連載小説
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後編
 ファスネット・サバト……とある地方に存在するサバトの一つだ。「幼い少女の背徳と魅力を崇め、伝え広めよ」「魔物らしく快楽に忠実であれ」というサバトの教義を遵守し、また魔物娘たちが淫らで快楽に満ちた性活を送れるように魔法や薬の研究も盛んなサバトである。
 そのファスネット・サバトの本拠地の大ホールにてファミリアのヘンネアの活躍を称える会が開かれていた。
「MVP賞! ファスネット・サバト所属、ヘンネア殿。貴女はこのたびガディアノ王国攻略作戦において、その話術、魔力、幼女の魅力を持って極めて優秀な功績を挙げました」
 賞状を読みあげているのはバフォメットのラファラナ・ファスネット。このサバトを束ねている者だ。ラファラナは魔物らしからぬ、露出度の低い服に身を包んでいた。上半身は白のブラウスを着ており、黒いマントを羽織っている。下は黒いフレアスカートを穿いており、サスペンダーでそれを吊っていた。
 教義に忠実で研究も熱心にやっている、極普通のサバトであるファスネット・サバトだが、大きな特徴がいくつかある。その一つが「お行儀よくあれ」という教義があることだ。幼女らしい無邪気で奔放な面を認める反面、礼儀正しさを重んじているのである。ラファラナの服装が、肌の露出が抑えられているのもその教義に則っているためだ。ラファラナの前に立っているヘンネアも然り。テレジアと相対した時と同じような、ノースリーブのブラウスと黒の短めのフリルのスカートだ。
「そのたゆまぬ努力と実力、そして勝ち得た果実を讃えこれを賞します!」
 サバトの構成員、魔女やアリス他魔物娘、その夫たちから拍手と歓声が上がる。ヘンネアの功績は大きく、誰もが認めるところであった。わざと捕らえられて城の中に侵入し、囚われの娘達を救いつつ仲間を増やし、さらに外部から仲間を城に侵入させるルートも確保し、さらには国のトップの妻であるテレジアの暴走を食い止めかつ悩みを解決して仲間にした……規模こそレスカティエと比べると小さいが、一国を魔族の手に落とすきっかけをほぼ一人で作ったのだ。大健闘と言えよう。だが当のヘンネアはつまらなそうな顔をしている。
「この度活躍したヘンネアには副賞として金貨二千枚を贈呈する!」
 ラファラナの報告に聴衆から驚きの声が上がった。金貨と言ったら日雇い労働者が三年半タダ働きをして稼げる額である。途方も無い。それだけヘンネアの功績は大きかったのだ。異を唱える者はいない。ただ一人を除いて。
「……こんなお金、どうでもいいのね……」
 報酬を受ける当のヘンネアである。本当は見た目にふさわしくダダをこねる幼女のように感情を爆発させたいところなのだろう。その声は震えている。怒りを抑えているのは多くの者が自分を見ているからだ。せっかく聴衆が自分を今回のガディアノ攻略の英雄と讃えてくれているのに、それをぶち壊しにするような真似はしまいとしているのだ。だがその我慢も限界が近い。
「話は後で聞くゆえ、しばし待っておれ」
 ヘンネアにラファラナは耳打ちをする。そうしてからラファラナは聴衆に向かって手を広げて叫ぶ。
「さあ、今宵は盛大な"宴"を催そうぞ! 今夜ばかりは小難しい礼儀などはなし! 無邪気に、好奇心のまま、欲望の赴くまま、このサバトを楽しむがよい!」
 ラファラナの合図で"宴"が始まる。今回のガディアノ攻略作戦の成功を祝い、英雄であるヘンネアを称える宴が。しかし、当のヘンネアはすぐに大ホールから姿を消していた。ラファラナの引率のもと、舞台袖に下がっていたのだ。
「……ヘンネア、今回は本当によく頑張ってくれたのう。重ね重ね礼を言うぞい」
 バフォメットがファミリアに頭を軽く下げる。対してファミリアは今まで我慢していた感情を爆発させる。
「本当に大変だったのね! 十日もお風呂に入れず美味しくないご飯で働き尽くめ……さすがに大変だったのね! 金貨二千枚だけなんかじゃ足りないのね!」
 なんと、ヘンネアは大金を手にしても満足していないと言う。さらなる報酬を望んでいた。さらに目上、それもここのサバトの頂点に立つ者に対してこの物言い。ラファラナの護衛を務める二人の魔女が軽く顔をしかめた。だが、ラファラナは落ち着いた態度を崩さない。概して、ファミリアという種族は上下関係の意識が希薄だ。普段は教義に従わせているが、今はフラストレーションがたまっている状態だ。目を瞑ることにする。そしてヘンネアが報酬に金ではなく何を望んでいるかも、ラファラナには分かっていた。
「分かっておる分かっておる。休暇が欲しいのじゃろう? 今回働いた十日の三十倍、十月の休暇を与えよう。これで良いじゃろうか?」
「……十年の休暇が欲しいと言いたいところだけど、それで手を打つのね。にひっ♪ 感謝なのね!」
 ずっと不機嫌そうだったヘンネアにようやく笑顔が戻る。誰もが微笑み返してしまいそうな、天使のような魔獣の笑顔であった。気まぐれの快楽主義で上下関係の意識も希薄で、おまけに魔力も交渉力も高い物を持つファミリアの機嫌をあっという間にこうして笑わせる……バフォメットのカリスマ性は伊達ではない。
 そのサバトを束ねる者がファミリアに新たに命じる。
「さて、御主にはもう一仕事だけしてもらいたいのだが……それは御主にとっても悪い話ではあるまい。"宴"の場を温めてもらえるかのう?」
「はーい! 任せておいてなの!」
 手を高く掲げて返事をしたヘンネアは、しかし大ホールに向かわずに出て行った。だがこれで正しい。ラファラナも目を細めて頷いている。
「さて、ワシらも宴の輪に加わるとするかの」
 護衛の魔女を誘って、ラファラナは舞台袖から出て再び、サバトの仲間の前に姿を現すのであった。



ファスネット・サバトは寮を備えており、ヘンネアはその上等な一室に住んでいる。十日ぶりに彼女はその玄関のドアを開けた。
「ただいま、なの!」
「……おかえり」
「おかええ!」
 ヘンネアの言葉に二つの声が返ってきた。一つは低くくぐもった男の声、もう一つは舌っ足らずな声。ヘンネアがかがむ。
「イオニア! いい子にしていたのね?」
「だっこ!」
「はいはいなのね」
 屈んだヘンネアに飛びつく小さな影。その姿は小柄なヘンネアをさらに小さくしたような物……そう、ヘンネアの娘だ。今年で三歳になる。母親に飛びついたイオニアの後からのそりと大きな影が現れた。険しい顔つきの身の丈六フィート以上もありそうな男……彼がイオニアの父であり、ヘンネアの夫のラダフォードだ。
「ヘンネア……お疲れ様」
「本当、大変だったなの! なでなでして、なの!」
 娘を抱きながら母親は夫に甘える。ラダフォードは無言で手を伸ばし、ヘンネアの頭を撫でた。見ようによっては、大きな人形を抱えた幼女が父親に撫でられているかに見える。その彼は黒色の主神教団のローブに身を包んでいた。
 ラダフォードは元は主神教団の国の人間だ。口下手ではあったが敬虔な司祭であり、腕が立つバトルモンクであった。ある時、彼を含むサバト掃討部隊がファスネット・サバトを襲撃したのだが、戦う前にして部隊は魔女達の幻術や嘘の情報で壊滅。そしてその時、ラダフォードはヘンネアと出会い、彼女の口に乗せられて心を許し、交わってしまったのであった。
「俺も……大変だった……子どもの世話は、難しい……」
「まあ口下手なラドには荷が重たかったのね。よしよし、なのね」
 子を抱いていないもう一方の手を伸ばしてヘンネアはラダフォードの頭を撫でる。彼女が撫でやすいよう、ラダフォードは少し頭を下げた。相変わらず堅い顔をしているが、よく見れば頬が緩んでいて嬉しそうだ。大の男が幼女の姿をした女に頭を撫でられて喜んでいる。少々滑稽な光景だ。これで彼が未だに主神を信じていると言うのがもっと滑稽であるのだが。このサバトにいながら未だに僧服を着ているというのがその意地を表している。なおサバトの者、特にラファラナは彼に主神への信仰を捨てろと迫るようなことはなかった。宗教と名乗るサバトではあるが、主神教団のように何か絶対的な信仰対象という物がない。あくまで「幼女の魅力と背徳」と言う物を押している。その教義さえ守っていれば、主神、堕落神、海神ポセイドン、愛神エロス、戦神アレス、どの神を信じようと関係ないというのがファスネット・サバトのスタンスであった。
「ママ、イオもなでなで……」
「はいはい、なのね」
 娘にねだられ、ヘンネアは娘の頭を撫でる。姿は幼いのに、その目は母親らしい慈愛に満ちた物であった。
 母親に撫でられて嬉しそうなイオニアであったが、その目が細くなっていきやがてガクリと首が垂れた。魔物と言えどもやはり子ども。本来であれば寝ている時間なのだ。
 撫でられているうちに眠ってしまった我が子に苦笑してヘンネアはトコトコと部屋を横切る。そして子ども用のベッドにイオニアを寝かせた。その様子をラダフォードが背後から見守る。
「さてと……」
 イオニアに毛布を被せたヘンネアがラダフォードの方に向き直る。その顔は先ほどまでの母親の顔とは全く異なっていた。
「ヘンネアはラファラナ様に"宴"の場を温めろ、と言われているなの。それにはラドの協力も必要なのね」
 バフォメットに命じられた仕事の話をするが、その顔は仕事をすると言う雰囲気でもない。
 口から可愛らしいピンク色の舌がちろりと覗いてくちびるを舐めた。曇りなき目はでギラついている。頬は紅潮し、幼くあどげない顔は魔の牝の色に彩どられていた。
「いや、仕事とか全く関係ないのね……一週間寂しかった分、取り戻すのね!」
 サバトの実益と彼女の欲求を同時に満たす彼女の使命が始まる。



 隣の寝室に移った二人はベッドの上にいた。あぐらをかくラダフォードの股ぐらにヘンネアが腰を下ろしている。こうしてみると本当に二人は親子のように見えた。だが親子ではない。子を持つ夫婦なのだ。これだけで終わるとは考えにくい。
「ん……♥」
 ヘンネアが首をひねり後ろにいるラダフォードに顔を向け、目を閉じた。躊躇いもせず、ラダフォードは首を曲げて彼女にキスをする。始めはほんのちょっと、触れ合うだけ。
「んんんっ!」
 目を閉じたままヘンネアが唸った。不満気な声であった。分かっていると言わんばかりに、すぐにラダフォードはもう一度くちびるを落とした。今度は長く押し当てられる。
「んんっ♥」
 ヘンエアの口が軽く開き、中から舌が伸びてラダフォードの口を割る。ぢゅぢゅと卑猥な水音が二人の顔の間から響いた。おおよそ、親子の慕情のキスとはかけ離れた濃厚なくちづけが交わされる。
 一度くちづけが中断される。首が辛くなったのだろう。ヘンネアはラダフォードの股ぐらで器用に身体を回転させた。向かい合わせの体勢となる。
「にひひっ♪ 今度はこっちがいいの!」
 ヘンネアの腕が伸び、両手がラダフォードの顎に添えられる。そして強引に自分の方に引き寄せてくちびるを奪う。
 舌を伸ばして相手の口内の蹂躙を始めたのはもちろんヘンネアだ。舌が口腔粘膜を舐め、歯列を撫で、ラダフォードの舌を蛇のように嬲る。ラダフォードは抵抗こそしないものの彼の方からは何もしない。するだけの技術がない。
 にちゃにちゃと音を立てながらキスを交わす。いや、どちらかと言うとヘンネアが一方的にくちづけている形であるが。しかし、ラダフォードも無反応と言うわけではない。息が続かなくなるほどのキスを終えたヘンネアが、口を離してニヤリと笑う。
「あらら♪ ラド、いっつも難しい顔しているのにぃ、ここはちゃんと反応しちゃってるのね♪」
 身体を軽く浮かせてヘンネアは腰の位置を調節し、そして前後に揺り動かした。彼女のショーツのクロッチにラダフォードの勃起した逸物が擦り当てられる。二人の性器を三枚もの布が隔てているが、それでも彼が熱く熱り立っていることはごまかせない。教団のバトルモンクだった彼は、幼い見た目の女性に深い口吻をされただけでここまでになってしまったのだ。
「いひひっ、キスだけでこんなになってくれるなんて嬉しいのね♥」
 そっと、小柄なファミリアは大柄のバトルモンクを押し倒す。そして再び犯すかのようなキスを始めた。だが今回はそれだけではない。
 ヘンネアの右手が這いまわり、ラダフォードの僧服のボタンを外し始めた。ファミリアに夫として迎え入れられ、サバトの本拠地にいながらも、主神を信じているからか意地のように着続けているバトルモンクの服……その服が魔物によって優しく剥ぎとられていく。
 聖職者でありながら戦う者の身体は、サバトの中にいながらも衰えてはいなかった。黒ローブの下はまた革鎧でも着ていたのかと言わんばかりに堅い筋肉が見られる。ヘンネアはその身体を愛おしそうに撫で回す。だがそれはあくまで副菜のような物。メインではない。
 ファミリアはさらにその下にあるベルトに手をかけた。そのまま下着ごとズボンを下ろす。ヘンネアが目を輝かせた。筋肉に負けず劣らずの硬さを誇る肉棒が勢い良く飛び出て、腹筋を叩く。赤黒い幹には青筋が走っており、太さも長さも相当な物だ。この男性器が、少女のような外見のファミリアの中に入ったのだ。
「わあっ♥ いつもどおりおっきいの♥」
 すかさずと言った調子で手が現れた逸物に伸びて握りしめ、ゆっくりといやらしい上下運動を始めた。かすかにラダフォードが身体を揺らす。嫌がっているのではなく、快感で反射的に揺れたのだ。大の男の反応に小さき女はにやりと笑う。
「なぁに? 手コキだけでビクビクしちゃうくらい気持ちいいの?」
 男をそれだけよがらせていることにファミリアは誇りを覚えて満足そうな表情を見せるが、すぐにしまったと言う表情を浮かべる。
「あ、でもダメなのね! 久しぶりの精液なのね、そんな手コキとかフェラとかで出しちゃもったいなさすぎるのね」
 そう言いながらもヘンネアは可憐で小さな口を肉棒に寄せる。ちゅっと音を立てて亀頭にキスが落とされた。びくりとラダフォードの身体が揺れる。にひひっとイタズラっぽい笑いをあげた。
 激しく、多彩なフェラチオがラダフォードに繰り出された。ファミリアが顔を横にしてペニスを咥え込む。犬が骨をそうするように。顔を滑らせ、先端から根本までたっぷりと唾液をまぶす。何往復かしたところでヘンネアは口を離し、舌だけを突き出した。そして根本から先端へと舐めあげる。何度も、何度も。まるで幼児がロリポップを味わうのような舌使いであった。
 これだけでは止まらない。ヘンネアは今度はべろべろに舐め回したそのペニスをぱくりと咥え込んだ。小さく可憐な口にグロテスクな肉棒が捩じ込まれている様子は実に背徳的であった。咥え込まれているのは半分ほどなので、そのペニスがどれだけ凶悪な物かが分かるのがまたタチが悪い。その咥え込まれていない残った部分は、手がそっと包み込んだ。
 いよいよ本格的な口唇愛撫が始まった。顔がゆるゆると動かされ、くちびるが肉竿をしごきぬく。じゅるじゅるぶじゅぶじゅと、まるでゼリーをストローで吸うかのような下品極まりない音が、少女に見える魔獣の口と大の男の肉棒が奏でた。
 咥えきれていない部分のサポートも忘れない。カバーしている手がいやらしい上下運動をする。これでラダフォードのペニスは全てヘンネアによって刺激されることとなった。
「うっ、ぐ……」
 ラダフォードが呻く。しごく運動と音もさることながら、可憐な口の中ではまた別に苛烈な攻めが施されていた。ペニスの先端をヘンネアの舌が這いまわっている。亀頭、尿道、裏筋……男の弱い部分をファミリアは的確に攻め立てた。
 幼い見た目とは裏腹な、まるで熟練の娼婦のようなフェラチオだ。このまま続けたらものの数秒でラダフォードは射精し、その可愛らしく小さな口を白濁液で汚したことだろう。
 だがヘンネアはあと少しというところで唐突に口を離した。
「ダメ♥ まだイッちゃダメなの♪ 十日間溜め込んだ熟成ザーメンなのね♪ もったいないからそれは……」
 ラダフォードの身体からヘンネアは降り、ベッドの上で足を投げ出すように座た。黒のフリルショートスカートの奥に白い布地が見える。ラダフォードですらそこに視線が吸い寄せられていた。
 あどげない顔に妖しげな笑みを浮かべながらファミリアはスカートの裾をまくり上げる。白い布地、パンティーがあらわになった。一部の布地が変色している。その変色している部分の奥には濡れた柔肉が潜んでいるのだ。
 ヘンネアはショーツの濡れたクロッチに魔獣の指を這わせた。割れ目を布地の上からなぞるように動かす。そして媚びた声で目の前の男にねだった。
「……コッチに欲しいのね♥」
 限界まで張り詰めたラダフォードのペニスがひくりと動いた。今すぐ目の前の幼い少女の姿をした魔獣に種付けをしたいと牡の本能が叫んでいる。理性がかろうじて獣となるのをとどめているが、それでも男の反応をしてしまったのは確かだ。
 ラダフォードの反応にヘンネアはいたずらっぽくにやりと笑う。更に挑発するように彼女は脱ぎ始めた。ブラウスのボタンに手がかけられ、一つずつ外されていく。ブラウスの下に彼女は何も身につけていなかった。二次性徴を迎えてすらいないのではないかと思える胸がくつろげられたブラウスの合わせ目から覗く。しかし子どもを一人産んで育てた乳房なのだ。これがサバトに所属する者の身体である。
 ブラウスのボタンを全てはずしたヘンネアはスカートに手をかけた。下着ごと、フリルのスカートは脱ぎ捨てられる。現れたのは少女の外見と同じような女性器であった。恥丘や陰唇周囲には毛は一本も生えていない。もちろん、剃ったわけでもない。赤く尖って震えているクリトリス、充血している陰唇も丸見えだ。脂肪はついておらず、未熟な印象が強い。だがこの膣孔にラダフォードは何度も精液を注ぎ、そこを通ってイオニアは産まれてきたのだ。そしてまた、ラダフォードを受け入れようとその青い秘花は蜜を垂れ流している。
 さしものラダフォードも我慢できなかった。飢えた獣のように手を伸ばしてヘンネアの胸を突き、逆にベッドに押し倒す。そのままラダフォードはそそくさと腰を割り入れようとする。とても元聖職者で今もそうであろうとしている男のする所業とは思えない。
 押し倒されたヘンネアだったが、こうなることも織り込み済みであった。右足を曲げてつま先でラダフォードの胸を押しやる。
「まだダメなのね♥ ちゃんとヘンネアを気持ち良くして欲しいのね♥」
 ヘンネアの言葉に、ラダフォードの目が理性の光を取り戻した。自らが目の前の幼女の魅力に惹かれて獣性に捕らわれていた事を知った彼は、普段から難しくしている顔をさらにしかめる。だが、すでに堕ちている彼は後戻りできない。
 ファミリアの言葉通り、男は腰を引いて代わりに頭を彼女の股ぐらにこじいれた。そしてクレヴァスに舌を伸ばした。愛液をすくい取るようにして割れ目をなぞり、その舌をさらに先端のクリトリスへ。包皮に包まれた男性のペニスに当たるそこを嬲る。快楽のための交わりに厳しい主神教団の人間だったはずなのになぜこのように躊躇いもなくできるのか。ヘンネアが仕込んだからに決まっている。
「あ、あ、あっ♥ ラド、そこっ! そこ、気持ちいいのっ!」
 自分の股間にさらに押し付けるようにしてヘンネアはラダフォードの頭を掴む。おだてられたラダフォードの舌使いがさらに熱烈になる。それだけではない。彼は右手を伸ばしてファミリアの乳首を摘んだ。乳房は膨らんでいないが中心の蕾は固く勃立していた。そこを指先で転がすように刺激する。これも幼女が大の男をそうするように躾けた。自分好みの愛撫をしてくれるように。
 ヘンネアの背中がベッドの上で反る。ラダフォードの舌が突起を撫でる度に、電撃のような快感が脳髄を走り抜けた。久しぶりで敏感になっていたからか、彼女の中でいつもよりも早く、快感の泡が膨れ上がっていく。それに合わせるかのようにヘンネアの声は昂っていった。
「や、あんっ! ラド、ラドぉ……ヘンネア、このままだとイク……イッちゃう……!」
 ぞくぞくと身体を震わせながら絶頂の予感をファミリアは男に訴える。彼は聞いていない。未熟に見える花弁にむしゃぶりついていた。緩まなかった攻めに魔獣は達する。
「ひあっ、あ、ああああああっ!」
 少女の身体が戦慄いた。おもらしでもしたかと思われるくらいに飛沫が彼女の股からほとばしり、ラダフォードの顔を汚した。潮を吹いたのだ。
「はぁ、はぁ……イッちゃった、なの……♥」
 とろけた顔をヘンネアは足元にいる夫に向ける。ラダフォードも顔を上げた。気難しそうなその顔はヘンネアの体液でべとべとに汚れている。
 無様とも言える堕ちた聖職者の様子にヘンネアはくすりと笑い、そして手を彼に差し伸べた。
「来て、なの……♥」
 ようやく許された幼女の身体。先ほどのような獰猛さはないが、待っていたと言わんばかりにラダフォードはヘンネアに覆いかぶさった。青筋がビキビキと走っている肉棒を可憐な秘裂にあてがう。ヘンネアが短い脚を懸命にラダフォードの腰に巻きつけ、自分の方に引き寄せようとする。十日ぶりのセックスなのだ。彼女もまた待っていた。男のペニスがファミリアのヴァギナにめり込んでいく。
「うっ、ぬ……」
 歯を食いしばるラダフォード。子どものようなヘンネアの性器……その締め付けは相当な物だ。だがそれだけではない。たっぷりと粘液を分泌している膣壁は小さなイボ突起がびっしりと備わっていた。東方ではカズノコ天井と言われる名器だ。ファミリアはバフォメットよりあらゆる物を譲り受けている。膨大な魔力の他に継承した物の一つが膣の具合であった。挿入した者を虜にして止まない魔性の肉壷だ。
 ラダフォードもまたその膣に虜になってしまった男であった。何度挿入しても飽きなど来ようはずもなく、何度挿入してもその快感に耐性などつく事もない。その性器の前には回数も神への信仰も無力であった。
 射精が始まっていた。子宮口にちょうど亀頭が触れたか触れないかというその瞬間に。ほぼ暴発であった。幼き見た目の魔物娘の胎内にどくどくと白濁液が注がれていく。
 突然の射精に少し驚いたヘンネアであったがうっとりと目を閉じた。下腹部に広がる、懐かしく温かい感触に心も体も満たされていく……
「ん……素敵、なの……♥ ラドの十日分の特濃ザーメン、ヘンネアの中にいっぱいいっぱい出ているの……」
 もっと欲しいと言わんばかりに、ヘンネアは自ら腹に力を込め、咥えこんでいるラダフォードのペニスを締め上げる。その刺激でラダフォードの尿道の中にある精液一滴まで彼女に搾り取られ、射精の最後の瞬間まで至高の快楽を味わうことができた。
 久しぶりの夫の精、それも溜め込んでいた分大量にもらったヘンネアは飴玉を貰った子どものように嬉しそうな表情を浮かべていたが、その顔が今度は少し不満気になった。
「ラド……ちょっと、早すぎなのね……」
 ひくりとラダフォードの眉が寄る。普段から彼は早くに精を漏らしてしまう方だ。また、ヘンネアのフェラチオでギリギリまで高められていたと言うのもある。だが挿入と同時に果てたのは早すぎだ。あっさりと魔物に屈した元聖職者は屈辱に顔を歪める。
 一方、不満を口にしたヘンネアであったがすぐにその顔がまた淫らにとろけた物に変わる。不満は不満ではあったが、大した問題ではなかったのだ。フェラチオの時に宣言した通り、久しぶりの溜めこまれた精液を膣で受ける……その望みは達せられたのだから。それに、一度の射精で終わりだなんて決まりはない。二人の交わりはこれからだ。
「だから、ほらほら♪ ラド、頑張るのね♥」
 にっこりと微笑むヘンネア。このファミリアの明るい笑顔を見ると人間魔物どのような者であっても心を開け、彼女の言うことに耳を傾けてしまうと言う。それは堅物な元聖職者のラダフォードもそうであった。
 彼女に言われるがまま、彼は腰を動かし始める。バトルモンクであった彼だ。鍛えあげられた身体を活かして腰を振り、肉棒で膣洞を採掘する。
「ふぁああん♥ 来てる♥ ラドのおちんちん、ずんずんしてるのぉ♥」
 身体をくねらせ、ヘンネアはよがる。幼い見た目の少女が男に組み敷かれて貫かれて悶える様子は異様でありながらも淫らであった。幼女の魅力と背徳感……バフォメットが束ねるサバトの教義にまさにふさわしい光景であった。
「もっとぉ、もっとして欲しいのぉ♥」
 ベッドについているラダフォードの手を掴み、脚を一生懸命使って彼の腰をヘンネアは引きつけた。ラダフォードの腰の動きは鈍くなるが、その分結合が深くなる。制限された動きで、だが力強く、男はファミリアの子宮口をノックし続けた。ヘンネアの方も下から細かく腰を振る。快感で反射的に動いているところもあったが、男を刺激したいと言う気持ちもあった。
 しかし、それはラダフォードにとっては少々余計なお世話であった。元々早めの彼に再び絶頂が近づいてきた。ぶくりと陰茎がファミリアの膣内で膨れ上がり、射精の用意をする。ラダフォード少し腰のペースを弱めようとしたが、夫の変化を感知したヘンネアがそれを許さなかった。
「きゃんっ♥ あんっ♥ ラドのおちんちん……くぅ、またおっきくなったの……♥ またイクのね? いいよ、イッて♥」
 下腹部に力を込めてペニスを締め付ける。それがとどめとなった。逃げようにも腰に脚を回されて逃げられない。どくどくと男の肉棒が脈打ち小さな女の身体に種付けを行う。
「やぁん♥ 来た……ラドのザーメン、まだまだ濃くていいの……♥ もっと、もっと出して欲しいの♥」
 さらに精液を搾るべく、そして萎えることを防ぐために、ヘンネアは下から身体を揺らす。びくびくとラダフォードが電気を流されたかのように身体を痙攣させた。絶頂直後のペニスには少々苛烈な刺激なのだ。だがヘンネアの狙いの通りラダフォードはその射精の残り汁まで出し、そして勃起は継続させられた。
「あっ、ぐぅ……」
 二度の射精は堪えたのか、ラダフォードは崩れ落ちる。なんとか肘を突っ張ってヘンネアを潰すことは避ける。主神を未だに信じている彼だが、それでも魔物娘に害をなすのは避けようとする意識はあった。完全に覆いかぶさられているヘンネアが下から腕を伸ばし、ラダフォードの頭を撫でる。
「よしよし、頑張ったなの♪ 二度もラドに中出しされてヘンネア、とっても気持ち良かったなの♪」
 自身はオーガズムに達しておらず、まだ満足はしていない。しかし、気持ち良かったという事実は伝え、男を立てる。交渉力などに優れるファミリアらしい言葉だ。おかげでラダフォードは必要以上に落ち込むことはなかった。
 とは言え、疲労は抜けない。少し休む必要がある。だがヘンネアはその時間すら惜しかった。十日間分の埋め合わせをしているのに、さらに我慢など強いられたくはない。
 ヘンネアは身体を捩り、ラダフォードを組み伏せる。かなりの体格差があるが、そこは魔物娘だ。繋がったまま、あっさりとヘンネアが上に、ラダフォードが下になる。
「それじゃ、ラドは疲れちゃったから、今度はヘンネアが頑張るなの♪ もっともっと気持ち良くなりたいなのね♥ ラドにももっともっとザーメン出して欲しいのね♥」
 自分の体重を利用してヘンネアは再びラダフォードの肉棒を奥まで迎え入れた。尻と太ももがぶつかったところでヘンネアは腰を持ち上げてペニスを引き抜く。キツい締め付けもあって挿入時よりニュルニュルと容易に抜けた。全て抜けそうかと言ったところで再びヘンネアは腰を落とす。抜ける時は助けとなった締め付けが今度は抵抗となり、強い刺激を亀頭にもたらす。
 締め付けは強力だが動きは少々もどかしい。自分からも動いて刺激したいと言わんばかりにラダフォードが身体を揺すろうとする。だがそれをヘンネアは肩に手を置いて制した。
「今はヘンネアの番なのね、ラドはじっとしているのね♪」
 再びゆっくりと腰を持ち上げていく。無毛で可憐な陰唇が名残惜しそうに引っ張られながら上へと上がった。その陰唇が肉竿を撫で這った跡を彼女の愛液が濡れ光る。
 腰が今度は落とされた。ずぶずぶとペニスが温かい、キツくも柔らかいぬかるみの中に飲み込まれていく。
 肉棒に付着していた愛液がこ削ぎ取られ、股に付着していく。それはヘンネアが最後まで腰を沈めきると、ラダフォードの下腹部にも付いた。
「ん、んぅ♥」
 剛直に柔肉を抉られ、掻き分けられる挿入の快感にヘンネアも声を漏らす。そしてぐにゅりと子宮口に先端を押し付けられる感触は、早いピストンとはまた違った快感を彼女にもたらした。それをじっくりと味わう。
 だがラダフォードにその余裕はない。首を締められればじわじわと弱ってやがては力尽きるのと同じように、彼もまたじわじわと限界へと追いやられていた。
「あれれ〜? ラド、また射精しちゃいそうなの? ぴゅぴゅって、ヘンネアのおまんこにおもらししたくなっちゃったなの?」
 意地悪くヘンネアはとろけた顔にニヤケ笑いを浮かべて見せる。さらに意地が悪いことに、彼女は腰を持ち上げたところでその動きを止めたのだ。ぎりぎりの所からゆっくりと引いていく射精感。ラダフォードは奥行きのない視線を彼女に向ける。
「そんな怖い顔しないなのね。ただ、ちょっと訊きたいことがあるのね♪ ……ラド、ヘンネアのこと、好き? 愛してるぅ?」
 自分にまたがり、ぎりぎりで性器の結合を保っている少女の姿をした魔物が、小首を傾げて訊ねた。この答えと引き換えに射精させるつもりなのだ。
 ラダフォードは黙りこむ。彼女に好意を向けているか、との問いを肯定すると、それは即ち主神への裏切り……未だに主神を信じている彼にはそれは難しい質問であった。
「それとも、ラドはヘンネアの事、嫌いなの? ヘンネアとのことは遊びなの?」
 半ば冗談めかして言っているが、愛する男から肯定の返事がないことに不安なのは事実なのだろう。何も言わないラダフォードに、ヘンネアは悲しそうな顔をする。あの太陽のような笑顔が見る間に翳る……男に限らず、並の人間ならすぐに耐えられなくなり、その笑顔を取り戻そうとするだろう。
 ラダフォードは首を振った。横に。そして観念したようにつぶやいた。
「……ヘンネアを、愛している……」
 魔物娘に対して、性に対して厳しい姿勢であれという主神の教えだが、その教えの他に「清く正しく生きよ」という物がある。もちろん、嘘をついてはいけないとも言われている。つまり、ラダフォードの言葉に偽りはない。
 知っていた。ラダフォードがこう答えることは。その気になればラダフォードは逃げることができるのだ。サバトの建物の外に逃げることもなんとかできるはず。あるいは最悪、自殺することで主神を裏切り続ける行為を止めることだってできるのだ。だがそれをせず、子どものイオニアの世話もする……主神を未だに信じている上にぶっきらぼうの性格故なかなか表に表さないが、それが彼の気持ち。
「嬉しいのね♥」
 ヘンネアの顔がぱっと輝き、笑顔を取り戻す。そして愛する男との深い繋がりを求め、腰が降ろされた。ラダフォードの分身の先端とヘンネアの秘密の場所の最奥が触れ合う。
 その瞬間、ラダフォードにとどめがさされた。三度目の射精。だがその量は溜め込んだ一回目と比べると劣るが、二回目とは遜色ない。逆流して秘裂の隙間から漏れでた精液はまだまだ濃く、何度でも射精できる様子を見せていた。子どもができるほど魔物と交わったのだ。その身体はすでにインキュバスになっていた。三回の射精などで打ち止めになるはずがない。
「はふぅ……♥ また出ているの♥」
 うっとりとした顔でヘンネアはラダフォードの精液をその身に受ける。彼女もそれなりに高まっており、その声は震えていた。だが満足していない。
 ラダフォードの射精が終わったところでヘンネアの脚の位置が少し変わる。膝を大きく広げ、用足しのような姿勢をとった。この体勢から脚のバネを使って激しく腰を動かすつもりなのだ。
「次は大好きなラドと一緒にイキたいの……ヘンネアが満足するまで我慢してなのね♥」
 ヘンネアの言葉と共にそれが始まった。大きなベッドがギシギシと悲鳴を上げる。今腰を動かしているのは大柄な男ではなく、小柄なファミリアだ。それだけ彼女の腰使いが激しいことを、ベッドの音は物語っていた。
 ベッドの音だけではない。ヘンネアの尻がラダフォード太ももに当たってパンパンと乾いた音を立てる。また、結合部からはひっきりなしにぐじゅぐじゅと卑猥な音が響いた。脚を広げているので、音を立てている結合部が二人の目にははっきりと見えた。
「やぁん♥ 入っている、なの♥ ん、くぅう! ヘンネアのおまんこに……おまんこの奥まで……ひぅうう♥ 深いのぉ♥」
 自分の結合部を覗きこんだヘンネアが口走った。自らの腰の動きで脳髄までしびれるような快感を得ている彼女は理性のタガが外れている。少女の見た目らしからぬ、あけすけな淫語であった。
「うあっ、あ、く……」
 一方、ラダフォードの口から情けない悲鳴が上がる。手で握られているのではないかと思うくらいのキツい締め付けでしごきぬかれているのだ。しかも、相手のペースで。容赦なく快感が身体に蓄積し、早くも射精欲が腰の奥から沸き起こってきた。だが、妻であるファミリアの「一緒にイキたい」という希望を叶えるため、下腹部に力を込めてなんとかやり過ごす。
 幸い、先ほどのゆっくりとした抽送でもヘンネアは高まっていた。ラダフォードの我慢もあって彼女にも限界が近づいてきた。
「ああ、ラド……ラド……!」
 腰を激しく振りながらファミリアは男の名前を呼ぶ。手はラダフォードの肩をぎゅっと掴んでいた。その仕草にいよいよラダフォードも我慢が効かなくなり始める。ファミリアに四度目の射精をするべく、肉棒が膨れ上がった。絶頂ぎりぎりで意識が混濁しながらもヘンネアはそれを感知する。
「ラド、イキそう? イキそうなのね♥ んあっ、いいの♥ 出して♥ たっぷりとヘンネアのおまんこにザーメン中出しして……きゃう♥ また……また、ヘンネアを孕ませて欲しいのね♥」
 孕ませる……この幼き見た目の魔獣の少女を。その言葉が引き金になったかのように射精が始まった。四度目とは思えないくらいの濃く大量の子種汁が、ファミリアに種付けすべく放たれる。
「んひぁああああああ♥」
 その脈動が、奔流が、ヘンネアをオーガズムに押し上げた。大男の上で少女はビクビクとその身体をエクスタシーに震わせる。膣壁が収縮し、ラダフォードの精液をさらにおねだりする。
 やがて絶頂の快感の嵐が過ぎ去ったか、二人はぐったりと身体を弛緩させた。ヘンネアはラダフォードの熱い胸板の上に崩れ落ちる。
「えへへ……大好きなラドとエッチできて、中出ししてもらえて、ヘンネア嬉しいのね♥」
 そう明るく笑うヘンネアをラダフォードは自分の意思で、抱きしめるのであった。



 ところ変わってここはサバトの大ホール。少し前にヘンネアの表彰式が行われ、今は宴会が開かれている会場。
 鳥の丸焼きやローストビーフ、ピザ、さらにショートケーキにチョコレートケーキにキャンディーにフルーツ……豪勢な食事が並び、幼い見た目をした魔物娘たちやその恋人たちが料理をつつく。だがその一角で。
「おにいちゃああん♪ お兄ちゃんのおちんちんにぐちゅぐちゅ気持ちいいよぉお♥」
「もっと……もっといっぱい出して♥」
「ダメェ♥ またイク♥ イッちゃう♥」
 主神教団の人間だったら目も覆いたくなるような淫ら絵図が広がっていた。男が魔女を組み伏せて腰を振り、あるいは魔女が男を組み伏せて腰を振っている。魔女の他にもサバトにはよくいる幼き見た目の魔物娘、アリスやインプ、フェアリーやピクシーなども男と交わっている。他にも幼女化の呪文を受けたアマゾネス、ヴァンパイア、オーガの姿も見受けられる。
 その中に、幼女化したホルスタウロスの姿もいた。彼女はつい四日前、恋人と共にこのサバトに入団し、そして幼女化の呪文を受けた。小柄であどげない顔をしているが、胸は種族の特性通り豊満であった。その胸で彼女は恋人のペニスを愛撫していた。挟み、しごきあげる。そして男の身体に限界が訪れた。
「きゃっ!?」
 突然の精液の放出にホルスタウロスは驚く。だが驚いたことはもうひとつあった。彼が放った精液はいつもよりも濃厚でどろりとしていたのだ。目をぱちくりとさせたホルスタウロスだったが、すぐにその顔がほころぶ。何が起きたかは分からないが濃厚な精液は魔物娘の好物だ。それが味わえるのであれば喜ばしい限りである。乳房で陰茎を挟んだまま、ホルスタウロスは男を見上げながら精液を指ですくい取って舐めてみせた。彼の身体に何が起きたのか……
 そう、これがファミリアの能力の一つであり、ラファラナが言った「宴を温める」ということであった。膨大な魔力を持つファミリアは自身を媒介としてサバト信徒の魔力や能力、そして魅力を増幅させることができる。ファミリアの魔力の影響は魔物娘だけではない。男の精にも及ぶ。その結果が先ほどの男のような、通常より濃い精液なのである。
 今、自室でファミリアのヘンネアが交わっていることにより、その魔力はホール全体に及んでいた。今ここで交わっている魔物娘たちはいつもより精液以上にに濃い交わりを繰り広げている。食事をしている魔物娘も女性器を潤ませ、男もいつもより綺麗に見える幼い見た目の恋人に早く挿入したいと股間を膨らませている。
「良きかな……」
 宴の様子を壇上で見ながらラファラナは笑う。これぞ魔王が望んでいる世界であろう。魔物と人間が手を取り合って仲睦まじく、淫らに暮らす世界……それを狭い空間でありながらこのサバトで再現できているのは、ラファラナにとってとても誇らしいことであった。
 手元の水晶をいじってガディアノの様子を見てみる。そこでも幼女の姿をした魔物娘が男と交わりあっていた。幼き姿となった王妃、テレジアの姿とその夫の国王の姿も見られる。この国もサバトの庇護を受けながら今後ますます淫らに、豊かに発展していくであろう。
 さらに手元の水晶を操ってラファラナは遠隔視を試みる。もう何度目の交わりなのだろうか。ヘンネアと夫のラダフォードの様子が水晶に映しだされた。交わりはさらに激しくなっており、二人はベッドから飛び出している。立ち上がっているラダフォードがヘンネアの小ぶりながらも形や艶がいい尻を鷲掴みにして身体を持ち上げていた。ヒップの割れ目の奥にあるクレヴァスにはしっかりとラダフォードのペニスが深々と突き刺さっている。その体勢で男は小柄な少女の身体を突き上げていた。ヘンネアは振り落とされないようにしがみついている。
「おうおう、やっておるのう。あの若僧もなんだかんだで『幼女の魅力と背徳』が刷り込まれておるようで何よりじゃ」
 眺めているとラダフォードが抽送を止め、ぶるぶると下半身を震わせた。また射精したのだろう。彼に抱えられている不安定な体勢だが、ヘンネアもその精液を味わうべくグイグイと自ら腰を男に押し付けてよりペニスを咥え込む。喉を反らせている彼女の胎には欲望の白濁液が波打ち、新たに注がれていることだろう。
「これからもよろしく頼むぞ、ヘンネア」
 膣内射精にうっとりと幸せそうな顔をしているヘンネアを水晶越しに見ながら、バフォメットのラファラナはつぶやくのであった。
14/06/12 23:30更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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■作者メッセージ
グワーッ!
なんか筆が進まず、でものんびり行こうとゆっくり書いていたらトロルの更新が来たグワーッ!
はい、すみません。艦○れやったり今更チョ○ボの不思議なダ■ジョ■(初代)をやったり、あるいはリアルが忙しかったためです(おい、リアルを優先しろ)
でも、時間かけて書いている間に「応援セックス」なんて単語もツイッターで目にしたりして「そうだ! 幼女に大男をなでなで応援させよう!」なんて思い立ったりしたので、まあ、これもいいのかなと思いました。はい。一番やりたかった、ファミリアに「熟成ザーメン」とか「特濃ザーメン」とか言わせることも出来たし♪
という訳でいかがだったでしょうか?
頑張ってサバトの教義の「幼女の魅力と背徳」を表現しようと頑張ってみましたが……皆さんのオカズになれば幸いです。

それとお詫びをしなければ……タイトルを変更させていただきました。
なんかSSの最後が最初の『功績と褒賞』にあわなくなったので……戸惑った方がいましたら申し訳ありませんでした。

さてさて、次は何を書くか……のんびり考えるとします。
他にやることあるし(汗)
それではまた次のSSで♪

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