連載小説
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Eve ―― The age of 19 + 364 days その3
「腰、浮かせられるか?」
「あ、ああ」

 いざとなるとさすがに恥ずかしいのか、エジェレは顔をそらす。
が、レイスは構わず彼女のズボンとショーツに手をかける。
上と同様に刺激的な黒色のショーツを引きずり下ろすと、粘液が光る糸をひいた。

「これが、エジェレの……」

 レイスはエジェレの両足を左右に開く。
薄い茂みに覆われてうっすら口を開けた肉の貝が露となり、蠱惑的な香りが立ち込めた。
彼が見ている間にも、そこからは妖しく輝く液体がとろとろと流れ出している。

「あ、あまりまじまじと見られると、恥ずかしいんだが」

 エジェレは真っ赤な顔を背けたまま、目だけを向けて彼に訴える。
彼女の手は、そこを隠そうか隠すまいか迷うように腹の上あたりをさまよっていた。

「そ……その。私だけが裸というのは不公平だ。君も脱いでくれ」
「お前、俺の裸なんて見たいのか?」
「ち、茶化すな。いや、どちらかといえば見たい……じゃなくて。ちゃんと、君の肌を感じたい」
「わかった」

 レイスはベッドから降りると、シャツを脱ぎ、ズボンを下着ごと下ろす。
押さえ付けるものがなくなったことで、張り詰めた肉塊が跳ね上がった。

「っ!? ……ほ、本当に、こんなになるのだな」
「見るの、初めてか?」
「学校の授業で模型や絵は見たが、実物を見るのは……。母様は、密事のときは魔法で部屋を封鎖するし」
「親のを見ようとすんなよ……」

 レイスはベッドに戻り、エジェレの横に寝転がる。
好奇と興奮の入り混じった表情で、彼女はおずおずとそれに触れ、掴んだ。

「あ、熱い……それに、その、なんだ。すごく、大きい、んだが」
「でも、これがお前のナカに入るんだぞ」
「ぅ」

 こくっ、と小さくエジェレの喉が鳴った。
そして、彼女の両脚と腰がむずがるようにもじもじと動く。
彼女は手の中のモノに熱い視線を送りつつ、やわやわと握った。

「うぁ、くっ」
「あ、今、ビクッて……君も、感じてるのか?」
「当たり前だ……っ!」
「なんか、嬉しいな……」

 目を細めて微笑むと、エジェレはさらに大胆にソレを握り、撫で上げ、擦る。
柔らかな肉球と、彼女の手を覆う毛の刺激が、レイスをどんどんと追い詰めていく。

「エジェレ、やめ……もう、ヤバッ……から……っ!」

 レイスは慌てて腰を引き、エジェレの手を振りほどいた。
代わり、彼女を抱き寄せて唇を重ね、舌を絡めた。

 離れるころには、二人とも顔を真っ赤にして荒い息をついていた。
レイスは再度エジェレを下に組み敷くと、彼女の肩の外に手をつき、静かに言った。

「いいか?」
「う、うん……」

 エジェレは目を閉じて足を再び開き、小さく頷いた。
 レイスはその足の間に身体を滑り込ませ、自分のモノを掴んでそっとあてがう。
すでに大洪水のそこは、ソレが触れただけでちゅくっという水音が鳴った。

「行くぞっ……!」

 レイスはそのまま腰を沈め、先端を押し込む。

「あ……っ」

 エジェレは驚いたように一瞬大きく目を開き、すぐにまた閉じる。
 レイスが腰を進めると、柔らかい感触が彼を包み込んだ。
彼は腰を激しく動かしたい衝動をなんとか押さえ、ゆっくり、ゆっくりと潜り込ませていく。
彼女のそこは滑らかで、にもかかわらずしっかりと彼を捉えて離さなかった。

 途中まで入ったところで、レイスは自らの先端に何かの抵抗を感じる。
それとまったく同じタイミングで、エジェレが小さく呻いた。

「んっ……」

 エジェレは目をいっそう強く閉じ、その眉間にシワが寄る。
レイスはなんとか動きを止め、彼女に顔を近づけて囁いた。

「痛い時は、痛いって言えよ。すぐに止めるから」
「うん……でも、いいから……好きなようにして、っ、くれ……」

 それまで以上に慎重に、レイスは自らを先へと押し進める。
そして、彼は自分が通路の狭まりをみちみちと押し広げ、貫くのを感じた。
 奧まで入り込み、互いの腰が密着すると、二人は大きく息を吐いた。

「……大丈夫か?」
「う、んっ、平気……」
「痛くないか?」
「痛みは、ある、けど、思ったより、全然、楽……。それに……凄く、嬉しい、から……」

 荒い息の中、エジェレはそう言って、ぎゅっとレイスの腰を抱きしめる。

「……俺も」

 腕を彼女の背中の下に滑り込ませ、レイスもエジェレを抱き返した。




 やがて呼吸も落ち着いた頃、エジェレはまだ震えている声で言った。

「レイス……もう、大丈夫だから、動いて、くれ」
「無理すんな、まだキツいだろ」

 そうは言いながらも、『もう』キツいのはレイスの方だった。
受け入れようとくわえ込む力と、侵入者を追い返そうとする力とが彼に押し寄せ、じんわりと染み込むような快感を与えていた。

「で、でも……」
「でも?」
「ぅ……」

 エジェレは正面にあるレイスの顔から目を逸らし、あちこち視線を巡らせる。
やがて眉をハの字に歪め、潤んだ瞳でささやいた。


「お願い……動いて……」


(……ああ、もう知らないからな。っの、馬鹿エジェレッ!)

 エジェレの頬や顎、首筋、それに唇にキスしながら、レイスは徐々に腰を動かし始める。

「ぅあ、あ、あぁああっ……」

 痛みと快楽、そして理性と本能との狭間で、エジェレは左右に小さく首を振る。
耳元で聞こえる彼女の声が、レイスにはとても甘く、刺激的だった。
そして、彼を包み込む感触は、たとえようもなく暖かで柔らかく、弾力に富んでいた。

 いつしかレイスは激しく腰を振り、エジェレの奥を突き上げていた。
彼が動くたび、彼女は甘ったるい喘ぎ声を上げる。
背中はブリッジするように反り返り、彼女の身体は半ばベッドから浮いていた。

「エジェレっ……。気持ち、いい……」
「あ、あっ、わ、私も、気持ちいいよっ」
「俺、もう、イきそう……」
「う、うんっ、うんっ、あ、ああ、ああああっ」

 二人とも、限界が近づいていた。
レイスはなんとかエジェレをイかせたいと思っていたが、それより先に自分がイってしまいそうだった。

(駄目だ、我慢しろ……っ!)

 レイスはそう自分に言い聞かせるが、彼の身体はもう止まらなくなっていた。
 彼は彼女の胸の谷間に顔を押しつける。
甘く刺激的な匂いが鼻から入り込み、彼の脳、快楽神経を直撃する。
 そんな彼の頭を、エジェレが両手で抱え込んだ。

「な、膣内でっ、大きくぅ……あああっ、レイス、レイスぅぅっ!!」

 エジェレの匂い、声、汗、感触、言葉、そして存在の全てが、レイスの快感に繋がっていた。
彼の興奮がさらに一段上がり、腰の動きが激しくなる。
 そして、それはエジェレも同様。
彼女はきつく彼を抱きしめ、自らの胸に彼の顔を埋めた。

「も、ガ、マン、でき、なっ……ああ……あっ、あ、あぉっ、く、くうぅぅぅぅぅぅん!!」
「く、あっ、ぁ……エジェ、レっ……!!」

 二人が達したのは、ほぼ同時。
激しい快感が二人の身体の内側を走り抜け、迸った。
 寸前でレイスは腰を密着させ、エジェレの最奥に自身を突きこむ。

「あ、あ、あ、あはぁ、ぁぁ……」

 エジェレの中でソレが脈動し精を吐き出す度、レイスの腰が痙攣する。
それに合わせて、彼女は何度も小さく声を上げた。




「はぁ、はぁ……けっこう、疲れるもんなんだな……」

 そう言ってレイスが上体を起こし、腰を引こうとすると、エジェレの脚が巻きつくようにその腰をおさえ、固定する。
俗に言う『だいしゅきホールド』だった。

「エジェレ、抜けないんだけど」
「抜か、ないで……もう少し、このまま……」

 蕩け切った瞳と下がった眉、そして自然とにやける口。
エジェレは初めての性行為に――自分で絶頂するのではなく、愛する相手に絶頂させられたことに、完全に酔っていた。

「……また、すぐに勃ってきちまうぞ?」
「そ、そのときは……また、私の膣内に射精せばいいだろう……?」

 エジェレは両腕を伸ばし、目を閉じてキスをねだった。
もちろん、脚はレイスの腰を固定したまま。
 レイスは苦笑しながらも、背中を曲げてその誘いに応じた。

 唾液の交換をしている内に、レイスは自分が復活してきたのを感じた。
さすが魔物というべきか、エジェレの内壁は早くもこなれた様子で彼に絡み付く。

「また、大きくなってきたな……♪」

 淫靡な笑みを浮かべ、脚をほどくエジェレ。
その表情は、まさに盛りのついた雌と言うに相応しいものだった。

「何年も何年も、ずっと求め続けていた……まだ、足りないんだ……」
「わかってるよ。スればいいんだろ?」
「ん……♪」

 そうして、二人は再び互いを貪り合い始めた――。
10/11/16 00:20更新 / かめやん
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■作者メッセージ
レイスもげろ、超もげろ。

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