連載小説
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ACTION PHASE
「最悪だなおい」
ルークが呟く。無理もない、あのサーマイト以上の突破力をもった二人(?)がまさに今襲撃しようとしているのだから。
「今日は厄日だ、か?」
「まあね・・・」
化け物に襲われたり化け物に襲われたり化け物に襲われたり。目の前がぐらついたと思ったらいきなりこんな森のなかにいたりと、これには流石に命の瀬戸際を渡ってきた軍人諸君にとってもついていけないようだ。
それにしても、今思い返してみると・・・
『美人だったなぁ・・・ヘンテコだけど。』
ハモった。

イェーガーは戦慄していた。目の前の光景に。
「ほらほらこの程度かい?このままだと目の前の化け物に美味しく食べられちゃうよぉ?」
あの馬もどき、ブービートラップをごり押しで、しかも無傷で突破だと・・・!?有刺鉄線もあの蹄と脚力の前では全く意味がない!だがまだだ、こっちには自動爆発物はブービートラップ以外に無いが、『プラスチック』と・・・
『トキックガス』がある。

『スモーク!今だ!』
「了解。遠隔ガスグレネード、起爆。」
ポシュゥン!と高圧に圧縮されたガスが一気に撒き散らされる。
ミノタウロスはすぐ近くでただならない音を聞き取った瞬間飛び退く、が、少量毛皮に付着。瞬間、
「あああああああああああああ!」
彼女の痛みによる絶叫が響いた。

一応罠に掛けることは成功したが当の本人ことスモークは困惑していた。
(あのガスは窒息性だった筈、なぜ刺激性の症状が?)
まあ彼女はガスが掠めた部位を執拗に擦って痛みを和らげようとしていた。あれでは当分・・・!?
最大級の悪寒が走り抜けた。しかも背後から。振り向くと同時にショットガンを頭上斜めに構え発砲。12ゲージ空薬莢が宙を舞う、スモークは見た。
修羅を。

ズダァン!と屋外から響く、聞き慣れた銃声。今の発砲音・・・散弾か。と、タチャンカは推察。そして発砲場所を推測。
恐らく発砲は入り口付近、屋外。銃声は一回きり、やられたと推察。
そこでその付近にいるイェーガーに連絡をいれようとしたが、通信が繋がらない。成る程、あの二人を気づかれることなく(どちらかは気付いた。)無力化し、現在進行形で侵入中・・・と。
「バンディット、聞こえるか。」
「ああ、良好だ。なんだ今のは、外から聞こえたが。あの二人とも連絡がとれない。何かしらあったな。」
「確実にな。あの二人の安否と状況を確認したい。そっちにドク、ミュートの二人を送る。」
「了解、それまで待k・・・あー、タチャンカ、応援はできるだけ早く頼む。」
そう言うなり連絡が途絶。銃声。バンディットの絶叫。押されているらしい。あの電撃迷宮を軽くいなすか。
「ドク、ミュート、廊下で彼の援護を!」
「了解。」
「少し待て。・・・OKだ。」

何だあれは、何だあれは!
バンディットは心の中で毒づいた。目の前にいきなり現れたと思ったら俺を燃やそうとしてきやがった!何もない空中から炎を出して飛ばしてくるなんて考えられないことが目の前で起こりまくって大パニックである。今はシールドを設置して凌いでいるが何時まで持つか。
顔を出す、アサルトライフルを構え「遅い」ゴッ・・・!?
衝撃が全身を襲う。一瞬で意識を手放した。が、直ぐに復帰。吹き飛ばされながらも状況を理解。アサルトライフル―レミントンR4は銃身が破損し使用不可、セカンダリ―P19は使用可能なもののドロー(ホルスターから抜き取ること)は受け身を取っているため現在は攻撃不能。中距離戦では相手は謎の衝撃波を射出して制圧する。かつこちらは突撃銃を消失。必然的にその距離では圧倒的に不利。ならば、接近が効果的か。それもカバー(遮蔽物)を使った。だが展開型シールドでは駄目だ。もっと丈夫な・・・補強材!
だがその案は不採用。その為には別の部屋に入る必要がある。しかも展開する時間が必要だ。
彼は人生で初めて『八方塞がり』を体感した。
16/01/13 22:35更新 / OVSV
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■作者メッセージ
だあー!時間かけてこれか!小説って難しいですね!にしても戦闘シーン以外中々思い付かない。早く彼らを魔界無双させてやりたいものであります。
ACTION PHASE(2)に続く!

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