連載小説
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女に甘えるのも悪くは無い
またか。俺の顔を見ただけで通行人が避けるように逃げていく。こんな生活も既に慣れたが、やはり気は滅入ってくる。誰も好んでこんな顔になった訳じゃないのに。皆が俺を避ける原因は顔にある酷い傷のせいだ。左目を中心に僅かばかり外向き感じで斬られたような痕が付いている。それに加えて強面のせいで周りからはあっち系のような扱いをされてまともに会話もしてくれない。この傷は暴力沙汰で作ったんじゃない。事故に遭って付いてしまった傷なんだ。こう言った所で誰も信用してくれないけどな。どこからどう見ても任侠映画に出てきそうな顔付きに刃物で付けられたような左目の眉上から左頬まで通った斬り傷。この傷のせいで眼つきも悪くなり更に状況が悪化。どっちに転んでも同じ結果を辿る毎日。

「はぁ・・・、ま・・いいか」

今日も行きつけの眼科に足を運ぶ。定期的に眼科に行って左目の検査をしないといけない。本当なら、あの事故の時に俺の左目は失われていたはずだったがぎりぎり処置が間に合ったおかげでなんとか失明は免れた。免れたと言っても、いつ失明するかどうかの瀬戸際なので正直もううんざりだ。こうやって眼科に通うのも億劫だ。

「三田さーん、三田 圭介さーん」

呼ばれた俺は手前の診療部屋では無く、一番奥の部屋へ入る。ほんの僅かな事で失明するかもしれない俺の目は人間の手では治せない。なので、俺は奥の部屋に居る魔物娘から治療を受けている。

「久しぶりじゃのぉ、と言っても3日ぶりかの」

「・・・どうも」

「お主、・・・もうちょい愛想良くならんのか?」

「別に・・・」

「ま、良いわ。さ、そこの椅子に座るがいいぞ」

椅子に座った俺の目を覗き込む山羊角を生やした幼女。バフォメットと言うらしいが・・俺の想像とは全く違うのは言うまでも無く内緒だ。だが姿は幼女かもしれんが中身はとんでもない年齢らしい。前に一度だけ年齢の事を聞いたら玄関までぶっ飛ばされた。

「ふぅ〜〜む・・、いつ見てもやはり傷が深すぎるのぉ・・。これほどの傷を受けて失明しなかったのが本当に奇跡じゃわい・・。・・・ユニコーンが居れば簡単に完治するんじゃがのー・・」

今ここに居ない相手を口に出してもしょうがないだろ。

「ふむ、それでは・・いつもの治療を始める。用意はいいな?」

「・・・お願いします・・」

俺の左目に右手を翳し僅かずつだが魔力を流し込んでくる。痛みは感じない。ただ、何かが俺の体に侵入してくる感じがするだけだ。この感覚は少しばかり不愉快だ。一週間に2度も3度も味わいたくない。だけど、これをしないと左目が失明してしまう恐れがあるので我慢する。

「ほれ、終わったぞい。・・・ところで」

「何だ?まだ何かするのか?」

俺の前で両手を合わせモジモジと体を揺らすバフォメット。一体何を言いたいのやら。

「ほ、・・ほれ・・。例の物はどうしたのじゃ!」

「・・・。ああ、あれか。それなら持ってるぞ」

俺は胸ポケットから写真を数枚取り出しバフォメットの前でちらつかせる。

「早くそれを寄こすのじゃ!」

「はいはい・・、ったく・・まさかあんたがうちの弟に目を付けてたなんてなぁ。世間は狭いもんだよ」

持ってきた写真には俺の弟である渚が写っている。それを俺の手から奪うように取っていき、診察机の上に並べはじめた。

「渚きゅ〜〜ん♪ワシが立派なお兄ちゃんにしてあげるから待ってるのじゃ〜♥」

「・・・・目の痛みより心の痛みのほうがきつくなってきた感じがする・・」

「む?それはいかんのぉ・・・、お主は将来、叔父になるのじゃから健康で居てくれんと困るのー」

叔父確定かよ。とりあえず、目の前の変態はほっといてさっさと帰ろう。これ以上付き合ってると何を言われるかわかったもんじゃない。

「あ、ちょっと待つのじゃ」

「・・・まだあんのか?」

「と、ところでの・・・渚きゅんは・・次の日曜・・居るかの?」

「えーとだな・・、次の日曜は・・ああ、そうだ。新作のゲームが出るみたいだから買いに行くらしいぞ。俺はゲームしないんでタイトルはわからないんだけどな」

「そうかそうか♪新作のゲームを買いにか・・にゅふふふふ・・・♪」

渚ごめん、兄ちゃんちょっとだけ口が滑ってしまったよ。今度お詫びに渚の好きなタルトを買ってくるから許してくれ。

「それじゃ、・・また3日後に・・」

「うむ、気を付けるのじゃぞ」

病院を後にし、のったりとした足取りで繁華街を歩いていると、黒ワンコ姉ちゃんに呼び止められ職務質問された。俺の顔を見るなり何か手帳のような物を取り出し俺と手帳を交互に睨んでいる。きっと不審人物扱いされてるんだろうな。

「ん〜・・、失礼だが住所と名前をお聞かせ願えないだろうか?」

「三田 圭介27歳だ。住所は●●市●●町。職業は現在無職。これでいいか」

「ふむふむ、・・・三田 圭介、と・・。しかし、その若さで無職とは頂け無いぞ?まだまだ若いんだから頑張るのだ」

「・・・この左目の怪我が原因で仕事を続けられなくなったんだ・・。元々精密部品の検査係をしてたんだが・・事故に巻き込まれて左目がほとんど何も見えなくなってから物の位置が僅かにずれて見えるんだ・・。流石にこれじゃ働けないからな」

「そうか・・、それは悪い事を聞いてしまった」

黒ワンコ姉ちゃんの尻尾がだらりと下がるのが見えた。なんだか気を使わせたみたいで後味が悪い。

「いや、いいよ。そういう事を聞かれるの慣れてるからな」

それじゃ、と言い残し俺は力無く歩いてゆく。もう何度目かわからない職務質問。強面人相にこの傷では仕方ないかも知れないが、本音を言えば誰も近寄って欲しくない。何度も説明する度に心が荒れていくのが自分でもわかるからだ。今まで気にもしてなかった障害者としての人生をまさか自分が味わうなんて夢にも思っていなかった。最近になってから健常者であった時の日々が今になって素晴らしいと理解出来るようになってきたが、その反面・・・俺は周りに嫉妬しているのかもしれない。それがわかっているからこそ心が荒れていくのだろうな。

「何やってんだろうな・・・俺」

繁華街を抜けた先にある公園で胸ポケットからタバコを取り出し一息つく。

「ふぅ〜〜・・。もういっその事、・・失明してくれんかなぁ・・」

健康な右目と違い、左目に映るのは園児が描き殴ったような理解に苦しむような景色だ。全てが乱雑に見え、そして脆く崩れていくような危険な世界。俺はもうこれ以上見たくないんだ。こんな世界から解放させてくれ。毎度この事を考える度に心が荒んでいくのがわかる。

「・・・はぁ・・コーヒーでも飲むか」

気を落ち着ける為に近くに設置されてあった自販機でコーヒーを買い、それを一気飲みする。

「んぐっ・・んんっ・・・んぐ・・・ぷはぁ〜・・・」

コーヒーを飲んで気を紛らわせようと思ったが自販機に金を入れる際、財布の中を見てしまったので更に気が滅入る。

「こんな金があったところで・・・クソッ!!」

事故を起こした加害者からの慰謝料と保険で俺の懐は暫くどころか、かなり先まで遊んでいても裕福に生活出来るほど潤っている。だけど、こんな金が何の役に立つってんだ。この金で左目が治るってのか。この傷が消えるっていうのか。延々と答えの出ない迷宮に彷徨っている俺が居る。誰でもいい、俺をこの迷宮から助け出してくれ、と毎日毎日誰に言うわけでもなく心の中で一人愚痴る。

「暇・・だな」

ぽつりと漏らした本音が誰も居ない公園に静かに響き渡る。つい零れてしまった本音は風に乗り周囲の喧騒に巻き込まれて散り散りに霧散してゆく。例え、もし誰かに聞かれたとしても何の意味も持たないだろう。突然奪われた当たり前の日常を取り返す事なんて神でも無い限り不可能なのだから。

「此処に居てもしょうがない、・・・腹減ったしファミレスでも行くか」

だが、ファミレスに行ったのは失敗だった。受付をしてた子がよりにもよってアリスだった。俺の顔を見た途端に怖がって震えたから、怖くない怖くない、と笑顔で答えた途端に涙目になられた。そりゃ強面で目付きが悪くておまけに酷い傷が付いた顔が笑顔になったら俺でも逃げたいぐらいだしな。

「帰るか・・・」

くるりと踵を返しファミレスを出ようとしたら、先程まで泣いていたアリスに突然袖を掴まれた。

「ご、・・ごめんなさい・・。ちょっとだけ怖かったけど・・お兄さん優しそうだから・・もう大丈夫です」

なんだか少しだけ救われたような気がした。俺は受付をしていたアリスに付いていく。気を利かせてくれたのか一番隅の外からも内からもあまり目立たない席に案内してくれた。黒ワンコ姉ちゃんといい、この子といい、本当に魔物娘は敏感に察してくれて有難い。これじゃあ、結婚したい娘ランキングが魔物娘で埋まるのも当然だな。

適当に小腹を満たせれるメニューを注文し、ただ胃に詰め込んでいく。ファミレスじゃなく他の店でも良かったような気がする行為だ。

「もう帰るとすっか」

会計を済ませ外に出ようとした時、あのアリスの子が笑顔で俺に手を振っていた。この傷を負ってからわかるようになった相手の心境。アリスの子は俺を怖がりもせず、ただ純粋に笑顔で送り出してくれてるのがわかる。俺は軽く後ろ手を振り自動ドアを抜けた。

「・・・良くも悪くも、魔物娘って純粋なんだよな」

軽い溜息を吐きつつも内心は嬉しかった。初めて俺に会う人の大半が最後の最後まで怖がるもんなのに魔物娘は全く怖がらない。怖がるどころか逆に目の心配をされる事が多い。

「・・・まだ2時過ぎか。どうするかな」

スマホを取り出し時間を確認したところ、まだ2時を少し回ったあたり。どうしたものかと思案に暮れた時、近くに書店が見えたので立ち読みでもしようかと近寄るが、いつから建っていたのか、その隣にはパチンコ店がポツリと。

「お?いつのまにかパチンコ店が建ってたんだな。ふーん・・・、ま、俺には関係ない・・・・お!?」

さほど興味が無いパチンコは無視して書店に入ろうと考えたが、店内に貼られていたポスターに目を奪われ立ち止まる。

「ぜ・・全台・・魔物娘シリーズだと・・!?魔物娘をモデルにした台はまだ数種類しか無いはずなのに!?」

外から眺めた感じでは、どう見ても10種類は超えている。パチンコに詳しくない俺でも一応はCMで台の紹介を見てるからある程度はわかっている。

「ハハッ・・、どうせ客寄せの為に大袈裟に書いてあるんだろ・・。こんなにあるはず無いし・・どうせ暇だし冷やかし程度に覗いてやるか」

俺が冷やかし半分、興味半分で店内に入るとまるで待っていたかのように店員が自動ドアの前で立っていた。

「本日はパーラーI☆ZA☆NA☆Iに御越し下さり有難うございます。御客様が御満足頂けるよう、誠心誠意御持て成しをさせて頂きます」

ゴクリと唾を飲み込む。目の前に立っている女性を見てるだけで俺の股間は今までに感じた事が無いほど痛く勃起し始める。もしかして、この女性はサキュバスなんだろうか、いや、それにしてもサキュバスにしては異常なほどの妖艶さだ。今すぐにでも襲いたくなるほど性欲が昂っているが、何故か触れるのを躊躇ってしまう。

「どうかなされましたか、御客様?」

「・・・・あっ・・い、いえ、なんでもないです!」

危なかった。もう少しで手を出しそうになった。この女性、間違い無くサキュバスだな。さて、興味半分で入ったとはいえ、何か覗いていくか。どうやら本当に全台、魔物娘シリーズみたいだ。へぇ、…CMで見た事の無い台ばかりだ。これはこれで面白そうだから、冷やかしするにはちょっと勿体無いな。何を打とうかな。あまりにも沢山ありすぎて目移りしてしまう。うーん、・・これ打ってみるか。

俺は最近では珍しいドラム式の台に座る。ほとんどの台がアニメーション付きの台なのに、これだけが古いタイプのドラムリールだったので気になって座ってしまった。

「これまた古いタイプの台だなー。けど、これが意外にも面白いんだよな。無駄なハズレ映像見るよりもわかりやすいし。・・・、生命循環・・?へ・・変な名前の台だな・・・」

台の名前は別にどうでもいい、とりあえずは打ってみたい。財布から千円札を抜き取り投入口に挿し入れる。今まで仕事仲間とは付き合い程度で打ってたけど、今日ばかりはとことん打ってみよう。どうせ帰ったところで、何もする事が無いしな。


今までの付き合いパチンコとは違い、一人で自由に打てるのも楽しい。このドラムの回転を見てるだけで気分いい。液晶画面は見辛いしハズレ予告が多くて萎えてしまう。

「お、いきなりリーチが来るか」

左右のドラムにはマーメイドの絵柄。真ん中のリールのマーメイドが近づく度に左右のドラムがさざ波のように優しく揺れ動く。

「シンプルだけどわかりやすいリーチだな」

少しだけ淡い期待をしてたが何も無い空白部分で止まってしまった。いきなり当るなんて思っても無かったし、外れて当然か。ま、今日は気の向くまま打ち続けよう。

意外にもなかなか当らない。もう、かれこれ1万円注ぎ込んでるというのに全部ノーマルリーチか。それでも、種族毎にリーチが変わるのが楽しいんで止められない。マーメイドだと波のようだったし、シー・スライムだと左右のドラムが上下に同じように動いてたし、あれはきっと海面に浮かんでるイメージかもな。メロウは激しくメチャクチャな動きだった。シー・ビショップは凄かったな。まさか、真ん中のリールに3段絵柄があるとは思わなかった。揃ったら十字架の形になるんだろうな。後、まだ来てないリーチは・・・クラーケンとカリュブディスか。どんなリーチになるか楽しみだな。と、またマーメイドのリーチが来たか。相も変わらずノーマルかぁ、なんだか今日はツイてないな。そろそろ一回ぐらい発展してくれんかなー。あ、ドラムが水色になってる。もしかしてこれは予告か。高速回転していたドラムが突然低速になって、またマーメイドのリーチが掛かった。

「これは期待していいんかな?」

先ほどまでのノーマルリーチじゃない。ドラムの動きが激しくなっている。マーメイドの絵柄が通過する度に左右のドラムが荒れ狂った波のような動きを演出してくれている。

「お?お?これは来るか!?来るんか!?・・・だあああっ・・外れた〜〜」

来ると思ったけど甘かったな。当りそうな気はしてたんだけどダメだった。ま、しょうがないしょうがない、次に期待してのんびり打つか。


これ、やばい台なのか。あのリーチから2万円突っ込んでるのにまだ当らない。いくらなんでもこれはちょっと打ち過ぎたかも。時間もそろそろやばいかもしれないし。

「よし、しょうがないけど、・・・後一万ほど打ったら止めるか。金は無限じゃないしな」

ちょっと名残惜しい気もするけど、後一万だけ打ったらさっさと帰ってしまおう。もし今度来る事があったら、また挑戦すればいいだけの事。美人店員にも会いたいしな。と、もう千円分呑まれてしまったか。負ける時は早いなぁ。この調子だと後30〜40分もすれば終わりかも。

「ま、勝つ時は勝つし、負ける時は負けるもんだ。出来れば次来た時は、あの美人なサキュバスに大勝ちを見てもらいたいなー」

ああ、こりゃやっちまったかな。とうとう5千円切ったわ。完全に負け確定しちまった。全部やられたら早々に退散しちまうか。って、またノーマルリーチが来たか・・・。こりゃダメだなぁ。全く運が無いな、と・・またリールの色が・・・紫?紫色って何が来るんだ?おっ、左リールにクラーケンが止まったという事はもしかして・・やっぱりリーチ来たかー。でも、さっきみたいに外れるかもなー。当らないだろうと、思いながら真ん中のドラムを見ているとクラーケンの絵柄が流れてくる毎に左右のリールが真ん中のリールを挟んでいる。ちょっとは期待してもいいのかな。2周目3周目に何度もリール挟みを繰り返し、期待の高い4周目。絵柄が並んだ瞬間、左右のリールが紫色に輝いたままの状態で執拗に挟み込んだ。

「当れ・・当れ・・、流石にここまで期待してるのにハズレだけは見たく無い・・」

ガタガタと揺れる中リールを必死に止める左右のリール。やはり、このままズルリと一マスずれて外れるんだろうか。だけど、そんな俺の予想を見事に裏切って中リールは綺麗に止まってくれた。

「よっしゃぁ!やっと当ってくれたぜ!」

ちょいと出費がきつかったけど、負けを見られずに済んで良かった。と、言ってもまだまだ負けてるんだけどな。

「ん〜〜♪やっぱ、この大口入賞に玉が入る瞬間は最高だな・・って、お、おぃ・・玉が出てこねぇぞ・・」

やばいやばいやばい・・、もう玉が無くなるって。少しだけでも玉を補充しないと・・・え、残金が・・・0円になってる。さっきまで4千円残ってたはずなのに。これエラー出てんじゃないのか!?あああぁ・・・玉が。


カラ〜ン♪


「玉・・!玉・・・!ん?なんだこれ?」

なんで受け皿に銀貨みたいなのがあるんだ。って、それよりも玉が出てこねぇよ。やっと当たったってのに。

「大当たりおめでとうございます♪」

「おわっ!・・びっくりしたぁ・・。ちょうどいいとこに・・玉が詰まったみたいだから出してくれないか?」

「・・・はい?もう出ておりますが・・?」

「えっ?どこに出てるんだ?」

「貴方の手元に出ていますよ♪」

「・・・・・もしかして・・コレ・・ですか?」

俺が銀貨みたいなのを指差すと爽やかな笑顔で頷く店員。

「私のお店では、大当たりされた方には玉では無く、幸運の銀貨を提供する事にしておりますので」

「ぎ、銀貨・・ねぇ」

摘んで裏を見ると、なんだかおっとりした女性の顔が彫られている。なんだかこう・・見てるだけで甘えたくなるような綺麗な女性だ。裏は名前だろうか、エトナ=キャナリルと書かれている。なんだか化かされたような気がしないでもないが、別に金が欲しくて打ってた訳じゃない。当てて満足したかっただけだし。それに、この銀貨に彫られてる女性、すっごい俺好みの美人だし。

「お気に召しましたでしょうか?」

「ああ・・こんな銀貨が手に入るんなら4万ぐらい負けてもいい・・」

負けた金額なんてどうでも良くなるほど銀貨に魅入ってしまう。この輝き、触り心地、彫られている女性の顔、全てに於いて俺好みだ。出玉は無かったものの、俺は十分に満足している。寧ろ、出玉が無かった事なんて既に頭の隅どころか忘却の彼方まですっ飛んでしまった。それだけ俺はこの銀貨の魅力に負けて虜になっているんだろう。

「ま、こんな風に化かされるのも悪くないな」

「ふふ・・、化かされてるだけならいいのですけどね♪」

「何の事?」

「いえいえ、こちらの事ですので♪」

「ま、なんでもいいや。とりあえず腹減ったし帰るよ」

「本日の御来店、誠にありがとうございました♪」

意気揚々と店を出た後に一つ気付いた事があった。



「ぁ、エラーで消えた4千円・・、まぁいいか・・・」



家に帰宅すると母さんが居間で寝ていた。なんで母さんはソファで寝てるんだ。もう晩飯の時間だろ。そう思って壁に掛けてある時計を見た時、・・・俺の顔は間違い無く間抜け顔になっていただろう。

「2・・・2時26分・・だと?そんなはずは無い!4時間ぐらい打ってたはずだ!」

「ん〜〜〜・・、圭介ぇ〜・・うるさいわよ・・」

「ぁ、ごめん・・母さん・・」

まだ少しだけ寝惚けたままの母さんを居間に残し、自室に戻る。一体どうなってるんだ。呆けるにはまだ早いぞ、しっかりしろ俺。自室に置いてある時計の針を見ても確かに2時半になったばかりを指してる。意味がわからない。病院に行ったのが10時過ぎで、ファミレス行ったのが12時半過ぎ。それでパチンコ打ったのが・・2時過ぎあたり・・。2時過ぎ・・・、どういう事なんだ。あれから時間が経っていなかったというのか。それじゃあ、パチンコ打ってたのは夢だったのか。なんとなく財布を開けてみた。・・・やはり4万ほど無くなっている。もう片方のポケットに手を突っ込むと何か硬い物に触れた感触が返ってくる。

「やっぱり夢じゃないんだな・・」

ポケットから銀貨を取り出し机の上で転がしてみた。何も起きない。摘んでちょっと舐めてみた。うん、銀貨の味だな。銀貨の味って何だ?綺麗に磨いてみた。ちょっと輝いた。ような気がした。

「これ、どうしようかな。化かされてるとわかってても銀貨は銀貨だしなー」

軽く指を押し当てぐりぐり弄り回しながら溜息を吐く。

「はぁ〜〜・・・、こんな美人が彼女だったらなぁ・・・。ちょっとツリ目っぽいけど優しそうだし・・それに髪が長い女性っていいよなぁ〜、銀貨だからわからないけど何色だろうな。ま、これだけ美人ならどんな色でも似合いそうだけど」

どうでもいい妄想ばかり浮かんでくるが、これはこれで楽しい。最近は悪い事ばかり考えていたから多少は気が晴れる。しかし、何度見ても綺麗な女性だ。見てるだけなのに、顔がにやけてくるのがわかる。銀貨に恋する、ってか…俺には似合わない言葉だな。

「と、馬鹿な妄想してる場合じゃなかった。なんとかして、次の職を見つけないと……」

傷を負って職から離れてしまった俺だが、例え片目になったとしてもやはり働いていたい。求人雑誌を眺めながら、こんな俺でもどこか働けないか必死に探し出す。…この企業は大丈夫だろうか…。


「…そうですか。・・・いえ、貴重な御時間を取らせてしまい申し訳ありませんでした・・」

やはり駄目か。片方の目が見えないというだけで面接すら難しい状況とはな。もし、逆の立場だったらと考えると、俺も面接するかどうか悩むだろうし。ま、ここで腐っていてもしょうがない。次だ次!

「今日も駄目か…。はぁ・・・」

意気消沈していても腹は減るんだな・・。もうすぐ晩飯の時間だし、飯の用意を手伝うか。今の俺にはこれしか出来ないし。



飯と風呂を済ませ、自室のベッドの上でごろごろと転がる俺。何をしたいのやら自分でもわからない。何をするわけでもなく、ただひたすら無意味に転がる。

「あ〜〜〜…、面接だけでもいいから受けてぇ…」

もう長い間、面接に行っていない。電話口での遣り取りだけで門前払いが多い日々。絶望を感じながらも俺はまだ諦めたくない。俺はまだやれる!そう思っていないと自分自身が駄目になりそうな気がしてくる。

「もうこれ以上の電話は無意味か…、明日も頑張るか・・」

スマホを充電器に挿しベッドに横たわる。今日が駄目でも明日がある。それだけを考え眠りに就いた。







「…起きなさい・・。もう・・しょうがない人ですね・・。こんな困った人には・・・」





なんだか気持ちいい。誰かが俺の頭を撫でてくれている。優しく、子供をあやすような手付きで何度も何度も髪に触れてくる。時には額にも手を当て前髪を軽く梳いてくれた。誰だろう、こんな事するのってうちには誰も居ないはず。半分寝惚けたような状態で目を開くとベッドの端に誰かが腰を掛けていた。まず最初に見えたのが脚だった。足じゃない、どう見ても脚だ。それもイカかタコかわからないような脚。そして目線を少し上にずらすと、紫のでかいブラに収まってる、これまたでかいオッパイ。最後に見えたのが……、銀貨に彫られていた女性そっくりの顔。部屋が薄暗くてわかり辛いが淡い紫色の髪が腰あたりまで伸びていて美しい。

「全くしょうがない人ね・・・。あまり女性を待たせるものじゃありませんよ?」

口ではそう言いながらも女性は俺の髪を梳くのを止めない。優しく、触れられるだけで何かが満たされるような仕草に俺は何も言えなかったのだ。

「もぅ、…いつまでお寝坊さんなの・・。ほら、早く起きて」

俺の左頬に手が添えられる。だが俺は条件反射とも言うべきか急いで置き上がり左目を手で隠した。

「み・・見ないでくれ!!」

「あら?どうしたの?」

「こ、こんな傷・・不気味で気味悪い・・だろ・・」

そういうと女性は何か考え込んだ後、俺の想像を遥かに超える返事を返してきた。

「何が不気味なのかわかりませんけど?それを言うのでしたら、私の脚はもっと不気味かも知れませんわよ?」

女性に言われ、改めて下半身を見て気付いた。触手だ。どこからどう見てもイカの脚だ。確かに普通に考えれば気味悪いかも知れない。だけど俺からすれば・・・。

「そっちこそ・・どこが不気味ってんだ?綺麗な体をしていると言うのに」

「・・・えっ?綺麗って・・」

「だってそうだろ?あんた・・クラーケンって種族のはずだろ?・・って・・あんた誰だぁぁぁぁーーーー!?

今頃になって気付いた。この人誰だよ!?なんで俺の部屋に堂々と居るんだ。そんな俺の心情も知らず、目の前の女性は嬉しそうに頬を染め聞き返してくる。

「ね、ねぇ・・・、綺麗って・・本当に・・?」

「あ、当たり前・・だろ。五体(?)満足なうえに、そんなに美人で・・どこに不満があるんだよ・・」

「嬉しいわ〜♪会って早々にそんなに褒められるなんて……♥やっぱり私達相思相愛なのね♪」

いきなり目の前の女性が抱き付いてくる。おおぅ、…下着越しでもおっぱいの弾力が。なんだか癖になりそうな柔らかさだ。そして、俺の左手を掴み、そっと払い除ける。

「…酷い傷・・。どうしてこんな傷を・・」

俺は傷の事をあまり他人には言いたくなかったが、この女性だけはなんだか気が許せる感じがして昔の事を全て話す。

「少し前にさ・・、ぁ、少し前と言っても1年半ぐらい前の事なんだけど・・。出掛けた先で車同士の事故があったんだ・・。その時、運悪くさ・・衝突で外れたサイドミラーが・・たまたま近くを歩いていた俺の顔に・・」

女性は俺の傷を指先だけで優しく触れながら何度も頷いてくれる。

「それから・・俺の目はダメになっちまったんだ・・。一応見えてるんだけど・・、景色とは言えない・・こう、なんていうか・・グチャグチャな世界が見えて・・」

そこまで言った俺の口に指を宛がい、『それ以上言わなくていいわ』と目で教えてくれる。

「辛かったのね・・、苦しかったよね・・。でも、…無理して我慢しなくていいわ。辛い時は泣いてもいいのよ。苦しい時は頼ってもいいのよ?ね?」

女性は手を広げ、私の胸の中で泣きなさい、と促してくる。けど、俺は必死に堪えた。いきなり見ず知らずの女性に抱かれて泣くなんてみっともない事はしたくない。男としての矜持がプライドが俺を押し留めてる。

「ダメよ・・?そんなに意固地にならないで・・ね?」

俺を胸の中に抱き寄せ、逃げないようにがっちりと後頭部をホールドしてくる。こうなったら、流石に逃げようが無い。それに、この女性に抱かれているだけでなんだか全てを曝け出したい気分に甘えたい気分になってくる。

「お・・俺は・・俺は・・・。どうして・・・も・・・」

それから先の言葉が上手く口に出せない。口に出す前に泣いてしまっていたからだ。今まで耐えていた何かが堰を切ったように溢れだし、涙が際限無く女性の胸に流れ落ちていく。

「いいのよ・・・。泣きたい時は泣いてスッキリしましょう・・」

小さな子供をあやすような手付きで何度も何度も俺の背中を擦ってくれる。気の済むまで泣きなさいとあやしてくれる。なんだか不思議な感覚だ。今まで味わった事の無い安心感が俺を包んでくれているのがわかる。ひとしきり泣いた俺は、目を腫らしながらも女性に礼を言う。

「あ、あり・・がとう・・」

「いえいえ、どういたしまして♪旦那様を支えるのが妻の御仕事ですから♥」

「・・・・・えっ?」

あれあれあれ?何かおかしな言葉が出てきたような気がするんだけど。

「あ、あの・・妻って・・・」

「もちろん私です♪」

「だ、…旦那様って・・」

女性は嬉しそうな笑顔で俺を指差しモジモジしている。なんだか可愛い仕草だ。違う違う、そうじゃない。

「あのぉ、・・俺独身で彼女すら居ないんだけど・・」

「いえいえ♪今日から私に・・いえ、今から私に毎日甘えてもいいのですよ」

どうなってんの、これ。なんだか知らない内に恋人関係すっ飛ばして既婚者扱いされてるんだけど。

「私の事はキャルって呼んでね♪」

キャル?誰だっけ。そんな人と会った事が・・・。でも、目の前に居るクラーケンの女性はどこかで見たような気がする。クラーケン・・クラーケン、えっと、・・・あっ、あのパチンコ店で貰った銀貨に彫られていた・・。だけどそんな事って・・。

「あ、あの・・もしかして、なんですけど。貴女は・・まさか・・」

「ええ、お察しの通りです。あの銀貨は私です♥」

ああ、やっぱりそうだったか。銀貨を見てるだけで惚けてしまったのはこういう事だったのか。

「それでは改めまして。エトナ=キャナリルと申します。はい、旦那様・・・どうぞ♥」

キャルは両手を広げ、もう一度甘えなさい、と準備万端だ。昨日までの俺だったら絶対に甘えないだろうと思いながらも、今度は俺の意思でキャルの胸元に飛び込む。

「うふふふ・・つ〜かま〜えた♥」

キャルは俺の体を力一杯抱き締め触腕を腰に絡めてくる。絡められ動けない俺のパジャマを他の触手でゆっくりと脱がしていく。抵抗する気も無かった俺は触手のしたいように任せていると最後の砦である下着を躊躇う事無く一気に引き下げた。

「ヤ、ヤダもぅ♪我慢出来なかったのね」

触手に脱がされる前から俺のチンコは既に勃起していた。いきなり抱き締められた時から痛いほど反り返っていたのだ。

「こんな悪い子にはオシオキしなきゃね♪」

キャルの粘り気を帯びた触手が亀頭を撫で、裏筋をなぞり、金玉袋を揉みしだく。始めは一本だけだった触手は二本、三本と増えチンコどころか玉袋まで全て覆い尽くされる。

「ぅ、…キャル・・それ以上は・・ウッ!?」

オシオキと言いながらも優しく愛撫してくれる触手に我慢出来ずありったけの精液をぶちまけてしまう。

「うぅ・・・はぁ・・・、はぁ・・・」

「フフ・・旦那様の精液で私の触手が精液まみれに♥…旦那様・・次はこちらを精液まみれにしてくれませんか?」

腰辺りの触手を掻き分け秘所を曝け出すキャルに思わずゴクリと喉が鳴った。俺の目の前でピンク色した綺麗な筋が今か今かと涎を垂らしながらヒクヒクと震えている。毛が生えていない、まるで幼女のような綺麗な筋を見てるだけで一度射精して萎えてしまっていたチンコが、早く挿入しろ、犯せ、目の前の子宮に種を注げ、孕ませろと言わんばかりに再び勃起する。

「ココは旦那様専用の穴ですから・・我慢せずに沢山出してくださいね♥」

触手で女陰を拡げ、膣を曝け出し早く挿入して欲しいと目で懇願するキャル。ここまでされては俺も我慢が出来なくなった。膣口にチンコが触れた時、俺は一気に子宮口まで亀頭を叩きつけるように挿入した。

「んはぁっ!!…しょ・・処女膜一気に破られちゃったぁ〜・・・しゅ・・しゅごい気持ちいい〜〜・・・♥♥」

処女膜と聞いてキャルの秘所にチラリと目を移すと確かに処女の証である破瓜の血が結合部分から漏れていた。

「ご、ごめん・・・、痛かった・・だろ」

「うぅん・・・しゅごく気持ち良かったの〜・・。だから・・早く動いて、ね♪」

やはり魔物娘なんだな、と思いながらも破瓜の血を見てしまっただけに腰の動きが緩やかになってしまう。ゆっくりと抜き差しする度に愛液と血が混じりあって淫靡な光景が目に焼き付く。だけど・・・。

「ごめん・・ちょっとだけ待ってくれないかな。左目を見えないようにしないと気分が・・」

「ンンッ♪・・・もう♪いい所だったのに〜・・・、そうね、それじゃちょっとこっちを見て♪」

「ん?何を・・・ぐぁぁっ!!」

突然俺の左目に何か吹き付けられた。左目に痛みが走り手で抑えているとキャルがその手を払い除ける。

「大丈夫だから・・私を信じて・・。さぁ、目を開けてみて」

痛みが治まった左目を恐る恐る開けると、目の前にはキャルの姿が・・。

「…どぅ?もう大丈夫?」

何が起きたのかさっぱり理解出来ない。ただ、目の前にキャルが居る事しか・・。居る事しか・・・。

「キャ・・キャルが・・視える・・。な、何故視えてるんだ・・」

「私の魔力が籠った墨をレンズ代わりにしたのよ。・・でも、ごめんなさいね・・。私しか見えない眼になってしまうけど・・・・キャッ!」

「構うもんか!例えキャルしか見えない眼になっても十分だ!」

事故以来、久しぶりに人が見えた嬉しさに思わずキャルを抱き締める。視えた興奮と繋がったままの興奮でつい射精してしまった。

「あぁぁぁぁん!!精液一杯入ってきたぁぁ〜〜♥」

「あぁ・・キャル・・キャル・・、もっと繋がっていたい・・」

キャルを抱き締めながら仰向けに倒れ、腰の上で荒い息を吐くキャルの膣を何度も突き上げる。突き上げる度にキャルの口からは嬌声が漏れ、俺の興奮を何度も高めてくれる。何度も突き上げたせいか、腰に力が入らなくなったキャルがしなだれかかってきたが、俺は両手を広げ喜んでキャルを迎え入れた。先ほどとは逆の立場だ。御互いの唇が触れるほど顔を近づけると、キャルがクスリと笑う。

「んふふ♪さっきとは逆になっちゃったわね♥」

「悪くないもんだな・・。甘えるのも・・甘えられるのも・・」

「さぁ、どうかしらね♪・・・んっ・・」

濃厚なキスを交わしながら腰を突き上げるとこちらの動きに合わせてキャルの腰が踊るように跳ねる。くぐもった嬌声が御互いの口から漏れるが、それでも俺は離れない。キャルも離れようとしない。膣内でチンコが膨れあがるのを感じた俺はキャルの腰を掴み亀頭を子宮口にキスさせるかのように押さえつけ大量の精液を子宮に吐き出す。

「んんんっ!!・・・んんぅ〜〜〜♥♥」

「・・・・んんっ!!・・・んん〜〜・・・」

もうこれ以上出せないと思われるほど、大量の精液をキャルの子宮に流し込む。俺の精液がキャルの子宮や卵巣を犯してるかと思うだけで再度興奮してくるが、流石に限界を感じたのかキャルの膣内でチンコが萎えてしまった。

「はぁ〜・・・、気持ち良かったわぁ〜♪」

「はぁ・・はぁ・・、お、俺も・・最高だった・・・」

「ねぇ・・、このまま寝ちゃっても・・いい?」

俺は返事の代わりにキャルを抱き締め何度も口付けを交わす。

「んぅ・・・、もう・・甘えんぼさんね♥」

「そっちこそな」

キャルは俺に覆い被さるように、俺はキャルを抱き枕に眠りに就いた。






そして翌朝、父さんと母さん、そして渚にキャルを紹介すると驚いた顔をされた。

「圭介・・、お前・・イカが好物だからって・・」と、父さん。食わないよ!・・・性的には食べてしまったけど。いや、食べられたのかも。

「まさか・・圭介が突然結婚するなんて・・」と、母さん。

そして最後に弟の渚の一言で父さんと母さんの表情が固まってしまう。

「僕も大きくなったらヤギのお姉ちゃんと結婚するんだー♪」

あのバフォメットの事か。まさか兄弟揃って魔物娘と結婚とは。


「ねぇ、旦那様♪御仕事探してるんでしょ?今度、海底での開発計画があるから参加してみない?」

「海底開発計画?そんなの聞いた事が無いんだけど?」

「私達のような種族がこちらの世界の海底でも暮らしていけるようにする計画が持ち上がってるの。本当は極秘内容なんですけどね、・・・だから、一緒に働いてみましょう?」

こういうのを棚からぼた餅と言うんだろうか。職も見つからないし、暇を持て余すぐらいなら、キャルと一緒に働けて暮らしていける世界の手助けをするのもいいかもな。そうと決まれば早速キャルと行ってみるか。

「それじゃ、新しい世界作りにチャレンジしてみるか!」

「ええ、行きましょう♪…あ、でも先に婚姻届けを出しましょうね、旦那様♥」




14/03/21 19:12更新 / ぷいぷい
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■作者メッセージ
御久し振りな方は御久し振りです。初めましての方も初めまして。ババ様からのリクエストでクラーケンさんを書いてみました。
義姉さんが遊びに来ているという危険な環境の中でもなんとかして書き続けてます。いつ部屋を覗かれるかと思うと・・それだけが恐ろしいです…。

…(SS書き中に入って来ない事を祈るしか・・)

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