「…なんだい。確かに牡の匂いだったってのに…」

猫を持つ時のように、私の首根っこを掴み上げる…魔物。

雄々しい二本の角に、とても服とは呼べない身衣。
ざっくばらんに伸び放題の、ハリネズミのような髪の毛。
ユニさんに並ぶくらいの巨体と、それに合わせた身体付き。
左半身には、顔、胸、肩から腕に掛けて描かれた刻印。

前魔王時代、人食い鬼とまで呼ばれた悪鬼…オーガ。

「なぁ、お前、兄貴とか親父が一緒に来てんじゃないのか？ ん？」

目の前にぶら下げられながら、問われる。

…正直、すぐにでも逃げ出したい。
でも、この状態じゃ逃げられるわけもなく…。
何とか説得して穏便に済ませようと、頭をフル回転。

「…やっぱり、近くから牡の匂いがすんな…。どこだ？」

辺りをきょろきょろと見回し……また、こちらを睨み付ける。

「ほら、どこにいんのか言ってみな。お前には何もしないからさ」

ゆさゆさと揺らされながらの尋問。あんまり苦しくはない。

…そもそも、なぜこうなったのかというと。
事の始まりは、パン屋さんにて、会計待ちのときにたまたまおしゃべりした、
チョビヒゲが自慢だと語る冒険者のおじさんから聞いた話にある。
それは、このチョメランマ山にある洞窟で、ある魔物を目撃したという話…。
蛇の足を持ち、髪は蛇そのもの、黄金色の魔眼を持つ、世にも珍しい魔物。

そう…、メドゥーサ。
個体数が少なく、強力な能力、意地っ張りな性格が相まって、
その研究がほとんど進んでいない未知の魔物のひとり。
ラミアの上位種にあたり、その希少性は非常に高い。

で…このチャンスを逃すまいと、返って即準備、翌朝には出発という、
顧みない猪突猛進をした結果………今の絶望的な状況に至る、まる。

「ほれ。ほれ。ほーれっ」

ぐるんぐるん回される。苦しくはないけれど……酔いそう…。
それは嫌なので、正直に質問に答える。

「…なんだ、一人なのか。じゃ、この匂いはお前に関係ないってことか…」

鼻を鳴らしながら、『牡の匂い』を探すオーガ。
意外と気付かれないんだなぁ…という思いと、どうか気付きませんように…という祈り。

「おい、お前」

呼ばれる。

「牝の子供が、ここに一人で来るな。魔物じゃない狼出るぞ、ここ」

「怖いんだぞー。お前なんか、頭から…バクーッ！だ」

大きな手で、頭をガシーッと鷲掴みされる。
…どことなく、お父さんに似てる。今の、頭ガシーッとか、特に。

「つっても…一人で帰すのもアレだな…。アタシは牡探したいし」

背伸びして、手で日差し避けを作りながら辺りを見回すオーガ。

「んー………。…おっ。よし、お前、あいつと帰れ」

ひょいっと、頭より高い位置まで持ち上げられる。

……枯れ草生い茂る中に…ピンク色の何か。ひょこひょこと動いている。
なんだろう…あれ。人間ではなさそうだけれど…。

「おい、そこのお前ーッ！！」

おしりにびりびりくるほどの、叫び声。

「こいつを家まで帰してやれよ！ 分かったなーっ！？」

振り向く何か。

…と、

「せぇ〜………のっ」

振りかぶられ、

「おらぁっ！！！」

投げられた。

「ちょっ…いやぁぁぁぁーーーんっ！！！？」

ドカーンッ。

……………

………

…

「まったく〜…！ なんであたしがこんな事しなくちゃいけないんですかぁっ！」

ぷりぷりと怒りながら…私の手を引いて歩く、オーク。
ピンク色の何かは、このオークだったのだ。

「これが男だったら、まだよかったのにぃ…！ このばか！ ばーかっ！」

…猛烈に非難を浴びせられてしまった。
結構こたえて……自然に、肩が落ちる…。

「頭にこーんなおっきなたんこぶ作らせてくれちゃって！ あほちん！」

「しかもあたしの行きたい方と逆方向じゃないですか！ ちびすけ！」

「う〜…それにこの葦の群れ！ 邪魔ッ！ あなたみたいに邪魔です！」

「ばーか！ ばか！ ば〜〜〜かっ！！」

………どうしよう…。…泣きそう…。

「ああもう、置いていきたい！ あのオーガもばか！ ばかばっか！」

「あたしの方が強ければ、また投げ返してやるのにっ！」

「ちょーっとだけ強いから、仕方なく従ってあげましたけど！」

「あなたも分かってますか！？ あれは別に媚びてたワケじゃなくて…！」

……………。

「…ちょっと。何泣いてるんですか。やめてください」

……………。

「これ以上、面倒事を増やさないでください！ このばか！」

……………。

「……このっ…」

……………。

「………あ〜〜〜〜〜〜もうっっ！！！」

石鎚を虚空で、ぶんっ！と一振りして………私の手を引き寄せ、身体に密着させるオーク。

「家の方角、こっちでいいんですよね！？ 急がないと、狼来ますよ！」

むちむちの身体に、ぎゅうっと押し付けられる。

…むせ返りそうなくらいの…汗の匂い。
………思わず、本音が漏れる。

「なっ…！ だ、誰が汗臭いですか！ ばか！ 泣き虫ばかっ！！」

「ぽっちゃりしてると、フェロモンが出やすいんですよ！ あほちん！」

「これだから人間の子供は苦手なんですよーっ！！ もーっ！」

すっごく怒られてしまった。当然だと思う。反省。

……暫く歩いて…涙も乾いた頃。

「あー、もー…。どこまで続くんですか、この葦畑…」

……………身体が、ぶるっ…と震えた。

「せめてハム畑だったらなぁ…。食べられるのに…」

―………あの…。

「…なんですか？」

一睨み。依然ご機嫌斜めである。

―…………お花を、摘みに……。

「はぁ！？」

ご機嫌斜め度アップ。

「っ〜〜〜〜〜〜！！ ここでしなさいっ！！！ 時間がもったいない！！！」

まさかの提案。全力で首を振る。

「ばかっ！！ あたしに逆らえる立場ですか！ しなさい！ はやくっ！ はーやーくーっ！！」

地面をドカドカ叩いて、苛立ちを示される。

…逆らえなさそうな状況だけれど…、ここでするのは、
もっとまずい展開になりそう…と予感が語りかけてくる。

……そんな戸惑いに業を煮やして、地団駄まで踏み始める。

「あ〜〜〜もうっ！！ のろま！ ぐずっ！ 脱ぐんですよ！ ほらぁっ！！」

下着ごとズボンを掴まれ、破られかねない勢いでずり下ろされる。

「………へ？」

咄嗟に隠したけれど……目が点になっているオークを見て、悟る。

「……ちんぽ…？」

内股に…一、二歩、後ずさる。

「…こっち来なさい…」

首を振る。

「いいからっ！」

……………三歩、前に出る…。

「手、どけてください」

……………。

「…どけてくださいって言ってるじゃないですかっ！」

バシッ、と弾かれる手と………露出する、局部…。

「……ちっちゃ…。でも…まぁ、ちんぽには変わりないですね」

…観察された後………おもむろに、葦のベッドに押し倒される。
反射的に離れようとするも…葦で滑って、思うように下がれない…。

「…なんで生えてるかは知りませんが…」

「これは…迷惑料としてもらっておきます♥」

がぶっ、と一気に全部頬張られ…びっくりして、身が硬直する。

「まふは…ぼっきさせてあげまふ…♥」

「んぢゅっ…♥♥ ぢゅるぅ…♥♥ …べろ…ん…♥♥ …はぁ〜……むっ…♥♥」

オチンチンに…はじけ飛ぶような、快感。
響く嬌声と、背を反り、つま先立ち。

…熱々のローションのお風呂に、オチンチンだけが浸かっているような感触…。
ももちゃんのお口の奉仕よりも、ずっとねちっこく…粘っこく…いやらしく…。
しゃぶる、という言葉を…もっとも強く体現したような行為…。

「んぐっ♥♥ んぐっ♥♥ んっ……ぢゅるるるるっ♥♥ …べろ……べろぉっ…♥♥」

………５回目の呼吸にも……届かず……。

「…んむ…？」

オチンチンが…それを抽送した。

「んむぅっ！？♥♥♥ むぐぅ…♥♥ …ごきゅっ♥♥ ごくっ…♥♥」

……両手で…顔を隠した……。
とろけた顔を見られるのが恥ずかしい…。
声にならない声を聞かれるのが恥ずかしい…。
涙を流すほど感じていることが恥ずかしい…。

…なにより…。
１０秒も耐えられなかったことが……死んじゃいたいくらい、恥ずかしいっ……。

「…ぢゅぅぅぅぅぅ〜〜っ……っっ♥♥♥ …ぷはっ♥♥ はぁ〜っ…♥♥」

…離れる、口…。

「…量と濃さは、びっくりするくらいの大満足です♥♥ 」

「でも…大きさとガマンは、びっくりするくらい大不満…♥」

「ボッキと同時くらいに射精しちゃいましたし…物足りません…♥」

「このだめちんぽっ♥♥」

べしんっ、とオチンチンを叩かれる。
あまりに容赦ない強さに…顔をしかめ、唸る。

「親に似て、泣き虫なんですねぇ♥♥ えいっ♥♥ えいっ♥♥」

べしんっ。べしんっ。

達したばかりで敏感になっているところに…遠慮のない責め。
叩かれるたびに、大きく左右に揺れ…赤くなる、それ…。

「このっ♥♥ 泣き虫ちんぽっ♥♥ えいっ♥♥ それっ♥♥ それぇ♥♥」

べしんっ。べしんっ。べしんっ。べしんっ。べしんっ。

「ばかちんぽっ♥♥ えいっ♥♥ えい……っ…？ ……あ、あれ…？」

………また、泣いた…。
痛かった。本当に痛かった。痛くて耐えられなかった。

「ちょっ……え、あれ？ な、なんで泣くんですかっ！？ 気持ちいいでしょう！？」

首をぶんぶん振って、完全否定。

「ぇ…。………た、大抵のオスは、あれで悦ぶんですよっ！ あなたが変なんです！」

……………。

「…ぅぅ……」

……………。

「………」

………ふと……ひりひりした痛みの中に…やさしい刺激…。

「…まったく……なんであたしの方が気を使わなきゃいけないんですか…」

…叩いたところを…やわやわと撫でるオークの指…。

「…どうですか？ もう痛くないですか？」

……首を横に振る…。

「……ぅー…」

……………。

……少しずつ……痛かった部分が……きもちよい部分に変わっていく…。
それに合わせて…また、むくむくと大きくなっていく……オチンチン…。

「…もう痛くないですよね…」

撫でる指が、止まる。
恐怖が背筋を走り、また、涙が溢れそうになる。

「……これくらい、さすがに我慢してください…」

ぺちっ…と…、虫も殺さぬ強さで、先端を叩かれる。
身体は、反射的にビクッと跳ねたけれど……裏腹…、痛くなかった…。

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

「…どうですか…？」

……首を、縦に振る…。

「…♥ まったく…、手間が掛かる人間です…♥ あほちんっ♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

ぷるんっ…と、弾かれるたびに……小さな快感が、走る…。
…おつゆも溢れてきて……垂れ落ちたり…、指に付いたり…。

「これでいっぱいいっぱいですかぁ？♥♥ まだ皮被ってますよぉ♥♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

…ただ叩くだけじゃなく……ときたま、触れて、押し出すように…
ふとももや…おなかに……ぺちん、ぺちんって…当ててくる…。

……自分の身体ながら……やわらかい感触に、オチンチンがよろこぶ…。

「うふふっ…♥♥ 一人でばっかり、楽しまないでください♥♥ ……えいっ♥♥♥」

どむっ、と顔にのしかかる…むっちむちの、てっかてかのおしり。

むわぁ…っと…口の中いっぱいに、すっぱい臭いが広がる。
汗と、油と、女の子が混じった……くらくら頭にくる臭い…。

……でも…なんか………クセになりそうな、におい……。チーズみたいに…。

「ほらぁ♥♥ ペロペロしてくださいよぉっ♥♥ はやくぅ〜♥♥」

ぐじゅぐじゅに熟れたアソコを、ぐりぐりと押し付けられる。
押し広げられた口の中に、ますます沁み込む…息が止まるくらいのにおい…。

半ば、口から押し出された舌で…おにくを、ぺろっ…と舐める…。

「ふひぃ…っ♥♥♥ 舌…あっつぅい……♥♥♥ あはぁっ♥♥♥」

ハチミツよりもどろどろとした…泡立つ愛液…。
舐め取り…掃除するように舌を這わせると、びくんっ…と身体を跳ねさせ、
その衝撃で……ぶるんっ、と…汗で照る胸が、鎧からこぼれ落ちた…。

……手を伸ばして……だらしないおにくに、指を埋める…。

「ひきゅぅっ♥♥♥♥ なっ…何勝手にぃ……触ってるんですかぁぁ…っ♥♥♥♥」

汗でぬるぬるなおっぱいを、左右から押し付け……上下に、擦る…。
むにゅむにゅと形を変えながら……お互いのおにくを呑み合っている…。

「ふひゅぅんっ…♥♥♥♥ はっ…はやく、イキなさい…っ♥♥♥♥ えいっ…♥♥♥♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

「こ、ここで負けて…♥♥♥♥ あたしがドレイになんてっ…♥♥♥♥ なるもんですかぁっ…♥♥♥♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

「このっ…♥♥♥♥ こ……ひぐぅっ…♥♥♥♥ …この…ぉっ…♥♥♥♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

「…ば……か、ぁ…♥♥♥♥ なきむし…ぃ…♥♥♥♥ そー…ろぉ…っ♥♥♥♥」

ぺちっ…。ぺちっ…。ぺちっ…。

「あほ………ちっ……ぃ………いっ♥♥♥♥」

ぺちっ。

「イッくうううぅぅぅぅっ〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥♥♥」

ぷしゃあっ…と……壊れたポンプの様に、おもらしする…オークのアソコ。
ぱくぱくと、鳥の雛のようにせわしなく口を開閉させて……達している…。

……前のめりに倒れ込むオーク…。
それを見て…おしりを少し持ち上げ、隙間から身体を抜け出す。

「はひぃん…♥♥♥♥」

…後ろから抱え込むように、身体に覆い被さる…。

「ふぇぇ…？♥♥♥」

そして……ぱんぱんに膨らんだそれを………一気に、挿した。

「はひぃぃぃぃぃんっっ！！？！？♥♥♥♥♥♥♥」

………ぜんぶ…はいったところで………。

「はひっ…♥♥♥♥ はひぃぃ…♥♥♥♥」

…おもいっきり……だした。

「いやあぁぁぁぁぁんっっ♥♥♥♥♥♥♥」

「せぇしいいぃぃぃっ♥♥♥♥♥♥ でっ…でてるぅぅぅっ♥♥♥♥♥♥」

「せぇしっ♥♥♥♥♥ せぇしぃぃっ♥♥♥♥♥ せぇしぃっ…♥♥♥♥♥」

………ゴム縁みたいに吸い付いてくる……オークのナカ…。
ごっくん……ごっくん……。私のそれを、どんどん飲み込んでいく…。
出たものだけじゃなく…まだ中を通っているのも……ごっくん……ごっくん……。

「あはぁ…っ…♥♥♥♥」

……………しぼみはじめたのを感じて……ゆっくり、抜く…。

「いやぁぁ…♥♥♥ ちびちんぽぉ…♥♥♥」

身体を震わせながら……顔だけこちらに向け、手を伸ばすオーク。

……その手を取ろうとして……ふと、気付く。

「なんだい、この匂い…お前だったのか」

…葦の壁を割って出てくる……二本角の、魔物。
驚きと、緊張が、一気に全身を駆け巡る。

「牡と知ったからにゃ、逃がさないよ。アタシはそこのブタとは違うんだ」

「ふ…ふひぃぃ…♥♥」

指の骨を鳴らしながら、立ちはだかる…オーガ。

「さぁ、今度はアタシをよがらせてみなよ♥」

……………

………

…