読切小説
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となりの部屋の・・・
きっかけは……本当に小さなことだった。

今から三ヶ月ほど前、俺こと笹原 茂成(ささはら しげなり)は最高にうまく人生を謳歌していた。
謳歌していた…といったが、それほど立派な生活を送っていたわけではない

社会人になって5年、社会のつらさなども味わいつつ、それなりにいい仕事ももらえるようになったサラリーマンの俺は、今日も取引先の交渉を成功させ、いい気分で家に帰っていた。

その帰りのことだった…
いつもどおりの見慣れた…さびれた駅のホームでそれは起こったんだ
目の前にいた、ものすごく髪の毛の長い女性が髪を通行人に踏まれ、バランスを崩したんだ
そして、バランスを崩した彼女は電車が来ているホームにバランスを崩したんだよ!!


その時の俺は、とっさの判断で立ち上がり…気が付くと、彼女を助けようと手を伸ばしていたんだ
この時……彼女は運良く助かり、俺は周りの人の喝采を浴びながら、颯爽と帰路についたのを今でも覚えている


俺「今日は、いつにもまして冴えてるな俺っ!!こりゃあ、いいことがある気がするぞ……ん…?うわっ!?なんだこの髪の毛!?」

俺が家に帰ると、自分の持っていたカバンになにか長いものが挟まっているのに気がついたんだ…
それは、ものすごく長い髪の毛の束だったんだ

俺「……さっきのあの人を助けた時にでも、抜けちゃったのか?しかし……本当に長い髪の女性だったな…表情も髪に隠れてまったくわからなかったし…夜にであったら、幽霊と勘違いしてしまうかもしれないLVだぞ…?」


それから、俺はいつもと同じように布団の中に入り、寝たのだった


  〜その日の晩〜

カタッ……カタッ……カリ……カリ…


ん…?なんだ…この音は?
俺はアパートの自室の玄関の方から、変な物音が聞こえてくるのが聞こえ目を覚ましたんだ
時刻は夜の三時…普通なら、そろそろ新聞配達があたりを回る時間だが…
この音は、今まで聞いたことのないものだった


俺「……気になるな…」

俺はのっそりと体を布団から出し、玄関の覗き口から、外の様子を伺おうとした…その時だった!!

その覗き口から、誰かが部屋の中を覗いていたのが見えたんだよ!!
そして、その謎の人物と目があってしまったんだよ!!
その目を見て、俺が感じ取った感情は…恐怖だった
思えば、この時にこの人物を不審者だと思わず、立ち向かわなければ今の自分のような怖い状況に陥らなかったのかもしれない…
この時……恐怖に身を任せ、布団に戻りこれは全て夢だと言い聞かせたなら…自分の運命は大きく変わっていたのかもしれない


俺「……ふ、不審者!?くそっ…なんだってんだ!?」

俺はキーチェーンをかけながら、部屋の鍵を開ける……
すると、扉の前にいたのはあの帰りに俺が助けたあの女性だったんだ
こんな真夜中に…女性がなんのようだってんだ?


女性「………あの…となりの部屋に住んでいる、桜っていいます…昨日は助けて頂き、本当にありがとうございました…本当は昨日お礼に行こうと思っていたのですが、いくらインターホンを押しても返事もなく……」

俺「えっ!?あぁー…そういやぁ、直してないんだったな…って、もしかして昨日からずっとここにいたんですか!?」

桜「……………」

俺「と、とにかく……立ち話もなんですので、どうぞ…」



まさか…助けた女性が隣に住んでる人なんて…こんな偶然があるんだな…
……ん?隣は空き部屋だったはずだけど……俺が知らないあいだに人が住んでいたのかな?とにかく…今時、こんな律儀な女性も珍しい…
正直、一日越してでも待つなんて、やりすぎなんじゃないかって思ったりもするし、少しひいてしまったが…
扉を開けて彼女を見ると、別に扉越しに感じた感情は湧き上がってこなかったんだ
表情がわからないから、その感情が起こらないだけ……なんて、考えられないだろ?


俺「……え、えっと…お茶とコーヒーとどっちがいいですか?」

桜「あっ……お、お茶で……」

俺「そんなに、男の部屋が珍しいですか?そんなにキョロキョロしても、めぼしいものなんてないですよ?」


俺はそう軽く冗談も交えつつ、桜さんにお茶を入れて出したんだ
彼女はせわしなく周りをキョロキョロと見回しているけど…そんなに男の部屋が珍しいんだろうか?

桜「……なんだか、こんな夜中に男女ふたりきりなんて……変な感じですね」

俺「そうですか?あぁー……まぁ、確かに夜中の三時は普通の時間ではないですからね……しかし、今回は本当に大事に至らなくて良かったですよ」

桜「えぇっ……本当に、感謝しています。神様が、導いてくれたのかもしれませんね…本当に…ふふっ…」

俺「えっ……?あっ…そうですね…」


……なんだ?さっき…一瞬だけ桜さんの雰囲気になにか変なのが混じったような気が……気のせいか?
うーん………気のせいとは思うけども…嫌な予感がするなぁ…
よし、早々に話を終わらせて桜さんにはおかえりいただくとしよう!!


桜「……でも、今日は時間も遅いですし…私はおいとまさせていただきますね?それで……この人形なのですが、助けていただいたお礼に部屋に飾ってください、幸運を運んでくれるみたいですので…ふふっ」

俺「えっ……あっ、はい……この日本人形、髪がサラサラしていて触っていて気持ちいいですね、ありがとうございます」

桜「ありがとうございます、では……これで………ふふっ」


そういうと、桜さんは日本人形を置いてそそくさと帰っていったんだ
……この人形、なんか可愛いな…枕元にでもおいておこう……
ふあぁ……眠い………あと三時間だけど、軽く寝るかな…




そして、次の日…


俺「……むぐぅっ、そろそろ仕事の時間だよな……ってえぇっ!?」

俺は、枕元にある時計を手でつかんで時間を確認し、思わず目を疑った
いつも起きている時間よりも…30分も遅いからだ
たかが30分と思うかもしれないが、サラリーマンの30分を馬鹿にしてはいけない
その30分が足りなくて、電車に遅れでもすればその日の遅刻は確実なんだから、俺の焦りはそれはもう尋常じゃなかった

俺「飯は……食ってる時間なんてねぇな…もう家を出ねぇと間に合わなくなっちまう……!!」

俺は、朝飯も食べずに会社の道具をそそくさとまとめると、家のゴミをもって慌てて出勤したんだ……
家をでてすぐのゴミ捨て場のところで、俺はまた桜さんにあった
桜さんも、この時間にゴミを捨てていたのか?

俺「おはようございます!!俺、少し急いでるので…これで!!」

桜「…………(ニタリ……)えぇ、お仕事頑張ってください……」




そして、ゴミを捨てて桜さんとわかれた俺は、いつもの時間の電車に乗る…
なんとか、間に合ったか……これで、まず遅刻はねぇな…


それから、いつもどおり仕事をこなして昼……
ちょうど俺のお腹の虫もお腹がすいたと訴え初めていた…が!!
今日は朝慌てていて、あろう事か家にあったストックの昼飯のカップ麺を持ってくるのを忘れていたんだ

いつもなら、食堂で済ませることもできるが……今日は昼からの予定も山のようにあって、悠長に昼飯をのんびりと食べている時間はない…

俺は、仕方なく昼飯も抜くという苦渋の選択をした時だった…

同僚「おい、笹原…お前、昼飯家に忘れたんだろ?」

俺「ど、どうしてそれを…?」

同僚「どうしてって……これ、お前の昼飯だからって、お前の奥さんが受付に渡してたらしいんだよ。まったく、いつもカップ麺食ってる姿を見るから、独り身と思っていたのに、まさか既婚者なんてなぁ……ちくしょう!!羨ましいぜ!!」


そういいながら、目の前の同僚は俺に弁当箱を差し出してきたんだ
………えっ?奥さん…?俺は独り身なんだが……
とりあえず、受け取ってみるが……なんだろう?これ……かなり怖いんだけど

とりあえず、弁当箱を縦に振ってみる……うん、変な音はしない…か…
漫画とかである、弁当が実は爆弾……とかってのはなさそうだな…

俺はそう思って、弁当箱を自分の席で開けてみる……
……おっ!?か、かずのこが入っている……だと!?
俺の好みを……どうしてこの弁当箱を届けた人は知っているのか……
いや、多分偶然なんだろうが……


ぐりゅりゅりゅりゅ……

俺「うぅっ……こ、こんなうまそうなモノを前に、我慢しろなんて拷問だよな……えぇい!!毒を食らわば皿までだ!!俺は食べるぞ!!」

そして、その弁当を食べた俺は、そこそこの美味しさにびっくりしたんだ
………ただ、妙に弁当のおかずがヌメヌメしてた気がする点を除けば、文句はないね
よぉし……昼飯も食べたし…午後から頑張るぞぉっ!!



そして、午後三時の時だった……一時的に本社の方に戻った俺は、次の取引先への資料をまとめていたんだが…その時に受付が俺を呼ぶアナウンスが流れたんだよ


受付「社員の笹原さん、社員の笹原さん…お客様がお見えです、ロビーまでお越し下さい」


俺「……客?珍しいな……もしかして、取引先でなにかポカったのか…?」



そう思いながらロビーに向かうと……そこには意外な客人が立っていた…
なんだか、今日はやけによく出会う桜さんがそこにたっていたんだ


俺「さ、桜さんっ!?どうしてここが……いや、そんなことより、なんのようですか?」

桜「あの……昨日…部屋に忘れ物をしてしまったようで…それがないと、今日の仕事ができないのです……それで…」

俺「あぁー……急ぐかな?その仕事って……」

桜「はい、夕刻までに済ませてしまいたくて…」



むぅっ……仕事をキャンセル…なんてできる身分じゃないしなぁ俺は…
………しょうがない、桜さんは悪い人ではなさそうだし……家の鍵を預けて、忘れ物をとっていってもらうか
家もとなりだし、後で返してもらえればいいだろ…

俺はそう思うと、桜さんに家の鍵を渡して仕事に戻ろうとした……
その時だ、一瞬だけ髪の間から桜さんの表情が見えて、背筋になにかゾクッとしたものが走った気がしたんだ
……笑顔だったのにだぜ?その笑顔になにか悪意のようなものを感じ取ったんだよな…
うーん、気にしすぎか…桜さんは人形もくれたし…なんといってもおとなりさんだ
近所付き合いをよくしておきたい俺からすれば、こんな勘違いで互いの関係を粗悪にしたくもないからな…

よっし!!この勘違いのことは忘れて、仕事に集中だ!!
今回も、しっかり取引を成立させて帰るぞ!!
俺はそう言い聞かせると、仕事に戻ったのだった

今にして思えば、この行為はとても愚かな事だったと思う…
こんなことになるなんて……思ってもいなかったから…


仕事が終わり、俺は家に帰ったんだが……って、そうだった…
家の鍵は桜さんに預けていたから、家には帰れないんだよな…
鍵、返してもらわないと……

そう思い、桜さんの部屋に行こうとしたが……
その時だ、俺の部屋の中に人の気配がしたんだよ!!
扉を動かしてみると……鍵が…かかってない!?

……そうか、桜さんが中にいるってことか…
じゃあ、普通に部屋にはいって大丈夫だな…


俺「……ただいまーっと…」

桜「あっ………そ、その……せっかくだし、晩ご飯作ってあげようかなって思いまして……迷惑だったですか?」

俺「えっ…い、いや…そういうわけではないんですけど…晩ご飯っていっても、冷蔵庫に食材とかなかったでしょう?どうしたんですか?」

桜「私が用意しました、お口にあうといいんですが……」


そう言うと、桜さんはそそくさと俺の部屋にあるテーブルの上にさっきまで作っていた料理を並べ始める…
いやぁ、しかし……あれほど長くてサラサラした髪なのに、家具にひっかけたりしないのはすごいなぁ…
あの髪を見ていると、すっごく綺麗で…桜さんの雰囲気に本当にあってて…
はっ!?ダメだダメだ……まったく、一人暮らしの童貞の考えはこれだから…


俺はとっさに邪念を振り払うと、目の前の料理に目を向けた…
どれも、とても美味しそうだ…思えば、ちゃんとした食事は二ヶ月ぐらいしてなかったな…


桜「たくさん作っちゃっいましたが、食べてくれると……」

俺「大丈夫!!俺なら全部食べられますから!!」


そして、俺はその宣言通り、全ての料理を平らげたんだ
……お、思ったより、量が多かったぜ…


桜「なんだか……こうやって料理を作ったりして、一緒の部屋にいると…夫婦みたいですね…」


俺「……えっ?」

桜「い、いえっ……なんでもありません……で、では私はこれで…失礼します」


桜さんはそう言うと、そそくさと出て行ったんだ
……最後になにか言ってたが…なんだったんだ?話を聞いていなくて、わからないんだけどな…
まぁ、いいか



〜〜その日の晩…笹原が寝静まった頃…〜〜



ガチャ……キィィ……

桜「ふっ……ふふふっ…笹原さんの寝顔……可愛いなぁ……やっぱり、人形のカメラ越しより、はるかに可愛いよぉ……」


俺「うぅ……んっ…むにゃっ…」

桜「私の運命の人…命を助けてくれた…私の救世主…でも…わかっています…今、急接近するのは愚者だと……で、ですが…私は私の心が…愛が抑えられないのです……だから、こうして合鍵を作って夜に入ったりしてしまったのです…でも、笹原さんならきっと許してくれますよね…だって、私たちは愛の髪の毛に導かれた…伴侶となるべきカップルなのですから……」


俺「ふぉっ!?しゃ、社長…そんな無茶な……ぐぅっ…」


桜「大丈夫……添い寝くらいは……添い寝くらいは…はぁ、はぁ…今はまだ、添い寝までが許される範囲ですよね……本当は髪の毛で全身を包み込んであげたいのですが……我慢します……それに、笹原さんがどんな性癖を持っているのか……まだわかっていませんし…功を焦っては、逃すばかりですから…こういったものはコツコツと積み立てて行かないと……そして、体の中から私色に染め上げて………」


俺「ち、ちがっ……俺は男ですよぉ!?やめっ……」


桜「はぁぁっ……笹原さん、私の愛液がまざった弁当もあんなに美味しく食べてくれました……この弁当に、二人の愛をたっくさん込めて、早く…早く一緒になりたいです………はぁ…はぁ…はぁっ…はぁっ…笹原さん、お布団、失礼します…」


俺「……ふわぁっ……むにゃ…寒…」


桜「寒いですか?わ、私が温めてあげます…全身でぎゅってして……優しくぽかぽかに……あぁ、生殺しですぅ……でも、私は我慢できますよ…はぁぁぁっ笹原さんの香りがするっ……ほんのりと香ってくる笹原さんの汗の匂いが…私の慾情を掻き立てる……ふぁぁっ…お、思わずヨダレが……笹原さんの背中に塗ってあげますね…ふふっ…」



〜〜そして、夜は明ける…〜〜

俺「ふわあぁぁぁ……はっ!?」


俺はいつもどおりの時間に目を覚まし、起きたばかりの頭を少し動かしていたが…その時、首筋になにかが当たって一気に意識が覚醒したんだ

なんだ…?この感じは…なんだかむず痒いような…変な感じだぜ…

そう思い、布団から起き上がって布団を見直すと………
な、なんだ!?これは!?


そこには、恐ろしい程大量の長い髪の毛が落ちていたんだよ!!
もう……ここまで来るとホラーに近いレベルで!!
こんなに長い髪の毛…俺じゃないし…
俺の知り合いでこれほど長い黒髪の女性はとなりの桜さんしかしらないが…
彼女が来た時に、何本かおちたのか……?

い、いや…この量はそんな軽いレベルじゃないぞ……
ま、まさか…この部屋に幽霊のようななにかが出るっていうのか!?
……す、すこーしだけ様子をみて、それでも変なら霊媒に頼もう…うん


それから……1ヶ月の間…この不可解な出来事は続いた…
だが、この不可解な出来事はある日を境にきっぱりとなくなったんだ
そう……それは、会社の後輩の女の子に、ある相談を受け始めてからだ…


俺「えっ……恋愛相談…だって!?相手は……?」

女の子「その……笹原さんの同僚の……」

俺「えぇっ!?あいつ!?そうか……いいよ、あいつのためにも手伝ってあげるよ」


そう……その女の子は、俺の同僚……俺に弁当が来ているって教えてくれたあいつのことが好きだったみたいなんだ
それで、何を勘違いしたのか、俺とそいつが仲がいいと思ったらしく、俺に相談してきたらしい

俺だって悪魔じゃない、他人の幸せを砕くつもりなんて毛頭ない
だから、相談にも乗ってあげていたんだ


その相談に乗り始めてから、不思議と弁当も夜中の髪の毛の現象もなくなった
弁当が来なくなったのは、痛手だったけど…あれもちょっと最近怖くなってきていたからな…

だが……


それに気がついたのは、つい最近のことだ
俺はいつもどおり仕事から帰っていると、後ろでだれかがついてきている気配がしたんだ
いつもはそんなこと感じないのに、今日はとても強く
だから、俺は振り向いた……すると、そこで久しぶりに桜さんにあったんだ

女の子の相談に乗り始めてから、不思議と時間も合わなくなったから、少し気にはしていたんだけど、ここで久しぶりに会えるなんて思ってもいなかった

俺「桜さんじゃないですか!!久しぶりです」

桜「………………………」

俺「……えっとぉ…桜さん…?」

桜「……………明日………」


ゾクッ

俺は桜さんがそうつぶやいたとき、もの凄い寒気を感じたんだ
なんだか、俺の全てを鷲掴みにされたような…そんな寒気だった
そして桜さんはそういうと、もうなにも言わずに去っていった…


俺……気づかない間になにか、ひどいことでもしてしまったのか…?
だが、俺はその時……特になんの違和感も抱かずに家に帰って行ったんだ
部屋に入ると、なんだか嗅いだことのない甘い匂いがした
だけど……部屋を見回してもなにも変なところなんてない……
俺は気のせいだろうと思い、眠りについたんだ


〜〜〜その日の晩〜〜〜



ガチャッ……

ザッ……ザッ……


桜「ダメですよ……あの娘、他に好きな人がいるみたいですから……笹原さんを悪の道に落とさない為に……私が阻止してあげました………あはっ……あはっ……私が彼女の運命の糸を紡いで、結んであげました……彼女は明日から会社には行きませんよ……だから、笹原さんとは会えないんです……」



桜「………笹原さんはひどいです……私たちの運命の糸は……髪の毛は既に結ばれているのに、それを解こうとするから……でも、大丈夫です……準備はぜーんぶ…整いましたよぉ……あはっ♪」


桜「明日………仕事終わり………あはっ…運命がっ!!ついにっ!!結ばれるっ!!私と…笹原さんのぉ……二人だけのタイムが刻まれるのぉ…くふっ…あはっ…………あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは…」



桜「大丈夫ですよぉ……ちょーっとだけ…始めては痛むかもしれませんがぁ…笹原さんは好きですものね……だって…部屋のタンスの二段目の服の間に隠してある本に…ぜぇぇぇぇぇ〜〜んぶ……書かれていましたから、しっているんです…私は……では……笹原さん……その手に結んだ運命の私の髪が切れた時に……迎えに来ますね……」



ギィィィッ……パタン……




〜〜次の日…仕事から帰って…〜〜〜


俺「……ふわぁぁぁ……今日も疲れたぜ……さて、愛しのマイホームに入るか……っと、鍵はっと……」


俺はこの時、小指にすごく小さく、なにかが結ばれているのに気がついたんだ
仕事しているときはまったく気がつかなかった……なんだ…これは…?


俺「うわっ!?髪の毛…!?最近、髪の毛に関して起こった出来事に、ろくなことがないからなぁ……なんか不気味だ……」


俺はそう言うと、その髪の毛を口で噛み切って家の扉の鍵を開け………


ギィィィッ………


桜「お帰りなさい………」


俺「……えっ…?」

バチィッ!!

俺「あぐぅっ………あっ…あぁっ…」

そして、意識を失い……今に当たるんだ

今の俺は、薄暗い部屋に帰ってきたままの姿で……縛られていた
両手足を髪の毛で……しかも、この髪の毛…いくら引っ張ってもまったく緩まないし、ちぎれないんだ
どうなってるんだ!?いったい……

いやっ……それよりも、俺が気絶する前に見たのは………間違いなく桜さん…
どうして……桜さんにこんなことをされないといけないのか…検討もつかない

どれぐらい寝ていたのかも…今が朝か夜なのかもまったくわからない…
そう……俺は今、監禁されている…
監禁した相手は…髪の長い隣人…まさか、こんなことになるなんて…



桜「………笹原さん……気がつきましたか?ふふっ……ここがどこかわからない…そう言いたそうですね…ここは私の部屋…いいえ、二人の愛の巣ですよ」


俺「じ、冗談ですよね…?ねぇ…桜さん!?こんな……洒落にならないこと、桜さんがするわけ……」


俺がそういって、桜さんの良心に訴えようとした時だった…
桜さんがいきなり縛られている俺に急接近してきたんだ
しかも……その言葉には少しだが怒りの感情が混じっており、彼女が正気ではないことを、いやでも俺に認識させた



桜「笹原さん……?まだわかりませんか……?」

俺「………な、何がですか…?」


俺がそう聞き返すと、桜さんは花の手入れに使っていたであろう…小さなハサミを手に持って、ゆっくりと俺に近づきながら、こんな答えを返してきたんだ


桜「私たちは……そう、あの運命の日…笹原さんに助けてもらってから、結婚することが、神によって決められたのですよ……うふっ…ふふっ…」


チャキッ……チャキッ……


俺「っ…!!桜さん、おかしいよ!!今のあんたは!!こんなの…犯罪だぞ!?今すぐ、家に返してくれ!!」


ジャキィッ!!


桜「何を仰っていられるのですか…?ここが……この場所だけが、二人の家じゃぁないですかぁ……私と笹原さん…二人っきりで過ごす、この場所以外の家なんて……ないんですよ……?」


そう言いながら、桜さんはゆっくりと近づいてきて……ついに俺の首筋に軽くハサミを当てながら、目の前でニタリと笑ったんだ
今までは髪の毛が邪魔で表情なんてわからなかった…
だが、今回は近いということもあり、表情がより鮮明にわかるんだ

その目は恍惚に溺れていながらも、狂気を宿し…確実に俺のことを視線で貫いていた


俺「……俺を…どうするつもりなんですか…?もしかして、このまま殺す…」


桜「そんなわけありません!!あなたは私が永遠に守るんです……殺すなんて、そんなわけないじゃないですか……笹原さん、私がヤンデレかなにかと勘違いしていますか?そんな物騒なことはしませんよぉ……あっ…でもぉ…抵抗とか、しちゃあ駄目ですよぉ…今から、すこーし危ないことをしますからね?」


ジャキッ…ジャキッ…


桜さんはそう言うと、首元から俺の来ていた上着をそのハサミで切り始めたんだよ!!
すぐに、俺の衣服が一枚、ただの布切れに早変わりした


俺「こんなの……絶対に間違って……」


桜「……あっ、手が滑りました……ふふっ、私も笹原さんの裸体を拝むことができて、興奮してきているんですね。 あぁ、そうそう……笹原さん……駄目ですよぉ…?私がいるのに、ほかの女の子とねんごろになろうとしたりしては…ふふっ……毎日一緒に寝てあげていたのに、ほかの人に手を出そうとするんですからぁ……私、浮気は絶対に許さないんです……運命の糸を切断するような行為は、この世から全て消えるべきです、そうです、消えないなら私が消してみせます、この手で、このハサミで、この髪の毛で…こう……ギュッと…ね?」


桜さんがこういったとき、俺の背中をまたもや冷たいもの…嫌な予感が走り抜けたんだ

まさか……俺が恋愛相談に乗ってあげていた……あの子の身になにかあったんじゃ…今日、珍しく無断欠勤したって聞いたが……


俺「ほかの……女……の子…?」

桜「はい……ショートカットの、活発そうな……彼女…今日仕事に行かなかったでしょう…?ふふっ……うふふふふふふふふっ………」


俺「…………な、なんで……それを……」

桜「私、愛は絶対に紡がれるべきだと思うんです……だから……愛が阻まれたならその障害は…なんらかの手段で消すしかないと思うんですよ」

俺「け、消す…っ!?」

桜「はいっ♪女の子なんて……ギュッと抑えてドスっと刺し込んで、奥まで入れて……少し私が力をいれれば……こてりと倒れて終わりですよ……?一回で倒せないなら、何度も何度も何度も何度も刺し込めばいいんですから……」


さ、桜さん……まさか!?
俺の頭の中に、殺人のワードがぐるぐると回り始める
もう、目の前の女性は優しかった隣人じゃない!!
狂気に気がおかしくなった……殺人者だっ!!

こ、このままじゃ……お、お、お、俺も…っ!!

そう思うと、嫌な汗がじわりと首筋にでて、そして流れていったんだ


チョキンッ……


桜「はぁぁぁっ……そんなに男らしい体つきじゃないけど、それがまた…いいです……やっぱり、笹原さんは可愛い…私の理想の旦那様ですよぉ……じゅるぅっ……あはぁ……♥」

桜さんは、俺に近づくと、首筋を舌でれろりと舐め……軽く甘噛みをしてきたんだ…
本当にかるい甘噛みなのに、それでも俺は心のそこから恐怖を感じた
本気で食べられるって思ったぐらいだ


桜「もぅ…すっかり体の中は私でいっぱい……今からは、笹原さんの体液で私の中もいっぱいに…そとも笹原さん色に染めてくださいね……私も、笹原さんを私色に染めあげてあげますからぁ……」


俺「ひぃぃっ……た、助けて…助けてくれっ!!誰かぁぁぁっ!!」

桜「無駄ですよぉ…二人の愛の巣は、よそ者を受け付けないのですから…あぁ…そんなに嫌がる振りをするなんて……やっぱり、あの本のとおり…笹原さんはマゾヒストなのですね……?私、この時の為にいっぱい……いっぱーーい勉強したんです…道具だってたくさん買いました。笹原さん、鞭とかは嫌いみたいですけど……これ……ペニスバンドとか、こういった快楽的な苦痛を味わってみたかったんですよね?ふふっ……だいじょぉぶ…あとでたっくさん、楽しみましょう…?あはっ……ちょっとぴくってしましたね…?」


俺「そ、そんな……そんなことあるわけないだろう!?その知識は間違いだ!!だって俺はノーマルシチュエーションが好きなんだから!!」


桜「ふふっ…隠さなくてもいいですよ?私は笹原さんのことならなーんでもしっているんです…それに、私…いやいやじゃないんですよ?笹原さんの華奢なからだを愛してあげるなんて……存分にそそりますから……ふふふふふふふ…」


……そりゃあ、桜さんは俺とおんなじぐらいの身長があるし……筋肉だってそんなにあるわけじゃない…むしろない…
だけど、俺は普通のそこらへんにいる男と同じなんだぞ!?
男の娘と呼べるほど、顔が女性っぽいわけでもないのに…
そそられるわけがない!!それなのに……

あの、桜さんの興奮はいったいなんだ…?あの目は…あの目は本気だ…
本気で俺を……犯すつもりだ…

……エロ本の中とかだったら、こんなシチュエーションは大好物だけど…
実際に自分に起こっても素直に喜ぶことはできないんだ
実際にありえないって思えるから興奮できた…それがありえてしまったら、当の本人からすれば……恐怖しかない

ましてや、今の相手は狂気に墜ちた桜さん……俺の命がそもそも無事かもわからない……
俺の恐怖の度合いは、もう測りしてれないほどだ


俺「だれか…だれかぁーーっ!!」


桜「笹原さんは、下着の色は黒が好きなんですよね?知ってますよ…言ってたのをちゃあんと聞いているので……ふふっ、それで……この下着は似合いますか?私、この日の為だけにオーダーメイドで特注のモノを注文したんですよ?笹原さんはおっぱいが大きい人のほうが好きだって聞いたから、胸だって大きくしたんです、シリコンじゃあないですよ?生乳です…ふふっ、愛の力で毎日笹原さんに揉まれて大きくなったんですよぉ…」


そ、そんな記憶はない!!
そんな夢のような出来事を行っているなら、俺は絶対に忘れてないだろ!?
それなのに、それを知らない……こんなの、どう考えてもおかしいじゃないか
桜さんが嘘をついているのか…俺の知らないところでなにかが起こっているのか……どちらにしろ、今の俺の状況が変わることは絶対にないってことだけはわかる


桜「……むぅ……どうして、どうして目をそらすんですかぁ?あぁ、興奮しすぎてしまうからですか?もぅ…好きに見ていただいて、好きに興奮してくれていいんですよ?だって、それって私に愛を捧げてくれるのに必要なことなんですから……ふふっ、笹原さん……?」


桜さんはそう言うと、俺の首筋を舌で舐めながら、俺のからだをぎゅっと抱きしめたんだ
悔しいかな、桜さんが下着姿になったことで…肌と肌がふれあい、ほんのりと温かいのを、気持ちいいと思ってしまっている俺がいた


俺「ひぃっ……」

桜「笹原さん……シマショウ?私たちは愛し合っているのです、愛する二人がセックスをしなくてどうします?ふふっ……ふふふふふふふふふふふふふふ」

俺「お、俺は愛してなんかいないっ!!だって、桜さんはただの隣人…むぐっ!?」


桜「んっ……ちゅっ…♥そんなひどいことをいう口はこの口ですかぁ?嘘ですよねぇ……はむぅっ……はぁ、はぁ…でも…もしかしたら笹原さんの中に私があまり浸透してないのかも……なので……たっくさん、笹原さんの中に私を入れてあげますからぁ……こうやって、舌を絡ませて愛のあるキスをしながら、とろっとろの私のこの気持ちを口から流し込んであげます……あはぁっ…本当に素敵ですよね……」


俺「むぐっ!?う、うぅっーー!!」


俺の口は桜さんに口づけされ、逃げ場所を失った
桜さんは舌を丁寧に絡ませながら、俺の口の奥に唾液を流し込んでくる
だが……それも大変なことだが、それ以上に…
くちづけと一緒に彼女の長い髪の毛が喉の奥にかすれては、戻ってくるを繰り返しているんだ
その感覚が、なんだかゾワゾワして、まるで喉の奥を……その……
女の子的に言うなら、犯されているような、変な感じがして嫌だった
しかも、その髪の毛はまるで意思があるように動き、桜さんのディープキスの邪魔をまったくしないんだから、驚きだ


俺「あぅっ……」


舌先から、悔しくも痺れるような甘い快感が微弱ながらも俺のからだを走っていく…
こ、これが……ディープキスなのか……?
本音をいうなら…こんな強引じゃないシチュエーションで行いたかった…
ファーストキスが、こんな一生記憶に残りそうなものになるなんて…

それから、30分くらいしたあとだ
桜さんはようやく俺の口から自分の口をはなし、恍惚とした表情を浮かべたんだ

そんな俺も、ディープキスの余韻で頭はぼーっとしているけど…
どうして、ただのキスなのに、こんなに頭が惚けるんだろう…?


桜「ふふっ…もうすっかり、トロットロですねぇ…笹原さん…どうでしたか?私のファーストキス……笹原さんも始めてなのは、わかっていましたから、これで二人の始めてが一つ…互いの溝を埋めてくれましたよね?」


俺「う……ぐああ……は、離して…離してぇ……だれか…助け…」


桜「どうして…どうしてそんなに逃げようとするんですか?笹原さん!!もしかして……そんなに私との愛を…断ち切りたいんですか…?させません…そんなこと…させませんさせませんさせませんさせませんさせませんよ!!だって……だってだってだってだってだってダッテダッテダッテダッテダッテダッテダッテダッテ、あたしたちは結ばれる定めなのですから……ぜぇったいに、逃がしませんよ……」



桜さんがそう言って、俺に顔を近づけ…狂気が混じった目で俺を見つめたあと、不意に俯いたときだった
桜さんの髪の毛がいきなり、何かの生き物のようにぶわっと動き始めたんだ!
重力に逆らって動いているだけじゃない…
その髪は、俺の体の両手足を…まるで意思があるかのように縛ってきたんだ
その拘束力は、髪の毛じゃないみたいに強固なものだった


桜「もう……この姿を見られてしまったからには、本当の本当に伴侶になるしかなくなりましたよ……笹原さん…ふふっ…」

俺「さ、桜…さん……人間じゃ……ないのか?」

桜「はい……この姿を晒すのは、我が一族の間では、将来の相手を見つけた時のみ……この誓を破ったものには、とてもきつい罰があります……そんな厳しい掟…誓があるのに、笹原さんの前でこの姿を見せるのは……私の気持ちが本気だから……そして、この姿を見せることで絶対に笹原さんを逃がさないようにする為なんです……」


俺は、髪の毛で両手足を拘束され…桜さんの正体を聞いて、尚更怖くなったんだ
これから俺は……人外の女性…桜さんに何をされるんだろうか…?
もう、想像もできない…だからこそ、未来がわからないから尚の事怖い


桜「ふふふっ……あはははっ……笹原さぁん……どうやって、愛を教えてあげましょうか……あっ……そうだぁ…笹原さん、ローションプレイって好きですよね…?うふふふっ…」


そう言うと、桜さんは髪の毛でなにか瓶のようなものを持ち上げたんだ
えっ?変な言い方だって?違わないさ…本当に髪の毛で瓶を巻き上げて持ち上げたんだから!!

桜さんは口でその瓶を加えると、蓋を開けて俺の体の上にとろーっと中身をかけてきたんだ
その中にあった液体は、ものすごくヌルヌルしていて…そのくせ、そのヌルヌルが通った場所が……なんだか内から火照ってくるという、へんなものだった
ただのローション……なんだろうか?こんなシチュエーションで、俺が興奮しているから…体が火照っているだけ……なのか?

なんて、そう考えていると…まだヌルヌルの状態の俺に桜さんがぎゅっと抱きついてきたんだ
桜さんのつけているシルクの黒い下着が、肌をやさしくゾリゾリとこすってきて……なんだか、変な気分だ
たぷったぷの胸が、俺のからだをやさしくなぞっていく感覚に、思わず今の状況を忘れそうになった、そんな自分が許せない


俺「う……はあぁあ……」

桜「笹原さん……気持ちいいんですね!?やっぱり……笹原さんも、ローションプレイは好き……ふふっ、また一つ、笹原さんのことが分かってしまいました……うれしいです…ですが、これはご褒美だけじゃないんです……笹原さんは私から逃げようとしたんですから……二度とそんなこと考えないように、しつけてあげないと……でしょう?」


俺「お、お願い…見逃して…俺を助けてくれ……」

桜「すぐに、そんなこと言えないようにしてあげますね……これで…ふふっ…」

桜さんはそう言いながら、自分の髪を持ち上げ、ニタリと笑う
確かに……あの髪は普通の髪じゃないのはもうわかっているから、桜さんの話が冗談には聞こえない


そう警戒して桜さんの出方を伺っていると……桜さんが俺の両手の髪の毛の拘束をといたんだ!!
これぞ好奇とばかりに両手を動かして抵抗する俺……だったが…
結局、桜さんに今度は両手を後ろに縛られてしまったんだ
すぐに、両足もそのように拘束されてしまい、いもむしのようにしか動けないという、情けない状況になってしまっている
その状態で、俺は布団のほうに突き飛ばされた


桜「まだ、私は笹原さんのからだをよく知りません……ですので、今から徹底的に快感を感じる部分を……ウイークポイントをねっとりと探してあげますね?お楽しみはその後……ふふふふっ……それ…髪の毛でさわり…さわり…」


俺「ひゃわあぁっ!?な、なんだ……これえっ!?」

桜さんの髪の毛は、さっと俺の体を這っていく……
すると、体にぞわぞわとした快感の波が走ってくるんだ

まずは、普通に首筋あたりから……これは、別に大したことはなかった
次に……脇のした…ここは、なんだかとてもくすぐったい…

桜「むぅ……脇とかで興奮はしないんですねぇ……ふふっ、じゃあ…以外なところが弱点だったりして……そう、例えば……綺麗なピンク色した胸…とかぁ…笹原さんは男ですから、別に平気ですよねぇ…?」


……胸…?あぁ、そんなの…平気に決まっている
だって、胸の性感帯があるのって女だけなんだろ?だったら、男の俺がそんなところで感じるわけがない…
だが……


桜「そぉれ……さわ…さわさわ……」

俺「……っ!?」

な、なんで…っ!?なぜ……こんな快感の波が…!?
髪が胸の上をさらりと通るたびに、もの凄い……波が…

俺の聞いた話では…男は…こんなところで感じることなんてないはずなのに…


桜「弱点……みぃーっつけたぁ〜……あはっ……笹原さんって胸で感じるんですね…」

俺「ちがっ…違う…俺は…」

桜「違うんですか…?れろぉっ……ぴちゅっ……かりっ…」

俺「……っ…はあっ…!?き、急に……か、むなぁ…やめっ…舐めないで…」

桜「やっぱり、ここは弱点なんですねぇ〜…?私の股の間で、笹原さんの愛がおおっきくなってますよぉっ♥」


自分でも驚きだが、確かに……俺の下半身はビクビクと反応していた
認めたくないんだけど、確かに……なぜか気持ち良いものと感じているのは事実だから


桜「ふふっ……笹原さんはわかりやすく反応してくれて助かります…これも、私たちの愛の営みをスムーズにしてあげようという、笹原さんの優しさだと思うと…私……さいっこうに、心がジュクジュクとしてしまいますぅ…えへぇっ……あっ…やっぱり、オチンチンは触られるとぴくぴくしてしまうんですね…」


俺「あぁっ……か、髪の毛が軽くこすれて……だ、ダメだ…それっ!!やめてくれ!!」

桜「えっ……もぅ…笹原さんがそう言うなら、しばらくは触らないであげますね…?まだ、全身のチェックが終わっていませんし……」


桜さんはそう言うと、髪の毛を下半身のほうにまで伸ばしてきたんだ
すぐに、足裏にくすぐったい感じが走る……と、その時だった
極端に激しい刺激が俺のお尻のあたりで走ったんだ
こ、これは……いったいなんだ!?


桜「やっぱり、顔に似合わず…体のいたるところが、女性的で素敵ですよ笹原さん…これだったら、私……本当に私の全てを感じてもらえるあのシチュエーションに持っていけそうです……笹原さんなら……受け入れてくれるはずですよね…だって、笹原さんはマゾみたいですし……ソフト…みたいですが」


俺「えっ……ち、ちがっ……ふわあっ!?」


俺が反論しようとすると、髪の毛が俺の弱点をサラサラと走り抜けた
このタイミング……間違いなく狙ってる…!?

ど、どうして…桜さんの中で俺はマゾってことになっているのかは謎だが…
なんだろう?桜さんの全てを受け入れてくれるって発言に、妙によくわからない狂気的な強さを感じる…


桜「すいません、すこーしまっててください…髪の手入れをしますので……」

桜さんはそういうと、俺の目の前で俺の体にもかけたあの瓶にはいった液体を両手にすくって、自分の髪の毛に塗り始めたんだ
すぐに、桜さんの髪に、怪しい艶が入り始める…
桜さんが髪を撫でるたびに、粘着音がするところを見ると……
あ、あの髪の毛…多分すっごくぬりゅぬりゅするようになったとみた

桜「お待たせしました………さて……まずは…そうですね、メインの前に前菜を……笹原さんの趣味に合わせて数回…楽しみましょうっ♥大丈夫……ソフトな攻めから、笹原さんなら気に入りそうなハードな攻めまで、しっかりと覚えてますので……うふふふっ…では…体制を少し変えますね?」


桜さんはそういうと、ぬりゅぬりゅの髪の毛で器用に俺のからだの拘束を移動させたんだ
俺は好奇とばかりに逃げ出そうとするが……またもや拘束されてしまい…
布団の上に、四つん這いにさせられてしまっている
な、なんで…!?どうしてよりにもよってこの体制なんだ!?
くぅっ……は、恥ずかしい……


桜「はあぁぁんっ……さ、笹原さんが……私を誘ってるっ……こ、興奮してしまいますぅっ……髪があらぶっちゃいますよぉ……うへへっ…」


俺「ひいっ!?」


俺は、思わず寒気を感じてしまい、身を縮こませる…
しかし、桜さんは俺にぴたりと密着してきたんだ
背中にダイレクトに下着を介さなくなった胸が…乳がぎゅむっとのしかかるのは、気持ちがいいが……
桜さんの手と髪の毛が、俺の体をまさぐり始めるのも同時だった


俺「や、やめてくれっ!!む、胸をそんな執拗に……はぁあっ…揉まないでくれ!!俺は男だぞ!?男の胸なんかもんで何が楽しいってんだ!」

桜「楽しいに決まってるではないですかぁ♪でも…笹原さんも気持ちよくなりたいですよね?今以上に……ですからぁ……私がお手伝いしてあげます…でも、笹原さん……けっこう早いほうでしょう?メインに行ってしまう前に、果ててしまったら、愛あるセックスじゃないですよね……なので……」


桜「オチンチンの根元を…精液が出せないレベルで縛ってしまいますね?」

俺「えっ……!?あ、あうぅっ!?」


ぎちっ…ぎちっ…


桜さんがそういうと、勢いよく髪の毛が俺のチンコに絡まり、根元をきゅっと縛りあげてしまったんだ
とうぜん、痛い


俺「い、痛いっ!!や、やめてくれっ……お願い…」

桜「ダメです……これは…愛の為なのですから……大丈夫、今からそんな痛み忘れてしまえるぐらいに……愛してあげますから………ここを…」


桜さんはそう言いながら、とんでもないところをさわり始めたんだ
そう……お尻のほうだよ!!

俺「ひいっ!?や、やめろっ!!そんなところ……汚いよっ!!それに…俺は男なんだぞ!?こんなの…どう考えても間違ってる…」

桜「笹原さんのお尻なら…汚くなんてありませんよ…それに…お尻……アナルって、男も女もあるものなんですよ?どうして女の子に対してはありで、男の子に対しては間違いなんでしょうか?そんなの、つまらない世間が決めた価値観でしかないですよ、それに……愛の前には、そんなルール、意味を持ちません」


俺「そ、それは……そ、そうだ!!桜さんは女じゃないか!!男のお尻を掘る手段がそもそもないし……掘って得られるメリットも……」


桜「なんだ……そんなことでしたか…実は、私たちの種族は…髪から色々なモノを吸収できるんです…それに、快感だって味わえるんですよ…?私が髪の毛で笹原さんを蹂躙するたびに、私にももの凄い快感の波が襲ってきています…これが、効率的に愛を感じる…一番の方法なんです…二人が同時に気持ちよくなれるなんて…本当に愛のあるセックスですよねぇ……ふふふふふふっ…」

く、狂ってる……桜さん…まさか、ここまで狂ってるなんて…


俺「じ、冗談じゃない……そんなの、一方的じゃないか!!俺は別に桜さんに恋愛感情なんて……抱いていやしないんだよ!!だから、開放してくれよ!!」


桜「………嘘ですよね?そんなの……笹原さんは私と結婚するんです…ほかの選択肢なんてありません……そうですよね?そうだって……そうだって言ってくださいよぉっ!!ねぇっ!?ねぇっ!?」

桜さんはそう言いながら、四つん這いの俺に対してのしかかって体重をかけてくる
だが、ここで退いたら……俺はもう元に戻れない気がする

この場所を脱出できたら、すぐに引っ越そう…そして、これは悪い夢だったんだと思う事にしよう…
だから!!そのために……徹底的に桜さんに嫌われてやろうと思う

だから…俺はわざと桜さんにひどい言葉を投げかけた


俺「うるさい!!愛が…重いんだよ!!気持ちが悪い!!」

桜「……ひ、ひどい……笹原さん……」

俺「とっとと俺を開放しろよ!!この髪の化物!!」

桜「……………あぁ……そっかぁ……私の笹原さんが、私に対してこんなセリフを吐くはずがありませんよね……ふふっ……あはっ……あはははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハ……笹原さん……心のどこかが壊れてしまっているんですよぉ…だからそんなひどいセリフが言えるんです…そうですよぉ……直してあげないと……なぁおしてぇ…あげなぁぁぁいいとおぉぉぉぉぉっ!!」


俺「……んぐっ!?」

桜さんは、いきなりそう叫ぶと、俺の口の中にたくさんの髪の毛をねじ込んできたんだ
桜さんは俺の正面にたって、俺と同じ目線で話しかけてくる


桜「どうでぇすかぁ……?お口の中……幸せでしょう?あぁんっ……私、笹原さんに舐めしゃぶられて、とぉっても気持ちがいいれすよぉぉっ?」

俺「うぶっ……おえっ…あがっ…」


桜さんはそんな悠長なことを言っているが、俺からすればたまったものではなかった…
桜さんの髪の毛は喉奥をいったりきたりしていて、とても苦しいものだったんだ

桜「あぁっ………そうだ……笹原さんは犯されるのが好きなんですよねぇ…だったら、こういうのはどうでしょうか?髪の毛をわしゃっとまとめて……ふふふっ……私のオリジナルの…髪の毛で作った男性器のレプリカ……あひゃっ……これで……喉奥をゴリゴリしてあげたらぁ……正気に戻ってくれますかねぇ?あの、私の助けてくれた王子様だった…あの頃に…」


そういうと、桜さんは一気に俺の口から髪の毛を引き抜き、その髪で作った大きなモノをねじ込んできたんだ
俺はそんなものをしゃぶらされてたまるかと、一気に口を閉じ……


桜「だぁめですよぉ〜?そんな…歯を立てるといった…野暮なことをしちゃあ……ダメダメです……もし、歯を立てたら…笹原さんのおちんちんの締めつけ……もっと強くしちゃいますよぉ?あまりに強くなると…ぷちんって取れちゃうかも……いやでしょお?そんなのぉ…」

俺「ひぃっ………ふぐぅっ!?むーっ…!!」

桜「あはあぁぁぁぁんっ……笹原さんのお口……とぉっても気持ちいいですよぉ?さいっこうです……あはっ…愛を感じますよぉ?意識がドロッドロにとけてしまいそぉです……笹原さんはどうですかぁ?気持ちいいですか?」

じゅぶっ……じゅぶ……ずりゅっ……ぞりっ…ぞりっ…

俺「おごぉっ!?ふむぁはぁっ!?うげぇっ!?うっ……ごぁっ…はぁっ…むがっ……おえっ……おえっ……ぐむぅっ!?」


桜「そんなに気持いいんですかぁ……こりゃあ、もっと腰を振ってあげないとぉ……笹原さんはマゾだからぁ……この程度じゃあ満足しないんでしょう?」


違う…そう、思いっきり叫びたかった
だが、桜さんの髪の毛で作られたモノは、それすら許さないほど大きく、喉奥まで入ったり出たりを繰り返して……俺からセリフを奪っていた

そして……桜さんの髪の毛についたローションのようなヌルヌルを口に含むたびに、体の芯が熱く火照ってきているのが、いやでもわかったんだ
こんな………女みたいに蹂躙され、俺のプライドはもうズタズタだった
どうして……どうして……こんな…

惨めだ……惨めすぎる……うっ…うぅっ…
ど、どうして俺が…女みたいに犯されなきゃいけないんだ……
どうして……どうしてぇ……

俺は自分の惨めさに、思わず涙を浮かべる……


桜「泣いちゃうほど、気持ちいいんですか!?うれしい……うれしいですっ!これが……愛なんですねぇぇっ!!」


パンッ…パンッ…

じゅるっ…ずるるっ……ぐぷっ…ぐぷっ…


桜「はあぁぁぁぁっ……い、イキそうですっ……でも、いっても私がオーガズムに達するだけ……そんなの……愛じゃないですぅ………そうだ……私がイったらその時の愛液を髪の毛にたっぷりと染みこませて、笹原さんのお口の中に入れちゃえばいいんですよねっ!?はあぁぁ………でも、それじゃあ……私の愛液じゃあ量が少ない……はっ!?そぉです……イった時に一緒に頭の上から媚薬を流して、お口にどくって流し込んであげます!!それなら、笹原さんも満足できるくらいに、たっぷりと出してあげられます……これぞ愛…!!はあぁぁぁぁんっ…愛……さいっこぉっ♥」

俺「がふっ……うぶっ……い、息が……」

桜「あっ……イクっ…イっちゃいますぅ…ふへっ……ひゃわあぁぁぁ…び、媚薬…たァっぷりと…一緒にぃ……あっ……ひゃわあぁん♥」

ビクッ…ビクビクッ…たらぁ〜……

俺「っ!?むーーーーっ!?」

いきなり流れ込んでくる大量の愛液と媚薬に呼吸が遮られる…
俺はあまりに突然の出来事に、目の前が真っ白に染まった
死ぬ……このままじゃぁ…本当に殺されてしまう!!


俺は、助けを求めるように顔を揺さぶるが、その行為は桜さんをもっと喜ばせるだけだった…

桜「あっ……あっ……♥気持ちよかったですぅ……笹原さんもよかったですよねぇ?あはっ…白目までむいちゃって……そんなに良かったんですかぁ!?そんな……わ、私……うれしいですぅっ!!だ、だ、第二ラウンドいきましょうよぉぉぉっ!!ひひっ…あはっ…きゃはははっ…だって、気持ちいいんですもんねぇ…お互い、最高の愛を確かめ合いましょう?」

俺「うっ……うえぇっ!!ごぼっ……ごぼっ…」


俺は、たまらず口の中のドロドロした者を吐き出したんだ
吐き出しても吐き出しても……まだ口の中にある…
こ、これ……本当に愛液と媚薬なんだろうか…?
なんだか、別のなにかが混じっているような気がして怖いぐらいだ

桜「ダメです……吐いちゃ…私たちの愛の結晶なんですよ?飲み込まないとダメじゃないですか……そんなダメなことをするお口は…この口ですか?ダメですねぇ……今から、私が喉奥まで…さっき吐き出したものを押し流してあげます……ふふっ…」


俺「い、いやだ……いやだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!うぶっ……お、おごごががががががぁっ……」

俺は無理やり桜さんに口をこじ開けられ、強引にさっき吐き出したものを喉の奥に流し込まれる……
その媚薬ははちみつのように甘く、俺の体をどんどん高めていった
おかげで俺のちんこはバキバキだ……が、俺のプライドもバキバキだ


桜「上のお口は粗相をしましたから……どうしましょう…そうだ!!下のお口でも食べてもらえばいいんですよね!?うふっ…ふひひっ……ほらぁ…さっきこぼした媚薬が、髪の毛に絡んで……お尻の奥に入りますよぉ!?」


俺「や、やめろぉっ!!俺には…俺にはそんな趣味ないんだぁ!!あっ……!?」


入った……?この感覚……
桜さんのヌメった髪の毛が……俺の……お尻に…?
うそだっ…こ、こんな……馬鹿なこと………
うそだ…だれか嘘だといってくれぇっ!!
こんなのおかしい……うそだ…うそだ……
うそだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!


桜「ほおらぁ……髪の毛が媚薬をからめて…少しずつ入っていきますよぉ…?笹原さんはここも弱点みたいですから…うれしいでしょう?言わなくてもわかりますよぉ」


俺「違っ……ふぉぁっ!?ドロドロの媚薬が……流れ込んできて……い…やだぁ……こんな……のぉっ…いやなのにぃ……」


そう、俺はこんなこと…望んでいない……そのはずだ
そのはずなのに……どうして体はこんなにもビクビクと快感を全身に伝えている…?どうしてこんなに体が火照る?
まさか………俺は…Mだったのか…?


そうかもしれない……だが、その事実に気が付くことは…
できることなら、ない方がよかった…特に、四つん這いになって体の自由を奪われながら、髪の毛でお尻をほじられて、興奮するなんて事実……受け入れたくもなかったんだ

俺は、おかしいことを言っているだろうか?
彼女が本当は正しくて、俺が間違っているんだろうか…?
俺は、お尻を髪の毛が擦りながら媚薬を奥に流し込んでいる時に、ふとそんなことを考えてしまった
彼女の行為は……それぐらいに迷いがなかったんだ
普通の精神なら、少しは遠慮や躊躇の感情が入ってくるはずなのに…彼女から向けられている感情は相変わらず…重すぎる愛だけだ



それから数分……俺は悔しくも、高められてはいたが…この単調な刺激に慣れてきたんだ
いつ終わるかともしれない媚薬も、ようやく落ち着いて来た……
やった……お、俺……耐え切れたんだ…
俺は、耐えたことにより、自分に自信を持ち…少しだけ、この状況を打破してやろうという希望の光が見えた…
そう……そのときは希望の光が見えたんだ
だが…………その光は桜さんの髪の毛が覆ってしまい、すぐに見えなくなってしまうことになる


桜「あっ……はぁぁあっ……笹原さんの四つん這いの姿を見ていると……わ、わ、私……もぅ、我慢できません!!一度だけ……一度だけでいいので……私の髪の毛で作ったモノを……入れさせてくださァいぃぃっ!!」


俺「ひぃっ!?や、やめぇっ!?ダメだ!!そんなの……そんなの絶対に…」


桜「いいじゃないですかぁぁぁぁぁっ!!おちんちん入れるわけじゃないでしょう!?ふたなりとか、そんなんじゃないんですし、ペニバンでゴリゴリ掘るわけでもない……髪の毛でおちんちんの模造品を作って、笹原さんのお尻に出し入れするだけなんですよぉっ!?」


俺「違わないっ!!なにも違わないじゃないか!!俺はもう、掘られるなんてごめんだ!!開放してくれよぉっ!!」


桜「駄目ですよぉっ……はぁ…はぁっ…はぁぁぁぁぁ……も、もぉ我慢できませんからぁっ!!これは愛…そう、愛なのです!!挿れます……もう何を言おうと……挿れちゃいますからぁぁぁぁぁっ!!こんなに媚薬と私の愛液でドロッドロのお尻の穴を見せられて……愛を我慢なんてできませんよねぇっ!?いきま……すぅっ!!」


俺「やぁっ!!やめてくれぇぇぇぇぇぇっ!!」


ずにゅぐっ…

俺「っ…!?あっ……あぁぁっ……あぁぁぁぁぁぁ…」

桜「ふぅんっ♥おっ……ふぅぅんっ♥すごっ……これ……すごいですぅ……こんなに……ホカホカしてて……中が男らしくギチギチしまって私の髪を締め付けて…ドロドロで……あっ……こ、これ……やばぃいぃんっ♥」


挿れられたとたんに、走る暴力的な快感…真っ白に一瞬染まる意識…
そして……砕けていく男のプライド……そして、はっきりと見える絶望
そうか………これが…犯されるってこと……なのか……


だが、そんな冷静な思考は、桜さんが腰を動かし始めたことにより中断される
桜さんの髪の毛で作られたチンコの模造品が俺の体を貫き、一回動くたびに俺の頭の中の意識が一瞬吹き飛ぶ


にゅぐっ……にゅぐっ……

俺「ひっ……ぐぅっ……」

にゅぐっ…にゅぐっ…じゅぶっ…

桜「あっ……はぁ……うぅん……♥」


二人とも静かになってしまい、周りは俺のお尻の中にアレがはいる音だけが響く空間になっていた
髪の毛なのに……いや、髪の毛だからこその特有の快感が、俺の理性をガリガリ削る…
そして……その理性が削れるたびに、恐ろしい感覚が顔を出してきた

気持いい……そう、俺は…桜さんにお尻を髪の毛なんかで弄ばれて…気持ちいいんだ
そして、俺は間違いなく…この髪の毛のもたらす快感に溺れそうになっている


にゅぐっ……ぐっ……ズズズズ…
パァンッ!!


俺「ひぎぃっ!?がっ…!?」


な、何が…!?何が起こったんだ…!?
俺は一瞬、意識が吹き飛んでしまうほど強い快感に襲われた
この感覚……髪の毛が…桜さんの腰が激しく俺を打ち付けた瞬間に起こった
桜さんはなんの前触れもなく、いきなり腰の動きを激しくしたってことだ

とうぜん、心の覚悟なんてできなかった俺はその変化をダイレクトに体で感じてしまった


桜「えへぇっ……はぁーーっ…はぁーーーっ……いいです…いいですよぉ…もっと……もっとぉっ……笹原さんを感じていたい……もっと、もっともっともっともっともっと!!」


パンッパンッ!!パンッ!!
じゅぶぅっ……ぐちゅっ…


俺「……ぅっ……ぁぅっ……」


桜さんは、自身の興奮に合わせて腰を激しく俺に打ち付けてきたんだ
対する俺は……声を出してしまったら、後戻りも何もかもできなくなるんじゃないかという恐怖で、必死に思わず出てきそうな、変な声を抑えていた


桜「必死に我慢してくれてる笹原さんもいいですけどぉ……そろそろ、声が聞きたいです……なので………髪の毛をギリギリまで抜いて………」


ズズッ……


桜「一気に挿れちゃいます!!」


ずちゅっ!!


俺「あふぅっ!?な、な、なにぃっ?い、今の…?や、やば……なんで……動いてないのに…いま…動いてないはずなのにぃぃっ!!か…いかんがぁっ!?どぉしてぇっ!?」

桜「うふっ……ふふふっ……そっかぁ…笹原さんの前立腺の場所は……ここにあったんですかぁ……もぉっと愛してあげますからねぇぇぇっ!!好きです…好きなんですぅっ!!笹原さぁぁんっ♥」


パァンッ!!パァンッ!!ずちゅぅぅぅっ!!


俺「んはっ!?あっ……あううぅっ!?ひゃ…ひゃめへぇっ!!ゾクって…そこをゴリってされたらゾクってなっちゃうんだっ!!頼む…やめてぇっ!!」


耐えられない……この快感が強すぎて、俺は必死に桜さんに頼み込んだ……
しかし、桜さんは聞く耳も持たず……そして、俺はついに快感に身をゆだね始めてしまった


こ、このままじゃ……チンコを触られてないのに……でちゃう…
そんな……ことぉ………あっ……で、でもぉ…ダメだぁ…
いくっ………心が…崩れてしまうぅっ…あっ…

あぁぁっーーーーー!!


イった……そう思った
だが……イったのなら、どうして俺のちんちんには射精感がないんだ…?
おかげで、積み上げられた快感は放出されることなく、またもや俺の体の中で渦を巻き始めた

俺「な…んでぇっ…?イったのに……イったはずなのにぃ……」


桜「あはっ♥笹原さんの射精は、私のナカじゃないと駄目なんです…だから、おちんちんを髪の毛で縛っているんじゃないですかぁ」


うぅっ……こんな格好をさせられているだけでも恥ずかしいのに…これじゃあ…生殺しじゃないか!!
俺は頑張って別のことに気をそらそうとしてみるが、やっぱりダメだった
射精したい……一気に放出して楽になりたいって気持ちがどうしても出てきてしまうんだよ


桜「でぇもぉっ……私、笹原さんが嫌がることはあまりしたくないんです…なので、いいことを考えました…前立腺をガンガンほじって、トコロテン射精させてあげます!!これなら、垂れた精液も髪の毛で楽に私のものにできますし…笹原さんは気持ちいいし…最高ですよね?」


俺「えっ……?い、いや…やめっ…」


桜「えへへっ…せーのぉっ!!」


ゴリュッ!!


俺「っ!!ーーっ!!ーっ!!」


声が……声が出ねえっ!!
それぐらいの快感が全身を襲う…もう、全身の力なんて入らないくらいだ
髪の毛で固定されてなきゃあ、もう床に全身で倒れ込んでるだろうな

しかし……俺は、のんびりとそれを観察している場合なんかじゃなかったんだ


桜「あはっ…ビクッってしてます……お尻の力も抜けて…髪の毛がすごく奥まで入りますよぉ?でもぉ…いいんですか?力を抜いていると…私の動き…早くなっちゃいますよぉ?ふふっ♥」


俺「いぎっ!?や…やぁ…めぇ…」


ズッ…ズッ……
パンッパンッパンッ!!
シュルッ……ずにゅっ…ずちゅっ…


俺「あうっ!?」


桜「あはっ…あはははっ!!笹原さんが私の髪で喜んでる…うれしいです…そうだ……髪の毛をお尻の中でねじって、前立腺をドリルみたいにガンガンほってあげます!!これぇっ……私しかできないんですよぉ?」


そう言いながら、桜さんは動きを少し緩めたんだ
それに合わせ、俺が少し肩の力を抜くと……

桜さんの髪の毛が俺のお尻の中でグルグルと捻られはじめたんだ
これは……これは本気で…ヤバイ!!
思わず、今度は身の危険を感じるほどの快感が俺を襲う


俺「ひふあぁっ!?あっ…くぅっ…おほあぁっ!?」

桜「そーれ…ぐーる…ぐーる……」

俺「あひあぁっ……な、なにか……来る……大きいのがぁぁっ!?」


ビクンッ!!ビクンッ!!

俺「ひぎゃぁう………あっ……っ……」


とろー……


桜「ふふっ…これが…愛しの笹原さんが時間をかけて貯めてくれている、特濃ミルク精液ですね…さすがに、オナニーも三日間していませんし…濃いのが出てますよ…あはっ♥こんなにねとーって糸まで引くんですよ?これが私のナカにごぽって注がれることを想像すると……ふあぁぁっ…髪の毛が荒ぶります…えへっ…えへへへへへへっ」


さらに早くなる桜さんの髪の動きに、体の快感を感じ取る速度が……ついていかなくなる
そして………


あれから、何分…何時間たったんだろう?
いや…もしかしたら、数分も立っていないのかもしてない……
とにかく俺は、ほとんど射精感のない射精を強要され……


俺「ひっ…ぐっ……た、頼むぅ……も、もぉ…限界なんだ…射精させて…」

桜「はぁ…はぁ…こ、こっちもぉ…髪の毛からの快感がすごぉいものになってて……はぁ…はぁ…ふふっ……媚薬の準備もばっちりですよぉ?し…か…も…今回のはすごく強力なモノなんです…お尻に注いだら、すぐに私のオマンコを味あわせてあげますからねえ」

俺「そ、そんな…いま…そんなものを入れられたら…俺…狂って…」

桜「大丈夫です…狂っても私は笹原さんのお嫁さんとして…しっかりとあなたについて行きますからぁ」

俺「そ、そんなことを心配してるんじゃ……」

桜「はぁんっ♥イク……高みへ…あっ……はあぁぁぁあんっ♥」


桜さんがそう言って、体をよじらせると同時に…瓶の蓋があく音がする
そして……髪の毛をつたって悪魔の液体が……はいった!!

その途端、急激な興奮が俺を襲う……今すぐにでも、自分でチンコをしごいてしまいたいほどの……しかし、両手が縛られていて、四つん這いの状態ではそれもできない……


俺「ああああぁあっ!!うぐあぁぁああっ!」

桜「そんなに喜んでくれるなんて……はぁああっ…私、もう我慢できません…笹原さん……私と一緒に…最後の誓をいたしましょう!!」


桜さんはそういうと、俺を縛ったまま四つん這いの姿勢から仰向けの姿勢に俺のからだを移動させたんだ
今の状態で、桜さんの大きな胸が体をぽみゅっと触れてくるのは…拷問でしかない

だが……悔しいことに俺の頭の中は射精したいことでいっぱいだった
もう、それ以外のことは考えられないと自分でも思えそうだ
……だが、この桜さんに監禁されているという状況が、俺をその考えだけに縛らない……いわば救済措置になっていたんだから、皮肉だ


桜「笹原さん……笹原さんだから見せるんですよ…私のハダカ…ほかの人には見せない…笹原さんだけの……ふふっ…うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…」


俺「はぁ…はぁ…耐えろ…俺ぇっ……溺れちゃダメだ…溺れちゃ…」


桜「笹原さん……どうして、私が今日を選んだのか…わかりますか?ふふっ…私たち魔物娘は本来…子供が出来にくい体質なのです…ですが、人間の殿方…男性と子供を作るのは…女の悦びなんです…私も笹原さんとの愛の証である…可愛い子供が欲しいっ!!だぁかぁらぁ……そのための魔法の液体を友人から受け取るのに時間がかかったのです…その友人のくれた…この液体を……んっ…♥」


桜さんはそういって、何かの液体がはいったコンドームから丁寧にアソコにその液体を流し込んだんだ

その液体が流れ切ったときだった…桜さんの子宮付近がぽぉっと光り始めたんだよ!!
ま、まさか……本当なのか…?本当に…桜さんがいったような薬が!?
もし……そうだとするなら……桜さんのナカに出してしまったら……既成事実が出来上がってしまう…!!

既成事実ができてしまったら、俺がどれだけ訴えても…世間は狂気的な彼女の味方…それは絶対に阻止しなければダメだ!!

桜「あぁんっ……笹原さん……そんなに逃げないでくださいよぉ…うまく入れられないじゃないですかぁ…気持ちよく…なりたくないんですかぁ?ねぇ…」


俺「な、なりたいさ…だけど…そ、そう…いきなり子作りなんて…その…俺には早いから!!遠慮するよ!!だって…始めてだし……しゃ、射精したいけど…子供できるのって怖いし…」


桜「むぅ…私は直接中でだして欲しいのに……し、仕方ないです…笹原さんに免じて…一回だけ、コンドームを使ってあげますね…?ほぉら…付けますから、抵抗しないで…ね?」


桜さんはそういうと、俺のチンコにコンドームを付けてきたんだ
コンドームってことは…一回はナカで出してしまっても…大丈夫…だよな…
う……でも…でも…ここで流されたら絶対に後悔する気が…
なんて、そう思い悩んでいた時だった…

桜「もぉっ!!コンドームもつけたのですから、抵抗なんてやめてくださいよぉ…?そぉれ…捕まえたぁ……入れちゃいますねぇ?うふっ…ふふふふっ…」

ずっ…ちゅっ…


ふぁっ…!?は……はいった…!?ま、まさか…本当に…?
なんて……そんなことをのんびりと考えている余裕もないくらいに、桜さんのあそこは、我慢の限界だった俺にとって…すごいものだった

認めたくはないけど、すぐに射精感が沸き上がってくる

俺「すごい……こ、これぇ…で、でちまう…こんなに早く…イカされるなんて……あっ…はぁっ…」


桜「……やだなぁ…笹原さん……私、笹原さんのオチンチンの根元、まだ髪の毛でぎゅうって締めてあげているから、まだ射精なんてできないですよぉ?愛し合う二人が、愛の営みをしているんですから、一緒にイカナイとダメにキマッテルじゃないですかあぁ!!」

桜さんはそんなことを言っているが……そ、そんなの理不尽すぎるって!!
だ、だって……お、俺はまだ…思いっきり射精出来てなくて、今まで散々じらされてきているのに…
そ、そもそも桜さんとは条件も違うじゃないか!!

だが、そんなことを訴える余裕は俺にはない
俺はいまも、桜さんが騎乗位で激しく腰を振り乱しているのに体をあずけ、どうにか髪の毛が緩まって激しい射精をすることで頭がいっぱいだったんだ
正直、訴えることが出来るほど、俺のメンタル面は余裕な状態ではなかった


桜「ふ‥あぁっ♥笹原さんのおちんちん…固くて…はあっ‥ゴムが邪魔だけど…それでもぉ……いいよぉ…はぁ…はぁ…もっと楽しみたいのに、すぐ…イっちゃうっ!!あっ……うぅっ…」


俺「おねがああぁぁいいぃぃ…い、いかせて…いかせてぇぇぇぇっ…」

俺はもう、外見も恥も捨て去り…ついに涙を流しながら射精を懇願し始めた
親が見たら…おそらく恥だって思うレベルだろうな
だが、心なしか…桜さんの表情は嬉しそうで…それが俺は嬉しかった
なぜだろうか?今…俺は桜さんが嬉しそうなのがうれしい
こ、これが…射精感を限界まで高められた…男の行き着く境地だというのだろうか…?こんな感情も、出来事も…何もかもが始めてで俺にはよくわからない


桜「イクっ……イっちゃう…笹原さんもぉ…一緒に…イコ?ふふっ…あっ…はああぁぁぁっ♥」


俺「ひゅわあぁ!?あっ…あひゃわああぁぁぁぁぁぁぁっ!!あっ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


桜さんが体をのけぞらせると…ほぼ同時にチンコを縛っていた髪の毛が緩み…
それまで抑えられていた精液が、尿道を一気に駆け上る!!
そして全身に襲いかかってくる…これまでにない開放感と快感…
そ、そうか……この感覚…俺、今…射精できてるんだな…


びゅくぅっ!!

桜「あはあぁんっ!!ゴム越しなのに……暖かくて……わ、私…笹原さんの愛を感じてるぅ……あは…あはははははははははははははっ!!」


俺「おっほぉあぁっ……ふ…ふわあぁ………あっ……あぁ…」


俺は、ものすごく長いあいだ続く射精感に身をあずけ…そして今…
魂も抜けてしまいそうなほどの開放感にさらされていた
もう……なにも怖くない気がする…

桜さんも、なぜか目をつぶって、俺の射精が終わるのを待っていたみたいだ…
っと、いけないいけない…いつまでもこの感覚に身をあずけているわけにもいかない

俺「はぁ…さ、桜さん…コトが終わったんですから、もう俺を開放してくれませんか…?それと、そのコンドームも早く抜いてください。もし、何かの手違いなんかが起こったら嫌ですから…」

桜「………ああ、そうでしたね……んっ…」

チュポン……

桜さんは俺の精子がたくさんはいったコンドームを意外とすんなりと抜いてくれたんだ
これで…妊娠の可能性はなくなったか…とりあえず安心……か?


だが、ここで俺は…衝撃的な絶望を味わうことになる
桜さんが、コンドームの出口をきゅっと縛ると、そのまま口の中に入れたんだ
なんで……なんでそんなことをする必要があるんだろうか…?
なんて、そんな答えはすぐに出たんだ

ぷちゅっ…


桜「ごめんなさい、笹原さん……実は、ひとつだけ…笹原さんに嘘をついていたんです…でも、これも愛の為の…仕方がない嘘ですから…許してくれますよね?実はこのコンドーム……穴あきなんです…」


そういいながら、桜さんは口を明ける……
すると、桜さんの口の中にはたくさんの俺の精液が舌の上に乗っていたんだ
それを見たとたん、俺は桜さんの今まで言っていたことを思い出し…
そして、戦慄した

コンドームに穴があいていた…
そして、桜さんののんだ…受精率100%?の薬の存在……
……そして、社会的既成事実の有無……


桜「だから……もう、笹原さんの子供、デキチャッタ…うふっあはっ…笹原さん、もう子供の名前かんがえているの?私は、笹原さんの子供だったら可愛いに決まってるから、名前は笹原さんが決めてあげるのがいいと思うの…あ、でも…女の子だったら、私が決めたいな、そうそう…子供ができたら、二人でどこか…一戸建てにでも引っ越そうか?私、見晴らしの良いペンションみたいな家に家族で住みたいんだぁ……」


俺「どうして……どうしてこんな強引な方法を取るんだ…桜さん…俺は…俺は……こんな強引に結婚を求められても、心のそこから桜さんを愛せないよ?だって…」

桜「………わかってます…本当は、笹原さん…こんな強引なの嫌いってわかってます…でもっ!!こうでもしないと……私のような女が…偶然命を助けてもらっただけの…髪の毛も長い…人間でもない女が笹原さんと結ばれるなんてないじゃないですか!!狂気的愛情をぶつけて…そうでもしないと、笹原さんは私のことを好きになるどころか、意識もしてくれないじゃないですかぁ!!私は……そんなの……」


桜さんはそう泣きながら、俺の体に髪の毛を絡めてくる…
なんでだろうか?さっきまで、俺は桜さんの行動に…恐怖をも感じていたのに…今の俺は彼女からまったく、そんな感情を感じないんだ
………おそらく、桜さんがさっき言った言葉は……本音なんじゃないのか?
…もし、そうだったとしたなら、初めからそう言ってくれればよかったのに…

俺は、あまりに過度な愛情を捧げられ、頭が少しおかしくなったのかもしれない…だって、さっきまで‥あんなに嫌だったのに…
たった一回の本音で…その気持ちが嘘みたいに消えたんだから

多分、俺が桜さんに好意を抱いていたのも、大きな理由なのかもしれないな
……はっきり言おう、今…俺は桜さんのコトが好きになったんだ
人間の感情なんて、本当に謎だ…
どうしてそんな感情を抱いたのかは…俺もわからん


桜「もう……笹原さんを絶対に離しません……私と一緒に……この髪の柩に包まれて……永遠に繋がり…愛を育んでいきましょう…?この部屋が…笹原さんの居場所なんです…………モウ…ハナシマセンカラネ……」


そう言いながら、俺は桜さんの髪の毛に自分の体が包まれていくのを感じた
まるで、蜘蛛の繭みたいに、隙間なく体がつつまれているのを感じる…

俺「桜さん……俺は……」

そう言っている間に、あたりは髪の毛で覆われ…俺の視界には、桜さんがただひとり…そこにいたんだ
髪の毛で表情が隠れようがない今…桜さんは始めて…俺に表情を見せてくれた
その表情は、なんだか……少しだけ悲しそうに見えたんだ…
だから、俺は…こんなことをいったのかもしれないが

俺「正直に話してくれていれば…それでよかったのに…桜さんのような美人に話しかけられて、断るはずもないのに……だって、今の俺はこんなに桜さんのこと…好きなんだから…」


桜「えっ……!?さ、笹原さん……?」

俺「ははっ…俺はヘタレだから…桜さんの王子様には…なれないかもしれないけどね?」

桜「そんなことないよ!!笹原さんは…私の愛しい人ですから……ああ…ついに、私の思いが通じる時がきたんですね……はぁ…はぁっ…笹原さん…今度はゴムなしで…朝まで交わりましょう!!今すぐ!!あはっ…うふふっ…」


俺「えっ!?ちょっ……アーーーッ!!」



それから数年後…俺と桜さんは結婚し、住んでいたマンションを引越し…丘の上の小さな一戸建てを買い、そこに暮らし始めたんだ
前に比べると、家賃は高いけど……でも、毎日が充実してると思う


桜さんは相変わらず、俺がほかの女の子と仲良くしたりすると…暴走するところがあるが……今では、そこも可愛いと思える
……でも、その日の晩の営みは…毎回ハードなのが…笑えないけどな

あぁ……そういえば…昔、俺は後輩の女の子は桜さんに殺されたんじゃないかって心配した時期があったんだが、どうやら俺の心配しすぎだったみたいなんだ
というのも……実はあの次の日…彼女は異形の姿になって会社に出勤…
その後、会社を混沌の渦に叩き落としたんだから

桜さん曰く……魔力を注ぎすぎて、彼女の中のなにかが作用し、ダークマターが発生した…とのことだが、詳しいことは俺もわからん
専門家にでも聞いて欲しいね

そうそう、彼女と俺の同僚……結婚したみたいなんだ
今、あいつは彼女のしたの黒い球体をしているって年賀状で送られてきたからなぁ……
初めは驚いたね…でも、いまはそんなに驚かないな…たまーに、夫婦間で合うくらいだぜ?
なぜか、同僚とは黒い球体になっているのに、会話できるし……筆談だけど


えっと…他になにかあったか…?
あっ、そうそう…あの絶対に妊娠するって薬……あれ、本物だったみたいだ
聞くところによると、触手の森?ってところで友人が分けてくれたって言っていたけど…そんなところ、聞いたこともないんだが……
とにかく、その薬のおかげか分からないが、俺たちには可愛いひとり娘ができたんだ

だが、最近……娘が母親に似てきているようなきがして……
あの性格をそっくりそのまま受け継いでしまったような…そんな行動を小学校の男子生徒に向けているみたいなんだよ

父親としては、まともな恋愛をして欲しいと思うので、全力で最近、その男子生徒と交流を俺がはじめることになっちまった
俺がその子供におしえていることを……ちゃんとあいつが守ってくれて、そして…娘を幸せにしてくれればいいと思うね
………どうせ、逃げられないだろうし…

おっと、なんでもないぞ?
さて……次は…


桜「笹原さーん?夕飯ができましたよー!!今日もたっくさん愛をこめましたから…よーく味わって食べてくださいね!」

娘「パパーー!!早くーー!!ご飯食べ終わったら、私とママの髪を櫛でといてくれる約束でしょ?はーやーくー!!」


俺「あぁ、わかったよ」


すまないな、そろそろいかないと……
最後に…これだけは言わせてくれ…

魔物娘って最高だよな!!
14/12/29 10:56更新 / デメトリオン mk-D

■作者メッセージ
みなさん、久しぶりです!!

今回は、愛とはなにか…をモチーフに書いてみたのですが、どうでしょうか?
いやぁ、こんなに甘甘な展開になってよかったですよね
………えっ?なにか違うって・・・?それは…言ってはダメですよ!!


今回も突っ込みたいところはたくさんあったでしょうが、見ていただき本当に感謝です!!
どうでもいいことですが、この作品のエロ部分に少し興奮できたなら、私と同じ性癖の持ち主ってことに……
そんな人とは、仲良くなれそうだ…

とにかく!!次回ものんびりと見ていただけるとうれしいです!!
ありがとうございました!

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