連載小説
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21 ミストブリッジの死闘(終編)
前回の戦闘でセムちゃんが傷つき、俺の宿屋内部で今現在、回復作業にメンバーのみんなが携わっているわけだが…
「なぜ俺がメンバーの連中が使っている部屋を掃除しないといけないんだ!?あいつら…こういうときにばっかり俺を使って…」
俺の目の前には今、メリィの部屋の内情が写っているところだ。
目の前に展開されているこの無残なほどの羽…抜け毛か何かか?と思ったりもしたが、メリィに聞かれるとどんな目に会うか分からないので、黙々と掃除をすることにした。
いや、決して掃除が嫌なわけじゃない…宿屋の店主をやっていた懐かしきあの時期には、ほとんど毎日してたことだし…
「まぁ…コレほど酷くなかったけど…」

掃除を始めて早30分が経過し、部屋に散乱していた大量の羽は掃除できた…
だがな?この羽の下から出てきた脱ぎ捨てられている下着をどう処理したらいい…誰か俺に教えてくれ…
《ふっふっふ…被ってしまえよ頭に…今なら多分大丈夫だからさぁ…》
「お、お前は誰だ!?」
《俺はお前の心の闇さ…見ろよ、その下着…女性の下着だぞ?しかも、ブラック…俺はお前が昔、一度だけ女性物の下着を頭に被るかどうか本気で悩んだことを知っているんだぞ?さあ…今がそのときだ!!》
さ、さすが俺の心の闇だな…
そうだよな?こんなに頑張ってるんだから一回ぐらいは被っても…
【だめです!!デメトリオ自重なさい!!】
だ、誰だあんたは!?
【私はあなたの心の光です…デメトリオ、下着とは身に着けて初めて真価を発揮するもの…被るなんて言語道断です!!】
そ、そうだったのか!?
《おい!!お前のほうが俺よりも黒いこと言ってないか!?》
【いえいえ…私はデメトリオの中の良心…さぁ、はくのです!】
おお…おれの良心がそう言っているのならば、俺ははかないといけないよな…
えっと、これってブラジャーってやつだよな…?
こうやって胸に着けて…

そうしている途中…悪夢は始まってしまった…
「デメトリオ、お疲れ様…セムは大丈夫だったから…!?」
「うわぁっ!?あ…」
……この空気、耐えられない…
一瞬で部屋の空気は氷点下まで行った気がする…というか、何?この良くありそうな展開…起こってもぜんぜんうれしくないんですけど…
「そうか…デメトリオ、あなたそんな…」
「や、やめろぉ!!これは違う!違うんだぁーーー!!」
俺は必死に弁解したが、メリィは少し軽蔑の目で俺を見ると、そそくさとその場を去っていった…
決めた、俺は次から絶対に…女性物の下着なんてはこうとしないし、かぶらねぇ!!
もう、心すら抗ってやる!!
宿を出る前に、重大な決意をした俺だった。

さて、次は最後の橋…今までだってイベントがあったんだ…絶対に何かある!
俺は、誰も何も言っていないのにも関わらず、凄くそのような予感がして仕方なかった。
「なぁなぁーー!!プリムラちゃんよーー…この里の周りの警備なんて地味な仕事、俺には似合わないと思うんだけどよーー…」
「駄目ですよー?こういうところをちゃんとしておかないと、いざって時に困るんですから…ね?」
「まぁ…そうだけどよー…いてっ!悪い悪いカト…お前のことを忘れていたわけじゃないぜ?…ん?」
「どうやら、侵入者を彼女が捕らえたようですね…」
「SーストラテジーU型のあいつがまだ動くって分かったときは驚いたけど、便利だなー…さぁて、やるかぁ!!」
ばれてるようですが、戦うムードにいきなり変わるのは展開的にどうかと…
など、変に常識的な一言を言ってみたかったが、もう何を言っても戦うことになるんだろ?だからもう、言わないぜ!

「もう…どうせ戦うことになるんだろ!!いいぜ、来いよ!!俺は戦わないけどなぁ!!」
俺は早速相手を挑発し、仲間達の一番最後尾に逃げた。
「デメトリオ…あんた相変わらずだな…」
「そんなことでは強い男など永遠に先だぞデメトリオ!貴殿にはプライドが無いのか!?」
「何とでも言ってくれ!じゃ、よろしく!」
そう言いながら、空き箱の中に隠れた俺に死角は無かった。

「おおっと!!向こうはやる気のようだぜー?こっちも自警団として、いっちょ応戦してやろうじゃねーのよ!」
「少しは落ち着いてくださいよ…中々の猛者のようですし…単純に戦うのは危険です!」
「そ…そうか?そういわれるとそんな気もするなー…」
「…ここは、穏便に話を進められそうね…まぁ、無駄な体力が消費されないだけでもよしとしようかしら…」
さすが、メリィ…戦うべきところとそうでないところの違いが分かってるなぁ…
俺が感心しながら、空き箱の中で干し肉を食べ始めたときだった。

「モクヒョウ確認…リカルテッド用意…20%…」
「あぁっ!!ズールー、マシーナの電源切って!!」
「あっ!?鍵が無い…家のクローゼットの中だ!!」
何が起こったんだ?仲間割れか何かだろうか…?
あぁ…空き箱の中にいるから外の状況がいまいち分かりにくいぜ…
「リカルテッド…フルチャージ!!バーニャーー!!」
あ、空き箱の外から何かが打ち出される音がするんだが…
なんなんだ!?頼む、誰か俺に教えてくれ…
空き箱の外からは、大きな爆発音と黒い煙…なにかが爆発したかのような雰囲気だが…
「あ、あやつら…いきなり撃ってきおったぞ!?宣戦布告もなしに…卑怯じゃ!!」
「くそっ…あいつら、あたいたちがまだ戦いの準備をしていないからって…俺が叩きのめしてやる!!」
どうやら、不意に攻撃を仕掛けられたようだな…卑怯だ…今の俺より卑怯なやつらだぜ…

「あうち!!やっちまったぜ…こりゃ、やるしかないって感じっしょ?」
「むぅ…乗り気じゃないですけど…この状況だと話し合いも多分通じない…」
「誰が話し合いなんかで解決するかーー!!」
「そーだそーだー!!あははーー」
……馬鹿のルタと、何を考えているか分からないきーちゃんが、この状況にさらに油を注ぎ、戦闘するムードになってしまった。
「ここはわしがいくのじゃ…スカニ!ミリアナ!わしに続け!」
「おおーー!!」
「了解ですー!久しぶりの出番…キター!!」
…今回、ゾーネが出るようだな…ゾーネが戦うところを見るのは初めてなんだけど…どうなるんだろう?
凄く気になる俺…ここは、ちょっとだけ空き箱を開けてのぞいておこう…
こうして、この場所での戦いの幕が上がったわけだが…
ん?なんだ読者諸君の俺を見る冷ややかな目は!?卑怯だといいたいのか!?
仲間に頼りきりで一切戦わない俺を卑怯だといいたいのかーー!?
まぁ、卑怯なんですけどね?

俺は結局そこまで深くは言わずに、おとなしく戦闘の状況を見守ることにした。
「ふぅ…じゃあ、バトルっか!!頼むぜカト!」
「……(こくり)」
あ…違うぞ!決して、無言キャラは感情があらわしにくいから(こくり)を使用したって訳じゃないんだからな!!
…俺は一体、何が言いたかったのだろうか?
まぁ、気にせずにこの戦いの行方を見守るとしようぜ…

敵の男が後ろにいる魔物…ん?あれは精霊か!?
精霊の力を上手く引き出したというべきなのか……目の前の男は何と、物凄い土製の固そうな鎧にチェンジした…だと?
しかも、あれは…ドラムか!?
目の前の男のすぐ近くにも土で造られたドラムがある…ドラムかぁ…そういえば、昔アルフォンスとバンドやろうぜって言ってた時期があったなぁ…誰も歌えないから結局流れたんだけど…
「ジュリアン…体に風をまとわせて…ありがとう!」
…まさか、向こうの相手は精霊使いか!?しかも…あの男よりもあの女性…強いぞ!!
なぜ分かるかって?そりゃあ…なんかリアルでも紫色のオーラが見えてきたからさ…普通に察せるだろ!?
どうやって戦うんだゾーネたちは…相手は精霊使いだぞ!?普通のバトルスペックは魔物とほぼ同類の人間達じゃないか!!何かいい手が無いとまともに戦えもしないよな…

「スカニ…わしの研究成果を元に作った発明品があるっていっておったのぅ…?それをこの機会に使ってみるのはどうじゃ?」
「…まだ、完成したっていえるような代物じゃないんですが…スタビライザーの調子がおかしいんだ…」
「8エリアの場所を出力4で設定しておくと上手くいくはずじゃ!今回の戦闘はそれを使うのじゃ!」
スカニはそうゾーネに言われると、持っていた何かの数字を4に設定した…
あれが武器か…?そんなに強そうじゃないけど…
「この武器はマジックガンナー…俺が昔、一つの研究課題で作ろうとしていたものだ!この武器を使えば…魔力が無くても魔法を使うことが出来る!!しかも、自分のオリジナル魔法を合成で作ることが出来るんだぜ…凄いだろ!!」

す、すげぇ…魔力が無いやつでも魔法を使えるなんて…今までの常識をきれいに砕いた発明品じゃないか!!
と、言うことは…俺のような男でも魔法が使えるって事か!?
「まぁ、魔法を使うといっても、俺以外のやつが使っても暴発してしまう気もするけどな?いつか、コレを量産して売る気だし、それまでに操作方法をもっと単純にしておけばいいだろ…どうだゾーネ?」
「まぁ、悪くない発明じゃのう…確実にいいともいえぬがな?」
……あの武器でも十分いい気もするけどなぁ…
内心、そう思わずにはいられない俺がそこにいた。おっと…干し肉なくなったな…パンでも食うかな。

「ミリアナはあの兵器を使ってみるのじゃ…あれは魔力を消費して動かすタイプじゃから、おぬしにぴったりであろう?」
「はい〜…えっと、このボタンを押すんでしたよね?」
そう言いながら、ミリアナが手元にあった赤いボタンをポチっと押したと思うと空から謎の兵器が降って来たんだよ!!しかも、俺の空き箱の横2mmの場所に!当たったら本気でどうするつもりだったんだ!?
その兵器の大きさは俺二人分くらいで、コックピットが何のシールドも張られていないところに置かれてあった。
「これがわしとお主が協力して作った兵器、【超幼女機工バフォメットリオンZ】じゃ!さぁ、乗るがよいぞ!」
「はいです!えっと…このベルトのボタンを押すんだったね…」
ミリアナがベルトのボタンを押した瞬間、コックピットのハッチが開き、ミリアナがワープ転送された!!
……あそこまで変な装置をつける必要があるのかって言われたら何も言えないけど…とにかく、これも強いって絶対に!

スカニもミリアナもこんなに強そうな武器なんだ…ゾーネはもっと凄いんだろうな…
俺は凄い期待を隠せなかった!!
……あと一つ言いたいことが合った…ミリアナ、絶対に右には動かないでくれよ?

そして、バトルが始まった!!って、あれ!?ゾーネの武器は!?
ゾーネの武器紹介のシーンは訪れずに、普通にそのままバトルを続行したので、裏切られた気分に少しだけなってしまったよ…
「俺の歌を聴けーー!!」
おぉ…戦いで一番初めに動くなんて…なんて勇気があるんだあいつ!?
いや、単に無謀な馬鹿なのかも知れないけど…
「まずは一曲目!!【おばさんが倒せない】
 気がついたら〜同じ朝ばかり迎えてる〜♪そしていーつーも同じ飯を食べるーー♪あーきらめーずにーたまにはー変えて〜といい続けるけどいーつーもー無視さーれーてーるよ〜♪」
どうしたんだあいつ…いきなり歌を歌い始めるなんて…
多分こんなことを思ったのは俺だけでは無いと思うが…えっ!?
あいつが歌うたびにだんだん地面がえぐれてきて大きな槍の姿に!?何だよその仕様!?
「どうやら結構本気でいくようですね……ジュリアン!私はあのゴブリンを狙うわ!手伝って!」
「OK!!姉さま〜♪」

「むぅ…後方のほうに敵が一体控えておるからわしは今は動きたくないのぅ…スカニはあの髪の毛がロールしている女を、ミリアナはあの変なテンションで歌っている男を狙うのじゃ!」
「わかった!」
「まかせてください〜」
こちらもどうやら戦う準備が出来たようです…いやぁ、戦うまでが長かったーー…うん。

「うはぁ〜…おれっちの相手ってあの機械かよ〜…まぁ、さっきの歌で一個槍が出来たし…様子見で一つ、当ててみるか!」
そういうと、ドラムを強く叩き岩の槍を飛ばしてきた!!なるほど…あのドラムにはそんな効果があったのか…
「あわっ…はうはう〜…あにゅっ!!あ、当たっちゃった〜…これだから操縦って嫌いだよぉ〜!!」
「あれ〜?あの機械結構脆いって感じ?マジで?じゃっ、次の曲行くぜーー!」
「早めに決着をつけないと……えっと、武器のボタンは…あぁっ…ボタンが多くて分からない…」
……大丈夫かなぁ、アレ…
俺はスカニのほうは対して心配していなかったが、こっちの戦闘は凄く心配しながら見ることになりそうだ…
「行くぜ二曲目ぇ!!【スタートラインorラーメン】
 3、2、1…ちょっと途中からスタートライン〜♪いつでも…どこでもぉーーーー!!わずかな時間を見つけて、ラーメン捨ててる俺がいたんだーー♪!!」
……どうでもいいけど、あの変なテンションどうにかならないか!?うるさすぎて…いいかげんうっとおしくなってきたぜ…

「むぅーーー!!適当に押しちゃお…これとこれ!」
ミリアナが操作している機械からいろいろな攻撃が放たれる!!
いろいろなカラーのレーザーが飛んでいるので凄く目が痛い光景だが…
あれ、撃っている本人も目をつぶっているように見えるのは俺だけか?
「な、なんだこの攻撃!?俺のアースアーマーを砕く!?」
「この大きなボタンも押しちゃえ!!」
そう言いながら多分…押したんだろうな…ボタン
俺が見える範囲では、大きな機械がビームライフルのようなものを構えるところが見えた。
「ちょーーっとまてって!そ、それは本気で洒落にならな…」
「発射ーー!!」
「……(バッ!!)」
「カト!!馬鹿!やめろぉーーーー!!」

機械の放った魔法のビームをカトという精霊が体を張って守るところを俺は確かにこの目で見た…
…なぜ自分を危険にさらすんだ!?それが精霊とマスターの役割だからとか言うのか!?
「カト…お前…どうして…」
「……あなたに、痛い想いをして欲しくなかったから…」
「カトーーーーー!!!」
……いや、ラブラブな所を見せ付けなくてもいいから!
そんなに俺を嫉妬させたいのかあいつら…俺だってなぁ…昔はああいうのにあこがれてた時期が合ったんだぞちくしょーー!!
まぁ、バトルに決着がついたようでよかったけど…

「【フレイムバーン】!!LV4」
「ジュリアン!風の守りを!!」
「はい!お姉さま!!」
……向こうは向こうで凄い戦いをしてるーー!!
すでに爆風のエフェクトですさまじい雰囲気だ…
「……そんなに時間はかけたくないんだが…頭を使うとするかな!」
……スカニ、ゴブリンにしては賢いよなーー…前から思ってたけど。
「これでどうだ!!【アイススプラッド】」
「拡散で攻撃してきたら当たるなんて思わないほうがいいですよ?ジュリアン!」
「はい!お姉さま!」
「拡散だと思ったか?おとりだよ!!【超弱体化呪文弾スカルカ】!この弾があたれば俺の防御力は上がり、お前の防御力は下がる!」
「なっ…きゃっ!?」
「お、お姉さま!!大丈夫ですか!?」
「まだ大丈夫ですけど…なんでしょうか?このぞわぞわした感覚は…」
「ふっふっふ…今の状態だと、服が皮膚にこすれるだけで感じるに違いない…」

スカニ…目つきが怖い…
あいつ、完璧にMかSかっていったらSだな…
など、戦闘に関係ないことを考えてしまう俺…
だってぇ…暇なんだもんよーー!
「そして…【服引き裂き弾ジャック】!」
「あ!?お姉さまが危ない…(でも、服を裂かれるお姉さま…見たい!)」
「ジュリアン!私を守って!…きゃっ!」
おぉ…あの女性の衣服がズタズタに…はっ!?
駄目だ!俺はなんと言うことを考えてしまったんだ!
俺はもう…本気でどうしようも無いかもしれないな…

「うぅ…おばさんが縫ってくれた服が…」
「お…お姉さま…じゅるっ…」
「ちょっ…ジュリアン!何を…あぁーーー!!」
……こうして彼女は自分の精霊の手によってどこかに連れて行かれましたとさ。

…と言う事は、終わったのか?全部…
そう思い、空き箱から出た瞬間のことだった…え、遠距離から爆撃だと!?
「モクヒョウ補足!!この里はワタシが守る!!」
遠くから、両肩に砲身を担いだゴーレムの少女が歩いてきた!
「どうやらあやつが最後のようじゃのぅ…このスパナでちと、痛い目にあわさんとのぅ…」
「ソレそれー!!爆撃ー!」
「わしの発明の威力をその身で味わうがよいわー!!」
「あ!?ち、小さいから攻撃が当たらナイよー!」
「おぬしも小さいであろうが!!この外側のプレートをはずすぞ?いいのかのぅ?」
は…早いぞゾーネ…小さい体からは想像もつかないほどのスピードで…いや、なんでもない。
「そ…ソコハ駄目えーー!!ぷ、プレートは乙女の絶対領域なんだからー!」
「どうしようかのぅ…?ここで恥ずかしさで動けなくなるおぬしを見るのも良いのじゃが…」
……もう、いい気もするけどなぁ…確実にあの子、戦意を喪失してるし…

俺はしばらく考えると、ゾーネのところに歩いて行った。
まぁ、早く里に入りたかったしね?戦いは早めに切り上げたほうが後が楽だと思うんだ俺は!
「もういいんじゃないか?俺はもう、十分だと思うよ?」
「む…?デメトリオか?おぬしはいつも戦いが終わった後に来るんじゃなぁ…」
ぐっ…痛いところをつきやがって…
「まぁ…いいじゃないか!戦いは終わったんだし…この子も戦いたいなんて思わないはずだよ!」
「コノ人は……スペラー博士!?(…適合率80%)ついに帰ってきてクレタのですね!」
「うぉっと!?違うよ俺は…スペラーって名前じゃないよ?俺の名前はデメトリオ…いつか、この世界でも名のある宿屋の経営者になる男さ!」
「……違うのデスカ?そうですか…」

……大体、いつの時代の人だよ…
この橋の造りからしてすでにその人…400年前の人じゃねえか…
などと、心が清い俺は絶対に言わないぜ?
「…どうやら終わったようね?じゃあ、ようやくこの門の向こうは里…長かったわ…」
「そうだよなぁ〜…俺も結構疲れたぜ…」
「デメトリオは何もしてないじゃない!あたいのほうが頑張ったわ!」
……生意気になにか言ってるルタがここにいるが、こいつも何もしてないんじゃないか!?
「何を頑張ったんだ?一応聞いてやるから…」
「じゃんけんできーちゃんに3回連続で勝ったの!」
…だからどーした!?
俺は微妙にだが、確実にさっきムカッときた気がするぜ…

「どうするのじゃ?お主…ここを通してくれるなら何もせぬが、もしも抵抗するのじゃったら少々手荒なことをせねばならぬのぅ…?」
「…本気のヨウデス…私も自分の身が大事ですし、ここはあなた達を信じて里に連れて行って上げます!」
…まぁ、これでようやく目的地に着いたんだからまぁ…よしとするかな?
そうして俺たちは、ようやく谷の霧の発生源である里についたのだった…
12/02/25 18:29更新 / デメトリオン
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■作者メッセージ
レ「さぁて気を取り直して…ナナ?食材を…あれ?」
デ「ナナなら風邪引いてジュンコに看病してもらってるぜ?かわりをつれてきたから…」
レ「代わり…?」
ク「よぉ!!最近暇だったんでな!邪魔するぜ〜」
レ「あぁ…墓場で会った3人じゃない!?」
デ「あと…時間なんで…続きは次にお願いしますね」
レ「はぁーー!?作者…前話で散々怒ったのに…」

どうもーー!
ようやくミストブリッジの戦いが終わり…谷編もターニングポイントに差し掛かりました!
次の話では、デメトリオが久しぶりに嫉妬するイベントが…
お楽しみに!!

あっ…忘れるところだった…
残り2か3話で谷を抜けて海に行くので…そっちのキャラクター…
お願いしますよーー!?

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