読切小説
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ラブイズオーバー?
Rub is over.

あぁ、空し過ぎる。世界に女性は星の数ほど居るにも関わらず、その殆どに恥じらいとかそういうものが無い。その上魔物なんてものが現れた日には、もう惨事である。神も悪魔も魔物も、皆どこかでやってる。外でも中でもやってる。
まぁそもそも昔から日本は貞操観念緩いし仕方ない。たぬきっ娘におしっこ見せろと強要する話が残され、ラノベどころかエロゲのような小説が古典文学の名作扱いなんだから、そりゃ酷いもんだ。

だが、仕方ないという言葉で片付けられないのが人間だ。
ラインホルト・ニーバーは『変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ』と祈ったが、それはつまり人間は変えることのできないものを受けいれるだけの冷静さなんて無いって事実の表明だ。

ええじゃないか。事を分かった上で、恥じらいながら事に及ぶなんてシチュエーション。
魔物たちとEasy love,Easy come,Easy go してる旦那様方だって一方的にやられるむずがゆさと気持ち良さだけじゃなく、そういうのにも憧れた時期があったはずだ。
ええじゃないか。初恋のような甘酸っぱさ、恥じらいながら慣れない初めての共同作業に及び、その〆はえへ顔ダブルピース。

しかし、そんな事を望むのはもう無理なのだろう。
神は死んだ。身持ちの堅い宗教人たちも、ニュースに取り上げられなくなるぐらいにやっちゃってる。て言うか、堕落神はセックス推奨派で、やってないのは元人間の身内に迫られて堕ちる寸前の人か、俺みたいな変態ぐらいしか居ない。
分かっちゃいるんだよ、俺が変だって事は。

え、アリス?
んー、無垢なるものを穢すってのは違うです、はい。いやそれが燃えるんだよって気持ちは分かるけどね。
分かった上で恥らってるのが良いんだよ。理解して赤面するのが良いんだよ。無知ックスとは趣向が違います。

天使様はどうって?
駄目だよ天使。ナチュラルボーンビッチじゃん、嬉しいこと=セックスってなっちゃってるじゃん。そこに戸惑いとかあんまりないじゃん。
つか使命って名目で滅茶苦茶楽しんでるしね、あの人(?)ら。前なんて教会内部で倒れたわんこと少年に群がったかと思えば、10人がかりで輪姦してたってニュースになったじゃん。
わんこかわいそうだったよ、あれ。いやわんこも生きてたけどさ。

ん? 恥じらいのあって、恋愛に奥手な種族が居るって? ほうほう興味がありますな。
……ふむふむ、そういやそうだ。ドッペルゲンガーって正体は臆病なんだっけ。
性に興味があり、精を糧にするから知識はあるけど……なるほど、最高じゃないか。

ところで、君はどうしたの? そんな中学生が告白したかのように赤面しちゃって。
何、月が満ちてるのにも関わらず変身出来なくて困ってる?
逆に考えるんだ、変身出来なくても良いさって考えるんだ。
それってつまり、ラブの始まりだって事だろ?
15/02/28 23:15更新 / 黒髪の非理知的な男

■作者メッセージ
Rubの始まり。

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Rub is over.が言いたかっただけ。

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