のおっぱいをみてもなっちゃうんですかぁ……?」
 「そ、それは……」
 「あたしのじゃなくてもぉ、おっきなおっぱいをみたら、こうなっちゃうんですかぁ?」
 「……う、くっ」

 そんな意地悪な事を聞きながらメルは俺のペニスをしごく。
 こんな時、頷く馬鹿は居るのだろうか。まるで誘導尋問のようにメルは尋ね、俺はメルの期待している通りに言った。

 「メルのおっぱいだから……こうなるんだ」
 「えへへっ」
 「うあ……っ」

 その言葉が嬉しかったのか、メルは昨日の夜のように俺のペニスを激しく扱き始めた。
 既に我慢汁が先端から漏れているほど、俺も期待していたらしい。

 「うれしいですぅ……」
 「いきなり、激しいよ……ッ」
 「がまんしないで、きもちよくなってください……♪」
 「あっ、うぁああっ」

 正直それだけでも達してしまいそうだった。小さな手なのにそれから与えられる快感は大きく、残った理性で暴発してしまわないように抑えるのに必死だった。

 「えへ。それだけじゃないですよぉ?」
 「な、なにを……あぁっ!」

 俺のペニスに顔を近づけたかと思うと、メルはそのまま俺のペニスを小さな口へと含んでいく。とろとろで熱いメルの口内に、声を抑える事が出来なかった。

 「じゅるるぅ……んむ、くちゅっくちゅっ」
 「うぁあっ」

 さすがに根元までは飲み込めなかったのか、俺のペニスの半分程を飲み込んで止まった。だがそれだけでは終わらず、今度は舌で亀頭部分を舐め回した。

 「れる……れるっ、くちゅ、ちゅぅぅっ。ぺろっ」
 「メル……それ、やばい……」
 「ちゅる、れろぉっ、んっ。ぢゅるるっ、んぅ、ちゅぷ……っ、あむぅ」
 「はぁ……はぁ……」
 「んふ……♪ じゅるるるぅ」

 こんな場所で、こんな小さな少女に俺のペニスをしゃぶられている。
 ただでさえメルの奉仕で我を失ってしまいそうなのに、その背徳感がより興奮を呼んだ。
 いたいけな少女にフェラチオをされて感じている自分。

 「んっ、ぢゅるっ。ちゅぽっ、んふふっ♪」
 「そんな、喉の奥まで……あぁっ」
 「ぢゅるるっ、ん、むっ、あふ、ぢゅるっ、ぢゅっ」
 「無理しなくても、いいんだぞ……?」
 「らいひょうふれすよぅ……。ぢゅぷっ、ぐぷぷ……。んぁ、じゅるっ、じゅぽ……」
 「く、あぁっ」
 「おいひい、れすぅ……♪ じゅるるるっ!」

 わざと大きな音を立てて、メルはペニスを吐き出す。
 メルの唾液に濡れた俺のペニスはとても、卑猥だった。
 ここまで奉仕されてよく射精しなかったな、と思う。いつ射精してもおかしくない。というか、今のでちょっと出た気がしたのだが。

 「こんどはぁ、おっぱいで……♪」
 「え……? あぁぁっ!?」
 「きゃうぅっ♪」

 さらにメルは自身のおっぱいで俺のペニスを挟むという事までしてきた。とてつもなく柔らかいおっぱいの感触に俺はまた声を上げた。メルも胸が敏感なのか、俺のペニスを挟んだだけで可愛く喘いだ。ピンクの乳首が勃っているのがまた、なんとも可愛らしい。

 「これ、は、やばい……って」
 「あたしもぉ、シルドさんのおちんぽでかんじちゃって、ぇ、あぁんっ」
 「メルのおっぱいが、やわらかくて……ッ」
 「あはっ、あンッ、や、これ、きもちいいれすぅっ」
 「は、あっ、こんなの、すぐに……ッ」

 さっきの奉仕よりも桁違いの快楽に、先ほどまで押し留めていた限界が一気に決壊した。

 「うぐ、ごめ……っ」
 「ふぇっ? ―――ひゃあぁんっ♪」

 我慢し続けた欲望を叩きつけるかのように精液がメルの顔にかかった。
 突然の容赦ない俺の射精にも、メルはうっとりとした顔で受け止めている。

 「やぁん……っ。もったいないですぅ」
 「ご、ごめん……」
 「えへ。うれしいですぅ♪」

 にこ、と微笑むメルの表情と俺の精液で汚れたおっぱいを見た瞬間、俺のペニスはびくんと震え、萎えかけたその身がまたも硬くなっていく。

 「ひゃぅ♪ シルドさんのおちんぽ、またおっきしてぇ……♪」
 「あ……う、うん」

 身体は正直だ。まだメルのおっぱいを堪能してないぞとでも言いたげな復活だった。

 「すてき……。もっとごほうししますねっ」
 「あぁ……」

 こくんと頷いて、メルは両手でおっぱいを押さえてさらに俺のペニスを圧迫する。だが痛みはなく、メルの唾液と精液でぬるぬるの上、俺のペニスを包むように変形するおっぱいでより快感が増した。
 そしておっぱいを上下に動かしていく。

 「あっ、ぁあ……っ。しるどさぁん、きもちいい、ですかぁ……? あんっ」
 「ああ、すごく、気持ちいい……」

 油断するとまた暴発してしまいそうになる。俺は腰に力を込めながら頷く。

 「あたしもぉ、おっぱいがきゅんってなって、はぁぅっ、きもちいいですぅぅ♪」
 「う、あ、ああっ」
 「あっ、あッ、はあ、はぁ、あぁぁあぁああーんっ♪」
 「くぅ……ッ」
 「も、もぉっ♪ そんなにおちんぽびくびくさせたら、あたしまで、かんじちゃ、あぁンっ♪」
 「うぁぁあっ!?」

 もはやまともな思考なんて不可能だった。ただただ、メルのおっぱいで快楽を貪るだけ。限りないメルの愛情が俺を襲う。
 そして俺もまたそれを貪欲に欲しがるように、ついに腰を動かした。

 「あっあっあっ、ああぁああんっ!? しるどさ、おっぱいらんぼうにしちゃぁっ、ひゃぁぁあああんっ!?」
 「ごめ……っ、でも、もう止まらない……ッ」

 ただ欲望のままに。
 自らが快楽を得る為に。
 俺はメルの胸を使って犯している。先ほどまでの献身的な奉仕とは打って変わった嗜虐的な快感で、頭がおかしくなりそうだ。

 「はぁ、ああっ、あぁぁぁああンッ!あたし、あたしぃ、おっぱいをおかされて、かんじちゃってますぅぅ……っ」
 「メルは、はぁっ、えっちだな……」
 「だって、だってぇ、ふぁぁっ!おちんぽがおっぱいをいっぱいこすってぇ、じんじんしちゃうよぉっ♪」

 胸を乱暴にされているというのに、メルの表情は苦痛に歪む事は無く。それどころか犯される事によって与えられる快感に翻弄され、乱れている。
 俺はメルを犯している。
 俺はメルを犯している。
 心でその言葉を反芻するたびに背筋に走る電撃。その電撃で神経が焼き切れてしまうのではないかと思うほどだ。

 「あっ、あぁあ、はぁあンっ、これ、これぇ、すごいですぅぅぅっ」
 「あ、ああっ、やばすぎ……ッ」
 「はぁっ、はぁ、あぁ、あぁあンッ! おっぱいきもちいいよぉっ」
 「俺も、やばいくらいに……ッ」
 「ひゃんっ!? またおっきくぅ……っ。あっ、ふああっ。で、でちゃ、いますかぁ?」
 「あ、ああ、もう、今にも出そう……だっ」
 「うん、うんっ。いっしょ、いっしょに、こんどはいっしょにイこ、あっ、ふあぁぁあっ!」
 「あぁ、一緒に、く、ううぁあ!?」
 「あっ、あ……ぁぁぁああぁあああぁぁあーんっ♪」

 目の前が真っ白になるほどの大きな快楽が襲い、精液どころか自分の魂まで抜けていってしまうのではないかと思うほどの射精。
 メルも大きな絶頂を迎えたのか、また俺の精液で顔を汚されても恍惚とした表情で受け止めてくれていた。
 そして残るのは二人の激しく乱れた呼吸と、段々消えていく快楽の余韻だった。

 「はぁ、はぁ、はぁ……おっぱいで、イッちゃった……ぁ」
 「ハァッ、ハァ……ッ」
 「こんなに、たくさん……。ぜんぶ、なめますぅ……。ちろ、ちろっ、ぴちゃ……」
 「メル……」

 それがまるでご馳走であるかのように、メルは俺の吐き出した精液を残らず手で掬い、舐め、飲んだ。
 全てを飲み干してから、メルはまた俺の胸に抱きついた。
 
 「きもちよかった……ですかぁ?」
 「……あぁ。最高に、よかったよ」
 「えへ……っ」
 「ありがとう……」

 メルの髪をくしゃくしゃと撫でると、またいつものように明るい笑顔になったのだった。



 きょう、はじめてシルドさんからちゅーされちゃった。
 ごはんを食べてだっこしてもらって、そのままねちゃいそうだったときにされたから、とってもびっくり。
 だからなのかな。ドキドキが止まらなくなっちゃって、またシルドさんのこいのがほしくなっちゃったの……♪
 はしたないって思われちゃうかもしれなかったけど、ほしくなっちゃったあたしのからだはとまらなくって。それでもあたしをうけいれてくれたシルドさんがいとしかった。
 それでね?
 シルドさんはきづいているかはわからないけれど、あたしのおっぱいをあさからなんどもみていたのをおもいだして、おっぱいではさんじゃおうっておもったの。
 そしたら……その……。
 いきなりシルドさんにおっぱいをらんぼうにおかされて……。
 あぅぅ。
 あたしも……こーふん、しちゃった。
 でもね。それはほかのだれでもない、あたしのだいすきなだんなさまだから、なの。
 らんぼうにされて、おっぱいがたくさんきもちよくって。あたしがあたしじゃなくなっちゃうようでこわかったけれど、シルドさんがあたしをほしがってるから、にげたくないっておもったの。
 シルドさんにはないしょだけど、あのときあたしはなんどもイッちゃってたの……。でもね、さいごのあたまがまっしろになるほどイッちゃったときに、シルドさんもせーえき出してくれて、嬉しかった。
 ねぇ、シルドさん。
 えっちなことでも、しあわせになれるんだよね。
 ほわほわでやさしいしあわせもだいすきだけど、あたしとシルドさんがいっしょにほしがるはげしいしあわせも、だいすきなの。
 えへ。あたし、またシルドさんにあいされたいな。



 メルが俺の家にやってきて、早二週間が過ぎた。
 その間、メルは俺の仕事に積極的に手伝いを申し出てくれたし、実際助かる面もあった。
 まぁ、手伝ってくれたお礼に頭を撫でられるのを期待しての行動だったりもするのだが。あの「頑張ったよ」と言いたげなキラキラした瞳を見たら、思わず手が伸びてしまうのだ。そして望みどおり撫でてやれば飛び跳ねんばかりに喜ぶのだから、こっちまで嬉しくなる。
 その他にも、俺の仕事の手伝いだけでなく家事もやってくれる。勿論メルに全部押し付けるつもりはなく、俺も出来る限り手伝っている。その方が効率はいいし、何よりメルと一緒に料理を作ったり洗濯物を洗ったり、家の掃除をしたりするのが楽しかった。一人では決して知る事はなかっただろう。一人の時は家の掃除など億劫でしかなかったのに。
 さらにメルはホブゴブリンらしい所もしっかり見せてくれた。
 それはある日、いつも通り薬草を採取しに森へやってきた時の事。
 偶然にも山から下りてきたらしい、二メートルはありそうな巨大猪が俺たちの目の前に現れたのだ。
 先に捕捉したのはメルで、次に猪がこちらに猪突猛進。でかい図体の癖してスピードがあり、突進されればひとたまりもないほどだった。
 それでもメルは怖気づいた様子もなく、むしろ幸運とばかりににこっと笑った。
 当然俺は逃げようと言った。

 「あんなでかい猪に突進されたら死んじまうっ、早く逃げよう!」
 「だいじょーぶですよぉー」
 「大丈夫な訳あるかッ!あの猪はお前よりも……」
 「このこんぼうがあればひゃくにんりきー、ですぅ」

 こちらへ真っ直ぐ突進してくる猪に、メルはいつも持ち歩いていた巨大な棍棒で迎撃しようとした。いくら何でも無茶である。というか現在進行形で危機が迫っているというのにのんびりすぎ。

 「ああくそ、もう逃げても追いつかれる……ッ」
 「まぁまぁ、みててくださいー♪」
 「め、メルッ!!」

 そしてついに、その巨体でメルを突き飛ばさんと猪がぶつかる直前。

 「えい」

 残像が見えた。
 それは猪に突き飛ばされたメルではなく、メルの愛用の棍棒がだ。
 ゆるい掛け声で振られた棍棒は見事猪の頭部へ直撃。それどころかその衝撃で巨大な猪が逆に吹き飛ばされるという衝撃的結末。
 正直、夢を見ているようだった。
 カウンターでメルに殴り飛ばされた猪は大木に衝突し即死。そしてそのままメルが村までひきずっていき、その日は村をあげてのぼたん鍋祭となった。
 改めて思う。メルには絶対力では叶わないと。硬い木の実も片手でぐしゃっと握りつぶす所業は俺には到底出来ない。
 そして、俺たちは毎晩ベッドの中で悪戯っこをしていた。初日といい、二日目といい、あんな事をしておいてあれからそういう事はしてません、なんてありえなかった。
 あのいつもの柔らかい笑みが妖艶な笑みに変わり、俺の股間をさすってきたり。大きくて柔らかい胸を押し付けてきたり。同時に俺もメルの小さな身体に愛撫したり、耳の先が弱かったり。いつの間にかメルの身体を欲している俺が居た。
 身体だけではなく、メルそのものも……。
 温かくて幸せで、えっちな日々。
 だが俺は気付いた。
 俺はメルに一度も「好きだ」と言っていない事に。
 メルは俺に毎日好きと言ってくれているのに、俺はたったの一度も。
 初めは戸惑いからだったのだが、次第にメルの気持ちを受け止めるようになり、そして俺はそれに甘えてばかりだった。
 無条件に愛してくれる女性がそばに居るという幸せに、俺は応える事もせずに過ごしてしまったのだ。
 今ならわかる。俺はメルが好きだ。
 決してメルからの快楽で流された訳ではなく、純粋なメルの気持ちが嬉しくて。メルの笑顔を見れば心が温かくなる。メルの頭をなでるのは俺まで嬉しくなる。
 メルの幸せが、いつの間にか俺にとっても幸せになっていたのだ。
 一緒に過ごす事が幸せ。
 だから今夜、俺はメルに伝えなくてはいけない。愛しい彼女の為に。



 俺の後に風呂に入ったメルがあがり、俺はいつものようにメルの髪をタオルで乾かしていた。

 「んにゅぅー」
 「メルの髪はつやつやだな」
 「えへっ」

 というのも、最初は自分で乾かしていたのだがそれがかなり適当で全然拭き取れていなかったのだ。なので俺がメルの髪を拭いてやる係になっている。
 まるでペットか、子供のようだなと思いつつわしゃわしゃと拭く。

 「ねぇ、シルドさーん」
 「ん?」
 「こんどいっしょにおふろ入りませんかー?」
 「い、一緒に?」
 「あたしがシルドさんのおせなかを流すんですー♪」
 「あぁ……それは嬉しいけど」

 既にお互いの裸を見ているからとはいえ、一緒に風呂に入るのはまた別で恥ずかしいのだが。無邪気だから故に羞恥心もないのだろうか。

 「あとはぁ……あらいっこも、いいですねぇ……♪」
 「…………」

 にこ、と笑う顔はいつもと同じはずなのに、まるでその顔は俺を誘惑しているかのようだ。毎回毎回ドキッとさせられるのでこっちの身にもなって欲しい。しまいにゃ襲うぞ。それが思う壺だとわかっていても。
 なんだか日に日にメルがえっちになっているのは気のせいだろうか。あと、故意に胸を揺らしているように見えるのも気のせいだろうか。くそ、手が伸びそうだ。

 「ま、まぁ、今度一緒に入ろうな」
 「わーい♪」

 だからそこで跳ねるな!
 胸が、胸がぁっ!

 「えへへー、じゃあきょうはもうねちゃいましょ?」
 「あぁ、そうだな……」

 一緒に風呂に入れるのがそんなにも嬉しいのか、メルはあっという間に二階へ駆け上がってしまった。約束してしまったものは仕方ない。それにあそこでダメだというのも心苦しい。
 いつの間にかメルに対して甘くなっている気がする。だが嫌じゃないのも本当だ。
 メルの後を歩いて追って寝室に入ると、暗闇からメルがいきなり飛びついてきた。

 「うお!?」
 「むぎゅう〜っ♪」
 「ど、どうした?やけにテンション高いじゃないか」
 「だってシルドさんがいっしょに入ってくれるって♪」
 「そうだな」
 「だから、ぎゅうぅぅーっ♪」

 本当にスキンシップが激しい子だ。こうして嬉しい事があればすぐに抱きついてくる癖があるらしい。その度に俺の愚息が反応してしまいそうになるのが困りものだ。

 「メル、それよりも大事な話があるんだ」

 だが今はそれに流されないようにしなければならない。
 今日はメルに伝える事があるから。

 「ほぇ……?」
 「……その、メルと初めて会った時には困ってばかりで、メルの好意にも戸惑って、それにメルが誘ってきた事にも流されてばかりだった」
 「…………」
 「でも。いつの間にか俺はメルの事を受け入れていた。そして……メルからの好意がとても嬉しいと思った」
 「シルドさん……」
 「初めて会った時から変わらずにメルは俺の事を好いてくれていて、今だってこうして俺の側に居てくれている。俺はそれがずっと、続いて欲しいと思ってる」
 「それって……」
 「こんなにも時間がかかってごめん。俺はメルの事が好きだ。ずっと俺の側に居てくれないか」
 「ぷろぽーず……ですか?」

 顔を紅くしてもじもじしながらメルは言った。
 前にもこんなやりとりがあったな、と思い出しながら俺は頷いた。

 「俺と結婚して欲しい」
 「……〜〜〜〜〜っ!!」
 「わ、っと……」

 口で返事するよりも前にメルは俺の胸へと飛び込んできた。そして、涙でうるうるになった瞳で俺を見た。

 「うれしい……あたし、ほんとはシルドさんにきらわれてるんじゃないかってふあんだったんです。でもあたしにはこうしてぎゅってすることしか、しらなくて……。でもでもっ、あたしはっ」

 俺の服を掴んで、メルは涙を零しながら言った。

 「あの時シルドさんにであってから、ずっとすきだったから……。あたしのたいせつなひと、だから……」

 初めて知ったメルの気持ちに、俺は心を打たれた。
 本当は不安を抱きながらも俺と過ごしていて、それでもひたむきに好意をぶつけてくれて。
 メルの気持ちを知っていると思っていたが、本当の気持ちを俺は理解していなかった。不安で仕方が無かったメルに、俺は何もしてやれなかったのが悔しい。

 「ごめんな……沢山不安にさせて」
 「うぅん……」

 首を振って、メルは泣きながらもいつもの笑顔で言った。

 「ふあんもちょっぴりあったけど、それよりもしあわせがたくさんだったから……」
 「……そうか」
 「あたし、いまもしあわせです……。りょうおもいになれて、しあわせなんですぅ……」
 「メル……」

 その頭を撫でる。小さな俺の想い人はそれだけで嬉しそうだった。

 「えへへ……なでなで、だいすきです」
 「あぁ。俺もメルの頭を撫でるのは好きだ」
 「でもシルドさんのほうがもっと、だいすきですっ♪」

 ―――そこでその発言は反則ではなかろうか。
 気がつけば俺はメルの小さな身体を思いっきり抱きしめていた。

 「きゃっ」
 「大好きだ……」
 「……あたしもです♪」

 メルも俺の背中に腕を回して、服をきゅっと掴んだ。
 あぁ、なんて……。

 「幸せ、だな」
 「はい……しあわせ、です」

 こうして抱きしめているだけで幸せなのだろうか。
 愛している人とだから、だろうか?
 あぁ、そんな御託よりも今はこうして……。

 「あの……シルドさん」
 「うん?」
 「は、はしたないっておもわれちゃうかもしれないんですけど……」

 こうして、抱きしめて…………。

 「シルドさんに、あいされたくなっちゃいました…………♪」

 …………。

 「あの、シルドさん……?」
 「……ははっ」

 思わず笑ってしまった。全く、うちの妻はちょっとえっちだから困りものだ。
 
 「俺もメルを愛したくなった。……その、今日は悪戯っこじゃなくって……」
 「はい……せっくす……しましょ♪」
 「っ! ……ったく」
 「ひゃんっ!?」

 俺に火をつけたメルが悪い。
 だから俺はメルを俗に言う『お姫様抱っこ』をしてベッドへと運んだ。最初は驚いて声をあげたが、落ちないように俺の首に掴まっている。
 メルをゆっくりベッドに寝かせて、そのまま覆いかぶさってメルの唇を奪った。

 「あ、むっ」
 「んぅ……♪ ちゅ、ちゅっ……。んちゅ、ちゅぷっ、んぁぁ……っ」
 「ん……れろ」
 「あ……っ、ちゅぅ、……ひゃぅっ」

 キスの最中にメルは俺の身体を思いっきり抱きしめてきた。俺も隙間がなくなるように抱きしめて、自然と激しいキスに変わっていく。何も言わなくても口を開いてくれて、俺はメルの口内に侵入する。メルは俺の舌を吸い、まるで蜜を吸う蝶のように唾液を欲しがった。

 「くちゅ、ちゅぱ……、は、あぁん、んっ、ちゅっちゅっ」
 「ん……」

 お互いが口の周りを唾液で汚しても気にしない。むしろそれが互いの劣情を誘い、余計に燃え上がっていく。
 俺はメルの尖った耳に手を伸ばした。するとぴくん、と可愛い反応。

 「きゃぅっ!? もぉ、おいたしちゃめっですぅ」
 「じゃあ、口ならいいか?」
 「え? や、だめ、そこはだめっきゃぁぁあうっ!?」

 やはり耳の先は弱いのか、舌で一舐めしただけで指で触った時よりも大きな声が出た。メルの可愛い反応が愛しくなり、もっと耳をいじめる事にした。

 「ん、ちゅぅぅ」
 「ひゃぁああっ!? あッ、あぁぁッ! だめ、そこだめなのっ、あっ、やぁぁああんッ!?」
 「ふふ……」
 「あぁンッ、息もだめなのぉぉっ!」
 「ちゅ、れろれろ……」
 「んぁああ!? や、やぁっ! もうゆるしてぇっ」
 「じゃあ……こっち?」
 「あんっ♪」

 さすがにやりすぎたと反省し、次に俺はメルのたわわな果実に手を伸ばした。チューブトップを下へずらすとメルの果実がぷるん、と揺れてピンクの乳首が晒される。いつも俺の目を奪う危険な果実を両手で揉む。
 いつ触っても指が沈むくらいの柔らかさに、つい夢中になってしまう。俺の服を掴んで、メルは可愛らしく喘ぐ。

 「んっ、んんぅっ、おっぱい、きもちいいですぅっ」
 「メルは胸も弱いよな」
 「あん、言わないで、くださいぃ……♪」
 「敏感なメルの胸も好きだぞ」
 「あっあぁンッ、おっぱいもみもみしながら言わないでぇん♪」
 「可愛いよ」
 「〜〜〜っ♪ もっと、おっぱいさわってください……♪」
 「あぁ」
 「きゃぅっ」

 言われなくても。
 一度触ってしまうと病み付きになってしまうほどの揉み心地は、飽きる事などない。たぷんと揺れては可愛い声を上げる。
 休む事無く両手でメルの胸を回すように揉みしだく。

 「ふぁあッ、あ、あぅぅっ、シルドさんのて、あったかくてぇ……っ」
 「メルの身体も温かいぞ。特に……こことか」
 「あぁぁンッ、それはぁ、シルドさんがさわってるからぁっ♪」

 興奮による発汗でメルの胸がしっとりとしてきた。手に吸い付いてくるような感触は、メル以外にないだろう。自分でも気がつかないくらいに、メルの胸を激しく愛撫していた。

 「あ、ああぁっ、おっぱい、いいっ! きゅんきゅんしちゃいますぅっ。もっと、もっとぉ♪」
 「お望みとあらば」
 「あ、あぁ、ああっ、あンッ、は、あぁ、ふぁぁああああっ!?」
 「メル、メル……」
 「ふにゃぁあっ! ごめ、ごめんなさいっ、あたしっあたしっもうっ、もうだめですっ、もう、あたしぃっ」
 「えっちだな……。もうイッちゃいそうなのか?」

 揉みこねるだけで小さなメルの身体が跳ねる。
 ぎゅっと掴んだ俺の服がしわくちゃになってしまっていた。というか、掴みすぎて服が破れてしまうのではないかと思ったが、それはそれで構わない。俺の服よりも、メルの事を気持ちよくしてあげたい。

 「はい、はいっ、もう、あたしっ、おっぱいだけでイッちゃいそうっ、はしたな、いって、おもわないでぇっ!」
 「大丈夫……そんなメルも大好きだよ」
 「あっ、あっ、うれし、うれしいっ、だめ、も、もうイく、イッちゃいますぅっ! あッ、あぁッ、あああッ!? ふぁぁぁあああああぁぁぁぁああんっ」

 一際大きく身体を跳ねて、メルはどうやら絶頂に達したようだ。すっかり上気した頬と絶頂の余韻に浸るメルの表情がとても可愛かった。

 「はぁ、はぁ……はぁ……。イッちゃ、た……ぁ♪」
 「可愛かったよ……ん」
 「んっ、ちゅぅ♪ はずかし、ですぅ」
 「じゃあここでやめる?」
 「うぅ、いじわるなこと、言わないでくださいぃぃ……」

 下唇をきゅっと噛み締めて、メルはいじけた顔で俺を見た。もちろんここで止める気などさらさらないので嘘なのだが、可愛い反応を見せる純粋で素直なメルをついからかってしまう。
 俺はごめんごめんと言って、もう一度キスしてから前もって聞いた。

 「下、脱がすよ……」
 「あっ、は、はい……」

 返事を聞いてからメルのぶかぶかズボンを脱がせる。すると真っ白なパンツの股間部分が既に大きなシミを作っていた。まるでもらしてしまったかのように濡れたパンツは、メルの秘所にぴったりと張り付いていて。思わず目を奪われた。

 「あぅ、そんなにまじまじとみちゃいやぁ……」
 「あ、ごめん」

 恥ずかしそうにもじもじするメルだが、その度に腰がいやらしく動いているように見えるのは気のせいだろうか。無邪気の奥に潜む魔物娘としての本能がそうさせている……のか?
 もちろん、その効果は絶大だ。お陰でもう俺のペニスははちきれんばかりに勃起して、正直痛いくらいで、理性が切れてしまうと今すぐにでも襲い掛かってしまいそうだ。
 今にもちぎれそうな理性を繋ぎとめつつ、メルのパンツに手をかける。ぴくっ、と腰が動いた。

 「下ろす、よ?」
 「……はぅぅ……」

 恥ずかしすぎて返事が出来ないのか、それでもメルは腰を少しだけ上げてパンツを下ろしやすくしてくれた。
 パンツを脱がすとそこは想像以上に濡れていて、さらけ出された事を恥ずかしがるようにひくひくしていた。もう余計な愛撫なんて必要ないのかも知れない。とりあえず無意識に握り締めていたメルのパンツをズボンの側に置いて、俺も身に纏っていた服を全て脱いだ。

 「あ……あぁ……やっと、ですぅ」
 「ごめんな、待たせて……」

 今まで何度もメルの身体に触れて、その度にメルは何度も絶頂に達していたが、これからのことを考えたら前戯止まりの生殺しに過ぎなかっただろう。それでも我慢してくれていたメルの優しさを、今になって知る。
 早く挿入してしまいたい欲を抑え、メルを抱きしめる。

 「あの……その……」
 「どうした?」
 「あたし、はじめてだから、や、や……」
 「?」
 「やさしく、してください……♪」

 ……残り少ない理性が月へ吹き飛ぶかと思った。

 「あぁ。俺も初めてだから……出来る限りの事はする」
 「はい……♪」
 「それじゃ……」

 手で俺のペニスの先を、メルのまだ男を知らない秘所の入り口へと当てる。溢れ出た愛液で滑ってしまいそうだ。

 「んっ、シルドさんのがあたって……」
 「いくぞ……?」
 「はいぃ……あたしのなかへ、きてください……♪ ―――ん、んぁぁああッ!!」

 ゆっくりとメルの膣内へ侵入していく。今までの悪戯っこの時に指を入れた事があるが、指だけでもきついくらいだった。それよりも大きい俺のペニスが入るとは思えなかったのだが、ここまで来てやめるなんて選択肢は俺にない。
 少しずつ、少しずつ挿入するたびに異物を出そうとメルの膣内が締め付けてくる。それに抗い、かつ勢いがついて痛みを大きくしないように慎重に腰を進めていく。

 「あ、うっ、ああっ、しる、ど、さ、ああ、はい、ってぇ……っ」
 「頑張ってくれ、あともうちょっと、だから……ッ」
 「う、くぅっ、おっきい、ですぅ……っ」

 口ではそう言っているが、まだ亀頭がやっと入ったくらいだ。
 そしてついにメルの純潔の証にたどり着く。

 「メル、一度深呼吸だ」
 「は、は、い……す、ぅぅ、はぁぁ……」
 「力を入れると余計に痛いかもしれない。もう一度深呼吸だ」
 「すぅぅ……は、ぁぁ……あぅ……。もう、だいじょぶ、ですぅ」
 「わかった。いくぞ」
 「は、い…………あ、あぅうぅうッ!!」

 ぷち、ぷち、とメルの処女膜が破れていく。その痛みを俺は知る由もないが、痛みに涙を浮かべるメルの頭を撫でるくらいの事はしたかった。

 「……ッ! は、はぁッ、おくまで、きた、ぁ……ッ」
 「よくがんばったな……」
 「えへ、へへへ……。しるどさんと、ひとつに、なれました……♪」
 「そうだな……。一つになれたな」
 「あの……えと」

 と、メルは何か言いたげな顔になり、咄嗟に俺は頭を撫でた。すると痛みを我慢していた顔が柔らかい笑顔へと戻り、同時にきつく俺のペニスを締め付けていた秘所もほぐれてきた。

 「えへへ……もっと、ほめてください……♪」
 「よく頑張ったな……。偉いぞ」
 「えへ……っ♪」

 そう、初めてのセックスでの痛みだけではなく、今まで我慢してきた事に対してもだ。
 もしかしたら押し倒されていたかもしれないのに、そんな事は一度もなかったのはメルの優しい心があったからだ。

 「えへ……。シルドさん」
 「うん?」
 「もう、だいじょうぶです……。うごいて、ください……」
 「……わかった。我慢できなかったらすぐに言うんだぞ?」
 「えへ……だいじょうぶですっ♪」

 今も痛みが彼女を襲っているはずなのに、健気に笑う。
 ここで俺が変に気を使って動かないのは優しさなどではなく、ただ彼女の気持ちをわかったつもりで居るだけに過ぎない。ならば望みを叶えるほかないだろう。もう俺は、メルの気持ちを見逃したりしない。俺はメルを愛すると決めたんだ。
 挿入した時と同じように、ゆっくりとペニスを引き抜いていく。

 「んっ、んんぅぅっ!」
 「く……きつ、い」
 「ごめ、なさい……、まだちからはいってます、か?」
 「いや、これは多分体格の問題、かな……」
 「むぅ……ちびって言いたいんですかぁ?」

 そこも可愛いのだが、本人は気にしているらしく頬をぷくー、と膨らませた。俺は苦笑してまた腰を進める。

 「そんなことはない。可愛くて好きだ、よっ」
 「ふぁあああッ!? 言いながらなんてっ、ずるい、ですぅっ!」
 「動いていいって言ったのはメルだぞ……くぅっ」
 「あ、はぁぁあうっ!おしゃべりのとき、なんてぇ、言ってないですぅ、あぁああっ!」
 「でも、な? 俺はメルの小さい身体が好きだ。抱きしめた時に全部包み込めるから。心も、全てを包んであげたい」
 「〜〜〜〜〜〜っ!! しるどさんのばか……あたし、もうなにも言えなくなっちゃいましたぁ……♪」

 先ほどの不機嫌そうな顔から変わり、口では馬鹿と言いながらも嬉しそうだ。よかった。俺が見たかったのはその顔なのだ。

 「あの、その……しるど、さん」
 「ん?」
 「さっきよりもいたいの、だいじょうぶになってきました……」
 「……そうか。少し、早くするよ」
 「は……いっ、あっ、あ、あぁあんっ、だ、だいじょ、ぶ、いたくな、い、ぁんっ!」
 「よか……った」

 何度か動いて、メルの膣内がほぐれてきたのだろう。俺も動くたびに痛いほどだったのだが、今は随分マシだ。とめどなく溢れるメルの愛液で摩擦がなくなっていく。

 「いた、いどころかぁ、あっ、だんだん、きもち、よくっなってぇっ!」
 「く、うぁっ!?」

 次に襲ってきたのは俺のペニスを包み込まんとする刺激。それは異物を押し出すような締め付けではなく、射精を促すかのような締め付けだった。痛みで引いていた射精感が一気に引き戻される。

 「もっと、もっとついてっ、あたしのっ、あたしのおまんこっ、もっとぉぉっ♪」
 「はッ、はぁッ、メルッ、メルッ!」
 「ふぁあああッ!? おちんぽいいよぉっ、もっとあたしのおまんこおかしてぇぇっ♪」
 「ぐ、あッ、もう、とまら、な……!」

 そこからはもう残っていた理性などはなく、ただメルの膣内で快楽を貪る。
 メルも俺のペニスで快楽を貪り、そして上り詰めていく。

 「ああああっ、はぁぁあああんッ! いいのっ、すごく、かんじちゃっ、あっああっ、あっぁああああああッ!!」
 「メルッ、もうッ、俺ッ!」
 「いいのっ、きて、あたしの奥にっ、ふぁあッ!あかちゃんっ、あかちゃんつくるのぉっ!」
 「わか……った!」
 「なかにっ、なかにだしてっ、しるどさぁんっ!もう、あたし、イッちゃううぅぅうううううッ!!」
 「くあ、あああぁぁッ!?」

 激しく動かしていた腰をメルの奥へと叩きつけた瞬間に、限界がやってきた。

 「あああ、ああぁぁっ! あたしも、あたしも、ぁあぁぁぁああぁあぁぁぁーんッ!!」
 「メル……ッ!!」

 俺の精巣にあった全ての精液を吐き出すかのように、今までの射精よりも圧倒的な量をメルの膣内へと注いでいく。そしてメルの膣内もそれを助長するかのように締め付けの緩急を繰り返す。目の前が真っ白になり、そのまま意識が落ちてもおかしくないほどの絶頂。

 「ふぁ、ぁンッ、あついのが、ぁ……」
 「はぁッ、はぁッ」
 「しるど、さん……」
 「なん、だ?」

 そのメルの顔を俺はきっと忘れる事はない。

 「あたし……しあわせです……♪」



 やっと、あたしたちはこころをひとつにできました。
 ちょっぴりふあんだったあたしの心は、そのぶんシルドさんがしあわせにかえてくれました。
 あの時シルドさんがあたしに言ってくれたこと、ぜったいにわすれない。
 ずっと、ずっと。ずぅぅっと。
 いつかあたしたちのこどもがうまれて、おとなになっても。
 あたしたちがおじいちゃんおばあちゃんになったとしても。
 あたしは、ずっとシルドさんのそばにいたい。
 だって、あたしはシルドさんのことが、だぁぁぁぁぁぁいすきなんだもんっ♪
11/03/18 03:39更新 / みやび
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■作者メッセージ
前編よりもかなり長くなってしまいました。中編作った方がよかったかもしれないと思いましたが、後編で一気に出す事にしました。
いやはや、ホブゴブリンちゃん可愛い。

ドラゴンさんのお話の感想も含めて、一つ一つありがたく読ませていただいています。本当にありがとうございます。
こういうところに投稿するのは初めての事だったのですっごくビクビクしてるのですが、感想をいただける機会があるというのは今後の創作のモチベーションにもなりますしとても嬉しいです。

また次回も、甘いらぶらぶえっちなお話を書けたらいいなと思います。
魅力的な魔物娘さんがいっぱいで困っちゃうなー^p^

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