ユウねーさんが10年前のことについて、皆に話したがやはり皆そんなに気にしていなかった様子


ただ皆共通して口にしたことは


「「「「弟を取られた！」」」」


と、まぁ10年前のことよりこっちのほうで色々と騒動があったわけだ


そしてそんな騒動も過ぎて…


「ねーさん、朝やで…起きてや」


「んー…？まだ眠いわよぉ…」


ねーさんはどうやら朝に弱いらしい、シロ姉も朝弱いし…蛇みたいな魔物は全員そういう感じなのだろうか？


いや、ねーさんは確かドラゴン属だから種族的にどうなのだろうか？…蛇とドラゴンじゃまた違いそうなのだが


「休みやからってずっと寝てたらアカンよ、さぁさぁ起きた起きた」


「…眠りについたお姫様を目覚めさせるには、王子様の口づけが必要よぉ？」


「わかったわかった…ほら、んっ…」


「んんっ…ちゅっ」


ねーさんがおはようのキスを求めてきたのでご要望にお応えしよう


「起きたか？」


「えぇ、目が覚めたわよぉ♪」


「じゃあ俺朝ごはんの用意するから下に降りてきてな」


「はぁい」


下に降りて俺は朝ごはんの準備をする、今日は何にするかな


「たーっくん♪」


「…ねーさん、料理中は危ないからやめてや」


珍しく他の姉たちがいない休日だ、俺とねーさんは何処にも出掛けずに家でのんびりすることにした


というのもユウねーさんが


「まずは止まった10年の埋め合わせをしましょう♪」


と、デートとかより何よりも二人だけの時間を過ごしたいのだとか


「だってぇ…離れたくないのよ、せっかく二人きりなのにぃ」


「昼飯作る時にちょっと離れるだけやろ…」


「いやよぉ…片時も離れたくないの、ただでさえ家だと二人きりの時間が少ないんだからぁ」


とはいえ料理中に少し離れるだけなのだが、それもいけないらしい


料理を作っている最中、ユウねーさんが後ろからロールミーしてきた…包丁使ってるし危ないんだけどなぁ


「だから危ないっちゅうに、包丁持っとるんやから」


「包丁くらいじゃ龍の身体に傷はつけられないのよぉ、だから安心安心」


「そういう問題やないで…」


「ふふ…ちゅっ♪」


「くぁっ…ね、ねーさん…！」


「ちゅっ…ちゅぅ…♪」


首筋にキスまでしてきた、ここまでやられて俺がやられっぱなしだと思われるのも男として…


「こらこら、悪い姉にはこうや！」


料理の手を止め包丁を置く、そして巻きついてるユウねーさんを止めるために両ほっぺを両手で挟む。


｢ぅー…｣


( ＞3＜)←いまねーさんこんな感じの顔になっている…どんな顔してもかわいいとか卑怯だと思う


(このままちゅーしたろか…)


…かわいいなあ


「ちゅっ…」


「んぅ…！？｣


しまった、自然と唇に吸い込まれて…


｢あ…悪い、つい｣


だってかわいいんだもの、かわいいんだもの！


ええ仕方ないですとも！


…はい、やわらかかったです


「も、もぅ…たっくん、いきなり何するのよぉ」


｢キス口付け接吻ベーゼちゅー…どれでも好きな名称をどうぞ？｣


「そういうことじゃなくてぇ…恥ずかしいわ、いきなりちゅー…だなんて」


ユウねーさんはちゅーという名称がお好きな様子だ


「先に始めたのはねーさんやぞ、なんで恥ずかしがるんや」


「わ、私のは唇じゃないもの…」


「ならねーさんからも唇にしてくれればいいんやない？」


「そんな…そう言われると恥ずかしくて出来ないわよぉ」


「ほらほら、お願いお姉ちゃん」


「そ、そんなときだけ甘えてぇ…たっくん、もぉ仕方ないんだからぁ♪」


優しくねーさんがキスをしてくる、そしてねーさんの舌が口内に入ってきた


「くちゅ…れろ、じゅぅ…ちゅる…」


「んっ…ちぅ…じゅぷっ、んんっ…」


「ふふ、幸せぇ…♪」


「せやなぁ…ほら、もうさっさと終わらせるからねーさんは居間で寛いでて、な？」


キスの余韻に恍惚な表情を浮かべているねーさんの頭を撫でて居間に行くように促す


「はぁい、分かったわぁ…早く来てね♪」


「はいはい」


ユウねーさんが体から離れたので滞りなく料理が進む、すぐに料理が出来たので居間まで運ぶ


「ん〜…たっくんの料理はいつ食べても美味しいわぁ♪」


「はは、そりゃあ光栄やな」


「いつの間にか料理の腕も抜かされてるのねぇ…前は教えてあげる立場だったのにぃ」


元々俺の料理はねーさん仕込みだ、小さい頃に台所でよく教えてもらった…それから10年、研究施設では自炊が当たり前だったから大分磨かれている


「俺、ねーさんの料理もたまには食べてみたいなぁ」


「ふふ…今度作ってあげるわ♪…あら、たっくんったら…ペロっ♪」


「わっ」


「ふふ、頬にご飯粒付いてたわよ」


ねーさんが舌で俺についていたご飯粒を舐めとった


「な、舐め取るのはびっくりするで…」


「いいじゃないのぉ、今更照れる間柄じゃないわけだしねぇ」


「俺からいきなりキスすると照れるくせに」


寄り添い合って、ふたりで団欒をする…ただそれだけで幸せだ


「ご馳走様♪」


「あぁ、お粗末様…いやぁ食ったなぁ」


「たっくんって結構食べるわよねぇ」


「身長も無駄に大きいし、頭使うことが多かったからなぁ…その分多く食べるんやないかな」


「私はたっくんの身体は暖かいし巻きつきやすくていいと思うけどぉ」


そう言って俺にロールミーしてくるねーさん、俺も巻きつかれるのはいいけどね…いろいろ当たって気持ちいいし


「たっくん、お部屋まで抱っこしてぇ♪」


「仰せの通りに、お嬢様…なんてな」


「あらあら…たっくんって乙女心を掴むの上手いわよねぇ」


「せやろか？」


ロールミーされたままねーさんを寝室まで運んであげる、重い…なんて言ったら干涸びるまで搾り取られそうなので表情にも出さないようにポーカーフェイスをしている


「はい着いたで」


「たっくんも一緒におねんねしましょ」


「結局休みは寝ることになるよなぁ…はいはい、ご一緒しますよ」


布団に寝転ぶ二人、飯食ってすぐに寝ると太るとはよく聞くが実際はどうなのだろうか


そんなことねーさんには口が裂けても言えないが


「えへへ、たっくん大好きぃ♪」


「どないしたん、いきなり…俺もねーさんのこと大好きやで？」


「ふふ、言ってみただけよ」


なんだか最近ねーさんが甘えん坊になっている気がする、これはこれで可愛いしいいけどね


「ねーさんって結構甘えん坊さんやな」


「たっくんだって甘えん坊さんじゃないのぉ」


「お、俺は弟やから…姉に甘えるのは当然の権利では？」


「ふふ、そうね…じゃあ私にたっぷり甘えていいわよぉ？」


ねーさんがぎゅうっと抱きしめてくる、いろいろと柔らかいモノが押し付けられている


「…なぁねーさん」


「言わなくてもいいわ、分かってるから♪」


ねーさんが俺の身体に指を這わせてくる、どうやら俺の考えが見抜かれたらしい


「ふふ、えっちなんだからぁ」


「ねーさんがそんなにいやらしいモノ押し付けるからやで？」


「あらあら、それじゃあ責任を取らなくちゃね♪」


お互い抱き合うように、身体を弄り合う…俺はねーさんの、人間でいうとお尻あたりに手を伸ばした


「ぁん♪や、やだ…そんなところいきなりぃ♪」


「あれ？ねーさん、なんか鱗のところになんか変な手触りが…」


お尻あたりに規則正しく並んでいる鱗の場所に、何か違う手触りがする…この場所だけ鱗が逆になっているのか？


「ぁ、ダメよたっくん…そこはぁ♪」


「え？」


「はぁんっ♪」


ねーさんが身体を捩らせる、その勢いで強くその部分を擦ってしまった


「だ、ダメって言ったのにぃ…悪い子ねぇ♪」


「わっ…ね、ねーさん？」


抱き合っていたねーさんが突然俺の上に身体を預けて俺を押し倒したようなかたちになった、あの穏やかそうな雰囲気から一転して何か危ない雰囲気を纏っている


「ここはねぇ、逆鱗っていってねぇ…龍の弱点なのよぉ？」


「へ、へぇ〜…」


「ここを触られるとねぇ、龍はすごく気持ちよくなっちゃって…触られた雄を枯れるまで搾り取るそうよぉ♪」


そういえば聞いたことがある、龍の身体の鱗の中で一枚だけ逆に生えている鱗は逆鱗と言って決して触れてはいけない…と


「い、いやねーさん…別に俺はそんなつもりは」


「問答無用♪」


…


「ね、ねーさん…マジで、マジでもう…出ないから…」


「あらあら、まだ2回しか気を失ってないわよぉ？まだまだいけるんじゃなぁい？」


「ま、待って…せ、せめて休憩しよ？なっ？」


あれから数時間、搾りに搾り取られて2回気を失った…本当にもう何も出ないと思う


「ん〜…そうね、だいぶ搾り取ったしこれくらいで勘弁してあげようかしら」


「ま、マジで？や、やったぁ…！」


「もう不用意に逆鱗に触っちゃダメよぉ？私も歯止めが効かなくなっちゃうんだからぁ」


「あぁ、しかと胸に刻んだわ…もう触らんよ」


「まぁ搾り取られたいって言うのならいつでも大歓迎だけどねぇ♪」


「か、勘弁してください…もう足腰がガタガタなんです…」


「あらあら、ちょっとやり過ぎちゃったかしらね…よしよし頑張ったわねぇ♪」


よしよし、と頭を撫でてくれる…あぁ気持ちいいなぁ


「みんなが帰ってくるまでちょっと休みましょうか♪」


「うん…ちょっと休まないと、ヤバイわ…」


「ふふ、お姉ちゃんの中でゆっくり休みなさいね…」


暖かく包み込んでくれるねーさん、この感覚をずっと感じていたい


「ねーさん…あったかい」


「まぁまぁ…♪」


「…このまま、少しだけ寝てもええかな」


「えぇ、みんなが帰ってきたら起こしてあげる…それまでは眠りなさい…」


なんだかんだ言って、ねーさんは甘えてくるより甘えさせてくれるのが似合う


「〜…♪」


「…その歌、ねぇねぇのやつ？」


「昔エルちゃんがたっくんに歌ってたわよね、懐かしいわ…私もちょっと憧れてたのよね」


昔に聞き覚えのある歌、寝る前にエルねぇねぇが歌ってくれていた子守唄をねーさんが歌ってくれる


「セイレーンのように歌に力があるわけじゃないから、エルちゃんのようにはいかないけどねぇ」


「いや…凄い、落ち着く…」


「あらそう？ふふ、嬉しいわ♪」


確かにねぇねぇとは違うが、それでもねーさんの声というだけで落ち着くことができる


「…じゃあ、ちょっとだけ…寝るわ…」


「はい、お休みなさい…♪」


みんなが帰ってくるまでの少しの間だけだけど、永遠にも感じるほど幸せな休息…


こんな幸せがこの先の人生、ねーさんと一緒にずっと続いてくれればいいな

■作者メッセージ
ドーモ、ミドリマメです。
ユウねーさんルートはこれで終わりになります、いかがだったでしょうか？
可能な限りいちゃいちゃさせてみました、今回はかなり甘々だったはず…前回までが少々ながらシリアス？だったのでその分の補給ですね

ねーさんは大人でセクシーな感じに書いていましたが、途中から甘えてきたり色々と変わってしまいました。可愛いからいいとしましょう

さて次はシャクヤ姉さまか、ユウねーさんの番外編か…はたまた複数と結ばれた場合の番外編とかいろいろと考えていますがどうしましょうか