連載小説
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八月二十五日 脳内桜色なビーチバレー
僕こと河野翔は恋人兼居候のマリア・シルヴァーノと共にトーナメント表を眺めている。

「アマゾネスねぇ…魔法は禁止となるとキツいわよ?」
「でもそのパートナーの人はかなりお爺ちゃんに似ているね(体格が)?」
「そうね(体格が)?」
『それでは次の参加者はコートにお集まりください』

僕の家の家政婦(最近は家政婦なのか疑わしい)のジョロウグモの三根紗代さんがアナウンスで出場者を呼んでいるので僕らは海側のコートに向かった。
そして僕らはネット越しでお互いに見つめる。

「宜しくねリリムのお嬢さん」
「これは楽しくなりそうだ」
「こちらこそよろしく」
「よろしくお願いします」

そして僕らはお互いに握手をして…―

「それでは試合開始ッ!!」

審判の黒のタンクトップ姿のスキュラの笛の合図で試合は始まった。

〜マリア視点〜

そして試合が始まり最初のサーブはアマゾネスとマッチョ男から始まった。

「手始めに様子見よッ!!」

そしてアマゾネスからサーブが打たれたそしてアマゾネスの大きな胸が揺れる。
あの胸は私と同じFだと思う…―

「マリアッ!!トスッ!!」
「えッ??…あうッ!?」

私が考え事をしているとボールが頭に当たる。
かなり痛い…―

「そこのアマゾネスッ!!お嬢様に何をしておるッ!!」
「落ち着いて下さいミナモさんッ!!」

コートの外では鎌を手に持っている私の従者のバフォメットのミナモとそれを全力で阻止している紗代がいた。
ミナモ…恥ずかしいからやめてほしい…―

「大丈夫マリア?」
「えぇ…大丈夫」

翔が私に近づき手を差し出してくれる。
そしてその手を掴み立ち上がる。
そして私のリリムとしてのプライドに火が付く。

「そこのアマゾネス。よくもこのマリア・シルヴァーノに恥をかかせてくれたわねッ!?」
「ふんッ!!ただアンタが自爆しただけだろ?だがアンタのその目は気に入ったッ!!」
「この戦いは…」
「あぁ…」
「「絶対に負けないッ!!」」

〜翔視点〜

先ほどのものでどうやらマリアの闘争心に火が付いたらしい。
しかしアマゾネスからは緑色の覇気が見えてマリアからは黒色の覇気が見えるのは僕だけだろうか?

「次の点も私が貰うよッ!!」
「させるかッ!!」

アマゾネスからのサーブをマリアが拾いそれを僕が上にトスするとマリアがジャンプしてそれを相手コートに撃ち落とす…えッ!?
いま魔法を使いましたかマリアさんッ!?

「さすがはリリムだねッ!?でも…ダンナッ!?」
「ふがああああああッ!!」
「うそッ!?」

僕はマリアのアタックを防ぎのかかるマッチョ男がブロックしようとするがマリアはニッっと微笑みそのボールをそのまま放つ。

「ふがあッ!?」
「…ダンナッ!?」

マッチョ男の顔面をボールが当たりマッチョ男は空高く飛んでゆき海に落ちた。
そしてボールが落ちるとその場に三メートルのクレータができる。
そしてマリアが地に足をつけたと同時に黒い何かが落ちる。

「…んッ??これは」
「…ッ!?」

僕はマリアを見るとそこには上半身が裸の顔を真っ赤にして大きな胸を腕で隠しているマリアの姿があった。
そして僕は鼻血を放出して気絶をする。
そしてビーチバレーは幕を閉じた。
そして僕らは夕方に合流した腐れ縁の相坂徹とその彼女の阪野レヴァンと合流して僕の家の前で解散して現在家にいる。

「いやぁ〜ッ…楽しかった」
「…そうだね?それでビーチバレーはどうなったの?」
「中止よ?その後は私は翔の看病をしていたのよ」
「ご迷惑をおかけしました」
「…またっくよ?」

そして僕らは笑いながら玄関をあけて…―

「「ただいまッ!!」」
「お帰りなさいませ。お夕飯の支度がまだなのでマリアさんも手伝ってください」
「わかったわ」

玄関を開けるとそこには糸で拘束され頭に大きなたんこぶがある泣き顔のミナモさんと満面の笑顔の紗代さんの姿があった。
そして明日からは学校が始まる。
しかし悪くもないと思う…僕には大切な何かを見つけているからである。
12/04/20 19:57更新 / パンドラ
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■作者メッセージ
まさかのアクシデントでビーチバレーは中止です。
そして次回からはタイトル通りの学園が始まります。
そして皆さんも忘れているかと思われるハーピーの学級委員も再び登場です。
そして狐火の先生も登場です。

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