連載小説
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わたし、なんかおへそ好き
そんな風に過ごしていると、いよいよ僕の手が動くようになりました。

ここで、車椅子で外に出ることができるようになったので、服を着せてもらいとりあえず外出したのです。

それで再確認したことですが、彼女らの文明は非常に発展しています。そもそも人間の世界を見て真似しているようですし、何やら不思議な知識を持っているらしく、遥かに現代社会より進んでいるように見えました。たまに人の乗っていない車が信号すらない道を勝手に走り回っています。

僕自身そういうものに詳しいわけではないので、説明してもらってもよく分からなかったのが残念です。文化的なことは分かったのですが。

彼女らのこの国は、とても大きな面積を誇っているそうです。そして食事が必要ない分だけ、お金を稼ぐ必要がないので、娯楽や芸術が自然と増えたとのことでした。

「感覚が違うから、君が喜ぶかどうかは分からないが」

とアーティは不安そうにしていましたが、僕にとっては異文化というだけでかなり面白いのです。

例えば、道を行くと必ず見かける彫刻の話をしましょう。
大きな輪のような交差点の真ん中には、必ずある彫刻です。
それは、デザインは違えど大きなイカにマインドフレイアが犯されているというものなのですが、これは彼女らにとっては特殊な意味を持ちます。

「これはグロリアスの作だね」

などと、作者の名前を覚えているのですが、それが交差点の名前にもなっているのです。文化が根付いているということなのでしょうか。だから、後世に名を残したい者は大抵彫刻家になるそうです。

デザインに言及する前に、イカと彼女らの関係を説明せねばなりませんね。
彼女らにとって、イカとは男性の象徴なのです。彼女らとまぐわった男がイカに変身できるようになると知ったのはこのときです。
そして大きなイカに一方的に犯されるというのは、そうですね、ちょうどシンデレラストーリーのような感覚で受け止められていました。

そういうわけで、度々このような作品を見ることになるのですが。
さり気なく車椅子の持ち手を股に擦り付けているアーティが不安そうに言いました。

「最近、壊されることが増えているんだよ」

なんでもおねショタを支持する過激派が、明らかにイカ優位なものを壊しているとか。レンカは憮然として「私も好みはそちらだが、像を壊すようなやつと同じには見られたくない」と言っていました。
どこでもこういった悩みはあるものだな、と僕は感心しました。
少し雰囲気が暗くなりましたが、トニアが「わたし、おっきな人がいい」と両手を広げて僕に抱きついてきて、空気がほっこりしました。
トニアは幼女体型なものですから、私含めて成人男性ならばまず、おっきな人、になるのです。くすくす笑う僕らに、トニアは首を傾げていました。

さて、道を行くと、露天で絵を売っているある女性が目に留まりました。
僕の目を引きつけたのはその絵です。
基本的に、彼女らの芸術はエロに傾倒しています。それは魔物娘なので仕方がないのですが、彼女の絵は、ほとんどが人物を主軸にした風景画なのですが、なんとその人たちは服を着ているのです。
ベルティアと名乗ったその女性は言いました。

「男というのは、清楚な女が好きなのだと私は信じているのだ」

そして真偽を問うように僕を見つめました。
僕は頷きました。

「脱がす楽しみというのもある」

僕とベルティアはハイタッチして、再会を誓いました。
僕の後ろに立っていた三人が面白くなさそうな顔をしました。

「じゃあ、服屋に行こう」

そういうことになりました。

そして服屋で色々と買い込み、僕らは家路を急いでいました。なんせ服屋に売っているのは、男に着せたい服や、明らかにそういう目的の服、そしてプレイをサポートするグッズやアクセサリーばかりだったので。
そういうわけで、僕たちは、というか三人は買ったものを試したくて堪らなかったようです。僕は、当初の目的であった清楚っぽい服が売っていなかったことに落胆していました。アーティにちゃんとしたナース服を着せたいという思いは今でもずっとあります。

家に着くや否や手錠をかけられ、脚を広げさせられ(これも固定されました)、リングギャグを噛まされてレンカの触手が口から胃へと侵入してきました。
発情してしまい触手に甘えるのに精一杯だったのではっきり覚えているのはそこまでですが、トニアが僕のアナルに無理やり触手を入れようとしてアーティに怒られていたのはかすかに頭に残っています。

そうして目を醒ますと、またへその触手が裏返されて、何やら改造されています。
内臓のような肉壁にはびっしりと彼女らの触手が植え付けられており、つついているトニアの指にねっとりとじゃれついていました。

「まだ終わってなかったの?」

僕が尋ねると、アーティが施術しながら「子宮の手配ができてなかったからね」と言いました。実際にいるどこかの有名なマインドフレイヤの子宮のクローンだそうです。
確かに僕は、なんらかの生命に身体の中から荒らされたいという願望がありますが、こうなるとなんとも恥ずかしく、頬をぽりぽりと掻いていました。
僕はオナニーしているレンカのへそに指を抜き差ししながら、自分のへそ触手の先にクローン子宮が縫われていくのを眺めていました。なんとも不思議な心地でした。

見ていると、へその内壁についている触手にもかなりのバリエーションがあることに気がつきました。三人の触手を植え付けただけではないようでした。
ぬるぬるして掴めないものから、しっとりとしていて一方向に滑りにくいもの、ぷくぷくと所々が膨らんで液体が詰まっているものなど色々ありました。触手の間の壁の部分を押すと、壁の中に埋まっていた触手が裂くように現れて指に絡まります。

なんでも、本格的に改造するにあたり、触手の寄付を募ったそうです。そうすると、十分もしないうちにとんでもない量の触手が送られてきて、僕のへそを触手の見本市にして余りある量だったそうです。

「だけど、そこは医師の腕の見せ所だからね」アーティの声は誇らしげでした。「なんとか全部埋め込んだよ」

この触手はあくまで僕に寄生しているだけで、触れられても感触を味わうことはできませんでした。
しかし、子宮が完全に癒着してしまえば、問題なく脳と神経を繋げられるそうです。そうなると、全ての触手の感覚がわかるようになるのですが、面白かったのは、これを聞いた時に僕よりもトニアの方が嬉しそうにしていたことです。

「わたし、なんかおへそ好き」

そういうことらしかったので、僕は両手でレンカとトニアのへそを弄ることとなりました。しかし、入れるのは指だけです。
これは彼女らのへその文化の一端が原因です。男がへそに手を入れて彼女らの子宮を握ると、子供ができるまでセックスをしなければならない義務が発生してしまうのです。
そして今僕は射精をコントロールできず、それ故彼女らは挿入してはなりませんから、自然と彼女らに我慢を強いることになるのです。子宮を握られるのは酷く興奮するらしく、我慢させるのは本意ではありませんでした。



やはり夜が来ると、アーティが恋人らしく乗っかかってきて、肉棒を裂け目で飲み込んでいきます。これは本来ルール違反ですが、医師としての特権があるため問題になりません。きゅぽん、と先端が奥に当たりました。

「特権は、自分振るうときにこれほどありがたいものはないね」

アーティは腰を小さくゆさゆさ揺らしながら得意げに眼鏡の端を光らせました。それが可愛らしくて、僕は射精を始めてしまいます。

「でも、それだと医師になる人が増えるんじゃ?」

ふふ、とアーティが微笑んで唇を重ねてきます。そして、髪のような細い触手を僕の目に差し込んで言います。目の周りの筋肉が解されて暖かさを感じました。そして触手が抜けていきます。

「触手の細さに規定があるんだよ。繊細な触手じゃないとダメってね」

元々は方便なんだけど、とアーティは笑いました。
昔の微細(短小と同等の意味)の医師らの努力のおかげなのだそうです。ただ、始まりは嘘だったのが、傷の縫合に触手を使えば、その後抜く必要がないという利便性から、そのまま法で決まったそうです。

「そうだ、そんなことはどうでもいいんだよ」

その話のあと、アーティが上体を起こし、僕の手を取りお腹に当てました。

「おへそ」そして言いました。「弄ってよ、奥まで」

二人を弄っているときからアーティは寂しそうな顔をしていましたが、流石に施術中でしたから僕も手を出せませんでした。
しかし今は問題ありません。僕が指を入れようとすると、アーティが手を添えて手首まで入れさせてきました。
膣のように肉ヒダが纏わりつくようなことはありませんが、ただただ柔らかい肉壁が、僕の手をむちむちと強く圧迫してきます。
僕はこの感触は好みでした。そのまま少し入れて、手を上に向けてぎゅむぎゅむとやらわかな壁を楽しみました。

「子宮、ぎゅってしてくれないの?」

アーティが寂しそうな顔で言いますが、僕は二人の、つまりトニアとレンカのことが気になっていました。
僕は数々の、少しばかり過激な嗜好を持っているといえども、やはりいちゃいちゃらぶらぶするのも好きですから。一人を優先して、仲がこじれてしまうのは良くありません。そう思ったのです。

そっとキスを交わして、「今は中に出すだけで許して?」と言うと、アーティがやれやれと言わんばかりに許してくれました。
代わりに、肉棒の先端にちょっと吸い付いていただけの子宮口が、カリにぴったりと嵌りました。そして肉ヒダか触手かが、ねとねとと甘えてきました。器用なものです。

そうして、アナルを下半身の触手(上半身のものより太いですが、やはり他人と比べるとアーティのは細い方です)に弄られたり、乳首を吸ったり吸われたり、ぎゅっと抱きしめあって耳に触手を受け入れながら見つめ合ったりしているうちに寝てしまいました。
19/08/11 13:44更新 / けむり
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■作者メッセージ
彼女らの持っている不思議な知識(意味深)

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