連載小説
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出会い・・・・・(後編)

「正々堂々とテイルと勝負なのだ!!!」


おれ、大ピンチ・・・・・・。

全裸の少女トカゲに戦いを挑まれた。

しかも俺丸腰状態・・・・・。

これでどーしろというのか・・・。

いや・・・待てよ・・・。

「あのさ・・・えと」

「テイルはテイルという名前があるのだ」

「・・・じゃ、テイルちゃん・・・・」

「ん??なんなのだ??」

「せいせいどうどうなら・・・俺何ももってないけど・・」

なにか棒があればすくなくとも今の状態よりは十二分にマシ。

「おまえ、剣士なのか?」

「まぁ・・・・そうだね」

「わかった、でも逃げ出さないためにテイルもついていくのだ」

・・・やっぱりね。どうせ人間の俺よりか運動神経はいいだろう。

それに全裸のトカゲ娘においやられたら、大騒ぎになる。

ここは勝たないといけないと、うすうす感じていた。

倉庫前の掃除用具から、壊れかけの竹ぼうきを発見。

テイルに切ってもらって適度の長さにしてもらった。

「これでOK。待たせたな・・・・。」

「問題ないのだ、テイルはちゃんと待てるのだ」

ニっと、トカゲ娘は笑った。なんか戦いたくてウズウズしてる感じ。

もう、逃げられない・・・ぞっと。

「そういえば、おまえの名前聞いてないのだ、名はなんというのだ?」

「康太でいいよ。」

「うむならばこうた、じんじょーに勝負なのだ!」

「あ、ああ」

どう転がるか分からないけど、ここはやるしかないだろう・・・


次の瞬間・・・

テイルが目の前に来ていた。

”は、速い”

思っていた通り、いや、それ以上に速い。

いきなり切り上げるテイルの剣。

”びゅん!!”

俺は必死に後方にさけた。

やばい、切り上げじゃなく、突きできたら避けられなかった。

「ぬう、しょだんをかわすとはニンゲンの中でも強い部類だな」

「いやおまえの踏み込みは異常なくらいすごかったぞ」

テイルはニヤリと笑顔で自慢げに

「うしちちおばさんにケイコもらってるから強いのだ」

よほど怪物なんだな、そのおばさんは・・・


(そのころ)

クシュン!!

・・・だ、だれだ?あたしの噂してるやつは・・・。

に、してもだ・・・夜遅くまでどこほっつき歩いてるんだあのバカ!

・・・この近くに異世界に繋がるゲートがあるんだったっけな。

しかも監視者のいない・・・まさか・・・・。


(そのまさかですが・・・そのころ)

テイルが攻め立て、俺が交わすという感じは変わっていない。

でも・・・なんとなく、あいつの動き・・なんとなく・・・。

わかった気がする・・・・。

あいつ・・・ずっと一撃狙ってる。

動きは速い、人間ばなれしてるのも分かる・・・。

でも、オーバースイング気味に来るからみきりやすい。

後はタイミングを合わせて剣を打ち出せばいいはず。

とにかく、もうすこしスピードに慣れれば、打開策はありそうだ。

「ぬう・・・かわしてばかりでは話にならないのだ、反撃するのだ」

あまりに攻撃が当たらないのが気に入らないのか、

テイルは不機嫌気味につっかかってきた。

「っていったって、てめぇがすばやいんじゃねーか!!」

「むぅぅぅ、言い訳は聞かないのだ! とっとと負けるのだ」

・・・・・負けたくない、この駄々っ子め・・・。

半分むかつきながらも、俺は呼吸を整えた。

・・・・よし・・・大体合いそうだな・・・・

「このまま逃げても勝てないのだ! 攻撃するのだ」

「じゃ、打ってみろよ。」

「ぬうう!!!」

テイルが、気合をいれて強烈に踏み込んできた。

「これで終わり!!」

そのとき、俺は棒っきれて、彼女の攻撃を受け流した。

「ぬお!!」

バランスを崩し、派手にこける。

「???なんなのだ???」

半分パニクった顔でテイルはこっちを見た。

「まぁ、早い話・・・おまえの攻撃見切った・・・てこと」

「嘘だ!!」

立ち上がって、また斬りにかかった、それをまた受け流す。

また転がるテイル。 すぐに立ち上がるが、同様丸見え。

「すごい、すごいのだ、テイルは強いニンゲンと戦ってるのだ」

まぁ、そんなんい強くないと思う。

どうせコイツの住んでる世界は、もっとすごいやついそうだから。

「でも、負けられないのだ。まだテイルは早いのだ。」

何が早いのか・・・正直分からなかったけど。そんなことより

「もう遅くなるから・・・決着つけようぜ」

「うむ、ここで勝負なのだ」

テイルの強烈な踏み込み、タイミングを合わせて・・・・・。





・・・・・

テイルは布団で寝ている。

どうにかこうにか家に連れ帰った。というか・・・・。

あんな全裸のトカゲ娘、放置できるはずもなく。

気絶した彼女を抱えて、暗いところをソロソロ帰ってきた

親が目を丸くしたが、タイミングよくテレビで

魔物ネタやっていたので・・どうにか言いくるめた。

「本当に、居たんだねぇ・・・でよく見つからなかったね」

「魔が差して、港経由で来たから、運が良かったかな」

とはいえ、死ぬ思いはしたので、運がいいとはいえない。」

「・・・ここは・・・どこなのだ??」

テイルが目を覚ました。

「ああ、俺の家の中、外でお前人に見つかったら大変だし。」

テイルは頭を抑えてうつむきながら

「テイル・・・・おまえに・・・負けたのだな・・・」

声が暗い・・・やっぱりショックだろうな。

「ああ、でもすげぇ危なかったけど・・・・」

「・・・・仕方ないのだ・・・・」

そういうとテイルの顔が見る見る赤くなる・・・・

布団から起き上がり、俺のところまでやってきた。

素っ裸じゃはずいので上着を着せている。中は素っ裸だけどね。

いきなり手を握ってきた。

手の甲はうろこ状になってるが、平のほうはやわらかくあったかい

「コータ・・・・・・」

真っ赤になった顔で俺を見つめる。

「な、なんでっか??」

ちょっと戸惑った。 ていうか、テイルが変だ・・目が潤んでるし。

「コータ・・・テイルを・・・テイルを・・・コータの・・」

なにか言いたくても恥ずかしくていえないようだ・・・。

「おれの・・・なんだよ・・・」

テイルは覚悟を決めた表情で・・・こう言った。

「コータのお嫁に・・・するの・・してください。」

・・・・・・。

・・・・・・・・。

ナンダッテー!!

あのMMRのメンバーの如く・・びびった。

いきなりプロポーズされてしまった・・・・・。

「じじじじじ冗談を・・・ているちゃん・・・・」

「本気なのだ・・・これは・・・リザードのしきたりなのだ」

後々で冷静になってテイルに聞いたのだが、

リザードマン種族は、人間の男と戦って負けた場合、

その人と結婚し、強い子を産むようなしきたりになってるらしい。

俺はテイルに勝った。同時に、彼女を妻にする義務が発生したようだ。

16の俺と、12歳と言ってるテイル。
 
今の日本じゃ認められるはずもなく・・・。

「コータ・・・・」

「は・・はい??」

「テイルをもっと鍛えてくれぬか? 

もっと強く、もっとコータの妻にふさわしい戦士になりたいのだ」

・・・夫婦確定なのか・・・・違う・・・なんか違う・・・

今度は俺が混乱してきた・・・・。

「おれ・・・今日はフロ入ってねる・・・」

とにかく一息つこう・・・・とおもったやさき

「テイルも付いていくのだ。妻として肌をあわせたいのだ」

すっかり俺の妻になるつもりマンマンのテイル。

とにかくどうなるんだろ・・・・

混乱しながら、真っ赤っ赤のテイルの顔を見てる俺であった。




















09/12/23 00:29更新 / Gすと・くま
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■作者メッセージ
この先、テイルと康太を中心にしてお話を回して行きます。

正直・・疲れピークですW

次回はマイナさん(うしちちおばさん)との出会いの巻の
予定です。

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