連載小説
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そのさん
〜〜〜あいまい人物紹介〜〜〜
・ウィルマリナ=レスカティエ最強の勇者だったが
主人公とちゅっちゅしたいよぉという思いをデルエラにつけこまれ魔物化した。

・ミミル=触手と衣服の区別がつかない魔女。

・サーシャ=宗旨替えや種族変えしようが
一向に変わらない安心感をウリにする、のほほんダークプリーストお姉さん。

・ロリーサ、ロリシャ=サーシャのおまけ。混乱を防ぐために
とりあえず仮名がつけられている。無論二人ともダークプリースト。
八重歯ロリがロリーサ、ペドがロリシャ。

・プリメーラ=遠距離攻撃もこなせるワーウルフという、状況に応じた
柔軟な戦法のできるキャラ。悪く言うとどっちつかず。

・メルセ=エキドナになったことでより主人公と密着できるかと思っていたら
他のヒロイン達から「乱交時にそれやられると邪魔」と言われ
巻きつくのを泣く泣く諦めている。そりゃそうだ。

・フランツィスカ=「慣れればこの見た目も愛らしいものだ」(主人公談)

・今宵=種族が稲荷のため伸びしろが異常にあるジパング娘。
「もうあいつ一人でいいんじゃないかな」と言われる日も近い。

・デルエラ=他の姉妹達がせっせと作っているリリムのイメージを
主人公との絡みで日々ぶち壊しにしている。賽の河原か。

・あなた=主人公。いまだ本名不明、仮名不要、異名あり。
サド心の赴くままついつい本当にショタ勇者を『喰って』しまい
もはや言い訳の聞かない状況にいる。逆転はあるのか?
〜〜〜〜〜〜


交渉はスムーズに進んでいった。

その話し合いの中で、どちらかというと
教団側のほうがこちらの罠や騙し討ちを警戒していたことがわかった。
捕まった同胞を見捨てても、その倍の捕虜がいるのだから
それら全員を魔物化させれば元が取れるどころか
元より増える、だから交渉に応じるか怪しい、というのがその根拠である。
実に冷酷な単純計算だ。
心理面の計算が全く勘定に入っていない。旧魔王時代ならともかく
今の魔物たちは敵味方を構わず命を大事にする。
そこのところをわかっていない。
――のでは、ない。
教団の上の連中は、あえてわかっていないフリをしているのだ。
でないと魔物の思想に共感する者が続出したり、教団が語る
『魔物は人間を喰らう恐るべき存在』というレッテルがはがれかねない。
そんな嘘の上塗りみたいなことをしてるから、真実に直面したとき
失望してたやすく堕落する勇者が後を絶たないのだが、だからといって
バカ正直に事実を伝えてもそれはそれでモチベーション失って
勇者をやめてしまいかねないので早い話が教団マジ手詰まり。

「…では、交換の日時は一週間後の今、場所はここでよろしいか?」
「その条件で上層部の承諾が得られるとは思うが、はっきりと決まるまで
多少は時間がかかる可能性がある。
お偉い方々は細かいことでもいちいち議論するのが好きなのでな」
上の意見がまとまらないため現場が停滞して
好機を逃がす、そういう経験を過去にしているのだろう。
老将の、深い皺を刻んだ顔に苛立ちが見えた。
「それより、引き渡しの方法だが…」
「…ちょっと失礼」
話をさえぎり、俺は手刀を振り下ろした。

ビシッ

「にゅぐっ!」

額にチョップをくらい、テーブルの下で膝立ちになって
俺の股間をまさぐっていたマリナがくしゃみを詰まらせたような
潰れた悲鳴をあげた。
「お前は何をしようとしている。
……いや、何をしようとしていたか見当はつくから、理由を教えてくれ」
「うーんとね………私も小腹が空いたから
ついおやつを……」
「自分の尻尾でもしゃぶってろ!
そんな官能小説のワンシーンみたいなプレイなんぞ
俺は望んでねーんだよ!あっち見てみろ!」
マリナがテーブルからひょこっと顔を出して、教団サイドの面々を
端から順に眺める。当然のごとく、顔見知りもそうでない者も、誰もが
眼球が飛び出そうなほど目を見開いて絶句していた。
「あらら、今にも倒れちゃいそうだね」
ああ、そうだな。
「けど、もうどうでもいいよ。人間なんて」
地面に散らばっている石ころを見るような、興味も関心もない視線を
マリナから向けられたのが最後の一押しになったのか、ついに何人か倒れた。
「なぜです、なぜ、貴女がそんなことを言うのですか!
レスカティエで最も主神に愛された勇者であり、人々の希望だった貴女が!!」
いいぞデコ眼鏡もっと言ってやれ。

「……好き好んでやっていたと思いますか?」

ゆらめく陽炎のように、マリナが顔をうつむいたまま、立ち上がった。
その声には暗いものがまじっている。
まずい、これ本気モードの前兆だ。もう迂闊に茶化せないぞ。

「私に相応しくないなんて、そんな勝手な理由で
我が家の使用人を勤めていた彼の両親を解雇して彼を私から引き離した
そんな人達のために、私が望んで勇者をやっていたと思いますか?」
ぶっちゃけ俺は助かったけどな。
『あのキノコ食べてみて』とか『そこから飛び降りてみて』とか
平然と言い放つ傲慢お嬢様の相手はしんどかったし。
(中でも一番ひどかったのは、庭に穴を掘らせてから
その穴を埋めさせるだけという『囚人と看守ごっこ』だった)
「兵士になった彼に再会しても昔のように語り合うことも許されず、
たまたま顔を合わせても、勇者としての仮面を被って
接しなければならなかった私の苦悩が、わかりますか?」
「あの、交渉を続けたいから、もうそのへんで」
長くなりそうだからそろそろ止めたい。
「いいから最後まで言わせて」
またワガママ始まった。
「人々のために剣を取り、教団のために血を流し、主神のために
戦い、高潔さをもって世界のために生きる……そんな殺伐とした人生を
私が望んでいたと思いますか?
そんな生き方のどこに幸せがあると思いますか?」
実際のところ『私の意見も取り入れてくれないなら勇者やめます』って言えば
どうにかなりそうだったんじゃないかと思うが、生真面目だから
ついつい溜め込んでしまったんだろうなー。
典型的な暴発しやすいタイプだ。
「………………」
一気に畳みかけられてデコ眼鏡が沈黙した。
同情したのか、その瞳は潤んでいる。
「ですが」
そこでマリナは一息ついて、晴れ晴れとした顔で俺のほうを
見つめてから、話を続けた。
「今の私は、生まれ変わった私は、本来の私は、もう彼のことしか
頭にありません。彼だけいればいい。主神も教団も平和も取るに足らない。
場所や時間など構わず、ただ彼と、お互いを貪り合っていたい。
彼とずっと交わっていたい。それだけです」
「少しは構ってほしいんだが」
「イヤ」
にこやかに拒否すんな。
「おいおい、何を言ってんだよ全く…」
呆れながら教官が話に入ってきた。
「独り占めは駄目だろ。アタシもまぜろって。
まずアタシがサオに舌を巻きつけるから、お前は先っぽを吸って…」
露出奉仕の件を蒸し返しやがった。
「具体的に生々しいことを言わないでくれませんか。
……なあ、サーシャ姉も二人になんか言ってやってくれよ」
「立場的には応援か参戦しかできませんよ?」
「ごめん黙ってて」
普段は助けてくれるのにエロ関係だとマイナス要素にしかならないとか
これだから堕落神の信徒は困る。
「ずるい〜〜。ミミルも混ざりたいの〜〜〜」
ジョーカーまで食いついてきた。

もう知らん。
「えーと、引き渡しについてですが…」
「話を勝手に戻さないで。
だいたい、あなたが王子の弟さんを『食べた』のが悪いんじゃない。
目の前であんなもの見せられたら、子宮が疼いちゃうわよ」
子宮って。もっとオブラートに包め。
「…わかったわかった、やればいいんだろ」
「そうよ」
ゆっくりと舌なめずりしたマリナが欲情に潤む瞳で
俺の股間を凝視したのを見て、男性の兵士や騎士達が思わず唾を飲んだ。
「ただし条件がある。
あの槍使いのお嬢様と一騎打ちをやって、勝ったらだ」
「わたくしが!?」
対戦相手として指名され、炎の女勇者が裏返った声をあげた。
「このままマリナに続行させてもいいなら辞退してくれ」
「し、仕方ありませんわね。この勝負、受けますわ」
単純だな。


ということで熊さんを審判役に、闘いの火蓋が切って落とされた。
ルールは、魔力と飛び道具の使用禁止、それだけ。

ガキィン!キンッ!グァキイイイイイィィンッ!!

「はっ、ふっ、はあああああああ!!」
「ふんっ、くっ、てやあああああっ!!」

強固な刃と刃が打ち合わされる音を鳴らし、美しさと可愛らしさをそなえた
乙女二人が必死に戦っている。
その目的が「ちんこしゃぶりたい」「ちんこしゃぶらせたくない」という
情けなさすぎる理由なのは笑うに笑えないが。
で、俺はと言うと勝負そっちのけで
停滞していた人質交換の打ち合わせを再開している。
なんとしても決着より先にこちらを終わらせねばならん。
あのお嬢様は、長期戦に持ち込んで敵が疲れたりスキができるのを待つ
防御重視の戦法を取る癖があるから、いい時間稼ぎになってくれるだろう。
勝ってもらう必要などはない。

「あれからさらに上達したようですね。
…それでも、まだまだ私には及びませんが…………っ!!」
マリナが、対処するのが至難な、剣による近距離での突きを
お嬢様の肩口めがけ疾風のように放った。
斬りつけるという『線』の動きではなく刺すという『点』の動きは
上級者にやられると防ぐのはまず無理だ。
「なんのぉっ!」
女勇者は背後に飛びさがって、淫魔勇者の突いてくるタイミングを
うまくずらし、槍で横に弾くように肩口への一撃をいなした。
どうやら槍の使い方だけではなく、他の武器への対抗策についても
十分に修行を積んでいるようだ。でなければ今のはかわせない。
「今のをかわすとなると、本気でやらざるを得ませんね。
あなたとの勝負はなかなか楽しいですけれど、そろそろ
終わりにしましょうか」
「冗談はよしてくださらない?
わたくしはこの程度で終わりにするつもりは……!?」
彼女の表情が凍りついた。
さっきまでとは段違いのスピードでマリナが間合いを詰めて
本気の一撃を繰り出してきたために。
「…防げないこともありませんわよ!」
「でしょうね」

何かを断ち切る小気味いい快音が鳴った。

魔剣の刃が、真紅の槍を中ほどから二等分にしたのだ。

「…あなたは何も考えずに防御していたようですが
私はずっとその部分を重点的に攻めていました。
遅めに動いていた私のスピードにあなたの目が慣れてきた頃合いを
見計らい、急に速度を上げることで、まともに対応できず
おざなりな防御をするしか選択肢がなくなったあなたの槍を
一太刀で両断できるようにね」
二つになった槍を一つずつ手に持っているお嬢様の首筋に
マリナは刃を当てた。
「最初からわたくしは、あなたの掌の上で踊っていたということ?」
敗北を受け入れたらしく、お嬢様の両腕が力なく下がり、握っていた槍の残骸が
その手から落ちると地面にぶつかって重い音を立てた。
「いいえ、本当は即座に勝負を決めるつもりでした。
ですがあなたが思っていたよりも成長していたので、やむなく諦めて
戦法を武器破壊に切り替えることにしたのです。
だから、自分を卑下することはありませんよ」
まったく感情のこもっていない慰めの言葉をかけると、勝利者である彼女は
俺のほうを向いて、淫猥に微笑んだ。
「条件はクリアしたことだし、それじゃ、お楽しみを始めよっか…」
もう先延ばしや中止にはできそうにないな。
やったらきっと大爆発する。


「んぷ、んちゅ、れろっ。ちゅ、ちゅっ。
んっぷぅ……あは、外でするっていうのも新鮮でいいね。んちゅるるっ」
「よくない」
「え、気持ちよくないの?
その割には、ここはこんなにおっきくしてるけど……れろれろれろぉっ…」
「そういう意味じゃない。恥ずかしいんだよ」
「だからこうして、あなたが魔力塊でベールを作って……じゅぷっ、
周りの目から……れろれろれろっ、隠してるんでしょ…ちゅううううっ………
…本当は、彼らにもたっぷり…んっぷ、見せつけて、れろれろっ…
あげたかったんだけどなーー。んちゅっ、私がお口であなたの
素敵なおちんぽに、んちゅ、ちゅうぅ、ご奉仕してる、んぽっ、ところ…」
「卑猥な発言やめろ。確かに見えはしないが、防音じゃないから
この会話や音は聞こえてるんだぞ」

苦肉の策である。

「……様が、あの可憐なウィルマリナ様が、そんな汚らわしいことを…!」
「やめて、もうやめて!」「そうだ、これは幻聴だ、そうに違いない」
あいつらなんで耳をふさがないの?
「うふふ、ちゃんと聞いてないと駄目ですよ。
でないと私のフェラチオしてるところ、見せちゃいますからね…
私が、愛する旦那様のおちんぽにむしゃぶりついてる姿を、余すところなく
晒してしまいますよ……?」
なんという残酷な命令をするんだこいつは。
「おねえちゃんったら極悪だね〜〜〜〜」
今頃わかったの?
「じゃあ、続けますね。れろんっれろれろっ、じゅぼじゅぼっ。
…あは、ビクビクしてきた。透明なお汁が溢れてきたよ。
あなたって、こうされるのが好きだもんね………ちゅううううっ。
ちゅぶっ、ちゅうっ、ちゅるるるっ。んふっ、おいしいぃ…」
舌先で鈴口をチロチロといじられ、柔らかな唇で先走り液を吸われると
どうにも我慢がきかなくなってくる。
「せ、先端ばかり攻撃するのやめてくれ。やばい」
「ふーん、限界が近いんだ。
私のお口マンコに生臭い精液をドピュドピュ出したいんだぁ…?」
「うぐううっ、聞くに耐えんっ!」「もう嫌あああぁ!」
あっちは阿鼻叫喚だな。
「そろそろ出そうだ」
もう我慢しないで流れに任せてちゃっちゃと出そう。長引いても意味ない。
「いっぱい出してね……んぶっ、んっぶぶぶっ!
じゅるるるるりゅっ、ごぶっ、んっぐ、んじゅうううう〜〜〜〜〜!!」
唇をすぼめ、タコのような顔をして、マリナが俺のペニスを
根元までくわえ込み、頭を前後に振ってザーメン噴射を誘ってくる。
可愛い幼なじみのそんないやらしい口奉仕に、視覚からも
欲情を刺激され、俺はとうとう限界が――
「えいっ」
――きた瞬間、マリナが風の魔法を使って漆黒のベールを
思いっきりめくりあげた。

ドピュ、ピュルルッ、ブビュッビュルルルルルルッ!!

『――――――――――――ッッッ!!!??』

「んきゃっ、出たあっ!
ビクビクしてるおちんぽから、こってりミルクがこんなにぃ……!
ああ、好きっ、ぶっかけられるの大好きいいっ!」
かつて自分を敬い、憧れ、慕っていた者達の目の前で
マリナが口を開けて舌と唾液を垂らし、吹き出る白濁液を顔で受け止めた。
「うは、相変わらずの量と勢いだな。流石はアタシらの夫だぜ」
教官が頬を赤くしながら俺の射精を褒める。
「お、おまえ、謀ったな!?」
…………なんということだ。まんまとしてやられた。
「あはは、お顔がドロドロにされちゃった」
マリナは嬉しそうにそう言うと、俺に汚されまくった顔を
教団の連中に見せながら、精液を指でぬぐっては口へと運んでいく。
その口元から一筋の白い線が、ほとんど露出してる
たわわに実った乳房へと流れ落ちていった。
思わず股間を押さえ蠢いてる男が何人もいるが、世界の希望とまで言われた
聖乙女がこんなことしてるの見たら、女っ気のない生活してる奴らは
たまらんよな。そりゃつい暴発しても責められまい。
「んっ、もったいない……ちゅるっ。
せっかくご主人様に出してもらった精液なんだし、全部食べないと」
マリナは、猫が顔を洗うような仕草で、次から次へと
手や指で集めた精液を舐めては、唾と共に胃袋へと収めていった。
「ああっ、どうしようもなく美味しいっ。
頭の中がクラクラきちゃうくらい、んちゅ、病み付きになるのおっ。
ご、ご主人様ぁ……まだ、そっちにも残って、ちゅぷっ、ますよね…?」

お掃除フェラに突入した。やると思った。


「……んくっ、はい、綺麗になりました」
最後に下からすくい上げるように舐め、マリナが奉仕を終えた。
「もうなんだか疲れた。交渉も終わったことだし帰ろう」
嗚呼、間違いなく俺の評判さらにガタ落ちするだろうな……


――後日。
無事に人質交換が行われて解放された連中の話によると、
レスカティエの残党が身を寄せている、ある反魔物国家で

「交渉時に、レスカティエの至宝とまで謳われた勇者ウィルマリナが
見る影もないほど淫らに堕とされた姿で、堕とした張本人である
『勇者喰い』の奴隷として現れた。
しかも『勇者喰い』は、あろうことか、交渉の際にこちらに見せつけるように
ウィルマリナに己の男性器へ口で奉仕させていた」

って噂がじわじわ広がってるんだってさ。予想的中。
12/02/16 16:17更新 / だれか
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■作者メッセージ
なんとか一件落着ですね。よかったよかった。

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