連載小説
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幕間的なアレ 不在者
















それは体内に流れている。
大量の血を見ることはないだろうと思っていた…
しかし目の前に広がるのは








青を見ていたはずが気がつくと目の前は鮮血という名の赤だった…






















































「はぁ…」



彼女は部室でため息をついた。
別に疲れているわけでもなく、ただなんとなく、

「はぁ…」


また、ため息をついた。
「どうしたの?詠華?」
「ううん、何ともないよ〜?」
白縫詠華(しらぬい えいか)は日本舞踊部という珍しい部活動に加入していた。
「いや〜でも詠華ホント綺麗だよな〜」
「そんな〜いちごちゃん…」
「詠華の『舞』がね♥」
「もう〜!いちごちゃんのいじわる〜!」
詠華と話しているのは蓮田 苺(はすだ
いちご)小学生の時、詠華はクラスで唯一魔物だった。周りからは遠慮されがちだ。しかし、苺だけは違った。
『姿かたちが違うからという理由で魔物の人達をどうこう言うのはおかしいわ!』
と詠華の事を毛嫌いしているクラスの男子や女子を授業中にも関わらず叱ってくれた事があった…
「ふふっ…」
「ちょっと〜なんであんたが笑うのよ〜!」
「なんでもな〜い♥さっ、着物脱ぐの手伝って!ささ!」
「はいよ〜」
「あっ、逆鱗に触れたらジュース奢って貰うからね〜?」
「じゃあ自分で脱げよ!」
「嘘よ♥でも、逆鱗には触れないでよ?」
「はいはい…」
こうして詠華と苺は中学2年生になった今でも胸を張って親友と言える関係となっていた…
もみゅっ
「うおっ!?詠華また胸おっきくなってない?」
「きゃっ!?やめてよ〜!けっこう気にしてるのよ〜?」
「いやいや、こりゃ、クラスの男子の対応が変わるわけだ…」
詠華は、4年生になってから、急に身体付きが大人に近づいて、中学2年生となった今でも成長している…
その豊満な胸のせいか、詠華事をバカにしていたクラスの男子は全員大人しくなっていた…
「もう着物脱いだから離してよ〜!」
「あと…あと3揉みぐらい!!」
「はい!お終い!」
「え〜いいじゃない〜!減るもんじゃないし〜!」
「逆に増えるから困るの!」
「それ迷信よ?」
「えっ、そうなの?…って揉ませないからね!」
「え〜詠華のけちー」
「そんなに胸が触りたいなら自分の揉みなよ!!」
「むむむっ!Aカップの私に胸を揉めと!?許さんぞ詠華!喰らえ逆鱗アタック!」
「ちょっと、♥あんっ♥逆鱗はらめぇぇぇ…♥」









「すまん…詠華…」
「いちごちゃん…」
「はい、いちごです…」
「逆鱗に触れたらダメって言ったよね!?」
「はい…でも!でも!Aカップの私にあの仕打ちは…ううっ…」
「ああっ、もうっ!泣いてもダメだからっ!はい、もう帰るよもう部活終わったのになんでずっと部室なのよ!おなかすいたわよ!なんか奢りなさいよ!」
「Aカップ…」
「あーもう!わかった!私の家で昼飯作ってあげるから!」
「ヤッター!」
「もうっ…」


こうしてようやく詠華は家に帰ることができる…






































〜どこかのシッピングモール〜




少女は睨みつけていた…
「あのっ…お客様?何かご不満ですか…?」
「いいえ、ありませんよ?あっ、これも下さい」
わけではなかったが、魔物のという見た目と彼女の鋭い目つきから、たくさんの人に『あの子おこってるんじゃない?』
ど勘違いされることが多い。
「合計で648円です…」
「図書カード使える?」
「あっ、はい、使えます…」
「じゃあ、お願い」
白縫白奈(しらぬい しろな)は少し怒っていた。昨日、新しい弟が増えると聞いて、家族総動員で部屋の掃除をしていたところ、各部屋にかかっていたネームプレートを咲来がうっかり踏んで壊してしまったのだ。幸い、壊れたのは咲来と白奈のネームプレートで、新しい弟の部屋のネームプレートにしようと思っていた余りのネームプレートを巡って結局は白奈が余りのネームプレートを使う事になったのだが、あと2枚、咲良と新しく来る弟の分が足りない。なので翌日買いに行くことにした。しかし、咲来が壊したので咲来が買ってくるのが当たり前だろうと思っていたが、咲来は起きようともせず、仕方なく白奈が買いに行くこととなった。
「お客様…」
「何?」
「すいません、48円分足りていなかったのですが…」
足りなかったことはどうしようもないのに、反射的に目付きをまた鋭くしてしまった…
「あぁ…じゃあ50円で。」
「お、お釣りの2円です…」
おどおどする店員に腹を立てながらネームプレート×2と飾りの入った袋を手にする
「あっ、ありがとうございました…」
足早に本屋を出ていく
(なんなのよアイツら!いっつもいっつも『怒ってます?』って!あぁ、もうイライラするっ!大体、咲来が起きてりゃこんな事しなくて済んだのに!)
とりあえず白奈は、次アミューズメントエリアに向かった。白奈はゲーマーと言うほどではないが、ゲームが好きだ。今回買い物に来たのも、ゲームが目的だった。
(今日は何をしようかな…)
白奈は基本的にリズムゲームしかしない。レースゲームは蛇のためアクセル押せないし、格闘ゲームは以前プレイしたが、急に対戦モードとなってボコボコにされて以来やることはなかった。
なので、気軽にできるリズムゲームを白奈は好んでいる。
100円を入れて、アミューズメントカードをスキャンさせる。白奈の選んだ曲は、洋楽であった…
















「あー…フルコン逃した…」
白奈プレイ中はうしろから自分の悪口を言われている気がして集中力を切らしてしまった…(やっぱり人前でプレイするのはやめといた方がいいのかな…あぁ、お腹すいたし帰ろ…)
こうして白奈は帰ることした…





















〜帰宅中〜
学校から、白縫家に向かっている詠華と苺。そこに…
「あれ?詠華姉さんと苺ちゃん?」
「あれ、白奈?咲来ちゃんが買い物行くんじゃなかったの?」
「咲来起きなかった…」
「あ〜あれは仕方ない…」
「それで姉さん、その買い物袋なに?」
詠華の両手には買い物袋が掛かっていた
「あ〜、なんか色々あって、昼食作ることになっちゃった…」
「そう…」
「あっ、ちなみに私も失礼するよ〜」
「そうなんだ…」
こうして3人は白縫家に向かう事になった…











〜そして〜

「「ただいま〜」」
「お邪魔しますぅー」























続くといいな
18/08/09 21:57更新 / 村人A太郎
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■作者メッセージ
ちょっと意味深な入りから入った村人です。
またまた何も考えず書いたので誤字脱字、あると思います!
次回は2話!続きかけるように頑張るぞい!
感想、文句ウェルカムです!

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