ラミア酒

 お父さんは今日もお酒を飲んでる。

 あたしが作ったおつまみを食べながらトクトクとコップにお酒を注いで一気にあおる。コップが空になると、ぷぅはあぁ〜、と息を吐き、机の上の一点を凝視する。しばらく見つめるとまたおつまみを幾つか口に放り込み、またお酒を注ぐ。夕方にあたしが帰ってきてからずっとこの動作を繰り返してる。
 あたしは、そんなお父さんの背中を見つめながら部屋の隅でとぐろを巻いている。ここがあたしの指定席。『ラミア』のあたしには少し狭いが丸まっている分にはちょうどいいスペースだ。と言うより、この部屋の惨状ではこのスペースが限界である。ちょっと尻尾を振れば空になった瓶に尻尾が当たり、転がっていった瓶が別の瓶に当たり、それがまた別の瓶へと繋がっていく。瓶以外にもおつまみが入っていた器がそこかしこに引っくり替えっている。空瓶、空の器、食べカスに埃。それを覆い隠すように汗を吸ってすごい臭いを立てているシャツやパンツが脱ぎ散らかされている。換気もしない部屋には饐えた臭いが満ち、あたしたち以外の人が吸えば倒れてしまうだろう。お父さんが寝ている間に幾らか片付けたけど全然足りない。
 机からカラカラと軽い音が鳴った。おつまみを全て食べてしまったんだろう。するとお父さんは器を後ろも見ないで放り投げた。床で跳ねた器は2回ほどバウンドするとコロコロとバランスよく縦になって転がり、あたしの前で倒れて止まった。
 ごちそうさまも言わない。前は言ってくれたのに。
 あたしは、その器を拾うと胸の前でぎゅっと抱きかかえ、するする台所に移動した。新しいおつまみを作るためだ。
 別に、作らなかったからと言って何か言われたり、されたりすることは無い。ただ、お酒の進みが見るからに悪くなり、寂しそうな溜息を付いたりするので見ていられなくて作るのだ。
 台所に着くと床下の保存庫を開ける。良いものは入っていない。ついでに量も少ない。前はこんなことはなかった。お父さんの作る野菜は八百屋さんでも評判で物々交換で貰ったお肉やお魚を綺麗に美味しさそのままに保存していた。お酒造りも上手なお父さんは造ったお酒を街まで売りに行き、帰ってくる頃には台車一杯の食料や服、たまにあたしやお母さんにきらきら光る宝石を持って帰って来たりもしていた。
 でも今ではそれも無くなった。台所の窓から見える畑には雑草が生い茂り、あそこが畑だったなんて知っている人にしか解らない。その隣にある小さな酒蔵は扉が半開きになっていた。あの扉が半開きのままになって久しい。恐らく、もう少しの酒瓶を残す程度しかないだろう。お父さんが全部飲んでしまった。

「はぁ。」

 と小さく息を漏らすと豆が入った袋を取り出した。やっぱりあんまり入っていなかったが、おつまみ分ぐらいにはなりそうだ。それをフライパンの上にぶちまけると窯に火を入れた。お父さんは豆があんまり好きじゃない。小さい頃に豆しか食べれなかった時期があって嫌ってほど食べたからだって聞いた。でも他にすぐ出せるものがなかったので豆を塩胡椒で炒めた物を作ることにした。塩も胡椒も少ない。明日、お給金が入るからそれで買ってこないと。
 湯気を立てる豆の炒め物を持って部屋に戻るとお父さんは机に突っ伏して寝ていた。右手にはコップを持ち、左手にはペンダントを持っていた。ペンダントの中には小さな絵が入っている。微笑んでるお母さんの絵。あたしは思わずぐっと奥歯を噛み締めた。お父さんはまだお母さんのことを思ってるんだ。こんなに近くにあたしがいるのに。
 あたしは、床に落ちている毛布を取るとお父さんの肩に掛けた。そして、ラミア用の大きめの丸椅子(椅子の上でとぐろを巻けるようになっている)を隣に引っ張て来て、その上でとぐろを巻き、お父さんに掛けた毛布の中に潜り込んで膝の上に上半身を預けた。何日もお風呂に入っていない男の人の匂い。股間の周りだから特に匂いがきつい。でもそれはむしろ好都合だった。お父さんの匂いだから。大好きなお父さんの匂いだから。




 あたしは夢を見た。目覚める前から夢だと解った。どうして夢の中なのに夢かと解ったのかって?そこに居るはずのない人が居たからだ。
 夢の中であたしはお父さんの背中を見ていた。いや、違う。正確にはお父さんの背中は見えていない。お父さんの背中は枝垂れ掛かるお母さんの背中と巻き付く尻尾で隠されていたから。二人はとても楽しそうにお酒を飲んでいる。お母さんの手にはお父さん自慢の酒瓶が握られ、ふらふらと楽しそうに揺らしている。

「お父さん!お母さん!」

 声を出したのに声が出ない。まるで自分の音だけが世界からすっぽり抜け落ちてしまったかのように叫んでも叫んでも二人とも気付く素振りも見せない。全然気付いてくれない二人に怒りと恐怖を覚えて最後の一絞りと今までで一番大きく叫んだ。やはり声は出なかったが、ようやく二人は何かに気付いたようだった。そして、二人が振り返ろうとした瞬間、光に包まれた。

「あっ…。」

 目を覚ますとうっすらといつもの散らかった部屋が目に入った。頬と腕に温かい体温を感じることからお父さんはまだ寝ているんだと解った。

「んっ…。」

 身を起こすと外から鳥達の声が聞こえる。端が外れ、窓枠に垂れ下がっているカーテンの隙間からは強い日差しが差し込んでいた。どうやらもう昼に近いようだ。

「いけない。八百屋さんに怒られちゃう。」

 あたしは、椅子から降りると着替えるために自分の部屋に戻ることにした。扉まで行ってお父さんに振り返る。毛布の上からでもわかるゆっくりとした寝息を立てるお父さん。この調子だと昼過ぎまで起きることはないだろう。あたしは机まで戻り、昨日作った炒め物を取るとそのまま台所まで急いだ。何か、温めたら食べられるものを作っておかないと。






 八百屋さんに着いた時には、いつもなら昼休みを取る時間帯になってしまった。あたしはこの八百屋さんで働いてる。八百屋さんの店長さんはお父さんの野菜を一番買ってくれてた人。村でも細かいことは気にしない豪快さとそれでいてほかの人を放っておけない優さを持つすごい人として評判だった。たまに、細かいことを気にしすぎない時もあるけど。
 お父さんがああなってから少しして、どうしてもご飯が足りなくてお金が欲しかったあたしを雇ってくれた恩人である。そんな恩人に貰った仕事をサボるなんて、あたしはいたたまれなくなった。

「店長さん、ごめんなさい!寝坊しちゃって、それで…。」

「なぁに、いいってことよ!!ミーンちゃんが大変なことはみんな知ってることだからな!ほら、今月のお給金。どうせ今日はそれを渡したらお休みをあげようと思ってたんだ。」

「ありがとうございます!店長さん!」<ペコリッ

「かぁ〜!!いい子だなぁ〜!!お母さんは本当にいい子に育てたよ。それなのに残念だったねぇ…。」

「…。」


 お母さんは2年前に死んだ。3人で街に出かけた時、あたしは、あまりにいろんなものがありすぎて、興味を惹かれるままにふらふらと大通りに出てしまったのだ。そして、そこに荷物を山積みにした大きな馬車が走り込んできたのだ。業者は長旅で居眠りをしており、暴れ出した馬に気が付かなかった。後ろから迫る馬車に気付かないあたしを目にしたお母さんは、あたしを突き飛ばした。振り向いたときにはお母さんは見えなかった。代わりに見えたのは横倒しになった馬車と山崩れのように崩れ落ちた荷物の山だけ。
 お父さんはその時からああなってしまった。


「あたし、大丈夫ですから!」<ニコッ

「あ、ああ。そうだよね。…すまん。嫌なこと思い出させちまったな。俺ぁ、どうもこういうのが苦手で…。」

「本当に大丈夫ですから!お父さんも待ってるはずだから帰ります。お給金有難うございました。明日また来ます。」

「ああ、気を付けて帰るんだよ。」

 あたしは店長さんの声を背中に受けて店を後にした。微かにだったが「ああ、本当に勿体ない。本当に…。」そんな声が聞こえた。何が勿体ないのだろうか?あたしには解らなかった。





「よいしょ、よいしょ。」

 干肉にお魚にお塩に胡椒にじゃがいもに。足りないものはみんな買えた。これでお父さんに豆以外のおつまみを作ってあげられる。今度こそ褒めてもらえるかな?あたしは少しウキウキした気分で帰り道を急いでいた。家に帰ったらお父さんがお腹を減らして待っているはず。お昼はろくなものを用意できなかったから。
 家に近づくと何やら声が聞こえた。男の人の声だがお父さんのではない。さらに近づくと玄関先に人影が二人分見えた。みすぼらしい格好はお父さんだろう。

「もう一人は誰?」

 きちっとした身だしなみをしており、白髪を後ろで束ねた初老の男の人はお父さんにすごい剣幕で怒鳴っていた。あたしは少し怖くなって気の陰に隠れながら玄関に近づいた。

「解ってるのか!?父親のお前がそんな調子でどうする!あの子はまだ10歳にも満たないんだぞ。」

「もう10歳になった。」

「〜〜ッ!!そういうことを言ってるんじゃない!!私はお前みたいな奴のところに娘を出した覚えはないぞ!!」

「そんなことは、俺が一番よく知って…っ!」

 お父さんは、木陰に隠れるあたしに気が付くと顔を伏せて急に黙ったまんまになった。それを訝しんだ初老のおじさんも振り向くとあたしに気付いた。二人は黙ったまま目線を逸らし合っていたが、お父さんの方から口を開いた。

「兎に角、好きにしてくれ。それがあの子のためだと俺も思う。」

「っ!!」

 そう言うとお父さんは、家へと入って行ってしまった。あたしも後を追おうとするとおじさんに止められた。

「おじさんは誰?」

 そう尋ねるとおじさんは優しく微笑んで答えてくれた。

「おじさんはね。ミーンのお母さんのお父さんなんだ。君のお父さんから頼まれてね。君を引き取りに来たんだ。」

「えっ?」

 おじさんの言ってることが解らなかった。お父さんがそんなこと言うはずがない。お父さんがあたしを引き取って欲しいなんて、そんなこと…。

「さぁ、おじさんと行こうね。温かい料理に綺麗なベッドもあるよ。」

 あたしは、おじさんの大きな手に引かれて、何も言えずに連れられていった。おじさんの手にあたしの小さい手が握られた時、買い物袋を落としてしまった。袋からぽろぽろとじゃがいもが転がりでる。それが今のあたしを見ているようで、とても悲しい気持ちになった。




 おじさんの家では温かく迎え入れられた。おばあちゃんはあたしやお母さんとそっくりな色の鱗をしていてとても綺麗だった。美味しい料理に大きなお風呂、そして、綺麗でふかふかのベッド。少し前まであったけど今では無くしてしまったものが全てそこにはあった。おじさんもおばあちゃんも優しかった。それでもあたしの胸の中は暖かくならなかった。あたしの心の中ではいつもお父さんの心配をしていた。

「お酒足りてるかな?お腹すいてないかな?毛布も被らずに寝ていないかな?」

 そんなことばかり考えてしまっていた。
 結局、あたしは、その日の夜におじさんの家を出た。置き手紙は書いたから朝になっても心配はしないはず。

 家に着くとリビングに灯りが灯っていた。お父さんがいる証拠だ。あたしは、玄関にそのままになっていた買い物袋を掴むとそのまま家に滑り込んだ。鍵もかけないで無用心だなぁ。
 リビングを見るとやっぱりお父さんが居た。しかし、どうやらお酒はあんまり進んでいなさそうだ。朝見た時よりも部屋に散らかる瓶の数が増えていない。やっぱりおつまみがいるんだ。あたしはそう思い立つと直に台所に滑り込み、買ってきたお魚を焼き始めた。
 焼き魚を手に部屋に入っても、お父さんは、あたしにまるで気付かない。今朝の夢を思い出してしまい、軽く不安な気持ちになったが、それを振り払ってあたしは、机の上に焼き魚がのったお皿を置いた。急に横から出されたおつまみにお父さんは、心底びっくりしたみたいだ。目を丸くして、何か言いたげに口をぱくぱくしている。久しぶりにお父さんに見てもらえたわけだが、いざ、まじまじと見つめられると何だか恥ずかしい気分になる。あたしは、恥ずかしさのあまりに下を向いてしまった。

「お前、どうして?おじいちゃんの家に行ったんじゃなかったのか?」

 お父さんが問いかけてくる。どうしてって言われても…。理由はいろいろある。あたしが居ないとお父さんにご飯作って上げる人が居ないし、部屋の汚れはどんどん増すばかりだし、お洗濯する人も居ないし、それから…。
 とにかく、いろいろである。しかし、それをそのまま言うのもなんだが気恥ずかしかった。黙って俯いているとお父さんは、再び机へと向き直り、ペンダントを弄りながらお酒をあおった。

「おじいちゃんの所へ帰るんだ。俺じゃあ無理なんだ。もう、もう…。」

 お父さん…。お父さんは、どうしてそうやってお母さんばかり見てるの?どうしてあたしを見てくれないの?どうしてそんなこと言うの?
 あたしは、肩を落として寂しそうに溜め息をつくお父さんの背中を見ながら必死に考えた。どうすればお父さんの寂しさを埋められるのか。どうすればあたしを見てくれるのか。その時、ふと夢のことを思い出した。お母さんは夢の中でどうしていただろうか。お父さんに枝垂れ掛かり、お酒の瓶を持っていた。あれは、お酒を注いでいたのではないだろうか?
 善は急げと自分の椅子をお父さんの椅子の後ろまで引き寄せるとお父さんの大きな背中に自分の上半身を預けた。そして、肩から机の上にあったお酒の瓶に手を伸ばして奪い取るとお父さんの持つコップにトクトクとお酒を注いだ。

「お、おおお…。」

 何だかよく解からないが、一応、喜んでくれてはいるみたいだ。そして…、どうしてその時、そんなことを言おうと思ったのか。あたしは、お父さんの耳元で心に湧き出てきた言葉を囁いた。あたしの囁き声は、自分でもびっくりするくらい甘く、綺麗な音を響かせ、そして、身体がかっと熱くなる位、エッチな声だった。

『愛してる。』

 たった一言だけの小さな囁き。なのにお父さんは、何かに弾かれる様に椅子から立ち上がり、すごい勢いであたしの方を向いた。あたしは、その勢いに振り落とされ、床に落ちて尻餅をついた。

「きゃっ!痛たた…。えっ?」

「ミーシャ…?ミーシャ。ミーシャ!!帰ってきた!寂しかったよ、ミーシャあああぁあぁああああ!!」

 お父さんは、お母さんの名前を呼びながらあたしに襲い掛かった。蛇体に馬乗りになり、両手は纏めて頭の上で押さえられた。元々、畑仕事や酒樽の運搬で鍛えていた身体だ。魔物とは言え、子供の力では抵抗できない。
 あたしを組み敷くと、お父さんは、あたしにキスをしてきた。

「んんん〜!?んちゅ、ちゅる、…ぷぅあっ!、おとぅ、んぶ!ちゅうぅ。」

「んぶぅ、じゅちゅぅぅ、んく、ああ、ミーシャぁぁ、ぐちゅ、ちゅるるぅ。」

 お父さんの口の中はとてもお酒臭かった。お酒の臭いがあたしの長い舌の敏感な部分にこびり付き、染込んで行く。染込んだ臭いは、頭まで矢のように駆け、槍のように突き刺さり、剣のように理性をズタズタにしていく。お酒を飲んだことは無いけど、酔うってこんな感じなんだろうな。
 消えていく理性の下からあたしの本性が滲み出てくる。それがあまりにも気持ちいい。あたしは、自分から舌を絡めてもっとよく臭いを味わうことにした。お父さんの舌の根元にあたしの舌を巻きつけ、二つに分かれた舌先でお父さんの舌先をぺろぺろと舐めた。お父さんは、嬉しそうに笑うともっと深く味わいたいと強く唇を押し付けてきた。さらに、あたしの舌より太くて厚い舌を口の中いっぱいに押し込んできて、舌の根元、上あごの裏、頬の裏、歯の一本一本まで舐りまわした。もちろん、あたしの舌を絡み付けたままでだ。小さな口いっぱいに大人の舌を押し込まれて犯されている。息苦しくて鼻から息を吸うとお酒臭さが鼻腔に張り付き、肺の中までお酒を流し込まれたみたいになる。もう、あたしは頭がクラクラで何をしてるのかされてるのか解からない。
 動きが悪くなったあたしの舌をさっきのお返しとばかりにお父さんは責め立てた。筒のように丸くした舌であたしの舌を包むとそこにたっぷりの唾液を流し込んだのだ。お父さんの臭いと味にお酒の臭いと味がミックスされたものがあたしの舌を蹂躙していく。臭いを感じる敏感な部分にミックス液が到達すると身体中が痺れた。あたしの舌は溶けてなくなり、お父さんと繋がったかのように感覚が薄れた。口を動かすのさえ億劫になるほどの熱さが頭を支配していた。

「ふぇああぁぁ…。おとーさん…。あたまぁ、しびれてぇ…。ふぇう、もうゆるひてぇ。」

 お父さんの責めが終わる頃には、あたしの身体はぐったりとして、抵抗する意思なんて欠片も残っていなかった。
 もう自分の意思で動くことは無いだろうあたしの腕を放すと、お父さんはあたしの服を捲り上げた。あたしにそれを止めることはできない。次に何をしてくれるのか期待で胸がいっぱいだからだ。

「相変わらず、小さくて可愛いおっぱいだな、ミーシャ。ミーンが生まれる時、ちゃんと乳が出るか心配だからって何度も俺に吸わせたよな。」

 私は思わず赤面した。可愛いって言われたこともあるが、お母さんの恥ずかしい過去を知ってしまったからだ。

「(お母さん、よくそんな恥ずかしいことを頼めたな///)」

 恥ずかしくってまともにお父さんの顔が見えないあたしを無視して、お父さんはおっぱいに吸い付いた。あたしの乳首の周りしか盛り上がっていないようなおっぱいをお父さんは強く吸い上げた。途端にあたしのおっぱいにはビィッとした刺激が走った。刺激は乳首を中心に右胸全体に広がり、おっぱいがとろけてしまいそうだ。
 お父さんはさらに吸い付く力を強める。見ると、あたしのおっぱいはお父さんの口に引っ張られて伸びていた。それを見るとますます刺激が強くなる。お父さんは、そこからさらに頭を上げようとするので、自然とおっぱいを突き出すように身体がえびぞりになる。だって、こうしないと口から離れた時にどうなるか解からないんだもの。
 限界まで反り上がった身体は、これ以上おっぱいを突き出せない。

「ダメだ…!離れる…!」

 そう覚悟した時、優しく背中に腕がまわされた。お父さんが支えてくれたのだ。やっぱり、優しいお父さんは消えてなかったんだ!

「えっ?」

 お父さんは、片腕であたしの身体をしっかり掴むと、今度は逆に口をおっぱいに押し付けて、もっと強く吸い上げた。

「ちゅうぅぅううううううう。」

「ういいぃぃぃいいいいいい♥」

 乳首が取れちゃいそうな快感♥ あたしの頭の中に何かが散っている。おっぱいがすごいことになってるはずなのに何故か下のほうが熱くなって来てる。腰の奥のほうから何かが込み上げてきておまんこから飛び出ちゃいそう。
 お父さんは口を離して一息入れる。その間もザラザラの舌が刺激を与え続けてる。あたしの乳首にとってそのザラザラは、その程度ですまない快感へと変換されている。ザラザラは乳首に当たるとチクチクと針のような、それでいて痛くない快感へと変換される。そのせいで込み上がって来ているものが一向に降りようとしない。

「敏感な乳首だ。流石にもう母乳は出ないが、それでも美味しかったよ。」

「はぁはぁ、へぇあぁ、おとーさぁ…んぅ、ぁあ、はぁへはぁ。あたし…、おかあさんじゃ…。」

「さぁ、次は左のおっぱいだ。ミーシャは左のおっぱいの方が敏感だったね。」

「!?」

 そう言うとお父さんは、あたしの左おっぱいに吸い付いた。

「ぢゅちゅうううううううううううううう。」

「ふいいいいぃぃいいいいいいいい♥♥」

 右のおっぱいよりゾクゾクが大きい!これはダメ、本当にダメ。あたしの頭の中ではさっきのバチバチがいたる所で起きていて、目の焦点を合わせられない。もう自分が何処を見ているのかさえ解からない。
 そして、何か大きなものが頭の中で膨らんでいく。我慢しても、我慢して
も、膨らみを抑えられない。

 来る、来る、来る、来た、きた、きた、きたきたきたキタキタキタああああああぁあぁぁぁあぁぁぁぁ♥

「ひ、ひう!ひううううううううああぁうあぅああああ♥♥♥」

 何かが弾けた瞬間、あたしの身体は2度3度大きく跳ねた。あまりにも大きくビクンッてなった為、お父さんは両腕で抱え込むように押さえなければならなくなった。強く抱かれても身体の痙攣は止まらない、止められない。だって、その時のあたしは自分が何をされてたのか、何を感じてたのか、何を思っていたのか、まったく覚えていないのだ。ただ、大きな流れにもみくちゃにされていたことしか覚えていなかった。

<プシィッ!

 痙攣が落ち着いてくると、今度はおまんこの方で何かが弾けた。気持ちいい脱力感。ああ、あたし、お漏らししちゃってる。

「だらしないな、ミーシャ。母親なのに子供みたいにお漏らしして。」

 本当にだらしない。もう10歳なのに、こんな、トイレでもないところで………………♥
 お父さんは、あたしの小さなおまんこからオシッコが流れ出ていくのをじっくりと見ている。恥ずかしい。大好きなお父さんにお漏らししているところを見られるなんて。でも、見られてると思うだけで開放感が増し、もっと長く出していたいと身体が勝手に反応してしまう。そう勝手にである///

 長い放尿が終わってもお父さんは、見つめ続けている。もう、恥ずかしさなんて無い。イクところも見られた、お漏らしするところも見られた、だいたい、親子の間に恥ずかしがることなんて無い。その時は、そう思った。でも、お父さんとお母さんは、その先を行っていた。

 お父さんは、ぐったりしたあたしの身体を支えつつ、床に転がっていた酒瓶を拾った。さっき、あたしがお父さんに注いで上げていたものだ。ほとんど溢してしまっていたが、まだ残っているようだ。すると、お父さんはとんでもないことを言い出した。

「なぁ、久しぶりに、アレ、やってもいいだろ?」

「はぁはぁ…?…はぁはぁ。」

「なんだよ。元はお前からやりだしたのに忘れちまったのかよ?」

「えっ…?なんの…こと?おとーさん?…目が怖いよ。」

「ラミア酒だよ。もう我慢できねぇよ。意地でも飲ませてもらうからな!」

 お父さんは、あたしの上から下りると、腰を持ち上げてあたしのオシッコと愛液(何で10歳で愛液なんて知っているのかはヒミツ♥)で濡れたおまんこを突き出させた。脱力したあたしの上半身と尻尾はだらんと床に垂れて、腰だけ中に浮かされた状態である。そして、お父さんはあたしのおまんこに指を押し込んできたのだ。

「ひぐぅ!」

 お父さんの指は太くゴツゴツしていたが、オシッコと愛液でぬるぬるになったおまんこは難なく受け入れた。太い指がおまんこをぐいぐいと左右に押し広げる度に背筋にゾクゾクとビリビリが混じった快感が走り、頭と尻尾で身体を持ち上げて弓なりになってしまう。ぴっちり閉じていた筈のあたしのおまんこは厭らしく開けかれ、中の壁が丸見えになっていた。きっと、うねうねとヒダが動き、お父さんの指を離さないようにしているんだろう。見なくても解かる。だって、そうやって指とヒダが擦れる度にあたしのおまんこは子宮を熱くさせているんだから。

「ひ!ひうっ♥やっ!くちゅくちゅ、くちゅくちゅ音がするよぉ♥は、恥ずかし、おとーさん恥ずかしっ!あひっ♥」

 しかし、お父さんは、それでも足りないとばかりにもっとおまんこを広げる。綺麗な縦スジまんこは、ビラビラのヒダを外まで引きずり出され、ついでにクリトリスまで剥けてしまった、雌のおまんこへと変貌した。

「(すご…い、お父さんの息を子宮で感じれるくらい広げられちゃってる。きっと…、元には戻らないだろうなぁ…。)」

 ぐちゃぐちゃに掻き回され、水の中に指を突っ込んだかのような音を部屋中に響かせ、うわ言のようにあうあうと喘ぐことしか出来なくなった、あたし。

「これぐらいほぐせばいいか…。」

 そう言うと、お父さんはおまんこから指を引き抜いた。抜いた指の匂いを嗅ぎ、味を確かめるように舐ぶる。いや、恥ずかしがることなんて無いって言ったけど、愛液の味を確かめられるなんてやっぱり恥ずかしいよ、お父さん。

「さぁ、注ぐぞ。」

 お父さんは拾ったお酒をあたしのおまんこに突き刺し、中身を注ぎ始めたのだ!
 冷たい何かがおまんこを満たしていく。流石に子宮までは入ってこないが、ほぐされたおまんこは直ぐにお酒で満杯になり、お酒を零し始めた。そして、満杯になったことを確認するとお父さんはかぶりつくようにおまんこに口を付けると一気に吸い出し始めたのだ。

「じゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅるじゅる。」

「あひ♪ひぁ、ひゃめぇ!すっひゃ、らめぇ♥ひんnりゃう!ひんりゃうよぉ!!ひぃ〜♥」

 ヤバイ♥コレヤバイ♥おまんこの中身全部吸い出される♥おまんこも子宮も溶けて吸い出されたみたいに快感しか残っていない♥腰から背骨まで吸い出されたみたいにガクガクして力が入らない♥

「じゅう〜〜〜〜〜〜〜〜ちゅう〜〜〜〜〜〜〜ちゅぽんっ♪」

「いきゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥」

 また、頭の中で何かが弾けた。これでイクのは何回目だろうか?2回目?3回目?イク度に意識が遠のいて行くから気持ちよかったってことしか覚えていられない。お父さんは、大満足のようで滅多に赤くならない顔が赤くなっていた。

「ぷっはぁ〜♪やっぱり、お前の汁が混じっているかと思うと最高だぜ!ああも我慢できねぇぞ!!」

 お父さんは、服を脱ぐとあたしを仰向けにしてその上に跨った。そして、バッキバキに大きくしたおちんぽ(なんで10歳でおちんぽなんて知っ(ry )をあたしに見せつけた。赤黒くて脈打つようにビクビクしてる。そして何より、臭いがすごい♥ 何日もお風呂入っていないおちんぽには白くべたつく何かがこびり付いていて、強烈な男の臭いを放っている。その臭いに反応して子宮がキュンキュン疼く。自分でも解る。子宮が降りてきて、早く犯して欲しいって言ってる。おまんこをガリガリ削って、子宮を押し上げて、こじ開けて、直接種付けして欲しがってる。沢山の精を直接注ぎ込まれてお酒のように子宮を精液漬けにして欲しい。もう、あたしの頭の中には何も残っていない。きっとどこかへ流れ出してしまったんだ。今は子宮で考えてる。あたしは、子宮が望むことをしてもらうだけ。

「お父さん…、そのぶっといのミーンの中に入れてぇ♥ミーンの中、パンパンにしてぇ、種付けして欲しいのぉ♥」

「ああ!久しぶりだぁ。ミーシャのお腹、ボコボコにしてやるからなぁ!!」

 お父さんは、おまんこにおちんぽを当てがうと身体を沈めるようにズブズブと突き入れた。まず、引きずり出されていたヒダがおちんぽに吸い付いた。ヒダが太いカリに巻き込まれるようにおまんこの中に押し込められる。限界まで入口が広げられ、ギチギチと音を立てているみたいだ。焼けるような熱さが強力な圧迫感と一緒におまんこの中を進んでくる。カリが中のヒダを削る度におまんこは溶けていき、快感だけが残っていく。そして、子宮口までたどり着く。でも、お父さんは押し込む力を緩めない。まだ全部入っていないのだ。降りてきた子宮が押し返されていく。しかし、子宮もどうしても子種が欲しいらしい。ぐいぐいと負けじと降りようとする。押し戻そうとする力と降りようとする力、どちらもあまりにも強いので子宮口をこじ開けるという中間点で落ち着いた。もちろん、あたしにとってはたまったものではない。カリがグポッと子宮口に入ってきた時なんか、気持ちよすぎてまたイッてしまい、子宮口でお父さんを責めてしまった///。

「くぅあ、いいぞ。ミーシャ、くっ!ドロドロで、なのに強く吸い付いて、はあぅ!」

「ひっ……♥ひっ……♥ひっ……♥ひっ……♥」

 イッちゃったあたしには、お父さんの声は届かない。唯一、考える力を残していた子宮さえ溶かされちゃったからだ。
 早く。早く射精して欲しい。精を注いで欲しい。種付けして欲しい。10歳で妊娠したい。卵産みたい。
 あたしはそんな言葉しか浮かんでこない雌へと落ちた。

「動くぞ…っ!締め付けがっ、くうう!すごいっ!射精ちまいそうだぁぁ!!」

 お父さんがあたしを圧潰す勢いで腰をぶつけてくる。腰を引かれると溶けたおまんこを掻き出すようにカリがヒダを引きずっていく。子宮口は、身体中に響くほどグポッグポッと音を立てているから、もう口としては役に立ってはいないだろう。精子が飲みたくてだらしなく口を開けているだけの精子袋だ。

<パン、ぐちゃ、パン、びちゃ、パン、ぐぷっ、パンッ!

「ひっ♥ひぐっ♪い、いあ、あひっ!ひ、ひあ♥いぐ、ひぐ、いきゅ♥!」

 お父さんは腰の動きを弱めないまま、あたしの口に吸い付いた。あたしが口から飛ばす汚い涎を美味しそうに頬や顎から舐めとると自分の唾液と混ぜてあたしの口の中へと返すのだ。

 また♥またお酒の臭い♥これダメ、ダメなの♥ただでさえあたまとけてるのに♥またあつくなっちゃう♥
 あっ♥イク、またイク///なんかいめかわかんない♥なんかいでもいい、なんかいでもイクぅ///
 イク、イクイクイク、イッてるのに♥イッちゃう、イキながら、イッちゃううううううぅぅぅ〜〜〜〜♥♥♥

「イクイクイクイク♥イッひゃうううううああぁぁぁあぁああぁあ〜〜〜♥♥♥」

「〜〜〜っ!!ぐああぁぁ!!や、やっぱり、イツてる時の締め付けが最高だァァァ!!」

 まだ?まだ?まだ?これ、以上は、子宮、壊れるっ♥はやく!はやく射精して!!
 しんじゃう///あたし、しんじゃう♥

「はぁはぁ、あああ!!射精すぞ!たっぷり!奥に!子宮に!」

 射精して! 射精して! 射精して! 射精して! 射精して! 射精して! 射精して!

「うぐううううううううあああああぁぁぁぁぁあああああぁ!!」

<びっりゅるるる!!びゅく♪びゅくっ!どぷっ♥びゅくく、どく、どぴゅ♪

「いぎっ♥いあっ!!あっ、あつ、あつ♥い♪ひぃっ♪いきゅ♥あぎ!!」

 子宮の壁を叩いてる。熱い精液が乱暴に、突き破るように子宮を白くしていく。きっと、卵を孕んだら、赤ちゃんは精液漬けになってるんだろうな。羨ましい。産まれる前から精液の味を知ってて、イキながら産まれてくるなんて。そうか、あたしもそうやって産まれてきたのかな…。
 ああ…、目の前がバチバチしてる。お父さんが上に乗っかってて、全身が暖い。ああ…、お母さん、お父さんってすごくいいんだね。


















「ん、んあ…。」

 まず見えたのは天井、次に感じたのは軽い頭痛。昨日は飲みすぎたのだろうか。所々、記憶がはっきりしない。確か、一人で進まない酒を飲んでいたら、親戚の家に出したはずの娘が帰ってきて、つまみを出してくれて、それから…。
 そこまで考えて、俺は自分を拘束するものに気付いた。幼い尻尾が力なく身体に巻き付けられ、左腕に細くて柔らかい腕が絡まっている。
 やはり、夢じゃなかったか。ミーンは帰って来ていた。あの老夫婦が孫娘をただで返すはずがない。もちろん、酷い目に合わす訳もない。おそらく、寂しくて逃げ出して来たのだろう。この娘はお父さん子だから。
 しかし、妙なことに気づいた。何故、俺もミーンも裸なんだ?
 俺ははっとしてミーンの秘部を確認した。ゴポッと音を立てて白濁した液が溢れ出している。そして、俺の股間にも同じ色のイカ臭い液がこびり付いていた。

「は、ハハ、とうとう、娘にまで手を出す、最低のクズになっちまったか、ハハ………。」

 ああ、糞。酒が欲しい。
 俺は、酒を探すためにミーンの拘束を優しく解き、ふらふらしながら酒蔵まで歩いた。


「最悪だ…。」

 ランプを手に酒蔵に着いた俺は、絶望した。酒が1本も無いのだ。樽を引っくり返し、瓶を放り投げていってもただの一滴も出てこない。最悪だ。『あれ』が無いと、俺は、俺はッ…!!

「『これ』を探してるの?お父さん。」

 振り返ると酒蔵の扉にミーンが這い寄っていた。手には瓶が握られている。月明かりとランプの灯りを反射して見えるラベルには蛇のマークが書かれている。間違いなくうちで造った酒だ。他のどこの酒でもない。うちの酒だ!!
 俺は、転がるように、若干、脚を縺れさせながらミーンに駆け寄り、その手から酒瓶を奪うとラッパ飲みした。しかし、何か味が変だ。不味いわけではない。むしろ美味いのだが、何処か若い味がする。最近は、と言うより、ミーシャが死んでからは酒造りから離れていた。若い酒なんてうちには無い筈だ。なのに…。
 不思議に思っているとミーンが可笑しそうに笑い出した。

「ふふ、あはは!びっくりしてるね、お父さん。それね、あたしの『皮』で造ったんだよ。」

「えっ?」

 我が家の酒は、街で評判の酒だった。それもその筈、酒の材料は『ミーシャの脱皮した皮』だからだ。ミーシャの魔力を極限まで凝縮した皮は、ラミアの性質そのものを宿し、皮を漬け込んだ酒にラミア独特の深く、執拗で、束縛的な愛を感じさせる味を持たせる効果を含んでいた。酒を飲んでいる間は、身体には何かが巻き付き、全てを包み込まれる感触を味わうことができ、耳元に甘い吐息まで感じてしまう。恋人がいる男に対しては、効果は薄いが、独り者にとってこれほど慰めになる酒は無く、街に卸せば飛ぶように売れた。その効果は俺自身が保証する。何故ならミーシャが居なくなった寂しさをこの効果で紛らわしていたからだ。

「美味しい?お父さん。お父さんの見よう見まねで造ったから自信無いんだけど…。」

 自身が無いなんて嘘だ。上目遣いで見てくる瞳にはギラギラとした魔力の光が見える。こちらが一つしか答えを持っていないことを知っていて聞いているのだ。流石に親子だ。それくらいは解る。
 そして、その光は思いの外、ミーシャに似ていた。

「ああ、美味しいよ。流石、俺の娘だ。」

「本当!?嬉しい♪あーあ、でも残念だなぁ〜。」

 ミーンはちっとも残念そうな素振りを見せないで、如何にも聞いて欲しそうにこちらを見ている。これもミーシャの業だ。俺に何か『お願い事』をする時はいつもこうやってわざとらしい素振りを見せる。本当にミーンは母親そっくりに育ったものだ。

「な、何が残念なんだ?ミーン?」

 俺は罠と知りつつ、聞く。こうしないと話が進まないのは明白だからだ。

「だって、その美味しいお酒、もうちょっとしか無いんだもの。見よう見まねだからね。ちょっとしか造らなかったの。」

 俺は、自分が青冷めていくのが解った。今、この娘はなんて言った?ちょっとしか造っていない、だと?
 ミーンの酒は確かにミーシャの酒と同じ効果があった。だが、まだ年が若いせいかその効果は薄い。これでは寂しさを埋めるために何本も必要になるだろう。

 なのに、ちょっとしか造っていないだと!?

「ふふふ、知ってるよ。お父さん、このお酒が無いと寂しさに押し潰されちゃうんでしょ?悲しみで心臓が止まっちゃうんでしょ?解るよ。あたしもお母さんが居なくなって寂しいもの。でも、あたしが居ればお酒が造れるでしょ?今は少ないけど、これからもっともっと造ってあげる。ねぇ、あたしが必要でしょ?」

 俺に拒否権なんてない。ミーンの言う通り、俺の身体はラミアの酒が無いと死んでしまうようになっていた。生きるためにはミーンが必要だ。しかし、俺はそれ以外のところに魅力を感じていた。
 ミーンの酒は確かに効果が薄いが、若々しいエネルギッシュさと、愛おしいほどの必死さが伝わってくる。感じる弱々しい抱擁を逆に抱きしめてやりたい、そんな中毒を感じる。生きるか死ぬかなんてどうでもいい。ただ、この娘の造る酒を飲み続けたい。俺はそう思うようになっていた。

「ああ、お前が必要だ。傍に居てくれ、ミーン。」

 今の素直な気持ちをそのまま言葉にして答えた。しかし、それがミーンのラミア特有の嗜虐心、独占欲に火を点けたのだろう。ミーンはそっぽを向き、次にとんでもないことを言い出した。

「でもダーメ。お父さん、あたしのこと追い出したでしょ。あたし、すっっっごく傷ついたんだから!!」

 返す言葉もない。確かに俺はミーンを追い出した。こんな飲んだくれの親父の世話を焼くよりも親戚の家で育だった方が幸せになれると考えたからだ。だが、理由はどうあれ、ミーンに与えた結果は同じだ。

「うっ…。そ、それは…だな。お前のためと思って…。」

「これはペナルティだね。タダでって訳にはいかないよ、お父さん。」

「ま、何をすればいいんだ?」

 ミーンは待っていましたと言わんばかりに勢い良く振り向いた。目のギラギラは最高潮に達し、まるでプレゼントを開ける直前の子供のようであり、その後ろからは子供には似つかわしくないドロドロの欲望がオーラとなって滲み出ていた。

「あたしのものになってよ!お父さん!」

 最初、言葉の意味が上手く理解できなかったが、ミーンが大事そうに抱える酒瓶を見て理解できた。この娘は、俺がミーシャに取り憑かれているのが気に食わなかったのだ。母親が死んだ事は悲しいが、同時に、やっと自分だけのものになったと思ったのに死んでまで独占しようとする母親が許せなかったのだ。きっと、この娘はずっと、あの部屋の角から睨みつけていたのだろう。俺の身体に絡みつく母親の亡霊を。

「ねぇ?ねぇ、お父さん?あたしのものになってくれたらいつでもお酒が飲めるよ?掃除に洗濯に、お酒のおつまみも作るよ?それに…。」

 ミーンは酒瓶を床に置くと自分のおまんこを指で広げて、見せつけるように腰を突き出した。白濁液が少し垂れている。

「ほぉらぁ///このロリまんこをいつでも使えるんだよ?いつでも、好きな時におちんぽぶち込んで、子宮(なか)に出していいんだよ?あたしのロリまんこもロリ子宮も気持ちよかったでしょ?これからはいつでも味わえるんだよ?あたしは平気だよ。すぐにでも孕ませて欲しいもの。そしたら沢山卵産んであげる。だから、ね?あたしのものになって?」

 顔を真っ赤にして淫らで下品な言葉を並べるミーン。恐らく、相当恥ずかしいはずだ。そこまで深く重い愛の告白を申し込まれたのはいつ以来か…。ああ、ミーシャに迫られた時以来だったな。
 俺に拒否権は無い。娘に告白されて拒否できる父親なんていないだろう。存在する訳が無い。俺は娘の巻き付くような愛に応えるため、ミーンを抱き寄せると優しく耳元で囁いてやった。

「いいよ。お父さんは今日からミーンのものだ。愛してる。愛してるよ、ミーン。」

「ほんと!?本当に?嬉しい♥嬉しいよ、お父さん♥あたしも♪あたしも愛してるよ♥誰よりも、お母さんよりも愛してあげる♥♥♥」

 あまりの嬉しさにミーンは泣き出し、俺の胸に涙で滝を作った。そして、ミーンが顔を離すとどちらともなくキスを交わした。
 口の中を舐り回す激しいキスでお互いに興奮し、愛液が染み出したおまんことギンギンに勃起したちんぽを擦り合わせた。

 空の月だけがこの近親相姦を見届けていた。




































〜同時刻、某墓所にて〜



 そこそこの歴史を有するこの墓所にはいろいろな墓標が立っている。木でできたもの、石でできたもの、名前があるもの無いもの、風化して何が書いてあったのか読めないもの。
 その中でもかなり真新しいが手入れがあまりされていない墓標が一つあった。墓標にはこう刻まれていた。

『最愛の妻にして、最良の母  ミーシャ、ここに眠る』

 夜も深い。こんな時間に墓場にくる奴はいない。なのにどこからともなく音が聞こえる。音はくぐもった音で、何かを掘り進めるような音に感じられた。
 やがて音はだんだんと大きくなり、ある異変が起こった。

 墓土が盛り上がったのだ!!

 墓土が盛り上がると今まで聞こえていた音が止んだ。まるで力を貯めるような一瞬の静寂。次の瞬間、盛り上がった墓土は吹き飛ばされ、一体の長い影が地面から躍り出た。

<ボッコオオォォ〜〜〜〜〜〜ン!!!

「ぷっはぁぁぁ〜〜〜〜!!苦しかった!!」

 影は大きく息をつくと肺に空気を満たすために思いっきり吸い込んだ。そして、また吐いた。

「たぁく、ここどこなのよ?目が覚めたら真っ暗だし、狭いし、ってやだここ墓場じゃない!どうしてこんなところに………なにこれ?」

 影はさっきまで自分が埋まっていた場所に立っていた墓標を手にとった。一文字一文字読むごとに肩をわなわなと震わせた。

「そっか。そう言うこと。馬車の下敷きになった私が死んだと思ったのね。ラミアみたいな種族は生命力が弱まると休眠して傷を癒すって知らなかったのね。そっか♪そっか♪」

 顔は笑っているが雰囲気は決して楽しいものではない。影は手にした墓標を両手で圧潰すし、まっぷたつにへし折った。そして、そのまま空へとぶん投げた。
笑顔のまま。

「で済ますと思うかああああぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!!!」

 笑顔は一変、鬼のような憤怒の顔になった。それでも可愛いと思ってしまうのは、彼女が魔物娘だからであろう。
 ミーシャは指をポキポキと鳴らしながら舌なめずりをした。

「あの二人、覚悟なさい♥ギッタギタに犯し抜いてやるんだから。身体中の体液が全部精液になるまで犯してやる。三日、いいえ一週間。それでも短い。一ヶ月は離さないんだからね!!」

 そう叫ぶとミーシャは最愛の家族の匂いを追ってものすごいスピードで這い出していった。


 その後、夫兼お父さんを巡る精液を精液で洗う熾烈な女の性戦が繰り広げられたが、それはまた別のお話。

                               fin


予告したロリラミアSS書き上がりました。
いやあ、いいね!ロリは素晴らしい。YESロリータ!NOタッチ!なんて言うけどあれは嘘だね。誰だってタッチ出来るならその先までヤりたいはずだ。
現状、それができないだけでね。
でもここは図鑑世界!人間の法や倫理なんて知ったことか!!
俺はロリータの素敵なワレメに突っ込ませt(ボコッ!ドカッ!バキッ!


すみません。取り乱しました(ボロッ…。
という訳で如何だったでしょうか?元ネタは言わずと知れたマムシ酒です。しかし、ラミアたんをそのままお酒にダイブさせるわけにはいかないのでアレンジを加えました。
連載休んで何書いてんだ、と皆様からの罵声が聞こえるようで辛い気持ちの中書き上げましたが、喜んでもらえると幸いです。
続きは予定していませんが要望が多ければ考えるかもしれません。
では、皆様、次の作品でお会いしましょう。
図鑑世界に幸あれ、クロス様に栄光あれ!!

12/07/13 02:03 特車2課

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