連載小説
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実験の終了とその先
実験という名前の調教は順調に続いた。ほとんど不眠不休のような実験は、5日目に突入していた。腸内に微小の機械を用いて魔の刻印をそこら中に植え付けられ、その効果をアルルは冷静にレポートとして送ってくる。より大容量のデータが遅れるようになってからは、絶頂時の動画まで添付されるようになっていた。

通常の魔物であれば、そう多くの魔の刻印を刻むものはいない。何しろ、感じる快楽が大きすぎて、まともにものを考えられなくなってしまう。快楽に溺れることを良しとするダークエンジェルなどはその限りではないだろうが。

しかし、アルルはリッチである。その思考は経箱のよって保護されている。どれほど肉体がよがり狂っても、その思考は問題なく動作できる。

「……っ♥ ……♥ ♥♥♥ ――♥♥♥ ぅ……っ♥♥♥」

一人の少女が、椅子に座っている。尻を転送している以上、そこから動くことはできない。ぴぃんと伸ばされた足の指先が、彼女が小刻みに絶頂していることを表している。顔は力なくふせられ、手は肘掛けをぎゅぅっと握りしめている。顔からは涎らしきものがぽたぽたと流れ落ち、濡れた股間からは、蕾が花開くように僅かにほころび、中心からは蜜を溢れさせていた。木でできた床には、5日分の彼女の体液が溢れ出し、池を作っている。

「――――っ♥♥♥ お゛ぉぉぉっ♥♥♥ お、おぅぅっ♥♥♥ んぎぃぃぃぃぃぃっ♥♥♥」

しかし、先程までの状態はほんの小休止である。実際に刻印が刻まれ始めると、アルルの背中は反り返り、天を向いてビクビクと絶頂する。彼女の頭は冷静に起きていることを把握しているが、体の方はそうはいかない。忠実にお兄さんから与えられる刺激によって為す術もなく絶頂する。

「あっ♥♥ あ゛っ……♥♥ あああっ♥♥♥ オああァァァァァ嗚呼ァァァァッ♥♥♥」

膝までピンと伸ばして、細長いロリータ脚とその間に存在するロリータマンコを晒しながら、盛大に彼女は絶頂した。びくん、びくんと痙攣する足と、時折蜜を吹き出す女陰が、連続絶頂の最中にいる彼女が、更に深い絶頂へと堕とされた証だった。

「お゛ぉ……っ♥♥♥♥」

ぶちん、と頭の中の神経細胞が破裂したような音を、アルルは客観的に感じ取った。無論、神経やら血管やらの一、二本切れたところで、もともと死体である彼女にはどうということはない。しかし、快楽の許容量を超えてオーバーロードした脳味噌を再生させる際、より深い快楽を受け取れるように、じわじわとアルルの体は作り変わっていく。まるで筋繊維が切れた後の超回復のように快楽神経が増幅され、脳味噌が考える器官ではなく、快楽を収集する器官へと変貌していく。

「こ……ひゅっ……♥♥♥」

停止したはずの心肺機能が、ばくんばくんと絶頂による神経の暴走で荒れ狂う。ひときわ深い、我を忘れるような絶頂だった。もっとも、彼女が我を忘れることなど無い。その絶頂の感覚を、大好きなお兄さんから与えられたものを、彼女の経箱に保存された魂は大切に保存した。

「う゛……♥♥♥」

かくん、とアルルの体から力が抜け、緩んだ膣穴からどろりと液体が溢れ出す。子宮の奥からも溢れ出した体液は、ポタポタと椅子から床へと滴り落ち、水たまりを広げた。足は余韻を示すように、ぴくっ、ぴくっと震え、毛一つ生えていないぷにマンもひくひく情けなく痙攣していた。

「ひゃ……♥♥♥ ひゅ……っ♥♥♥」

報告書を書くために、空中に固定されたタブレットへ、震える指を伸ばそうとする。しかし、その僅かな肉体の動きだけでも、彼女の肉体は感じてしまう。思考回路は無事であったとしても、その肉体の疲労や絶頂までは打ち消すことができなかった。

「効果、は……大……っ♥♥」

震える指先でタブレットを叩き、なんとか送信する。自分の痴態を収めた動画まで、異界に送るには少々時間がかかる。

「すご、いぃ……♥♥♥ 共同、研究……すごく、進む……♥」

一人で行うよりも、やはり二人のほうが良い。それも、快楽を与えられる兄がいる場合は、なおさら進みが良い。どれほど快楽を得られるか、定量的なデータを取ることができる。アルルは絶頂の余韻を名残惜しげに味わいながら、タブレットにレポートを打ち込んでいった。

〜〜〜〜〜〜

「……」

一方、その共同研究者である彼は、アルルからの研究報告を待っていた。魔の刻印を刻むために改造された内視鏡とアームが、尻から引き抜かれて淫らな液を滴らせている。責められ続けた小さな蕾は、ひくひく痙攣し、中の空洞を時折見せていた。その内部にはびっしりと淫乱な文様が刻まれている。

「……遅いな」

だんだん、返事が遅くなっている。淡々としつつ、色に染まった文章は当初と変わらない。しかし、その返事が遅くなっている。動画を見る限り、完全に快楽でノックアウトされつつ有ることは確かだった。彼は、刻んだ淫紋の返事を待つ間、過去のレポートをちらちら見ていった。

「アヘ顔ダブルピースは知ってるけど、無表情ダブルピースはこれはこれで変だな……」

昨日送られてきた写真には、無表情なジト目ロリが股間から液を垂らしつつ、脚ピンして絶頂しながらぴーすしている姿が写っていた。意図はなんだろう。よくわからないが、彼の興奮を掻き立てることには成功した。

「んー、やっぱりどれも……物足りない」

しかし、実験としては成立しないものが多い。獣の刻印のような、精神に影響を及ぼすものに関しては、リッチの種族柄効果が薄い。経箱に守られた魂は、どの刻印も快楽増幅装置として受け取っていた。自分の改良したオリジナル刻印も刻んではみたが、やはり快楽を与える以外の効果は薄い。恐らく、リッチは魔法だけでなく、魔法に対する耐性も高い種族なのかもしれない。

「何かわかりやすく成果が出るやつ……そう、向こうの人間が思いつかない、斬新な……」

ぺらぺらとまとめた資料をめくり、物思いに耽る。ふと、彼は気になる記述を見つけた。

「……男にも刻むタイプのものが有るんだな。ま、当然か……だけど……」

気になったのは、男に刻むタイプのものは、ほとんど肉棒に刻むことを前提としている魔の刻印が多かった。

「ふぅむ……」

彼は、悪魔の契約紋について書かれた頁をひらいた。

――二人一組の刻印で、好意を抱いてい合う相手であれば効果が現れる。

「……」

彼は少し怖かった。彼は、女性に好かれたことが無い。故に、こんなものを刻んでも効果が出るとは思わなかった。そして何より、刻んで効果が出ないことが――一番怖かったのだ。

刻んだ箇所の疼きをお互いに伝えるその紋章を、彼はこれまでどうしても刻めなかった。しかし――

「いや、このままで……いいのか」

これほどぐちゃぐちゃにしたにも関わらず、アルルは彼を責めないどころか、喜んでいるようにも思える。少なくとも、常識的な女でないことは確かだった。もしかしたら、という思いが彼の中に残っていた。

「……」

しばらく悩んだ末、彼は悪魔の契約紋の改良に取り掛かった。お互いの疼きを伝えるだけでなく、お互いの身体に最適化されるよう、お互いの身体が適応する能力を付与するのだ。彼の暗い欲望が、刻印という形となって、世の中に顕現しようとしていた。

〜〜〜〜〜〜

「っ」

ぴぴ、というメッセージの着信を知らせる音が鳴り響いた。アルルはつかの間、気を失っていたようだ。どんなときにも冷静であるはずのリッチが情けない。

「……これ、は」

彼から送られてきた画像には、彼の腕が映っていた。身体はすでにお兄さんのものへ陥落している彼女は、それだけで腕に頬ずりしたくなってしまう。しかし、研究者としての彼女の目は、そこに込められた術式に注目した。

「悪魔の契約紋――? いや、これは――そのアレンジ」

伊達に優秀な頭脳は持っていない。身体は子供だが、頭脳はスーパーコンピューター並みだった。彼が演算装置をフル回転させて生成した術を、彼女は難なく読み取った。

「悪魔の契約紋はお互いの性的な興奮を強調するものだけれど、これは肉体の変貌も誘う」

彼が生み出した術式は、そういうものだった。精神への変貌が期待できないのであれば、肉体の変貌を誘えばいい。この右手を鍵として、アルルは鍵穴として改造されてしまうだろう。

「悪魔の契約紋と同じく、お互いが想い合ってなければ発動しない、けれど――」

アルルはわずかに口元を歪めて微笑した。メッセージには、珍しく実験の許可を求める彼からの文言が入っていた。あれだけ乱暴に刻印で腸内を埋め尽くしたというのに、随分と弱気だ。拒絶されることを、恐れているのだろうか。

「馬鹿だな……♥ お兄さんは♥ 僕が断るわけ――ないじゃないか♥」

問答無用で刻めば、問答無用で効果が出てしまうだろう。刻まれる場所はとっくに分かっていた。世界ではじめての、リッチのために最適化された、精神の変貌より肉体の変貌を重視する魔の刻印――それを初めて受け取れる名誉と、そんな物を作り出せるお兄さんへの愛情で、アルルは胸がいっぱいだった。表情には、出なかったが。

アルルはタブレットを起動させ、自分の体の録画を開始した。やっぱり、想いは口頭で伝えるのが相応しいだろう。実際、アルル自身も、無愛想な死体ロリホールを好いてもらえるなど思ってもいなかったのだ。つまりは、お互いに卑屈だった。彼が勇気を出したのならば、魔物娘だって奮い立つ。

「お兄さん、見ているかな――」

そう言って、一世一代の告白ビデオレターを作り始めた。

〜〜〜〜〜〜

「――僕が、断るわけないじゃないか。だって、僕にはお兄さんしかいない♥ こんな身体にした責任とって、もっともっと取り返しのつかない身体にしてもらわないと♥ だから……僕の尻穴は、好きにするといい。いや、うん……僕は、会話が苦手だから、これであっているかわからないのだけれど――好きにしてほしい♥ 僕の肛門を、お兄さんの腕をずっぽり収める鞘にして欲しい♥ 生殖のためのセックスでもなくて、僕をガチアクメさせるためのお兄さんの術式を、早く味あわせてくれ♥」

そう言って、ちょっぴり落ち込んだような雰囲気で、そっと顔を伏せた。

「その――お兄さんこそ、僕なんかに術を刻んで、よかったのかな……こんな無愛想で、反応も悪くて、か、会話も下手だし……で、でも! その、一緒に研究頑張りたいなって……」

アルルには不似合いなほど、非論理的で支離滅裂な言葉の羅列。しかし恐らくその真意は、彼にも伝わるだろう。二人はある程度、似た者同士だったのだから。

「うん……そうだね。お兄さんが勇気を出してくれたんだから、僕も出すべきだ」

意を決したように、そう語る。彼女の手元には、一つの宝石箱のような箱があった。経箱だ。彼女の魂を封じる、彼女のいちばん大事なもの。肉体を好きにさせても、これだけは好きにさせられない何か。

「これは――経箱だ。お兄さんはもう知っていると思うけれど、これを開けると、まともな思考ができなくなってしまう。魔物の身体に思考が引っ張られてしまうからね。だから、通常なら避けるのだけれど――お兄さんなら、いいかなと……だから」

無表情ながら、恥ずかしそうに足先を擦り合わせながら言った。

「――僕が我を忘れて、イきまくるところはちゃんと記録しておく。転送の期限が切れるまでの一日、お兄さんに尻穴を改造されて、魔の刻印を好きなだけ刻んで、僕を絶頂させておまんこから潮を吹かせるだけの器官になったケツ穴をたっぷりいじめて欲しい。被検体として、その実験の効果を確かめやすいように、白目をむいて、無様に叫びながらお兄さんの許しを請う所を、見ていて欲しい」

そのほうが、魔の刻印の効果を理解しやすいだろうと、アルルは言う。

「多分、まともじゃいられないと思う。こうやって話すことも、できないくらい、もう体の感覚が強いんだ。それはお兄さんから貰ったものだから、嬉しい。うん……そう伝えたかった。だから、どんな姿を見ても、嫌いにならないで、欲しいな……」

そう言って、ゆっくり経箱の鍵を開けて――

――ビデオレターはそこで終わっていた。

「……」

彼は頭をポリポリ掻いた。初めて女性から、ストレートかどうかは疑わしいが、まっすぐ好意を向けられた。清々しい気持ちのような、予想していたよりはずっとあっさりした心持ちだったが、不思議と世界が鮮やかに見える。

世界は単純で、こうも愛に満ちているということを、彼は初めて理解したのだ。

もちろん、彼も愛を示さなければならない。手元に顕現したロリリッチの尻に術式を刻む。ぴくっ、ぴくくっ、と震える様子が生々しく、そしていつもより初々しいように思える。彼女が――清らかでない淫乱であっても、処女であることを、彼はここでようやく理解した。

魔の刻印を、何重にも刻みつける。何度も何度も何度も何度も、同じ術式を刻んで、消えないように上書きする。独占欲を顕にされた尻穴は呼吸するようにぱくぱくと蠢き、早く頂戴とばかりに彼の性欲を誘う。

「……だめだ、我慢だ――」

肉棒を突っ込みたくなる欲望を抑える。だって、彼女だって膣内に打ち込まれるのを待っているはずだからだ。

「……よし」

そうして、初めて彼は生身の指を、彼女の内臓に突っ込んだ。びっしりと彼の指先から肩まで刻まれた悪魔の契約紋アレンジ版が、尻穴周辺を彩るその片割れと共鳴して、不気味なピンク色に明滅する。

「う、すげえ……」

中身は、生温かった。生命の温度ではない。冷えかけたぬるま湯のような、そんな腸内。しかし、どんな生物よりも清潔で、湿っていた。指を奥に咥えこむように、きゅ、きゅっと尻穴が収縮する。

「イッてるのが、わかる……確かに、すごい効果だこれ」

我ながら天才かもしれない、と彼は思った。片割れの絶頂が、我が事のようにわかる。大きな襞の少ない腸内をコリコリかき回す度、裏打ちされた快楽神経が発狂したように発火している。彼は、思うがままにアルルをイき狂わせているのだ。尻穴内部は、もはやどこを触っても発狂するほど快楽を与えられる絶頂器官となっていた。しかも、彼の右腕はそれらの効果を何倍にも引き上げているのだ。

許しを請うように、柔らかい肉壁が彼の指に絡みつく。しかし、彼は容赦しない。指の本数を増やし、摘み、ねじり、かき回す。

「……腸液の量が増えてる」

少し指を引き抜くと、肛門と指との間に、ねっとりした粘性の液体が糸を引いた。粘液よりも、漿液性の分泌物のほうが多いはずだ。しかし、右腕を飲み込むことに特化し始めた彼女の尻穴は、もはや消化器官ではなかった。彼の腕を受け入れ、その女に対する荒々しい嗜虐心を満足させるだけの服従器官なのだ。絶頂に狂い、魔術の実験に使われる、被験体という言葉の象徴である。

「そっか、変わってるんだな、お前」

自分のものになりつつ有る、いや、もはやなってしまった彼女になんとも言えない歪んだ愛情が湧き上がる。それは慈しみよりも、嗜虐心や征服欲がより際立ったものだった。

「――」

指を三本に増やして尻穴をかき回す。まだ入り口しか責めていないのに、内部に潜む筋肉が痙攣し始めている。先程より襞が増えたような気がする。蝶のように、彼の責に合わせてそれに相応しい身体へ変わっていく。彼は、もっと変わってほしかったし、変えたかった。ひだひだに指を立てて、丁寧にほぐしていく。子供の腸内であるから、かなり狭い。腕を飲み込むには、まだまだ訓練が必要なようだ。

「――ま、じっくりやるさ。あと一日、いや――まだ時間はいくらでもあるんだから」

そう、一日じっくり尻穴を責めた後、彼女は次にどんな実験を行うだろうか。きっと、いきなり押しかけてくるに違いない。無駄に有る金を使って、二人の家を作ろう。一日中、淫らな実験ができる家を――

そんな妄想に浸る彼を励ますかのように、ぷぴっと放屁のような音を立てて、肛門から液体が吹き出した。

〜〜〜〜〜〜

「お゛っ♥♥♥ お゛ぉぉぉおぉぉぉぉお゛オオぴぃっ♥♥♥ お、ぎだああああああっ♥♥♥ うでぇえぇぇぇえええええっ♥♥♥ おっ♥ ほっ♥♥♥ 掘られてるぅゥゥゥゥゥゥっ♥♥♥ 脳味噌かきっ回されっ♥♥♥ おぐっ♥♥♥ 馬鹿にナルゥぅぅぅっ♥♥♥ だめっ♥♥♥ おぎゅあがっががががががっ♥♥♥ あびゃあああああァァァあぁっ♥♥♥ びゃかになっちゃうぅぅぅぅぅうっ♥♥♥ ぴゃひぃぃぃぃぃぃぃぃいっ♥♥♥ い゛ぃぃぃぃぃっ♥♥♥ おにいざんのばかぁぁあぁぁっ♥♥♥ あ゛っ♥♥♥ ばかなのぼくでしだぁぁぁぁっ♥♥♥ ばかになちゃったぁぁぁっ♥♥♥ 顔面っ♥♥♥ 崩壊っ♥♥♥ みられでぇぇぇぇぇっ♥♥♥ みてっ♥♥♥ みにゃいれっ♥♥♥ おぎゅぅぅぅっ♥♥♥ みでっ♥♥♥ おにいざんのじっけんげっかみてぇぇぇぇぇっ♥♥♥ ぼくのばかなかおみないれぇぇぇっ♥♥♥ ニャぎぃぃぃィィィ♥♥♥ なにゃっ♥♥♥ じぎゅ……っ♥♥♥ じきゅうっ♥♥♥ 子宮撫でられてるぅぅぅっ♥♥♥ 頭よりィィィっ♥♥♥ ざきに子宮なでなでしゃれてりゅぅぅぅぅぅっ♥♥♥ おっ♥♥♥ じあわせになっちゃうぅぅぅぅっ♥♥♥ おにいしゃっ♥♥♥ おにいしゃぁぁぁんっ♥♥♥ じゅきっ♥♥♥ のうみぞっ♥♥♥ ぐっちゃぐちゃぁぁぁっ♥♥♥ おまんこっ♥♥♥ なぁでにゃでぇぇぇぇっ♥♥♥」

がたがた震えながら、無表情だった顔面が崩壊し、緩み始めたぷにまんから潮を撒き散らし、以前までの比ではないほど椅子から滝のように汗と涙と愛液を垂れ流している。ロリータフェイスはすっかり歪んで、半分白目を剥きながら画面の向こうのお兄さんに助けを求めている。

「お゛゛゛っ……♥♥♥」

どちゅんっ、と彼女の腹部が飛び出した。内蔵を思い切り突き上げられたのだ。もはや彼女の消化器官は通常の形ではなく、右腕を格納し魔の刻印を好きなだけ刻めるような、ひだひだがたっぷり詰まった収縮性の高いマゾご奉仕ロリータ絶頂ケツマンコと化していた。

「お゛……っ♥♥♥ お、ぉ……♥♥♥」

彼女は、凄まじい腸内の暴力に、明晰であった頭脳を馬鹿にされてしまった。馬鹿になってしまった彼女は、そのまま椅子から崩れ落ちた。いつの間にか、尻はこちらの世界へ戻ってきていた。

「お゛……♥♥♥ あ゛……♥♥♥」

へこっ、へこっ、と仰向けに転がった彼女は、自分の分泌物の液のど真ん中で腰を揺する。馬鹿になってしまった彼女は、ひたすらお兄さんの精をそうやって求め続けた。

――経箱に魂が戻り、メッセージをお兄さんに送ろうとするときに見直して、あまりに無様な自分の姿に悶絶するのはもうしばらく先となる。

〜〜〜〜〜〜

その後の二人がどうなったかは、語るのは野暮というものだろう。

ただ、年に二度有明で開催されることになった、サバトフェスティバル――通称サバフェスにて、彼らの姿を見たものがいるという。ロリリッチが、自分の身をもってお兄さんの開発した魔の刻印の実演をしていたらしい。内視鏡で刻印を見せつつ、ガチアクメをキメながら解説する妊婦ロリリッチは圧巻だったらしい。こちらの世界で妊娠した魔物娘第一号であるため、かなり目立っていた。サバトの魔女たちや、その他の参加者はこぞってそれらの刻印を求めることになり、彼はずいぶんと大儲けしたとか、しなかったとか。ちなみに使い魔希望のサバトメンバーも集まったらしいが、まだまだお互いアツアツカップルすぎてつけ入る好きがなかったそうだ。

……ちなみに余談ではあるが

縁結び用無魂魔導人工知能IZUMOは、入力された魔物に対してマッチする人間を探し出すことができる。もっとも、計算にかなりの時間がかかるため、利用が許されるのは稀ではあるのだが。普段はマッチングした夫婦がノロケるのに使う。夫婦になれば勝手にお互いの体や性癖が適合する魔物の習性からすると、お互いが最高の相性になるのは確定的なので、本当に惚気以上の意味はない。

IZUMOがはじき出した言葉は、以下のような言葉だった。

「え? 何? 基本的に女に恨みがあるから容赦がない。知識欲探究心旺盛でリッチに研究でも勝てるだけの頭がある。そして恋愛慣れしてなくてロリコンさん。そんな人とお互いを使って実験して、そのうち取り返しがつかない体にされてしまうって? ずいぶん破滅願望持ちっていうか……ど変態だね。あ、罵られて興奮しないでよ。機械に罵られてもムカつくだけだって? そりゃどうも。まあリッチなんてそんなものか。そんなレアな男あんまりいないと思うけど……まあ計算するよ。久しぶりのまともな仕事だし。あー、わたしも男欲しい……はいはい働きますよ……」

そうして一ヶ月ほど経過し、IZUMOは混乱したように単語を吐き出した。

「え? は? マッチング率120%? 意味わかんない。すごいね。えっと、座標は……」

これは元ど変態なリッチにして現ご主人様の妹オナホ兼実験材料と、その元共同研究者にして現お兄さんの、運命の出会いである。
18/08/20 15:27更新 / 犬侍
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