読切小説
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ダーリン≒だぁりん
−−−−−−レスカティエ教国。
今は魔界国家「レスカティエ」となっていて、クイーンローパーであるフランツィスカ・ミステル・レスカティエが治める国だ。
私は今、魔界からこの国の王国騎士団試験に来ている。
本来、魔界となった国や土地には人間は変人、または変態の類でもない限りは近寄らないし踏み込まない。
しかし、この国は別格だ。なぜなら宗教国家の中では2番目に大きな勢力を持つ国であったこのレスカティエ。教団にとっては大きな戦力であり、また重要な戦略拠点だったのだ。
しかし、今となってはかつての忌々しい光溢れる勇者の国ではなく、美しい魔界の光や瘴気に満ち溢れている、間違いなく人間界一の魔界国家である。
そのように、詰まるところ「教団の大きな汚点」になるこの国を奪還、もしくは殲滅しようとしてもおかしくはない。なので、この国には国直属の騎士団が置かれることになっている。

さて、前置きが長くなってしまったがなぜ私がこの国の騎士団に入ろうとしているのか。
それは、自らを高める理由と共に、母への憧れもあった。
私は母と同じ【デュラハン】だ。母もレスカティエ直属の騎士団であり、騎士団一の騎士だった。私はそんな母に憧れてこのレスカティエに来た。
・・・もう一つ、あまり重要ではないが理由がある。それは、なぜ母が打ち倒した男性と結婚をしたのか、であった。
確かに、打ち負かした男性は勝った者が所有権・・・つまり、自由にしても言いという権利を持つ。
しかし、私は『自分よりも弱い相手と結婚しなければならないのか。』という疑問が残る。
なので、私はその疑問を解決するべく、母と同じ舞台に立とうと思ったのだ。
「・・・よし。行こう。」
私は気持ちを改めて引き締めてレスカティエの城下町に入っていった。




−−−−−−レスカティエ教国。
私が知る限りでは、世界第二位の宗教国家。
しかし、最近になってとある淫魔に陥落させられ、魔界へと変貌した国家だ。
人間の私にとっては恐ろしい話に聞こえた。なぜなら私は幼い頃から多くの書物を読み、世界について勉強してきたからだ。
私は将来、魔物研究学者になりたかった。おじいさんの話や学んで得た知識を役に立てたかったのだ。
おじいさんからも魔物の恐ろしさについて、多くの話を聞いてきた。
軟体生物、凶暴な大熊、巨大な毒蜂、恐ろしい植物、巨大なイカ、空を飛ぶ鳥獣、そして、強大な火竜。どれも恐ろしい力を持っていた。
しかし、私はある時興味本位で今の魔物について聞いてみた。すると、今までの考え方を覆すような驚きの言葉が返ってきたのだ。

『魔物娘は、今までの魔物と違って優しい子がたくさんいたのう。何よりも、人間を愛し、共に歩む考え方を持っているのじゃよ。』

初めて聞いた、おじいさんの魔物への考え方。私はそれが信じられなかった。
いや、それは書物の中でしか見たことも聞いたこともないような世界を中心に考えていたからだった。私はその魔物娘にとても興味を持った。

『ではおじいさん。魔物娘と仲良くするにはどうすればいいですか?』
私は好奇心を抑えられずに聞いた。おじいさんはこう答えた。

『レスカティエに行ってみなさい。そこで王国騎士団の採用試験がある。騎士団には魔物娘やインキュバスが多く居て、そこでさまざまな話を聞けるじゃろう。』

その話を聞いて、私は好奇心に負けて学者にはならずに騎士を目指すことにした。

そして私は今、レスカティエ城下町の門の前に来ている。
「・・・すごい瘴気ですね。」
魔界になって、はじめて来たレスカティエ。とてつもなく濃い瘴気だ。サキュバスの魔力が辺り一面に充満している。人間がこんな所にきて大丈夫なのか、と不安になったが身体に異常はない。
「とりあえず、中央広場に行ってみましょう。」
まずは情報収集をして、入団試験について調べてみよう。そう思った。





−−−−−−死ぬかと思った。
いや、相手には殺す意思はない。むしろ、あれは劣情だろう。しかし、そこかしこに魔物娘が居る。そして手段を問わずに誘惑、襲ってくる。
私は全力で逃げてきた。
「・・・いや、嫌いなわけではないのですが・・・。」
やはり、そういった行為をする場合は互いに愛し合った者同士が一番いいと思っている。なので、私は道行く魔物娘の襲撃(?)には全て逃げてきた。
「・・・とりあえず・・・急いでレスカティエ城の兵士の詰め所に行きましょう・・・。」
中央の掲示板によると、そこで入団説明があるらしい。私はそこに向かって歩き出した。
・・・身を隠しながら。





−−−−−−「・・・結構ほかの魔物やインキュバスが居るのね・・・。」
私は兵士の詰め所にやってきていた。
あれから街に入って中央広場で情報を集めたところ、兵士の詰め所で説明があると聞いたので、詰め所に向かった。
途中、妙に後ろが騒がしかったが別に関係はないと思ったので振り返らずに一直線にここまで歩いてきたのだった。
「でもあの騒ぎ・・・なんだったのかしら?」
平穏なレスカティエで何か事件が起こるとは考えにくい。事件が起こるとしたら、未婚の男性が紛れ込んだ、くらいだろう。
「・・・ないない。こんな所に好き好んで人間が来る筈ないじゃない。」
そう結論付けて、この考えはお仕舞いにした。

10分ほどして、身なりのいい騎士・・・もとい、サキュバスが来た。騎士団長だろうか?隣には・・・もしかしなくても夫の男性であろう。
「これで全員みたいですね。それでは、説明を始めたいと思います。」
サキュバスがそう切り出した瞬間、勢いよく詰め所の扉が開いた。

「すみません!まだ間に合いますか!」

男の声。全員が少し驚いたように振り替える。私も振り返ってその声の主を見る。そこには・・・。

「・・・えー・・・っと・・・。すみません。」

気の弱そうな【人間】の男性が居た。
「・・・ウソでしょ・・・?」




−−−−−−「・・・えー・・・。ハプニングはありましたが、説明に入らせていただきます。」
前に立ったサキュバスは歯切れ悪くそう切り出した。
原因はもちろん、あの人間の男だ。いきなりこのレスカティエの兵士詰め所に人間の男が入ってきた。
最初は教団の人間かと思ったが、少し観察するとそうは思えない。
細い体に不釣合いな鋼の剣、気弱そうな目に少し幼い顔立ち。どう見ても教団の兵士には見えない。
そして何よりも【人間】である。インキュバスでも魔物でもなく。
「ありえないでだろ・・・!どうしてこんな所に人間がいるんだ・・・!」
と私は小さくつぶやいてその男を見た。
すると男はこちらの視線に気が付いたらしく、ちらりと私のほうを見た。すると、すばやく視線ををそらした。
「なっ・・・!」
失礼なヤツだ。私はそう思いつつ、試験の話を聞いていた。





−−−−−−気分は最悪だった。
試験説明に遅刻一歩手前で会場に入ったはいいが、もう説明を始める直前だったらしく、入って大声を上げた瞬間全員に一斉に見られた。恥ずかしかった。
さらに自分が何かしたのかはわからないが先ほどデュラハンの女の子にすごく睨まれた。一体私が何をしたというのか。
もしかしたら遅刻一歩手前で入ってきたので、時間にすごく厳しい子で、そのことを快く思ってないのかもしれない。なぜなら騎士は厳格で自分を高め、律しなければならない。そう考えると先ほど自分のした行動は騎士としてはあまりにも恥知らずな行動だ。
「・・・あとで謝っておかなければ・・・。」
そう心に思いつつ、試験の話を聞いていた。





−−−−−−「・・・以上で試験内容の説明を終わりにします。何か質問があれば、ここで受け付けますが。」
試験の説明が終わった。内容を簡単にまとめると−−−

まずは予選としていくつかのグループに分かれる。そして簡単な面接をする。要するに面接試験だ。
ここで落ちる者はほとんどいないだろうが、おそらくこれはこれから騎士として、どのような心構えでいるか。というものを見るのだろう。

次に一次選考として4人のグループになり、レスカティエ周辺の巡回警備の道を歩いてそれぞれのチェックポイントを回る試験だ。
これはおそらく、団体行動に必要な能力が問われる試験だろう。

最後に二次選考として実戦がある。これは純粋に戦闘能力があるかどうかを見るに違いない。ただし、戦う相手はまだわからない。

私は試験について、あまり難しそうとは思わなかった。魔界の騎士として、どれも出来て当然の試験内容だ。
しかし、油断はしない。出来て当然と思っていてもこれは正式な試験なのだ。気は常に張っておかないと。
その時、隣で手が上がった。おそらく質問だろう。

「質問で〜す!試験中、ムラムラしたら男の人を襲っちゃってもいいんですか〜?」

「はぁ!?」
私は素っ頓狂な声が出てしまった。試験中に男を襲うだと!そんなことなしに決まっているだろう!
「ん〜。どうしてもガマンできなかったらいいわよ?でも、ちゃんと相手の承諾を受けてね♥」
「はぁーい♥」
ずっこけてしまった。そんなことありえないだろう!騎士だぞ!誉ある王国の騎士団だぞ!邪な気持ちで試験に臨むなど、あってたまるか!
と、そう思った瞬間、首が外れそうになってしまった。

(しまった、危ない・・・!)

そう感じた瞬間、首を押さえたのでどうにか事なきを得た。
危なかった。私も誇り高き騎士とはいえ魔物の本能には、認めたくないが従うしかない。この首が外れれば体の中に溜まっている精がもれてしまい、精を求めて発情してしまう。そうなってしまえばどこの名も知らぬ男とも交わってしまうだろう。
私はそれが許せなかった。私は、真に愛した男としか交わらないと決めているのだ。私はそう思いながら、あのばかげた質問と質問の答えに憤慨しながら会場を出た。
予選は明日の昼ごろ、一次選考は2日後の朝から、二次選考は3日目の昼に行うらしいので、今日はここに宿を取ることにしよう。

・・・だが、この変に高揚した気持ちはなんだ・・・?

あの男が場に現れてから、ずっと胸の鼓動が激しく鳴り響いている。

「・・・きっと騎士としての一歩に心が震えているのだろう・・・うん。あんな軟弱な男は関係ないな。きっとそうだ。そうに違いない。」
私はそう思い、会場を後にした。





−−−−−−先が思いやられる。
試験会場を出た後、ずっとそう思っていた。自分は果たしてこの試験を無事に終わらせることは出来るのだろうか・・・?
そんな気持ちだけがぐるぐると頭の中を回っていた。
なぜなら、とあるハーピーがしたこの質問で会場の空気(主に未婚の魔物)ががらりと変わった。

『試験中、ムラムラしたら男の人を襲っちゃってもいいんですか〜?』

その質問が出た瞬間、未婚であると思われる魔物が一斉にこちらを見た。背筋の冷や汗が止まらなかった。
あれは間違いなく獲物を見つけた狩猟者の目だった。
「・・・考えても仕方がありませんね。今日はここで宿を取って明日の試験に集中しましょう。」
そう思い、宿を目指した。

「一泊おいくらですか?」
無事に宿に着いた(といっても、こそこそ隠れてここまで来たからだが)のでとりあえずは一安心−−−
「一泊銀貨4枚だけど・・・。ねぇ、今夜アタシの部屋に来ない?宿代、無料にしてあげるわよ・・・?」
出来なかった。私は銀貨を5枚テーブルにおいた。銀貨を1枚余分に払ったのは「勘弁してください。」の意味だ。「つまんないの・・・。」と不満気につぶやくサキュバスから0721と書かれた部屋の鍵を受け取り、さっさと部屋に逃げ込むように入った。ちなみに宿代で銀貨4枚は結構高いほうだ。(故郷の宿は銀貨1枚)
部屋の中に入ると、刺激的過ぎる光景が目に入った。
まず目を引くのがショッキングピンクの布に豪華な天幕、高級な素材で作られていそうな大きなダブルベッドだ。その横には白塗りのクローゼットと化粧台が置いてある。
その反対側には、おそらく性行為で使うのであろう男性器を模したモノ、ピンク色の丸いモノ、黒いムチに荒縄、よくわからない穴あきのピンポン玉のようなものがあった。
「・・・も・・・もうすこし・・・普通の宿を探せばよかった・・・かな・・・。」
今、私は絶対に耳まで真っ赤だろう。こういった事に耐性がないのは自分でもよく把握している。だが、もうお金を払ってしまったし何より自分がよく確認しないでこの宿に入ったことが悪いので諦める。
「・・・こんな調子で、明日からの試験、大丈夫かなぁ・・・。」
そこはかとなく不安になってくる。
とりあえずはやることがないので自分の荷物の整理をした後、武具の手入れをする。毎日の手入れが武具の性能を左右するといっても過言ではない。武具の手入れをしようと磨き布を取り出したところでドアがノックされた。
「?はい、どうぞ。」
もう時刻は7時だ。こんな時間に誰だろう?と考えていたところでドアが開く。
そこには−−−

昼間の私を睨みつけていたデュラハンがいた。





−−−−−−先が思いやられる。
いや、私が試験中に何かミスを仕出かすとは考えない。懸念しているところはこの試験に集まったメンバーだ。とあるハーピーの一言で会場の雰囲気が180度回転した。

『試験中、ムラムラしたら男の人を襲っちゃってもいいんですか〜?』

ふざけるな。
そう叫びたかったが、頭の回転と理解が追いつかなかったせいで声が出なかった。さらにその会場の(おそらくは未婚と思われる)魔物達があの間抜けな人間の男に目を向けていた。大体、試験中にネンゴロになろうという魂胆なのだろう。
私はそれが許せなかった。かつて、私の母がいた頃の厳格な騎士団はいったいどこに行ってしまったのだろうか。騎士とは、己を律し国を守る誰もが憧れる最高峰の戦士だ。それが今となっては怠惰で欲と男にだらしのない娼婦の集まりまがいまでに成り下がっている。
私がこの騎士団に入り、かつての威光を取り戻さなくては。
そう決意して宿にむかった。

「一泊いくらだ?。」
宿につき、主人と思われるサキュバスに話しかける。
「一泊銀貨4枚よ。それとも体で払う?お姉さん、アナタみたいなカワイイ子は大歓迎だけど♥」
「んなっ!?か・・・かか、かわいいだと!?き、騎士に向かってそのような言葉は不要だ!」
顔がよくわからないほど熱くなっている。恥ずかしいのもあったが、怒りもあった。騎士に華やかさは無用だ。
「そんな謙遜しなくてもいいのに。アナタ、かなりイケてる線だと思うわよ?」
「う、うるさい!」
そう言い返すのが精一杯だった。からかうのはよして欲しい。
「照れちゃって♥カワイイんだから、もう♥」
サキュバスがそう追い討ちをかけてくる。からかうのもいい加減にして欲しい。
「い、いいいから部屋の鍵は!?何番だ!」
私は早くこの空間から逃げたかった。少し怒気をはらんだ声で言う。しかし、そう言ってもサキュバスは余裕の表情で何かを考え始めた。少しの間。その後、ゆっくりと口を開いた。
「ゴメンネ〜。今ちょっと部屋が空いてないのよ。だから、相部屋でもいい?」
「何?それは普通金を払う前に言うものじゃないか?」
普通は金を払う前に帳簿を見て部屋を確認してから言うものじゃないのか。このサキュバスはいい加減な性格だ。そう思っていたらまたもやからかいの言葉。
「ううん、アナタがかわいすぎちゃって見とれてたの♥」
「この・・・。」
もう何か言い返す気にもなれなかった。
「あー・・・。もうどこでもいい。で、その部屋番号はどこなのだ?」
とにかく私はもう疲れきっていた。早くベッドで横になって休みたかった。
「部屋の番号は0721号室よ。じゃ、ごゆっくり〜♥」
言われなくてもゆっくり休むつもりだ。とりあえず部屋に入ったら荷物の整理と武具の手入れを行うとしよう。毎日の武具の手入れがその武具の性能を左右すると言っても過言ではない。そう思いつつ、部屋の扉をノックした。

「はい、どうぞ。」

男の声が聞こえた。あのサキュバス、帰るときに嫌味の一つでも言ってやろうと思った。そう考えつつ扉を開けると−−−

昼間の人間の男がいた。





−−−−−−
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
沈黙。
互いに何も言葉を発さない。背中合わせになって、ただ黙々と武器の手入れをする。

どうしてこうなった。

二人はそう思っていた。
いや、考えるまでもない。あのサキュバスのいたずら心だ。どうせ「未婚の魔物と人間の男が一緒にいれば何か面白いこと(性的な意味で)が起こるに違いない。」と思ったのだろう。
しかし、唯一の誤算があった。それは、二人とも頑固なのだ。
出会って間もない男女が性交するなど、あってはならない。そう思っている二人だからこそ、こんな険悪なムードになっているのだ。
不意に沈黙を破る一つの音が鳴った。掛け時計が8時を知らせる鐘が鳴ったのだ。
「・・・もうこんな時間か。」
デュラハンがそうつぶやく。二人は武器の手入れをやめ、食事の準備をしようとした。
「む・・・。」
「ん?」
デュラハンが相手の食べ物を見て眉間にしわを寄せた。
「・・・なんですか。あげませんよ。」
「いるか。そうじゃない。お前、男のくせしてよくそんな少ない食事で満足できるんだな。」
「何か問題でも?」
「・・・いいや、別に。」
短い会話の後、また二人は黙々と食事をする。

気まずい。

そんな空気が空間を支配していた。

「ねぇ、あ〜ん♥とかしてあげないの?」
「「!?」」
テーブルの脇を見るといつの間にかサキュバスがいた。
「い、いつの間に・・・。」
「さっきからいたわよ?二人とも背中合わせで武器の手入れをしてるんだもの・・・。いい年した男女二人が一つ屋根の下よ?こんな誰も得しない状況になっててお姉さんガッカリだな〜・・・。」
「「出てけ!」」





−−−−−−時刻は9時。
「私はもう寝るぞ。・・・言っておくが、ヘンなことをするなよ?したら晒し首にしてやるからな。」
デュラハンの背中から【何かしたら○すオーラ】が出ている。
「しませんよ。私は床で寝るのでベッドはあなたが使って下さい。」
「それは出来ん。お前が使え。」
「男として、女性に床で寝ろ、だなんて言えません」
「だったらお前が勝手にベッドを使って私が勝手に床で寝ればいいじゃないか。」
「だから、女性を床に寝かせるのが許せないんです。誰が許可したとかじゃなくて。」
「じゃあ二人一緒に寝ればいいんじゃない?」
「「!?」」
入り口にサキュバスがいた。
「そんな不毛な言い争いしてないで、二人で一緒のベッドに寝てキャッキャウフフネチョネチョしちゃえばいいじゃない♥」
「「出てけ!」」

結局、二人ともベッドを使わずに床で寝ることにした・・・。





−−−−−−『オレ、ぜってーでっけぇお宝取ってみんなを幸せにしてやるからな!』
声が聞こえた。
懐かしい声だった。
兄が家を出る前に最後に言った言葉だった。
それ以来、兄は−−−

「起きろ。」

ゴッ

世界が揺れた。
いや、正しくは自分の頭が揺れている。
「な・・・あ・・・?」
衝撃に目を瞬くと、目の前にはデュラハンがいた。
「な、何をするんですか!」
寝ているときに頭を殴るというのは非常識ではないか。いや、むしろ殴る行為自体がどうかと思う。
「よくあんな間抜けな顔をして眠れるな。ここが前線基地だったらお前はとっくにやられているだろうな。」
デュラハンはあきれたような目で見る。そこまで言わなくても・・・。
「今日から試験なのだから、もう少し気を引き締めたらどうだ、全く・・・。」
・・・そうだ。私は今、騎士団の採用試験に来ている。
確かに、デュラハンの言うとおりだ。おそらく、苛烈を極めるであろう騎士団の採用試験。もっと気を引き締めなければならない。
「・・・君の言うとおりですね。すみません。」
「・・・ふん。わかればいい。さて、こんなところはさっさと出るぞ。」
「え?もう時間なのですか?」
時計を見る。時間はまだ7時を少し過ぎたところだ。試験の開始は確か昼の予定だ。
「いや、まだだ。その間に少し訓練をしておこうと思ってな。」
思わず感心してしまった。騎士として訓練は当たり前なことのはずなのに、ここまで真面目に取り組んでいる魔物は今までに見たことがない。
「でしたら、私もお付き合いしましょう。私も剣術の心得があります。」
「ほう。私に勝てるとでも?」
デュラハンが不敵な笑みを浮かべる。自信に満ち溢れたような顔、と言ってもいい。
「勝てるかどうかはやってみないとわかりません。」
「言うじゃないか。なら、訓練場で落ち合おう。」
そう言ってデュラハンは部屋を出て行く。
この勝負、負けるわけには行かない。





−−−−−−負けるわけがない。
私は魔界の騎士だ。人間の・・・それも勇者でもなんでもないただの剣士に遅れをとるはずがない。
だが、慢心はしない。これは自信とする。そして相手を見下さず、力と礼儀を持ってその場に立てば誰しも同じ立場の【戦士】となり、勝負をする。あとは互いの雌雄を決するだけだ。
手加減はしない。私は剣を構えた。相手の人間の男も剣を構える。
相手の得物は宿で見ている。取り回しのしやすいショートソードだ。比べて私は一撃の重さと長さで勝負をするクレイモア。
相手も馬鹿ではないだろう。自分の得物の長所と短所、相手の得物の長所と短所くらいは計算して勝負に出るはず。

相手の男が地を蹴り、一直線に走ってくる。すさまじい瞬発力だ。おそらく、私の得物の攻撃範囲外まで距離を詰めてくるだろう。だが、私はあえて距離を詰めさせる。
クレイモアを大上段で男めがけて振り下ろす。それを男は難なく避け、力強く地を蹴り、剣をなぎ払いの構えで飛び込んでくる。
しかし、私は攻撃を誘っていた。戦いとは、自分の得物だけが武器ではない。私は地にめり込んだクレイモアを一旦手放し、飛び込んできた男に向かって私は回し蹴りを叩き込んだ。飛び込んだ勢いもあってか、男は派手に吹き飛ぶ。相乗効果でダメージは大きいだろう。
案の定、男は動きが鈍る。その隙に私はクレイモアを引っこ抜き、男に向かって大上段で振り下ろそうとした。

「そこまでっ!」

大きな声が訓練場に響き、私は振り下ろそうとした剣を大上段の構えで止めた。声のする方向をむくと、あの説明会のサキュバスがいた。
「あなたたち、なぜこんな所で私闘をしているのですか。」
サキュバスが厳しい目を向ける。私は構えを解き、サキュバスと向き直る。
「朝早く騒がせてしまって申し訳ありません。ですが、これは彼と私の訓練試合ですのでお気になさらずに。」
「では、訓練場を破壊したことに何か理由は?」
「え。」
私は足元を見る。
クレイモアはかなり重い大剣だ。振り下ろせばその重量で対象を【破壊】する武器だ。
故に固い土で固めた訓練場にくっきりとクレイモアの斬撃跡が残っていて、さらに余波で周りの土もごっそりと抉れている。
言っておくが、私は馬鹿力じゃない。クレイモアの重みのせいだ。
「いえ、これは・・・。た、確かに、二日後に実戦試験があるのは承知しておりましたが、クレイモアを振り下ろす際、しょうがないと言いますかなんと言いますか・・・。」
サキュバスはため息をついて、こう言った。
「あなた方は騎士とは何たるか以前に【常識】を持って行動してください。いいですね?」
言い聞かせるように私にそう言う。私は「はい・・・。」と言い返すしか出来なかった。
しかし、その次に衝撃の一言が私の耳に入った。

「では、あなた方二人はまず人と魔物との【常識】を身につけてきてください。それまで、試験は受けさせません。」

「「なっ・・・!?」」




−−−−−−
「アーッハッハッハッハッハッハ!!!」
「・・・そんなに笑わないで下さいよ・・・。本当にへこんでるんですから。」
私はまたこの宿で厄介になっていた。大笑いしているのはあの宿の店主のサキュバスだ。
デュラハンとの訓練時、試験降格・・・と言うよりむしろ事前不合格のようなことを言われてしまった。放心したデュラハンになんて声をかけていいかわからず、やっとのことで口から出た言葉が−−−
「まず、休もうか・・・。」
だ。デリカシーなんてあったもんじゃない。
とりあえず、落ち着けるところまでデュラハンを連れて行きたかったので、とっさに思いついたのがこの宿屋だった。そして今に至る。
なぜこの宿が思いついたのか。それはおそらく私も気が動転していたのだろう。よりにもよってナニをするホテルまがい(というかそのもの)に女性を連れ込むとは、何たる失態。
「しかし、試験受ける前に失格になったヤツなんて聞いたことないわよ・・・プッ・・・アッハッハッハッハ!ヒィー・・・腹がよじれる・・・!」
この店主も店主だ。デリカシーなんてあったもんじゃない。むしろ投げ捨てている。
「もう笑わなくてもいいじゃないですか・・・。というか、部屋の隅でデュラハンがすごく落ち込んでいるのでもうやめてあげてください。」
「勝手に訓練試合して失格・・・プクク!」
「やめたげてよぉ!」
もう目も当てられない状況になっている。デュラハンが部屋の隅で動かない。負のオーラが目に見えそうなくらいに落ち込んでいるのがわかる。
「それにしても・・・【人と魔物との常識】ねぇ・・・。へぇ、あの堅物が言うようになったわ。ホント。」
サキュバスが何か思い返すような口ぶりで言う。
「サキュバスさん、あの騎士様と知り合いなんですか?」
「え?あーアイツね。知り合いと言うかむしろ私の姉だし。」
「え!?お姉さんなんですか!?」
驚愕の事実だった。この遊び人と崇高な騎士が結びつかない。姉妹でなぜこうも違うのか。
「アイツももともとはサキュバスのくせしてデュラハンみたいな堅物でさ、真に愛した人としかシたくないって言ってたのよ。それが今となってはあんなにやわらかくなってさー。爆発したほうがいいよね?妹のアタシを差し置いて結婚しちゃうんだもん。ホント、爆発したほうがいいよね?クソがァ!」
ジョッキをテーブルに叩きつけてそう言う。だいぶ酔いが回ってきてるな、この人・・・いや、魔物。ただの酔っ払いになってきてる。こうなってしまってはもはや適当なアドバイスがもらえる可能性はなくなった。
「そうですか・・・。いい加減業務に戻ったほうがいいのではないのですか?」
本音を言えばいい加減休みたかった。今日は肉体的にも精神的にもショックが大きかった。
「ん・・・あーそうだねぇ。結構いい時間だし、アタシを差し置いてギシアンしに来るクソカップルどもがやってくる時間だな。」
いいのかその認識。店の対応として最底辺の認識だと思うぞ。
重い腰を持ち上げて部屋から出て行くサキュバス。酒の匂いが激しいけど大丈夫だろうか・・・。と、心配していたら去り際に一言。

「あーっとそうそう、一つだけアドバイスしてあげるとこの宿は大体ギシアンしに来る【元人間と魔物が利用している】わけよ。人間と魔物が出会ったらこの宿に来る目的とほぼ同じなワケ。あとは・・・わかるわね?」

・・・え?
「え?」
「んじゃ、あとはお二人で仲睦まじくお幸せに〜っと・・・。あ〜クソ、爆発しちまえテメーら。」
そう言い残して部屋を出る。
つまり・・・そういうこと?
「つまり・・・どういうことだってばよ?」
それよりもあんな酔っ払いの言葉を聞くよりまず先にデュラハンの負のオーラを何とかしないと部屋の空気が地獄と化してしまう。
私はデュラハンになんと声をかけようかと迷っていた。するといきなりデュラハンが立ち上がって私の元に歩み寄ってきた。背後に怒気を孕んだオーラを纏って。
「な・・・なんで・・・しょうか?」
困惑する頭でひねり出した言葉がそれだった。もう少し気の利いた言葉をかけたかったが、今の頭じゃ無理だ。
その言葉を聴いたデュラハンはより一層怒りのオーラを大きくして・・・。

「な、何でしょうかじゃないでしょーがぁ!アンタが・・・あああアンタがぁ!ううぅぅぅ〜・・・もう!」

と騒ぎながら暴れだした。
「お、落ち着いてください!」
「これが落ち着いていられるわけないでしょお!なんで・・・なんで試験受ける前に不合格くらってんのよあたしは〜!・・・あぁ〜・・・あぅ・・・あぅぅぅ〜・・・。」
忙しい人・・・いや、魔物だな。怒り出したと思ったらいきなり泣き出したり・・・。
だが、まだ完全に不合格、と言うわけではない。その【常識】と言うものを身につければいいだけだ。
「しかし・・・【常識】だなんて言われても・・・。私は真っ当に生きてきて常識はわきまえているつもりなんですが・・・。魔物にとっての常識は少し違うのでしょうか?」
疑問がある。常識と言っても【人と魔物との常識】とは一体なんだろうか?
「・・・知らないわよ。そもそも・・・あんたがぁ!」
またデュラハンはまた暴れだす。今度は私につかみかかってきた。
「うわ・・・!八つ当たりはやめてくださいよ!」
「八つ当たりなんかじゃないわよ!あんたがやっすい挑発なんかしなきゃこんなことにならずに済んだのに!」
その安い挑発に乗ったのは誰ですか。
なんて言ったら殴られそうだ。
「いや、ですが・・・。」
「うっさい!言い訳すんな!」
「・・・・・・。」
「なに黙ってんのよ!何か言いなさいよ!」
どうしろと。
「と、とりあえず離してください!」
少し乱暴にデュラハンを付き放す。その瞬間−−−

「あ・・・。」
「え・・・。」

デュラハンの首が外れた。





−−−−−−しまった。
そう思った時はもう遅かった。
私の首が、宙に舞う。

ドスン。

そして、その首が落ちると同時に−−−
私の【内】で溜まっていた精が、あふれ出した。

「あわわわ・・・だ、大丈夫ですか!?」
目の前の男があわてたように胴体に話しかける。
【男】が、いる。
「うん・・・大丈夫・・・。」
私は平静を装って話す。だが、内心は胸の鼓動と愛液が止まらなくなってきた。
「すみません・・・。デュラハンだとわかっていたのですが、乱暴に扱ってしまって・・・今拾いますので。」
「あ・・・。」
男が私の頭に触れる。その瞬間−−−

ドクン。

鼓動が跳ねる。

もう・・・止まらない。

「ねぇ・・・。」
「どうしました?あ、もしかしてどこか強く打ちましたか?すみません、すぐ手当てしますので・・・。」
・・・違う、そうじゃない。
「・・・疼くの。」
「・・・はい?」
「ねぇ・・・お願い・・・。」
私は・・・【彼】を求めた。





−−−−−−
今、ようやくわかった。

母がなぜ打ち倒した男と結婚したのか。

私は同じ舞台には立てなかったが・・・。

私はようやく、母と同じ【魔物としての常識】を持って彼と接している。

今、私は・・・。

魔物としての【常識】を知ったのだ。

「んん・・・♥ちゅ・・・♥くちゅ・・・♥ん・・・はぁ♥ん・・ふぁ・・・♥」

最初はそんな甘いキスから始まった。
私は強引に彼を引き寄せてキスをした。舌を入れて彼の口内をまんべんなく犯す。くちゅくちゅと淫靡な音が部屋に響いていた。
彼の唾液をすすり、唇を離した時は舌から唾液の線が引いていた。彼を強く求めて、私はもう一度唇を深く合わせた。

彼は何もしてこなかった。私はもどかしく思い、鎧を脱ぎ捨てて彼の手を取って髪を、口を、胸を、愛液で濡れそぼった恥部を触れさせた。
彼は経験がないのか、ぎこちない仕種で私の体を愛撫する。だが、彼が私を求めてくれたことがうれしかった。私はぎこちない仕種でも、恥部を触れられたときにははしたなく絶頂してしまった。私はもう自分にもこの気持ちを止められなかった。

−−−魔物としての本能。
それは確かに男を喰らい、精をすする・・・人間からしたら魔性の存在だろう。しかし、私たちにとっても、人間の男とはある意味で魔性の存在だった。
しかし、それは見境なく誰しも。と言うわけではないことを今、本能的に理解した。
昨日、彼を見て会場を後にした時のあの気分の高揚。
おそらく、それが【魔物としての本能】を刺激するに価する男性だった・・・つまり、一目ぼれだというわけだった。
私は、今その本能に従い、彼を強く求めている。

私が、彼を求めている。

その気持ちだけが私の脳を支配していた。




−−−「あっ♥あっ♥ああぁん♥♥はげし・・・すぎぃ・・・♥♥」
彼は後ろから私を攻めている。私は彼の攻めに屈服したのだ。
だが、私はより激しく、より強く攻められることに異常なまでの快感を味わっていた。もっと強く、もっと激しく、もっと私を支配して欲しい。そして、もっと彼に気持ちよくなって欲しい・・・♥
そんな気持ちだけが私を、私の全てを動かしていた。
「うっ・・・もう・・・でる・・・っ!」
彼の肉棒がより一層膨張する。私はその瞬間がたまらなく好きになっていた。
「きてぇ・・・♥あたしの膣内にっ♥あなたの精液いっぱいだしてぇ♥♥」
そのささやきの瞬間、彼の肉棒が私の膣内で大きくはじけた。大量の精を膣内で吐き出している。そのマグマのような熱さがたまらなく快感になり、絶頂してしまう。
「はっ・・・あ・・・♥♥あふぅ・・・♥♥ふぁ・・・?」
絶頂した余韻に浸っていると、彼はいきなりまた激しく私の膣内を攻め始めた。絶頂の余韻に浸っている時にいきなりの強すぎる快感。私は攻められるごとに絶頂に達してしまうほどの・・・気が狂いそうになる快感に襲われる。
「すまん・・・もう・・・ガマンできないっ・・・!」
「んあぁぁ♥♥ふあぁ♥♥らめぇ♥今・・・攻められたらぁ♥壊れる・・・こわれりゅ♥♥あぁぁぁん♥♥」
気が狂いそうになる快感に何度も襲われ、私は途中で気を失ってしまった。





−−−−−−やってしまった。
騎士(落第)として、男として、もっともやってはいけないことをしてしまった。
今、私の横にはデュラハンが眠っている。・・・裸で。
昨日のことを思い出し、また大きなため息をつく。

一線を越えてしまった。

求められてしまったからには、と最低な理由をつけてデュラハンと一線を越えてしまったのだ。
おそらく、起きたら○されるだろう。そう覚悟していた。

「・・・ん。」

デュラハンが起きた。やるなら今しかない。

「すうぅぅぅぅいませんでしたぁぁぁぁぁ!」

決まった。見事なまでのスタイリッシュ土下座。
跳躍し、テーブルの上を1回転、その着地と同時に土下座をする。
もちろん、これで許してもらえるとは思っていない。これは昔、ジパングの書物を読んだときに覚えた『必見!上司への謝り方・上級編』に書かれていた最上級の誤り方・・・らしい。
これが私に出来る最大限の礼節を持った謝り方だった。

「・・・何を・・・しているんだ・・・?ついに気でも狂ったか・・・。」

そんな残念な声が返ってくる。傷ついた。
「いや・・・そうではなくてですね・・・。あなたを・・・その・・・ゴニョゴニョしてしまったことを謝りたく思い・・・。」
「・・・なんだ、そんなことか。」
そんなことで済まされた。傷ついた。
「そもそも、キミは私が誰彼かまわず股を開くと思っていたのか・・・。ショックだぞ、それは。」
「いや、そういうわけではないのですが・・・。」
本当に申し訳なかった。その気持ちを伝えたかったのだ。
「じゃあ聞くが・・・私が・・・その・・・そのだな・・・えっと・・・。」
顔を真っ赤にしながらデュラハンはもじもじとしている。何かいいたいのだろうか・・・。
「何か・・・私に言いたいことでもあるのか?何でも言ってくれ!出来る範囲でやってみせる!」
そういうとデュラハンは耳まで赤くして、まるで湯気でも出そうな勢いで小さくつぶやいた。

「キミが・・・好き・・・なんだ・・・。」

・・・はい?
好き?すき?鋤?
「・・・えーっと・・・。聞こえなかったのでもう一度・・・。」

「キミが好きだっ!愛してるっ!結婚してくれっ!女に言わせんなバカヤローゥ!」

そんな告白を大声で、街中に聞こえそうな大声でそう叫んだ。

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」





−−−−−−
「ね、私の言ったとおりでしょ?」
「ああそうだねクソ姉さん。ずいぶんとむちゃくちゃなくっつけ方だと思うけど、まぁうまくいったからオッケーとしましょう。あと爆発しろ。」
「まぁ。妹がこんなにグレちゃって・・・姉さん悲しいわ。今夜ダンナ様に慰めてもらいましょう。」
「見せつけか?見せつけてんのか?コノヤロー。クソ姉の家に魔力地雷仕掛けとくからな。物理的に爆発しろコノヤロー。」
「まぁ何はともあれ、あの子達も今のレスカティエの常識を学んだでしょう。あの子達は無条件採用にしておきましょう。」
「とりあえずアタシに男を紹介してくれないかしら?いるんでしょ?騎士にならガチムチのイイ男。」
「いるけど、全員結婚してるわよ?あ、もしかして寝取り?やーん♥興奮しちゃうかも〜♥」
「するか、このビッチ騎士が。昔の堅物どこに置いてきた。」
「いい女は過去を隠すものよ♥」
「爆発しろ。」
12/04/09 18:26更新 / サガク

■作者メッセージ
再投稿版です。
以前同じものを投稿しましたが話が捻じ曲がってしまい、小説ではないものが出来上がってしまいました。
以前の作品でもお話したとおり、私はいくつかのフラグのみを事前に用意し文章はその場で考えると言う形式で小説のようなものを作っています。
なので、醜い言い訳になりますが今回は執筆の期間が途切れ途切れになった結果です。

以前の「ダーリン≒だぁりん」にコメントしていただいた方々、ありがとうございます。同時に、誠に申し訳ございませんでした。

小説の方は続けて行きたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

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