読切小説
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モン娘ランド
「・・・・何だこれ」

昼飯を食っている俺の前に差し出されたチケットを目の前にいる同級生に問いだす。その同級生は胸を張ってドヤ顔している。

「商店街のくじ引きで当たったのだよ。んで、寛容高いオイラは君を連れて行こうと・・「いや、行かねぇ」

何かムカつくからすぐに返答し昼飯を食べ出す、俺は飯の邪魔されるのが嫌なのだ。





「・・・・と言っても結局来た訳だが、何だこの人だかり」

手にしているチケットを握りしめ、最近話題にもなっている魔物娘と男性の出会いの場"モン娘ランド"の前に俺は立っている。俺もテレビで見てから行ってみたいと思っていたが。・・・何でアイツは俺に寄越したんだ?

「まぁ、良いか。それじゃあ入園っと・・、やっぱりこうなるか」

中に入ると様々な魔物娘が至るところに際どい衣装を着て立っている。それに釣られるかのように入場者がヨロヨロとお好みの子の方へ歩いていく。一体何しに来たのかと思うがこのままだと俺も同じくなってしまいそうだったので直ぐ様行動に移った。

「すいません。この園内の地図を欲しいのですが」

「あ、はい。でしたらガイドも付けましょうか?お一人でこの中を歩くと色々と大変でしょうから」

「そうですか?それじゃあお願いします」

そうして俺はガイド、バイコーンの樹里さんと園内を歩き出す。と言っても俺は彼女の背に乗っているだけだが、彼女はそれで構わないと言っているからそれに甘えている。

「それじゃあまずはどちらから? 妖精などがいるフェアリーエリア、海をモデルにしたシーサイドエリア、魔女や悪魔の饗宴場のダークエリア、天使が舞う天国の響音場のライトエリア等がありますが・・」

とりあえずは、遊びをメインで来たのでアトラクションが多いダークエリアに向かった。

ダークエリアは、絶叫コースターやバンジージャンプ等があり中でもゴースト系の子とお付き合いできるお化け屋敷が人気である。 次に行ったのはシーサイドエリア。ここはミュージアムスタジオやウォータースライダーがあり、ミュージアムでは人魚達のコーラスが聴けて好評だ。ライトエリアは観覧車や空間魔法で空を歩くというアトラクションがあり、陽気に飛び回る天使と写真も撮れるらしい。最後のフェアリーエリアはお土産屋やフードコートがあり、そこで俺はホルミルアイスを食べた。

そんな感じで樹里さんの説明を地図を見ながら聞いていると真ん中のスペースにノーマルと書かれているのが目に入った。

「このノーマルってなんですか?」

「そこは、"子作りエリア"です。行ってみます?行きましょう❤」

満面の笑みをする樹里さんが勢い良く走り出し俺を連れ去ってノーマルエリアに向かった。


「園内に大型ホテルがあるなんて、しかも隣にアダルトショップがあるし」

「だから"子作りエリア"なんですよ。様々なエリアで仲良くなった人たちがこのエリアに着て恋人や夫婦になるという魔物娘にとって有難いエリアなんです」


その顔にはふざけている訳もなく真剣そのものである。

「だったら俺らもこのホテル使っちゃいましょうか。なんて・・「良いんですか? 普通だったら夜からが本番ですが、しょうがないですねぇ❤」

俺は今墓穴を掘った気がした。


16/01/24 10:11更新 / kirisaki

■作者メッセージ
こんなのあったら良いなと思ったので書きました。
駄文ですが、すいません。

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