蜜月の初日
現在時刻午前７時３０分。調合室で俺は薬の様子を確認していた。昨日やってしまった
配達ミスでシーナさんに渡す予定だった薬が無くなったので現在進行形で
薬の再調合を行っている。
「よぉ〜し、うまい具合に染み渡ったな。これで今晩中には薬が出来上がるな」
漬け込んでおいた薬草の状態が良好であることを確認できたのでようやく休憩できる。
あらかじめ作っておいた緑茶を水差しから注いで一服してから台所へ向かい、朝餉を作る。
あの事件の後どうなったかと言うと、俺達は休憩所で撒き散らした母乳の始末をしてから
ミザリー用に服を買い、２人で所長に警備をサボった事を謝罪しに行ったんだ。
魔物娘達にとって職場での恋愛は当たり前の事だし、サボったところで特に被害が
あったわけじゃなかったのであっさり許されてしまった。
ただ、結婚までしたなら寮を離れて同棲して、寮に新たな魔女が受け入れられるようにしてくれと言われたので、俺の家にミザリーが住むことになった。
元々ミザリーはおしゃれにあまり興味がなかったので化粧品やアクセサリーの類は全く無かったし、服も着られなくなった物を売り払ったら鞄２つで事足りるぐらいの荷物しかなかったので
あっさりと引越しは終わってしまった。
余談だが所長が結婚祝いだから一週間は仕事を休んでいい。との通達を出したので、ミザリーは今も朝寝の真っ最中だ。枕にちょっぴり涎を垂らしながらぐっすり寝ている姿は可愛らしいのでついちょっかいを出したくなるのだが、今まで寝不足だったのだから今日は心行くまで
眠らせておこうと思う。
いつもならば和食にしたいところなのだが、この時間に米を炊いていたら
開店時間に間に合わない。
冷蔵庫を覗いて何かすぐに出来そうなものを考えてみた。
「炒飯と豚肉の生姜焼きに決定だな・・・」
早速下ごしらえをし、料理を始める。ミザリーが起きてきたら何を作ってあげようか
考えている内にどちらもおいしそうに出来上がった。
「ほぉ、朝から肉料理とは豪勢じゃのぉ」
料理を黙々と食べていると背後から声が聞こえた。
振り返ると一人のバフォメットがじっとこちらを見ている。
「エルキリヒ、まだ営業時間前だぞ」
「そんなことは分かっておる。今日はおぬしに頼みたいことがあるからじゃ」
「以前みたいにジパングの料理を作ってくれとか言うんじゃないだろうな？」
「いや、今回は仕事の依頼じゃ。ところでこれを一切れくれんかの？」
そういいながら既に焼いた肉を口に放り込んでいる。
「おい、まだ俺は食っていいとは言ってないぞ」
「たった今言ったからいいんじゃ。それよりもうちょっと醤油を多めに使った方がいいのぉ」
「文句があるなら食べるな。俺の食う分が減る」
「別に一枚くらい構わんじゃろう？ それで可愛いわらわの笑顔を見られるのじゃからな」
そういいながらニヤリと笑った。認めたくないが本当に可愛い笑顔をしている
このバフォメットは、信じがたいがこの町の魔術部隊の所長なのだ。
俺のお得意さまでもあり、魔王軍への関わりを作るきっかけを作ってくれた相手なので俺は
こいつには逆らえない。
「笑顔で空腹を満たせたら文句はねぇよ・・・で、仕事の内容は？」
「うむ。ミストポーション、麻酔玉、催淫玉、催眠玉を全部軍用仕様で
２ダースづつ作ってくれんかの？」
「どれも殺傷力の無いものだな・・・生贄の捕獲あたりか？」
「まぁ、そんなところだの。もっとも、捕まえるのは教団の連中じゃ。
最近のあやつらの狼藉は目に余る。
ここらでちぃっとばかり懲らしめてやろうと思ってな」
「あぁ・・・先日砂漠地方支部であった黒ミサ妨害事件のことか？」
「そうじゃ。あやつらのせいで向こうでやってきた今までの布教努力が水の泡になってしもうた。
この償いはきっちりしてもらわねば気が治まらんぞい」
眉間にしわをよせ、吐き捨てるように喋っている。どうやら相当頭にきているようだ。
まぁ無理も無い。砂漠地方では遺跡の宝探しで商人や冒険者はよく集まるが、
一般人はあまり訪れないため魔女達は勧誘に苦労している。
そんな環境で集めた信者候補を怖がらせる結果になったのだ。
今後の活動に悪い影響が出るのは避けられないだろう。
「で、報復をするために道具を作って欲しいという訳か・・・お前らなら魔法で
眠らせたりすることぐらい楽勝なはずだろ？ 何故俺にこんなものを頼むんだ？」
「それはそうなんじゃが、我々が襲撃したと気づかせないようにせんと
報復をしに来るかもしれんからの。だから魔法は使わないようにしたいんじゃ」
「なるほど。で、捕まえた奴らはどうするつもりだ？」
「言うまでも無い。我々の魅力を骨の髄までたっっっぷりと叩き込むに決まっておろう」
「やっぱりそうなるよな・・・」
「で、引き受けてくれるかの？」
「問題ないが、これだけの量になると早くても５日はかかるぞ？」
「特に問題はないぞい」
「そうか、じゃあ早速取り掛かるとするか」
「ちょっと待て」
調合室に入ろうとすると、エルキリヒが小さな瓶を取り出した。中には琥珀色の液体が
入っている。蓋を開けて臭いを嗅いでみると甘ったるい臭いが漂ってきた。
臭いを嗅ぐと妙に気分が高揚してくる。
「なんだこりゃ？ 蜂蜜か何かか？」
「いや結婚祝いにお手製の媚薬を作ってきたんじゃ」
「媚薬か・・・それぐらい俺だって作れるぞ」
「おぬしの物よりずっと強力なんじゃよ。これを１滴飲めば丸一日ヤり続けられるほど──」
「ちょっ、それじゃ劇薬じゃねぇか！！ そんな物を飲んだ日には腹上死するだろ！！」
「安心せい。ちゃんと疲労回復と体力増強の効果もある。まぁヤッてる途中で
インキュバスになる方が先になるかもしれんがの」
さらりとヤバイことを言ってのけるエルキリヒ。お手製と言うあたり効果の程は信頼できるが
いくらなんでも強力すぎやしないか？
「念のため１つ聞いておくが１瓶全部飲んだらどうなる？」
「まぁ・・・飲んだその日のうちにインキュバスになる程セックスせんと睾丸が破裂するか
性欲の暴走で発狂することは保障するぞい」
（うわぁ・・・こりゃ迂闊には使えない代物だな）
「ともかく、結婚したからにはちゃんとミザリーを幸せにしてやるんじゃぞ」
「ああ、わかっているさ。もう他に用は無いな？」
「そうじゃの・・・あと１つ聞きたいことがあるんじゃが・・・」
そういいながら怪しげな笑みを浮かべている。今までの経験からしてこの笑みを浮かべた
時は必ずよからぬことを企んでいる時にする顔だ。何を質問されるのか警戒しつつ返事をする。
「何だ？」
「結局昨日は全部で何回膣（なか）に出ししたんじゃ？」
「ぶへぇっ！！」
「いきなり吹き出すんじゃない。汚いじゃろうが」
「食事中にそんな質問をするな！ だいたい何でそんなことを聞くんだよ！」
「いやいや、上司として部下の生活状況を知るのは当然のことじゃろう。
まして夫婦の営みとなればなおさら把握せねばのう」
「そんな恥ずかしいこと話せるか！ どうせお前のことだ、
知ったら知ったでそれをネタにして俺を弄り倒すつもりだろう！？」
「流石はわらわが目をつけた男じゃ。よくわかっとるじゃないか」
「相変わらず腹だたしい奴だ・・・用が済んだらさっさと帰ってくれ」
「今夜もしっぽりねっとり頑張るんじゃぞ〜」
クスクス笑いながら転移魔法で姿を消したエルキリヒ。本当に食えない奴だ。
本当なら１回ぐらいどつき倒したいのだが、バフォメット相手に喧嘩を売って
勝てる自信は無い。
「いつかあいつの昼飯に下剤でも盛ってやる・・・」
ドラゴンの鱗より固く誓いつつ調合室に向かい、薬の調合を開始する。
麻酔玉などは煙玉にそれぞれの効果を持つ即効性の薬を混ぜるだけなので
それほど手間がかからないが、軍用のミストポーションとなると話は変わってくる。
補足しておくが、ミストポーションとは中身を霧吹きのように吹き付ける種類のポーションで、
今のところこの町の店でしか製造していない。
なぜなら俺がこの町に持ち込んだばかりの製薬方法でまだ大陸全体に普及していないからだ。
効果は普通のポーションよりやや効果が乏しく、外傷にしか使えない代わりに即効性に優れており、複数の相手に対して同時に使えるという特徴から非戦闘員でも仲間の治療が容易に行える便利さが売りだ。
軍用仕様の方は効果を高め、一度に複数の効果が発揮できるように調合した物だ。
例えば回復薬に火傷薬や痒み止めなどの効果を加えるのだが、
こっちの調合方法は公開していない。
調合する際回復薬に遅効性の毒の効果を加えることで使用した相手の暗殺を狙える
危険な代物を作り出せるので、調合方法が下手に出回ると危険だと考えているからだ。
「とはいっても流石に１人でこれだけの数を作るのは骨だな・・・
かと言って下手に弟子を取るわけにもいかねぇしなぁ」
色々と悩んでいるうちにも着々と作業は進み、気が付けばお昼になっている。
小腹が空いてきたので何か食べようかと考え始めた頃に階段を下りる足音が聞こえてきた。
ミザリーが降りてきたようだ。
「ふぁ〜あ・・・」
「おう、おはよう。よく眠れたか？」
「うん。久しぶりに気持ちよく眠れたわ」
「ああそうだ、後で薬の材料集めに協力してくれないか？」
「ええ、いいわよ」
「ところで、飯はどうする？ どこかに食べに行くか？」
「いや、今日は私にお昼ご飯を作らせて。翔は私の手料理を食べたことは無いでしょ？」
「あぁ、そういえば今まで食べたことが無いな。せっかくだから作ってくれ」
「ふふっ、楽しみにしていてね♪」
「それじゃあ出来るまでの間に仕事道具を片付けるとするか」
仕事道具を洗浄して片付け、こぼれてしまった薬の粉などを念入りに拭き取る。
火薬や麻酔薬などを使っているため、事故になったら大事だ。そうならないよう
部屋全体を掃除し終えたことを確認してから台所に向かうと、香ばしくてほんのり甘い匂いが
漂ってきた。何かを煮込んでいるようだ。
食卓には既にパスタと鶏肉のサラダが用意されてある。
「おっ、なんだかおいしそうな匂いだな。何を作ってるんだ？」
「それはできてからのお楽しみよ♪ ところでちょっと手伝ってくれない？」
「ん？ 何をすればいいんだ？」
俺が聞き返すと彼女は寝巻きを脱ぎ始めた。ポロッと豊満な双乳が零れ出る・・・
「っておい、下着はどうした？」
「おっぱいが張って痛いから取っちゃった。で、手伝って欲しいことなんだけど
おっぱいを搾ってくれない？」
顔を赤くしながら小声で頼み込むミザリー。その仕草が可愛らしすぎてこちらも顔が熱くなる。
「まぁ構わねぇけど・・・まだ母乳が止まらないのか？」
「うん・・・それに昨日よりももっと出るようになった気がするの」
よくみると昨日より更に大きくなっているような気がする。
おそらく昨日の薬の効果がまだ残っているのだろう。
「変だな・・・あれはホルスタウロス用に調合したものだからミザリーには
あまり効果が出ないはずなんだが、どうなってんだ？」
「あ〜・・・私のおばあちゃんがホルスタウロスだから、それが原因かも」
「そういうことだったのか。胸が張って辛いなら解毒剤を作ろうか？」
「翔の為なら我慢できるわ。翔はおっぱいが好きなんでしょ？」
「・・・何で分かったんだ？」
「だって私が翔を見ていないときによく私の胸を見てたじゃない」
「ばれていたのか・・・確かに俺はよく胸を見ていたけど、
それ以上にミザリーの綺麗な体に見とれていたんだ」
「褒めてくれてありがと♪ 体を鍛えてた甲斐があったわ。
それより早くおっぱいを搾ってくれない？ もう溢れてきちゃったわ」
彼女の乳首からは既におっぱいが溢れ始めている。
この様子だと相当溜まっているに違いない。
「ああわかった。それじゃあ搾るぞ」
そっと手を双乳に添え、おっぱいを揉んでほぐすように母乳を搾り出す。
手が双乳に沈み込むたびに母乳が間欠泉のように噴き出てくる。
用意していた壷にどんどん母乳が溜まり、仄かな甘い匂いが台所に漂う。
「ひゃんっ！」
「すまん、痛かったか？」
「うん、もうちょっとそっと搾ってくれる？」
「ああ」
握る力を緩め、そっと撫でる様に揉んで母乳を搾り出す。しばらく搾り続けていると母乳の出が緩やかになり、おっぱいが一回り小さくなった。壷を覗くと九分目ぐらいまで母乳が溜まっている。
これだけ溜まっていれば辛いのも無理は無い。
「大分楽になったか？」
「うん。やっとすっきりしたわ。料理も出来たようだしお昼にしましょ」
そう言ってミザリーは鍋の蓋を開けた。煮込んでいたのは鶏肉の煮物だった。
大皿に煮汁ごと肉を移して昼食の準備は完了。後は食べるだけだ。
「それじゃあ早速いただきま〜す」
「慌てなくても料理は逃げないわよ」
そうはいっても初めて食べる手料理なのだ。ついつい箸が早く進んでしまう。
パスタとサラダを頬張り、飲みこんでから彼女に素直に感想を言った。
「美味い。このパスタもサラダもとても美味いな。これならいくらでも食べられるな」
「ふふっ。気に入ってくれたようね」
「このサラダと煮物はなんという料理なんだい？」
「煮物の方はサムケダン、サラダのほうはバンバンジーよ。シンプルだけどさっぱりしてて美味しいでしょ？ 私も子供の頃からこれを食べてていまじゃすっかり好物になっちゃったのよ」
「こんなに美味いものがいつも食べられてたなんて羨ましいなぁ。
ところでそこのタレはサラダに使うのかい？」
「そうなんだけど、結構好みの差がはっきり出るみたいだから
口に合うかはわからないわよ？」
「まぁ折角作ったんだから食べてみるよ」
鶏肉と刻まれたキュウリをタレにつけ、口へと運ぶ。
ほんのり甘く、ピリッとした辛さが広がった。
「ん・・・中々いけるな」
「気に入ってくれてよかった。まだいっぱい作ってあるから遠慮しないで食べてね」
こんな雑談をしながら楽しい昼食の一時を過ごし、俺達はすっかり料理を平らげた。
「「ご馳走様でした」」
「あ〜美味かった。それにしてもミザリーがこんなに料理が上手だったなんて
知らなかったなぁ」
「まぁ、今まで寮暮らしだったから何でも自分でやらなくちゃいけなかったからね。
元々料理は好きだったからかな？ 色々と練習していたら自然と上手になっていたの」
「そうだったのか。よかったら今度その料理の作り方を教えてくれないか？」
「ええ、いいわよ。それじゃあお皿を洗っておくわね」
「おう、頼んだ」
ミザリーが食器を洗っている間に食後のお茶を入れておく。今日は玉露にするか。
早速戸棚から玉露の茶葉を取り出して二人分の茶を淹れる。彼女が洗い物を片付けた
頃合を見計らって声をかける。
「お疲れ様。お茶を入れておいたぞ」
「あら、ありがと」
熱すぎず冷ましすぎす丁度良い温度になった玉露はちょっぴり渋くて甘い。
そんなまったりとした味を楽しむ居心地のよい沈黙が続く──
（うっ？ 何だか体が熱い？）
──と思ったのだが突然体が熱くなり始めた。特に股間あたりが。
ミザリーも体が熱くなり始めたらしく、顔に汗が浮かんでいる。
「はぁ・・・はぁ・・・な、何だ？ いきなり体が熱くなってきたぞ？」
「私もよ・・・」
そういってミザリーは寝巻きを脱いだ。顕になったおっぱいを見ると、乳首が尖っている。
「何か変だな・・・ミザリー。料理に何を使った？」
「台所にあったものだけよ。鶏肉とかキュウリとか蜂蜜とか──」
「蜂蜜？ そんなもの買った覚えは無いぞ？」
「だけどそこにあるじゃない」
指差された方向を見ると調味料棚にエルキリヒが渡した媚薬があった。
「げっ！ 何であれがあんなところに！？」
「あれがどうかしたの？」
「実はな・・・」
俺は午前中のことをかいつまんで話した。話している内にも体はどんどん熱くなり、既に俺の息子は痛いくらいに自己主張をしている。
「えっ？ そうだったの？ あれ、蜂蜜かと思ってタレの隠し味に使っちゃったわ」
「本当か？ 量はどれくらい使ったんだ？」
「大さじ３杯くらいかな・・・」
「マジか・・・今日はもう店じまいだな・・・先に寝室に行っててくれ」
店の看板をclosedと裏返してから寝室に向かう。ベッドの上には裸になったミザリーと
びしょ濡れになった彼女の下着があった。彼女の陰部は一目で洪水となっているのが
見て取れる。薬の効果が本格的に効いてきたらしい。
「もう我慢できないよぉ・・・早くシてぇ・・・」
頬を火照らせつつ脚を広げ自慰を始める彼女の淫らな姿を見た瞬間俺の理性は
吹っ飛んだ。服を破るように脱ぎ捨て、そのまま彼女の下の口に肉棒を突っ込む。
お預けを食らっていた俺の逸物が彼女の中に納まった途端、焼けるような快感を
感じ、子種を子宮へと放っていた。
「ダメぇ！ イっちゃうっ、ふああぁぁぁっっ！！」
ミザリーも絶叫しながら思い切り息子を締め上げ、精子を搾り取る。
締め付ける力が強すぎて息子が無くなった様な感覚になる。
もっと気持ちよくなりたい。孕ませるほど中に出したい。
もう俺の思考はただ彼女と交わることしか考えていなかった。
「もっともっといっぱい中に出してぇ・・・」
「そんなに欲しいなら孕むまで出してやるよ！！」
「あぁん！ もっと激しくしてぇ！ おまんこが擦り切れるくらい激しくしてぇ！」
「そら、出してやるよ！ しっかり孕みな！」
「あああああああっ！！ 出されてるぅ！ 翔に種付けされてるぅ！」
ミザリーの腰を掴み、荒々しく肉棒で膣の中をかき回す。動くたびに互いに
イッて、強い快感を求めて更に激しく腰を動かす。獣が交わるが如く
俺達はセックスし続けた・・・
「ほほう、上手くいったようじゃの。調味料棚に媚薬を転送しておいた甲斐が
あったというものじゃ」
「いいんですか？ こんなことしても・・・」
時を同じくして一階ではエルキリヒとその部下が聞き耳を立てていた。
「いいんじゃよ。せっかく一週間も休暇を出したんじゃ。
心行くまで甘い時間を楽しませてやらんとな」
「でも、翔さんは仕事が残っているはずでは？ それに店を何日も休んでいたら
この店に来るお客さんが困りますよ？」
「それをどうにかするためにわらわとおぬしが今ここにいるんじゃ。
作りかけの薬はわらわが代わりに仕上げて届けておく。
おぬしは店番をするついでにお客にサバトへの勧誘を行え。
二人が飲んだ薬の効果が切れたらわらわに連絡をよこすのじゃぞ。よいな？」
「わかりました」
「さて、今のうちに監視魔法の更新をせんとな」
「一つ気になるのですが、何故こんな風にこそこそと翔さんの動きを探るのですか？
今まで翔さんが害をもたらしたことは無いじゃないですか」
「確かに、今まで奴が『奴自身の意思で』我々にもたらした技術は無害なんじゃ。
じゃが奴が隠し持っている技術の一部は我々の脅威となりうるからこうして
奴のことを見張っているんじゃよ」
「どういうことですか？」
「すまんがこれ以上は言えん。じゃがこれだけは信じてくれ。奴自身は無害じゃが
奴の持つ知識は我々にも人間達にも有益であり危険な物でもある。
魔王軍の幹部として奴を野放しにすることは出来ん。かといって奴との関係を悪化させたくは無い。故にこんな風にこそこそと奴を監視しているのじゃよ。」
「それでも、こんな小細工を弄さずとも魔法の更新ぐらいエルキリヒ様なら
簡単に出来るはずでは？」
「もちろん可能じゃ。奴が唯の凡人の場合じゃったらな・・・さて、仕事に移るぞ」
話を切り上げて作業にとりかかるエルキリヒ。
媚薬を渡し、調味料棚にこっそり置いておいたのも実は彼女が
仕組んだ計略だったのだが、二人はそんなことは露程も知らず
寝室で快楽を貪り続けているのだった。
配達ミスでシーナさんに渡す予定だった薬が無くなったので現在進行形で
薬の再調合を行っている。
「よぉ〜し、うまい具合に染み渡ったな。これで今晩中には薬が出来上がるな」
漬け込んでおいた薬草の状態が良好であることを確認できたのでようやく休憩できる。
あらかじめ作っておいた緑茶を水差しから注いで一服してから台所へ向かい、朝餉を作る。
あの事件の後どうなったかと言うと、俺達は休憩所で撒き散らした母乳の始末をしてから
ミザリー用に服を買い、２人で所長に警備をサボった事を謝罪しに行ったんだ。
魔物娘達にとって職場での恋愛は当たり前の事だし、サボったところで特に被害が
あったわけじゃなかったのであっさり許されてしまった。
ただ、結婚までしたなら寮を離れて同棲して、寮に新たな魔女が受け入れられるようにしてくれと言われたので、俺の家にミザリーが住むことになった。
元々ミザリーはおしゃれにあまり興味がなかったので化粧品やアクセサリーの類は全く無かったし、服も着られなくなった物を売り払ったら鞄２つで事足りるぐらいの荷物しかなかったので
あっさりと引越しは終わってしまった。
余談だが所長が結婚祝いだから一週間は仕事を休んでいい。との通達を出したので、ミザリーは今も朝寝の真っ最中だ。枕にちょっぴり涎を垂らしながらぐっすり寝ている姿は可愛らしいのでついちょっかいを出したくなるのだが、今まで寝不足だったのだから今日は心行くまで
眠らせておこうと思う。
いつもならば和食にしたいところなのだが、この時間に米を炊いていたら
開店時間に間に合わない。
冷蔵庫を覗いて何かすぐに出来そうなものを考えてみた。
「炒飯と豚肉の生姜焼きに決定だな・・・」
早速下ごしらえをし、料理を始める。ミザリーが起きてきたら何を作ってあげようか
考えている内にどちらもおいしそうに出来上がった。
「ほぉ、朝から肉料理とは豪勢じゃのぉ」
料理を黙々と食べていると背後から声が聞こえた。
振り返ると一人のバフォメットがじっとこちらを見ている。
「エルキリヒ、まだ営業時間前だぞ」
「そんなことは分かっておる。今日はおぬしに頼みたいことがあるからじゃ」
「以前みたいにジパングの料理を作ってくれとか言うんじゃないだろうな？」
「いや、今回は仕事の依頼じゃ。ところでこれを一切れくれんかの？」
そういいながら既に焼いた肉を口に放り込んでいる。
「おい、まだ俺は食っていいとは言ってないぞ」
「たった今言ったからいいんじゃ。それよりもうちょっと醤油を多めに使った方がいいのぉ」
「文句があるなら食べるな。俺の食う分が減る」
「別に一枚くらい構わんじゃろう？ それで可愛いわらわの笑顔を見られるのじゃからな」
そういいながらニヤリと笑った。認めたくないが本当に可愛い笑顔をしている
このバフォメットは、信じがたいがこの町の魔術部隊の所長なのだ。
俺のお得意さまでもあり、魔王軍への関わりを作るきっかけを作ってくれた相手なので俺は
こいつには逆らえない。
「笑顔で空腹を満たせたら文句はねぇよ・・・で、仕事の内容は？」
「うむ。ミストポーション、麻酔玉、催淫玉、催眠玉を全部軍用仕様で
２ダースづつ作ってくれんかの？」
「どれも殺傷力の無いものだな・・・生贄の捕獲あたりか？」
「まぁ、そんなところだの。もっとも、捕まえるのは教団の連中じゃ。
最近のあやつらの狼藉は目に余る。
ここらでちぃっとばかり懲らしめてやろうと思ってな」
「あぁ・・・先日砂漠地方支部であった黒ミサ妨害事件のことか？」
「そうじゃ。あやつらのせいで向こうでやってきた今までの布教努力が水の泡になってしもうた。
この償いはきっちりしてもらわねば気が治まらんぞい」
眉間にしわをよせ、吐き捨てるように喋っている。どうやら相当頭にきているようだ。
まぁ無理も無い。砂漠地方では遺跡の宝探しで商人や冒険者はよく集まるが、
一般人はあまり訪れないため魔女達は勧誘に苦労している。
そんな環境で集めた信者候補を怖がらせる結果になったのだ。
今後の活動に悪い影響が出るのは避けられないだろう。
「で、報復をするために道具を作って欲しいという訳か・・・お前らなら魔法で
眠らせたりすることぐらい楽勝なはずだろ？ 何故俺にこんなものを頼むんだ？」
「それはそうなんじゃが、我々が襲撃したと気づかせないようにせんと
報復をしに来るかもしれんからの。だから魔法は使わないようにしたいんじゃ」
「なるほど。で、捕まえた奴らはどうするつもりだ？」
「言うまでも無い。我々の魅力を骨の髄までたっっっぷりと叩き込むに決まっておろう」
「やっぱりそうなるよな・・・」
「で、引き受けてくれるかの？」
「問題ないが、これだけの量になると早くても５日はかかるぞ？」
「特に問題はないぞい」
「そうか、じゃあ早速取り掛かるとするか」
「ちょっと待て」
調合室に入ろうとすると、エルキリヒが小さな瓶を取り出した。中には琥珀色の液体が
入っている。蓋を開けて臭いを嗅いでみると甘ったるい臭いが漂ってきた。
臭いを嗅ぐと妙に気分が高揚してくる。
「なんだこりゃ？ 蜂蜜か何かか？」
「いや結婚祝いにお手製の媚薬を作ってきたんじゃ」
「媚薬か・・・それぐらい俺だって作れるぞ」
「おぬしの物よりずっと強力なんじゃよ。これを１滴飲めば丸一日ヤり続けられるほど──」
「ちょっ、それじゃ劇薬じゃねぇか！！ そんな物を飲んだ日には腹上死するだろ！！」
「安心せい。ちゃんと疲労回復と体力増強の効果もある。まぁヤッてる途中で
インキュバスになる方が先になるかもしれんがの」
さらりとヤバイことを言ってのけるエルキリヒ。お手製と言うあたり効果の程は信頼できるが
いくらなんでも強力すぎやしないか？
「念のため１つ聞いておくが１瓶全部飲んだらどうなる？」
「まぁ・・・飲んだその日のうちにインキュバスになる程セックスせんと睾丸が破裂するか
性欲の暴走で発狂することは保障するぞい」
（うわぁ・・・こりゃ迂闊には使えない代物だな）
「ともかく、結婚したからにはちゃんとミザリーを幸せにしてやるんじゃぞ」
「ああ、わかっているさ。もう他に用は無いな？」
「そうじゃの・・・あと１つ聞きたいことがあるんじゃが・・・」
そういいながら怪しげな笑みを浮かべている。今までの経験からしてこの笑みを浮かべた
時は必ずよからぬことを企んでいる時にする顔だ。何を質問されるのか警戒しつつ返事をする。
「何だ？」
「結局昨日は全部で何回膣（なか）に出ししたんじゃ？」
「ぶへぇっ！！」
「いきなり吹き出すんじゃない。汚いじゃろうが」
「食事中にそんな質問をするな！ だいたい何でそんなことを聞くんだよ！」
「いやいや、上司として部下の生活状況を知るのは当然のことじゃろう。
まして夫婦の営みとなればなおさら把握せねばのう」
「そんな恥ずかしいこと話せるか！ どうせお前のことだ、
知ったら知ったでそれをネタにして俺を弄り倒すつもりだろう！？」
「流石はわらわが目をつけた男じゃ。よくわかっとるじゃないか」
「相変わらず腹だたしい奴だ・・・用が済んだらさっさと帰ってくれ」
「今夜もしっぽりねっとり頑張るんじゃぞ〜」
クスクス笑いながら転移魔法で姿を消したエルキリヒ。本当に食えない奴だ。
本当なら１回ぐらいどつき倒したいのだが、バフォメット相手に喧嘩を売って
勝てる自信は無い。
「いつかあいつの昼飯に下剤でも盛ってやる・・・」
ドラゴンの鱗より固く誓いつつ調合室に向かい、薬の調合を開始する。
麻酔玉などは煙玉にそれぞれの効果を持つ即効性の薬を混ぜるだけなので
それほど手間がかからないが、軍用のミストポーションとなると話は変わってくる。
補足しておくが、ミストポーションとは中身を霧吹きのように吹き付ける種類のポーションで、
今のところこの町の店でしか製造していない。
なぜなら俺がこの町に持ち込んだばかりの製薬方法でまだ大陸全体に普及していないからだ。
効果は普通のポーションよりやや効果が乏しく、外傷にしか使えない代わりに即効性に優れており、複数の相手に対して同時に使えるという特徴から非戦闘員でも仲間の治療が容易に行える便利さが売りだ。
軍用仕様の方は効果を高め、一度に複数の効果が発揮できるように調合した物だ。
例えば回復薬に火傷薬や痒み止めなどの効果を加えるのだが、
こっちの調合方法は公開していない。
調合する際回復薬に遅効性の毒の効果を加えることで使用した相手の暗殺を狙える
危険な代物を作り出せるので、調合方法が下手に出回ると危険だと考えているからだ。
「とはいっても流石に１人でこれだけの数を作るのは骨だな・・・
かと言って下手に弟子を取るわけにもいかねぇしなぁ」
色々と悩んでいるうちにも着々と作業は進み、気が付けばお昼になっている。
小腹が空いてきたので何か食べようかと考え始めた頃に階段を下りる足音が聞こえてきた。
ミザリーが降りてきたようだ。
「ふぁ〜あ・・・」
「おう、おはよう。よく眠れたか？」
「うん。久しぶりに気持ちよく眠れたわ」
「ああそうだ、後で薬の材料集めに協力してくれないか？」
「ええ、いいわよ」
「ところで、飯はどうする？ どこかに食べに行くか？」
「いや、今日は私にお昼ご飯を作らせて。翔は私の手料理を食べたことは無いでしょ？」
「あぁ、そういえば今まで食べたことが無いな。せっかくだから作ってくれ」
「ふふっ、楽しみにしていてね♪」
「それじゃあ出来るまでの間に仕事道具を片付けるとするか」
仕事道具を洗浄して片付け、こぼれてしまった薬の粉などを念入りに拭き取る。
火薬や麻酔薬などを使っているため、事故になったら大事だ。そうならないよう
部屋全体を掃除し終えたことを確認してから台所に向かうと、香ばしくてほんのり甘い匂いが
漂ってきた。何かを煮込んでいるようだ。
食卓には既にパスタと鶏肉のサラダが用意されてある。
「おっ、なんだかおいしそうな匂いだな。何を作ってるんだ？」
「それはできてからのお楽しみよ♪ ところでちょっと手伝ってくれない？」
「ん？ 何をすればいいんだ？」
俺が聞き返すと彼女は寝巻きを脱ぎ始めた。ポロッと豊満な双乳が零れ出る・・・
「っておい、下着はどうした？」
「おっぱいが張って痛いから取っちゃった。で、手伝って欲しいことなんだけど
おっぱいを搾ってくれない？」
顔を赤くしながら小声で頼み込むミザリー。その仕草が可愛らしすぎてこちらも顔が熱くなる。
「まぁ構わねぇけど・・・まだ母乳が止まらないのか？」
「うん・・・それに昨日よりももっと出るようになった気がするの」
よくみると昨日より更に大きくなっているような気がする。
おそらく昨日の薬の効果がまだ残っているのだろう。
「変だな・・・あれはホルスタウロス用に調合したものだからミザリーには
あまり効果が出ないはずなんだが、どうなってんだ？」
「あ〜・・・私のおばあちゃんがホルスタウロスだから、それが原因かも」
「そういうことだったのか。胸が張って辛いなら解毒剤を作ろうか？」
「翔の為なら我慢できるわ。翔はおっぱいが好きなんでしょ？」
「・・・何で分かったんだ？」
「だって私が翔を見ていないときによく私の胸を見てたじゃない」
「ばれていたのか・・・確かに俺はよく胸を見ていたけど、
それ以上にミザリーの綺麗な体に見とれていたんだ」
「褒めてくれてありがと♪ 体を鍛えてた甲斐があったわ。
それより早くおっぱいを搾ってくれない？ もう溢れてきちゃったわ」
彼女の乳首からは既におっぱいが溢れ始めている。
この様子だと相当溜まっているに違いない。
「ああわかった。それじゃあ搾るぞ」
そっと手を双乳に添え、おっぱいを揉んでほぐすように母乳を搾り出す。
手が双乳に沈み込むたびに母乳が間欠泉のように噴き出てくる。
用意していた壷にどんどん母乳が溜まり、仄かな甘い匂いが台所に漂う。
「ひゃんっ！」
「すまん、痛かったか？」
「うん、もうちょっとそっと搾ってくれる？」
「ああ」
握る力を緩め、そっと撫でる様に揉んで母乳を搾り出す。しばらく搾り続けていると母乳の出が緩やかになり、おっぱいが一回り小さくなった。壷を覗くと九分目ぐらいまで母乳が溜まっている。
これだけ溜まっていれば辛いのも無理は無い。
「大分楽になったか？」
「うん。やっとすっきりしたわ。料理も出来たようだしお昼にしましょ」
そう言ってミザリーは鍋の蓋を開けた。煮込んでいたのは鶏肉の煮物だった。
大皿に煮汁ごと肉を移して昼食の準備は完了。後は食べるだけだ。
「それじゃあ早速いただきま〜す」
「慌てなくても料理は逃げないわよ」
そうはいっても初めて食べる手料理なのだ。ついつい箸が早く進んでしまう。
パスタとサラダを頬張り、飲みこんでから彼女に素直に感想を言った。
「美味い。このパスタもサラダもとても美味いな。これならいくらでも食べられるな」
「ふふっ。気に入ってくれたようね」
「このサラダと煮物はなんという料理なんだい？」
「煮物の方はサムケダン、サラダのほうはバンバンジーよ。シンプルだけどさっぱりしてて美味しいでしょ？ 私も子供の頃からこれを食べてていまじゃすっかり好物になっちゃったのよ」
「こんなに美味いものがいつも食べられてたなんて羨ましいなぁ。
ところでそこのタレはサラダに使うのかい？」
「そうなんだけど、結構好みの差がはっきり出るみたいだから
口に合うかはわからないわよ？」
「まぁ折角作ったんだから食べてみるよ」
鶏肉と刻まれたキュウリをタレにつけ、口へと運ぶ。
ほんのり甘く、ピリッとした辛さが広がった。
「ん・・・中々いけるな」
「気に入ってくれてよかった。まだいっぱい作ってあるから遠慮しないで食べてね」
こんな雑談をしながら楽しい昼食の一時を過ごし、俺達はすっかり料理を平らげた。
「「ご馳走様でした」」
「あ〜美味かった。それにしてもミザリーがこんなに料理が上手だったなんて
知らなかったなぁ」
「まぁ、今まで寮暮らしだったから何でも自分でやらなくちゃいけなかったからね。
元々料理は好きだったからかな？ 色々と練習していたら自然と上手になっていたの」
「そうだったのか。よかったら今度その料理の作り方を教えてくれないか？」
「ええ、いいわよ。それじゃあお皿を洗っておくわね」
「おう、頼んだ」
ミザリーが食器を洗っている間に食後のお茶を入れておく。今日は玉露にするか。
早速戸棚から玉露の茶葉を取り出して二人分の茶を淹れる。彼女が洗い物を片付けた
頃合を見計らって声をかける。
「お疲れ様。お茶を入れておいたぞ」
「あら、ありがと」
熱すぎず冷ましすぎす丁度良い温度になった玉露はちょっぴり渋くて甘い。
そんなまったりとした味を楽しむ居心地のよい沈黙が続く──
（うっ？ 何だか体が熱い？）
──と思ったのだが突然体が熱くなり始めた。特に股間あたりが。
ミザリーも体が熱くなり始めたらしく、顔に汗が浮かんでいる。
「はぁ・・・はぁ・・・な、何だ？ いきなり体が熱くなってきたぞ？」
「私もよ・・・」
そういってミザリーは寝巻きを脱いだ。顕になったおっぱいを見ると、乳首が尖っている。
「何か変だな・・・ミザリー。料理に何を使った？」
「台所にあったものだけよ。鶏肉とかキュウリとか蜂蜜とか──」
「蜂蜜？ そんなもの買った覚えは無いぞ？」
「だけどそこにあるじゃない」
指差された方向を見ると調味料棚にエルキリヒが渡した媚薬があった。
「げっ！ 何であれがあんなところに！？」
「あれがどうかしたの？」
「実はな・・・」
俺は午前中のことをかいつまんで話した。話している内にも体はどんどん熱くなり、既に俺の息子は痛いくらいに自己主張をしている。
「えっ？ そうだったの？ あれ、蜂蜜かと思ってタレの隠し味に使っちゃったわ」
「本当か？ 量はどれくらい使ったんだ？」
「大さじ３杯くらいかな・・・」
「マジか・・・今日はもう店じまいだな・・・先に寝室に行っててくれ」
店の看板をclosedと裏返してから寝室に向かう。ベッドの上には裸になったミザリーと
びしょ濡れになった彼女の下着があった。彼女の陰部は一目で洪水となっているのが
見て取れる。薬の効果が本格的に効いてきたらしい。
「もう我慢できないよぉ・・・早くシてぇ・・・」
頬を火照らせつつ脚を広げ自慰を始める彼女の淫らな姿を見た瞬間俺の理性は
吹っ飛んだ。服を破るように脱ぎ捨て、そのまま彼女の下の口に肉棒を突っ込む。
お預けを食らっていた俺の逸物が彼女の中に納まった途端、焼けるような快感を
感じ、子種を子宮へと放っていた。
「ダメぇ！ イっちゃうっ、ふああぁぁぁっっ！！」
ミザリーも絶叫しながら思い切り息子を締め上げ、精子を搾り取る。
締め付ける力が強すぎて息子が無くなった様な感覚になる。
もっと気持ちよくなりたい。孕ませるほど中に出したい。
もう俺の思考はただ彼女と交わることしか考えていなかった。
「もっともっといっぱい中に出してぇ・・・」
「そんなに欲しいなら孕むまで出してやるよ！！」
「あぁん！ もっと激しくしてぇ！ おまんこが擦り切れるくらい激しくしてぇ！」
「そら、出してやるよ！ しっかり孕みな！」
「あああああああっ！！ 出されてるぅ！ 翔に種付けされてるぅ！」
ミザリーの腰を掴み、荒々しく肉棒で膣の中をかき回す。動くたびに互いに
イッて、強い快感を求めて更に激しく腰を動かす。獣が交わるが如く
俺達はセックスし続けた・・・
「ほほう、上手くいったようじゃの。調味料棚に媚薬を転送しておいた甲斐が
あったというものじゃ」
「いいんですか？ こんなことしても・・・」
時を同じくして一階ではエルキリヒとその部下が聞き耳を立てていた。
「いいんじゃよ。せっかく一週間も休暇を出したんじゃ。
心行くまで甘い時間を楽しませてやらんとな」
「でも、翔さんは仕事が残っているはずでは？ それに店を何日も休んでいたら
この店に来るお客さんが困りますよ？」
「それをどうにかするためにわらわとおぬしが今ここにいるんじゃ。
作りかけの薬はわらわが代わりに仕上げて届けておく。
おぬしは店番をするついでにお客にサバトへの勧誘を行え。
二人が飲んだ薬の効果が切れたらわらわに連絡をよこすのじゃぞ。よいな？」
「わかりました」
「さて、今のうちに監視魔法の更新をせんとな」
「一つ気になるのですが、何故こんな風にこそこそと翔さんの動きを探るのですか？
今まで翔さんが害をもたらしたことは無いじゃないですか」
「確かに、今まで奴が『奴自身の意思で』我々にもたらした技術は無害なんじゃ。
じゃが奴が隠し持っている技術の一部は我々の脅威となりうるからこうして
奴のことを見張っているんじゃよ」
「どういうことですか？」
「すまんがこれ以上は言えん。じゃがこれだけは信じてくれ。奴自身は無害じゃが
奴の持つ知識は我々にも人間達にも有益であり危険な物でもある。
魔王軍の幹部として奴を野放しにすることは出来ん。かといって奴との関係を悪化させたくは無い。故にこんな風にこそこそと奴を監視しているのじゃよ。」
「それでも、こんな小細工を弄さずとも魔法の更新ぐらいエルキリヒ様なら
簡単に出来るはずでは？」
「もちろん可能じゃ。奴が唯の凡人の場合じゃったらな・・・さて、仕事に移るぞ」
話を切り上げて作業にとりかかるエルキリヒ。
媚薬を渡し、調味料棚にこっそり置いておいたのも実は彼女が
仕組んだ計略だったのだが、二人はそんなことは露程も知らず
寝室で快楽を貪り続けているのだった。
10/09/16 05:03更新 / rynos
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