連載小説
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少女を導く淡き希望の翼
真白が去ってさらに数日、俺は私用で元々居た世界に来ていた

和也「思ったより荒れてないな…一部を除いて」

大物政治家達の家や事務所が落書きや窓が壊されていることくらいで他は特に変わらない…

和也「??」

ある女の子が、空を見ている…

和也「この寒い中、空なんて見てどうかしたか?」

???「貴方は?」

和也「俺は和也だ」

???「空を飛ぶのは、どんな気持ちなんだろうと思ってた」

和也「飛行機とかでなく、自分の力でか」

???「そう!飛べる魔物ってどんな気持ちなんだろうって」

和也「なるほど」

???「貴方は?」

和也「ん?」

???「貴方はなぜここに?」

和也「買い物の帰りだな」

???「なるほど」

和也「魔物になりたいのか?」

???「…うん、空を飛べる魔物になればわかるかもしれないから」

和也「なら、これを使うといい」

俺はリリムの名刺を渡した

???「これは?」

和也「本当に覚悟があるなら、そこに連絡してみるといい」

???「ありがとう」

そう言って彼女と出会ったのが前日の話…

和也「決心早っ」

リリム『??』

和也「連絡先教えたの昨日なんだよ…」

リリム「あ、なるほどね…」

???「私、桜。」

和也「桜ね、了解」

桜『本当に、魔物になれるの?』

和也「ああ、ただひとつだけ言っておくが魔物になると二度と人間には戻れない、これは聞いたか?」

桜『うん』

和也「あと、多分飛べる魔物にはなれるだろうけどどんな魔物になるかはわからない、これも聞いているか?」

桜『うん、それでも魔物になりたい』

和也「最近の子は躊躇いがないな…」

リリム『喜ばしいわ』

和也「あんたらからしたらな」

桜『…』

和也「そこまでの覚悟があるなら、止めはしない。こっちだ」

そのまま彼女を屋敷につれていく

和也「さて、と」

楓『彼女は?』

和也「大空への憧れを魔物になることで叶えたいらしい」

雫『なるほど』

そのまま中庭に案内していく

桜『これは?』

和也「人間を魔物に変える花だな」

桜『おっきい花…』

和也「人間を入れるんだからでかくて当然と言えば当然だな」

桜『どうしたらいいの?』

和也「そこの真ん中に行けば花びらが閉じて後は花が肉体を魔物に作り替えてくれる」

桜『…』

そのまま彼女は入っていき、花びらが閉じていく…

和也「後は待つだけだな」

前に分析した魔物によると、この花はあらゆる魔物のデータを持っているらしく不思議の国や霧の大陸、ジパングの魔物まで網羅しているらしい…

和也「どんな魔物になるかね…」

それから、さらに一日と半分程経って花びらが開いた

和也「お、作り替えるのが終わったか」

瑠璃『どんな魔物かな…』

桜『ぁ…💗』

ピンク色の体毛に羽根、鳥のような足、そして自己主張の激しく揺れる胸…これは…

和也「早速不思議の国のやつか…」

調べてみたところ彼女は不思議の国にいるハーピー、ジャブジャブと言うものに変化したようだ

和也「多分飛べるから、やってみたらいい」

桜『うん♪』

早速飛び回る、ジャブジャブは色狂いと聞いていたが多分それをまだしていないからだろう…

和也「お、降りてきた」

桜『止まり木が、ない…』

和也「ないな」

桜『次から次へと求めるのは…』

和也「驚いた、我慢する機能残ってるのか」

桜『…』

とはいえ限界は近い、どうにかしないと何が起こるかわからん…

和也「!そうだ」

楓『??』

和也「あいつなら多分気に入るかも」

俺は知り合いに電話を掛けるのだった

少女を導く淡き希望の翼 おわり
20/01/18 23:25更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

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