読切小説
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『砂』と『日差し』と『ストレス』と…
「あじぃ〜…」

「死ぬ、マジで死ぬ。茹る〜」

(ウルサイ…)



「リザ子、水ねぇの?」

「さっきので最後だ、ボケナスが…」

「まじかぁ〜。水ぅ〜」



炎天下の砂漠を歩く一行。
と言っても、2人しかいないが。

『暑さにやられて、1人また1人と倒れていった。』とか言う訳じゃない。
もとから2人なだけだ。

さて、何故こんな所にいるかと言うと




「あ”〜。ファラオの財宝なんて探しに来るんじゃなかった…」

「お前が 『トレジャーハントは男のロマンっ!!』 とか言い出したのがそもっそもの原因だろうがぁっ!」

「うるせぇ、リザ子風情がっ!! 
 男にはやらなきゃならねぇ時ってのがあるんだよっ!!」

「それで死に掛けるなら、そんなものさっさと捨ててしまえっ!!」

「あ”?やんのかゴラァ!?」

「やってやるよ、このクソ野郎がっ!!」


と言う訳だ。
なんと仲睦まじい光景だろうか。




「ん?って、あぁぁぁっ!! あ、あれっ!!」

「あ”?何、話題変えてんだっ!てめぇとは今すぐ白黒つけt」

「いいからっ!!早く見なさいってのっ!!」

「何だってんだ、よぉぉぉぉぉおおおおっ!!」



砂丘の先にぼんやりとだが、オアシスが見える。
蜃気楼でないといいのだが…


「水っ!水っ!水ぅぅぅぅ!!」

「ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおっっっっっっしゃぁぁぁぁぁあああっ!!!!」

「さっさと行くよっ!!」

「あ、てめっ!リザ子、まてやっ!!」


疲れも忘れ、オアシス目指し一直線で駆け抜ける。
もちろんお互いにお互いを妨害するので、目測以上に遠く感じるわけだ。










「ヒャッハァァァァ!!水だぁぁ!!」


バシャンと良い音を立てながらオアシスに飛び込む2人。
セリフがドコゾの世紀末マンガに似ているが気にしてはいけない。

大きいお兄さんとの約束だっ!



「ぁぁ、生き返るぅ〜〜」

「あ〜、神はオレ様を見捨ててはいなかった!!」

「神様!どうかこんな奴見捨てて、もっと良い人に目を向け…」

「リザ子よ。どうもお前はオレ様に喧嘩を売っているようだな?」

「…。
 なぜわかった?」

「お前、オレ様をなんだと…」

「いや、お前なら気づかない自信があったのだがな?」



ブチっと何かが切れる音がした。
男の脳の血管が1〜2本逝った音かもしれない。


「ブッチコロスっ! !確実にコロスっ! !3回コロスっ!!」

「えっ!? 数字、数えられるのっ!?」

「てめぇはオレを怒らせた!! 万死に値するっ!!」

「ソノセリフ、イタスギルヨー!」















「くそっ!!何故、こんなクソみたいな… 
 いや、クソ以下の野郎に勝てないのだ…」

「それはだね、キミがそのクソ以下のさらに下の下ってだけさぁっ!」



男はとてもいい顔でそう言い切る。
地面に突っ伏したリザ子の上に、ゆうゆうと座りながら。

勝敗は男の圧勝。もう勝負にすらなっていなかった。
実力が違いすぎたのだ。


別にリザ子が弱い訳ではない。。

というより、リザ子は他のリザードマンより格段に強い。
強すぎて夫候補すら全く出来なかった位だ。


そんなリザ子をいとも簡単に倒してしまう男の方がおかしいのだ。
奴は『ホントに人間か?』と疑いたくなるほどに強い。

しかしどこまで行っても奴は人間である。

世の中、不公平極まりない。



「アッハッハッハッハ!強すぎてゴメンネーーー!!」

「これで人間性がもう少しマトモだったなら…。」


はぁ〜、と深いため息が漏れる。

リザ子の苦悩は無くならない。むしろ凄い勢いで増加中。



「よっしゃ!!じゃ、さっさと墓をあばきに行きますかっ!!
 まっててお宝ちゃ〜ん!!」

「なんでこんな奴に…」

「いいから、さっさと立たんかいっ!!」

「てめぇが上に座ってるせいだろうがっ!!」

「Oh.ソーリーソーリー。」

「あークソ、腰がいてぇ…」



パンパンと服についた砂を叩き落とす。
ズタボロにされたので体中砂まみれだ。


「ほらリザ子、さっさと準備する。」

「いや、何度も言うが、私にはロー…」

「オレを倒せない様な奴は 『リザ子』 で十分よ。
 いや、もう名前があるだけでも勿体無い位だぜ!」

「絶対倒すっ!!いつか必ずっ!!」

「そんな『いつか』なんて一生きませ〜ん。」

男は鼻で笑い飛ばす。
とてもムカツク顔で。
アヒャヒャヘ(゚∀゚*)ノヽ(*゚∀゚)ノアヒャヒャ



「その油断が命取りだっ!!」

「油断してても簡単に倒しちゃってゴメンナサーイっ!!」

「む、ムカツクーーーーーっ!!!!!」

「怒ると皺になるぜ?」
 (´・ω・`) シワ ダイジョウブ?

「お前のせいだろうがぁぁぁっ!!」

「はぁ、女のヒステリーって怖いわねぇ〜。」

「あぁぁぁぁぁああっっもう!!  
 ああ言えばこう言いやがってっ!!」
 (゚u゚)ゴルァァァァァァ!!

「すいません、ボクの頭の回転が速いばっかりに…」

「謝罪になってねぇぇょょょょよよよ!!」

 ヌ(゚u゚)ッ(゚u゚)コ(゚u゚)ロ(゚u゚)ス(゚u゚)!!


地団太を踏むリザ子。 
勝負をしても勝てないから、さらにうっぷんが溜まる溜まる。



「いいから早く行こうぜ?
 そんでもって、お宝、GETだぜーーー!!」




リザ子の苦悩は続く。終わりは全く見えない。見えそうも無い。

リザ子は、男から本名で呼ばれる日がくるのだろうか?
それはまた別のお話。

つづく。かもしれない。
10/05/01 05:07更新 / モンキーパンティー

■作者メッセージ
いきおいだけで書いてみた。

正直、すまなかったと思っている。
でも反省はしていない。し、する気も無い。

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