連載小説
[TOP][目次]
彼らのバレンタイン 日中編
節分から一週間と数日経ったある日…

和也「朝、か」

起き上がると、彼女たちは既に降りていたらしい

和也「??」

彼女たちは何かを作っているらしい

和也「お、朝飯置いてあるな」

用意してあった朝食を食べながらパソコンで依頼のチェックを済ませていく

和也「依頼は来ていないな…」

メールをチェックするが特に依頼はない

和也「さて…」

そのまま昼時までパソコンで収支の計算をしていく、黒字で安心

和也「お、出てきたな」

彼女たちは台所から出てきた

楓『おはようございます』

和也「もう昼だけどな、お疲れ様」

雫『お昼ご飯にしましょうか』

和也「ああ、俺が作るか」

瑠璃『大丈夫』

彼女たちは台所にまた向かう、俺もついていく

和也「なら…」

そのまま皿や箸などを置いていく

和也「お、出来たみたいだな」

昼食は煮魚とご飯、野菜の入った味噌汁だ

和也「では、いただきます」

楓『いただきます』

雫『いただきます』

瑠璃『いただきます』

そのまま食べ終え…

和也「洗い物やらないとな」

洗い物を済ませると、彼女たちはどこかにいっていたのか、台所に戻ってきた

和也「???」

楓『これ…💕』

雫『…♥️』

瑠璃『…💕』

和也「???」

楓『今日は…』

和也「…」

そのままカレンダーを確認する、今日は2月14日だ

和也「異国の司教の死を悼み、自由な婚姻と自分達の近くに居る人々への感謝をする日だな」

雫『そんなに堅いテーマなんですか?』

和也「本来の、建前はな」

瑠璃『どう言うこと?』

和也「かつて異国にはウァレンティヌスという名前の司祭が居た。その司祭は愛するものを故郷に残すと軍の士気低下に繋がると言う理由で軍人に自由な婚姻の禁止を国で行っていたがその司祭は兵士たちを憐れんで秘密裏に婚姻を行っていた。だが皇帝にばれてしまい最終的に処刑された。彼の起こした動きが自由な婚姻への礎になった。その事への感謝を示す日、と言われているな」

楓『確かに、その事へは感謝をしなければいけないですね…』

雫『なるほど…』

和也「バレンタインにチョコレートを女性から段背に贈るのは日本だけだ」

瑠璃『そうなの?』

和也「ああ、他のところでは世話になっている人に感謝を込めたカードとか花とか、チョコレートに限定されていないんだってよ」

楓『よく知ってますね』

和也「俺の友人に海外から来た奴が居てな、そいつからこの事は聞いた」

雫『ならなぜ日本では…』

和也「菓子会社の商売のために託つけたんだって説が有力だな」

瑠璃『踊らされてたってこと?』

和也「まあ、それよりも今年も多分嫉妬の念を持つ男女が何かやるかもな」

楓『…』

和也「そこで魔物化させれば丸く収まりそうではあるけど」

雫『ですね』

和也「さて」

瑠璃『でも、受け取ってくれる?』

和也「もちろん、大切な伴侶からの思いを断るほど俺は腐っては居ない」

早速彼女たちからのラッピングされた箱を受けとる

和也「いなかったのはこれやってたからか、なるほど…」

早速開けていく

和也「これだけ重たいな」

いちばん重たい箱を選ぶ

楓『それは私のですね。』

開けてみると、チョコレートブラウニーだった

和也「では、いただきます」

雫『はい、良かったら』

雫から紅茶を受けとる

和也「んん、見た目と質量に違わずどっしりとした美味さだ」

楓『良かった…💕』

和也「次はこれだな」

いちばん大きな箱に入っているものを選ぶ

和也「おおー、でっかい」

入っていたのはルビーチョコレートと呼ばれているものだった

瑠璃『それは私のやつだね』

和也「では、いただきます」

クランチチョコレートになっているので軽い感じでサクサク入っていく

和也「んん、こっちも美味しい。」

軽い食感と爽やかな味にすぐに食べ終えた

瑠璃『良かった…❤️』

和也「最後のこれは」

雫『はい』

雫の作ったものはトリュフチョコレートだった

和也「では、いただきます」

苦味が強いものの優しい味わいで甘さもしっかりある。

和也「うん、美味しい。」

雫『苦すぎませんでしたか?』

和也「いや、大丈夫。むしろ〆としてはいい感じ」

雫『良かった…♥️』

チョコレートを食べ終える、夜が近づいてくる…

彼らのバレンタイン 日中編 おわり
20/02/02 03:33更新 / サボテン
戻る 次へ

■作者メッセージ
どうも、サボテンです

今回の話はいかがだったでしょうか?

御意見、ご感想、リクエストありましたらお待ちしております

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33