読切小説
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大好きっ! 人間さんっ!!
こんにちは!私Gです!

突然なんですが、私 いや私達の方がいいかな? もう種族全体!とにかく私は人間さんの事が だ〜い好き!なんです!

なにが大好きだって? う〜ん…もう言葉では表現しきれないけど 見てよあのフォルム!

足が四本しかないんだぜ! しかも前足の方はとても器用で色んな事が出来るんだ!
そんでそんで頭の方にだけちょっとは毛があって 目と口と鼻があって とにかく私達と違って美しいバランスをしてるんだ!
あぁ〜美しすぎる〜 ほわわわわ〜

でも…残念だけど人間さんは私達Gの事は嫌いみたい…
私達の姿を見るなり 大きな声を出して殺しにかかってくるんだ
理由はわからない とにかく人間さんは私達を殺しにかかってくる

だけど… だけど!だけど!だけど!!
私達は人間の側から離れられないんだぁ〜!!!

美しい…人間は美しい…
だから私達は身を潜めコッソリと側にいて 人間さんを愛でている
だけどたまに 私達の中で好きだと言う気持ちに抑えが効かなくて人間さんの目の前に現れる奴が出てくるんだ 羽根を広げ人間さんに向かってダイブする猛者なんかもいる
そいつらの末路?もちろん死んだよ 人間さんに潰されて
だけど その死に顔はとても穏やかなものだったよ…

どれだけ 叩かれても 潰されても 殺虫剤吹きかけられても トラップに引っかかっても 毒のエサを食べさせられても
人間さんの側から離れられないんだよ…
私達は種族単位で人間さんに狂っているのかもしれないね…

おっとそういえば ご飯がまだだったね
まぁ人間さんの側にいる光栄に比べたら小さい利点なんだけど 食料には不便しないんだよ
肉 魚 お野菜 お米にお菓子 なんでも人間さんがわけて置いといてくれるんだ 殺したり優しくしたり ツンデレってやつかな?まぁ人間さんの考えが私たちの想像に及ぶものじゃないんだろうね

さて、食料に不便はないが その中でも私が探し求めている食べ物がある

え〜っと え〜っと おっ♫ あったあった♥

そうそうこれこれ♫

人間さんの髪の毛♪

はぁはぁはぁはぁ コレ…一度食べたら
やめられない…
ちょんちょん はぁ〜触角から人間さんの温もりがぁ伝わってくるようだぁ
くんかくんか ひゃあ〜人間さんの匂いだぁ〜
ぺろぺろ 人間さんの味がするよぉ〜はぁはぁはぁはぁ
ジュルリ
パクパク パクパク


……
………


はぁ〜 美味しかったぁ♪

これだけで満足! 他にはもう なんにもいらないっ!あははは!あはははは!あはははははっ!






…嘘… 本当はもっともっとしたい事がある
人間さんと触れ合ったり 人間さんと一緒に食事したり 人間さんとお外でお散歩したり 横で添い寝したり お風呂入ったり…
こ、こっこ 交○したり…

夢物語だってわかってるよ だけど…だけど…

ふぅ もう今日は巣穴に戻ろう…


ゾクリ

えっ!?

私が振り返ったその先には ここでは見かけない 白い髪と肌をした人間さん……

じゃない!!!

人間さんは 頭にそんな角なんてないし、腰に羽根や尻尾なんてありはしない!
何より気配が違うし、私の危険センサーに反応がなく こんなに接近されるなんて!
なんだ!?なんなんだ!おまえ!!!
なんなんだ!
大好きな人間さんに似ている姿が逆に嫌悪感がこみ上げてくる こいつは危険だと

人間モドキは私の方に手をかざしてきた
なんだ?何をする気だ やめろ!ちくしょう
私は冷蔵庫の隙間に逃げ込もうとするが

ビビビビビ!

ぎゃあああああああああ!!!!!

人間モドキの手から謎の光が放たれ私はモロにくらってしまった

がっ… クソっ… あぁ… どうせなら人間さんの手にかかって 死にたかったな… ぐふっ…



……
………


うっ… ううん… 人間さん…

パチクリ

あれ? 生きてる…?
ここは…どこ? 臭いからして、いつもの人間さんち だけど…
触角で探ってみる
なんか違う…?

あれ? もしかしてこれ?…冷蔵庫!?
なんか小さくなってる!? で これテーブル!? 何これ!?
えーーーー!!!?
もしかして私 大きくなっちゃった!?
はわわわわ
私今どんなになってんの?どんなになってんの!?

ドタドタドタッ

私はパニックになって家の色んな場所を駆けまわった

すると一人の人間さんがあらわれた!
ひゃあっ!人間さん!
私が驚いていると人間さんも驚いた顔をしている


あれ?この人間さん私達みたいな触角生えてる… 手足もなんか私達っぽい

そして、私が手を動かすと 人間さんも同じように動く 首を傾けると同じように傾ける
あれ?もしかして、これ?

私!!!?

そうだ!ここは朝人間さんがいつも行く場所で、なんかポーズとかしてた!もしかしてここは自分の姿を写す場所なのかも!

これが…私…?

すごい!手足と触角以外ほとんど人間さんと一緒じゃないか!!

やったぁ!やったぁ!

これで… これなら人間さんと触れ合えるかも!!
えへえへえへへへへ
じゃあさっそく人間さんのとこへ!
えっと今人間さんはー

クンクン チロチロ

触角と嗅覚で人間さんを探してみる

……上だ!

ようし いくぞぉ 待っててね人間さん!



コソコソ コソコソ
はぁー はぁー こっこの先に人間さんがいるぞ

はぁー はぁー ドキドキする 人間さんっ! 人間さんっ!ふひひぃひぃ
あぁよだれが ひどい

よぉし!いくぞぉ!

ガンッ!

あぅっ! あぁいつもの癖で隙間から入ろうとしてた 失敗失敗

えっと人間さんは このここを回して…

ガチャ

あっと 開いた
その扉を開いた先には



わあぁあああ! にんげんさんだぁぁあい!
ニンゲンサンっ!にんげんさんっ! 人間さん!わあああああぁぁああ!
あらやだ!私 人間さんに会えた喜びでつい取り乱しちゃった

まずは ちゃんと挨拶しないと!

はい 触角ちょ〜ん ちょ〜ん
と言うわけで私はこういうものなのです!


あれ?人間さん何見てるの? なんだろ
小さい箱の中で 人間さん二匹が裸で抱き合ってる 何やってるかわからないけど とっても素敵な感じがするね♪

わぁ〜 人間さんこれなんだい? 人間さんのここ!とってもいい臭いがするよ! 私にはこれついてないけど、これなんだい?これなんだい?ちょっと触っていいかなぁ

ちょんちょん 触角で触ってみたけど
ふむふむ すっごく固くって すっごく熱い そして臭いがキツくて ふぁああん 我慢出来ないよぉ

人間さん ごめん!

はぁむ ちゅぱ ぺろぺろぺろぺろ
あむっ にんげんさぁん はぁはぁ
にんげんさんのここ とってもおいしぃよぉ〜
あぁ にんげんさん にんげんさん
ちゅぱ はむあむ じゅぽじゅぽ
あれにんげんさん? ここの さきっぽからなんか汁がでてきたよ
ぺろぺろ
はぁあぁむ おいしいぃ
もっと もっとだしてぇ ちゅうちゅうちゅうちゅう
はむはむはむ じゅるぺろちゅぱちゅぱちゅうちゅう

ドッ

どびゅるるるるるるばっしゃ〜

!!!!!!!!??????

あっ んぐうゔぅぅうぅぅぅん

はむあむ んぐ ごっくん

はぁはぁ 人間さん 今の… なんだい…? とても熱くって濃厚でどろどろしてて とってもおいしかった!
ねぇもっとだして!もっともっと出して!!

ドンっ!

きゃぁっ!

ひっ! あ…あぁ… 人間さんどうしてそんな恐い顔して… 私 なにか失礼なことしたかなぁ やっぱり人間さんに姿が近くなっても やっぱりGのことは嫌いなの…?
うっう…
でも 人間さんの手にかかるなら… 私の虫生 悔いはないかな…
できることなら痛くしないでね

私は覚悟を決めて目を閉じた
今まで 人間さんを追い続けた思い出が…

ズブリ

はぅううぅうぅううぅぅん♥

あひゃん♥ なんなの?なんなのこれぇえぇええ ♥
はぁはぁ♥ わたしのナカにわたしのナカに にんげんさんが はいってきてるうぅううぅ♥

パンパンパンパンパンっ!

ひゃあぁあ♥にんげんさぁん♥ はげしぃいいいい ♥
あぁあん ♥にんげんさん!にんげんさん とっても とってもきもちいぃいよぉおおぉ♥
こっこんなに きもちよくさせてくれるなんて やっぱり!やっぱり にんげんさんすごすぎるよおぉおぉぉお♥

あっ ♥あっ♥ あっ ♥あっ♥ にんげんさんまたはげしくなって ひいぃいい

どぴゅるるるるるるるるるるるるる

ひぃゃぁあああああ♥ あつい あついのがぁ わたしのなかにぃい わたしのなかがぁぽかぽか あったか ふにぁ〜♥

はぁはぁ
あぁわかった これ こーびだぁ♥ わたしにんげんさんにたねつけ してもらってるんだぁ ふぁぁあ♥ うれしいなぁ〜
わたしにんげんさんの“めす”にしてもらったんだぁ♥ にんげんさん わたしいっぱい い〜っぱい 産むね♥

うふふ

だいすきっ!にんげんさん!



大好きっ!人間さんっ!
〜恋するG娘〜完


ガチャ

あぁ みんなも来たんだぁ やっぱりすごいよぉ にんげんさんはぁ♥
ねぇ 人間さんっ!
14/11/03 22:05更新 /

■作者メッセージ
どうも DHD!デビルバグ ハーレム どんと来い! さ です!

え〜 私は田舎育ちで虫が大丈夫と言うわけで 職場でGが出た場合 よく始末を任されるのですが 殺す度に虚しさを感じております
何故 人前に現れるのか? 貴様らは優秀な危険センサーと 隠密に適した体をもっているのに何故?何故 人ごときに見つかってしまうのか?姿を現さなければ 殺すことも殺されることもないのに…
と言うのを考えて あぁわかった お前ら人間好きやな!だから離れられないのか と言う結論に辿り着き この話を書くに至りました
まぁ供養SSですな
どうでしょうか? 向こうが自分のこと好きと考えたら可愛く思えませんか? 元々 我らは異形である魔物娘を愛せる者達! 一般の人達よりも耐性は高いと思います!
さぁこれからGちゃん達の事を愛せ…愛せ…愛せますかねぇ?
無理があるか…

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

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