読切小説
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幸せな暗殺
 魔物が一人、音もなく屋根裏へ駆け上った。

 彼女はクノイチと呼ばれる魔物だった。彼女は今『暗殺』任務に就いている。魔物流の暗殺は、男を魅了し、自らの虜とするもの。クノイチたちが目指し、ある種の憧れさえ抱く『暗殺』。彼女もまた例外ではなく、この任務のために修行し己の技量を高めてきた。

 そんな一大任務にむかうというのに、クノイチの顔にはなんの感情も浮かんでいなかった。彼女は暗殺任務を命じられた時から、それまでのことは全て忘れて任務に集中した。だが、いよいよ『暗殺』を行うその前に、最後に一度だけ。完全に記憶を消し去ってしまう前に記憶を呼び起こした。


 幸福だった日々の記憶を。


     ◆


「……以上が報告でございます」
「うむ」

 クノイチは感情の乏しい顔のまま膝をつき、一人の男の前で首を垂れていた。白髪交じりのこの男は親魔物領を治める大名であった。排他的であった前当主を魔物を使い骨抜きにし、早々に隠居させて代わりに自分が当主となる事で大名となった男であった。彼の前に連なるように座している家臣たちもみな、親魔物派の者ばかりである。

「これでまた、自由に魔物の出入りができる地が増えたのですね」

 男に脇に座っていた品のある女性が口を開いた。男の正室である彼女は人間であった。男は側室はとらず子供は彼女との間に生まれた人間の男三人のみであった。彼ら息子たちも他の家臣と共に父親である当主の前に座している。

「おぬしの働きあってのこと、大儀であった」
「……はっ」
「……」
「…………」
「……んふっ」

 不意に家臣の一人が小さく吹き出し、肩を震わせた。その様子を目にとめると、当主の男は立ち上がって怒鳴りつけた。

「笑うんじゃないよ!台無しだろう!!」
「だって殿!なんですかこの真面目腐った感じ!」
「クノが報告に戻るから、たまには真面目にやってみようって話だったろ!」
「だってクノさん珍しく動揺してるから!」
「こんなことのためにワシら呼ばんでくださいよ殿!」
「殿と違って我々は忙しいんです!」
「なんだよ!お前ら乗り気だったろうがよー!!」

 家臣と当主の言い争いに、クノイチを除くその場にいた全員が笑いだした。当主が自らくだらないことを仕掛け、家臣たちが大笑いする。ここはそういう場所だった。大笑いする家臣や主君の家族に囲まれ、クノイチもほんのわずかだが笑みを浮かべた。


     ◆


「いやー、面白かった」
「突然のことで驚きました」

 当主の部屋に招かれたクノイチは僅かに口角を上げた。大勢いた家臣たちはそれぞれの仕事に戻り、今は当主夫妻とその子供たちだけが部屋に居た。「こういうことは控えてください父上」と真面目な顔立ちそのままの台詞を口にしたのが、嫡男である長男の『イッシン』。「まあまあいいじゃん楽しかったし」と横になったままへらりと笑ったのが次男の『キョウジ』。そしてクノイチにぴったりとくっついて離れないのが三男の『ユキミツ』という名だった。

 当主夫妻、そして息子の三人ともがクノイチにとって良き家族であった。まだ反魔物意識が根強い時からクノイチを家来ではなく家族として扱い、ともに寝食を共にし、ともに笑いあってきた。

 特に三男のユキミツは前当主隠居後の新体制樹立という忙しい時に生まれた子であった。そのため当主夫妻の代わりにクノイチが世話をすることも多く、子供たちの中でとりわけクノイチに懐いていた。クノイチもまた、ユキミツのことを一番に慕っていた。傍にある小さな体を抱き寄せ、クノイチがそっと頭を撫でれば、ユキミツは照れたような嬉しいような顔でクノイチを見上げるのだった。

「おーおー、ユキミツはほんとにクノが好きだなー」
「うん!クノさん大好き!」
「ユキミツ様……」
「父上!話をそらさないでください!」
「えー、いいじゃんかよー!」
「オヤジほんとにガキみてえだよな……」

 たわいない話で家族と笑顔になれる。
 これ以上ない、幸せな日々。

「いいだろー……当主としての最後のわがままなんだからさ」

 そんな日々が、急に終わるなどと、クノイチは考えてもいなかった。普段感情表現の乏しいクノイチも、この時ばかりは驚きで目を見開いた。

「え……さい、ごとは……?」
「やだあなた!言い方考えてください、クノちゃん驚いてるでしょう」
「悪い悪い、別に死ぬとかじゃない。家督を譲ろうと思ってな」
「ああ、そういう事ですか……」

 クノイチはほっと胸をなでおろした。

「ああー……俺もさ、国を出ていくんだ」

 安堵したのもつかの間、次男の口から出た言葉にまたクノイチは言葉を失った。

「キョウジ様……なぜ?」
「ちょっと待ってくれ!そんなシリアスになんないでくれよ!」
「で、ですが」
「元々この島国出てさ、世界を見たかったんだ。クノが任務出てるときにオヤジが家督譲るとか言い出したから、いい機会だなーなんて……まあ、家督相続で変にもめるのとかもめんどくせえし、俺は外に出たほうがいいかなって」
「そう、ですか……」

 楽しい雰囲気から一転し、重苦しい空気が部屋を包み込んだ。

「も、申し訳ありません。急だったもので……」
「あら、クノちゃんは悪くないわ。貴女の任務途中に大事な事決めるこの人が悪いの」
「……まあそういうことだ。別に死に別れるわけじゃない!湿っぽい空気はやめやめ!」

 当主の男が手を叩くと、豪華な膳が運ばれてきた。

「クノの任務達成祝いと我が一族の前途を祝おうじゃないか!」

 当主の言葉と御馳走の匂いに湿っぽい空気が少しだけ晴れた。だが、クノイチはもう一つ気掛かりなことがあった。自身の隣で瞳を潤ませぐっと涙を堪えている、このユキミツはどうなるのかということだった。その疑問を口にする前に、家族で囲む最後の宴席が始まってしまった。


     ◆


 キョウジが旅立って一月後、イッシンの家督相続を発表された。特に不穏な動きもなく着々と家督相続の準備が進められていた。そんなある日の夜、クノイチは当主の男に呼び出された。
 呼び出された場所に音もなく現れたクノイチは「お呼びでしょうか」と声を上げ、その場の空気の重さを感じた。当主の男は一人で評定を行う広い部屋にいた。あたりを照らすものは小さな行灯ひとつの光だけであり、当主の顔色をうかがい知ることは難しかった。

「クノイチ、いままで俺に仕えてくれてありがとう」
「いえ、そのような……」
「当主として、お前の主君として。最後にひとつお前に命を下す」
「……はっ!」

「……お前には――暗殺任務を行ってもらう」


      ◆


 クノイチは暗殺対象が眠る部屋へと足音もなく屋根裏を駆けた。小さな屋敷で見張りもいない。仕事は簡単だ。やるべきことはただひとつ、主に命じられた者と交わればいい。たとえ相手が醜男であろうが悪党であろうが関係ない。己の修行の成果を発揮し、交わり、任務を果たす。それこそが魔物、クノイチの至上の喜び。

 暗殺対象の部屋の真上に来るとクノイチは香の準備をした。どれだけこちらの技術が高かろうと、一度や二度で男が萎えてしまっては効率が悪い。一度の夜伽で骨の髄まで快楽に溺れさせる。そのための精力を増幅させる秘伝の香だ。

 クノイチは小さな火で香を焚くと、その火のほんのわずかな明かりでひとつの似顔絵を眺めた。自分と、当主夫妻とその息子たち――ユキミツが揃って描かれた似顔絵。ほんのひと時それを見ると、忍術の火で光もなくその似顔絵を燃やした。


 似顔絵が燃え尽きると同時に、過去への未練は塵ほどもなくなった。


 天井裏から糸で吊った香炉をゆっくりと落とし、部屋に香が充満するのを待った。後から自身も音もなく降りてあたりに神経をとがらせてみるが、屋敷の中には自分と暗殺対象以外はいないようだ。当主がうまくやってくれたのだろう。

 クノイチの瞳は先ほどまでの人らしいものではなく、魔物らしい妖しい光を帯びていた。彼女は己の昂ぶりを実感しつつも、暗殺対象に香の効き目が出るまで静かに座して待った。やがて暗殺対象の荒い息が聞こえてきた。性欲が高まり、抑えがきかなくなってきているのだろう。闇の中で身もだえする衣擦れと吐息の音がどんどん大きくなっていく。

 呼吸や漏れ出る嬌声から察するに、暗殺対象はまだ幼いようだ。どこかの大名の嫡男か、豪商の息子か――。クノイチがそう予測を立てているうちに、暗殺対象はいよいよ昂ぶりを抑えられなくなってきていた。布団の中で激しく身もだえ、切なげな声がとめどなく漏れ出ている。

(頃合い……)

 クノイチはそっと行灯の明かりをつけ、静かに布団に手をかけた。布団の中に籠った暗殺対象の熱が指先に伝わると、クノイチ自身の昂ぶりも増した。布団を引きはがし、苦しそうに、切なそうに漏れ出る声の主の顔を確認した。


そしてクノイチはひっくり返った。


「ユキミツ様!!!!?????」

 そこに居たのはもう二度と会えないと思っていた少年だった。まさか屋敷を間違えたのか、いやそんなはずはない。だが、何故ここにこの子がいるのだ。そんなふうに次々と湧きあがる思考の渦に流石の彼女も混乱した。

「あえ…クノさん……?」
「あ、あああ!あの、なぜここに……?」
「お父上に……んっ……今日はここにいなさいって……」
「え、ええ……っ?」
「あと…ぅっ……クノさんが来たらこれをって……」

 クノイチは少年から手渡された手紙を大慌てで広げた。



         ◇

  クノへ—―
  
  今お前はとても驚いていることだろう。
  前々から気にしていたことだが、俺もイッシンも嫁が人間だ。
  あいつはどうかしらんが、俺は今更側室を入れるつもりはない。
  これでは親魔物大名として天下に示しがつかん。
  そこでだ。お前は元々ユキミツとのなかもよかっ
  文を書くのが苦手なので簡潔言うとユキミツと夫婦になれ、以上。

  追伸:孫は三人は欲しいぞ
  
         ◇


(あのお人はあああああああ!!!)

 怒りとも苛立ちとも喜びとも取れない感情のまま、くしゃりと文を握りつぶすと、クノイチは背後の少年の存在を思い出した。自分の香のせいで少年は苦しそうに喘いでいる。はだけた寝間着からのぞく小さな男根は、精一杯張り詰め、ぴくぴくと震えては先端から透き通った先走りを滴らせていた。

「ユキミツ様、ひとまず……」
「ひあう……ッ!!」

 クノイチが体に触れた瞬間、少年は射精してしまった。香の成分で限界以上に性感を高められた少年の性欲は、それだけで爆発してしまった。びゅるりと放たれた白濁は、クノイチの顔にまで届いた。

「んぁっ!あっ……なに、白い、おしっこ……?」
「……」
「ああっ……!くのさん、ごめんなさ……でも、ぼく…どうなって……」

 ユキミツの精液がクノイチの口を覆う布に浸み込んでいく。部屋に充満する香の匂いに交じった幼い精の匂いが鼻腔に入り込む。想いを募らせてきた少年が目の前でとろけた顔で座っている。その少年が艶やかに喘ぎ、自分の名を呼ぶ。ふと、自分の指に少年の精液が付着していることに気が付く。口を覆う布を外し、そのぬるりとした白濁を口に含んだ。舌の上に感じる粘液のあたたかさ、青臭い味、内から鼻腔に抜けていく香り。

彼女が抑え込んできた魔物の性欲が、解き放たれた。

「ユキミツ様……♥」
「くのさ……んんっ!?」

 クノイチは少年を抱き寄せると、吸い付く様に唇を重ねた。驚き、開いた少年の口に舌を差し込み狭く柔らかい少年の口内に這わせる。抑え込んできた欲を、想いを擦り込むように狭い口内を、小さな舌を、つるりとした歯列を、柔らかな歯茎を舐めまわしていく。ちゅうちゅうじゅるじゅると音を立てる激しい口付けで、二人の口の周りは唾液で濡れた。

「んむぅ、んっんっ……♥ ちゅる、れろ……♥」
「ふあ、あむっ……んんっ……ふうぅ……ッ!」

 クノイチの激しい接吻は、少年の未熟な男根を再び射精へと導いた。吹き上がる白濁がクノイチの衣服を汚したが、彼女は意に介さず、むしろ喜びを感じながら少年の口内を貪り続けた。

「んんぅ、れろ、ちゅむ、じゅるる……♥」
「んっ…ふぁ、んむ……んんぅ……!」
「ちゅっちゅう……ぷあっ♥」
「はあ、あ……」
「ユキミツ様……私と夫婦になれと当主様のお言いつけです」
「ぼく、と、くのさんが……?」
「はい、そうです♥」
「ほん、と……?」
「はい♥」
「ふあ……うれしぃ……」
「ああ、ユキミツ様……♥」

 クノイチがもう一度顔を寄せると、今度はユキミツも自ら口を開けて彼女を受け入れた。少年は口の中でうごめくクノイチの舌に自分の舌を拙いながらも懸命に絡めていく。クノイチは少年の愛を存分に感じつつ、舌を絡ませたまま彼の衣服を優しく脱がした。ちゅぷ、と音を立てて唇を離すとクノイチは少年の顔にそっと触れた。

「……それでは、これからクノの会得した房中術をご披露いたします」
「ぼうちゅう……?」
「ふふふ♥ お気に召したものはお伝えください♥ 何時でも何処でもそちらの術でご奉仕させていただきます♥」

 クノイチはそっと少年を寝かせて自身も添うように横になった。身体を密着させ自分の片足を少年の片足に絡ませると、足を閉じることができなくなった少年は男根を晒すしかなく、彼の顔に更に熱が集まった。クノイチがそのままの姿勢で少年の耳に顔を寄せ、小さく音を立てて口付けを行うと、少年はびくりと体を震わせた。彼女はその様子を見てほくそ笑むと、ゆっくりと自身の手で少年の硬くなったものを撫で、耳元で静かに囁いた。

「まずは手淫から行います♥」
「うあ、あ……」
「こんなに張りつめて……♥」

 クノイチは少年の小さな男根の先端に指先を触れさせた。指を離すと先走りでクノイチの指と少年の男根の間に透明な橋ができた。クノイチは先走りで濡らした指を裏筋に這わせ根元までもっていくと、睾丸を優しくつまんだ。

「ぁっ……」
「ああ……次から次へ子種がたくさん作られているのが指に伝わってきます……とくとく、とくとく……♥」
「ぅ……」
「ユキミツ様の子種、全てクノに向けてお出しください……♥」

 耳元で囁かれた声。魔物が発情しきった淫らなねばついた声色が、ユキミツの中に潜んでいた幼い性を引き起こした。自身の下腹部から脳天まで電流が一筋流れるような感覚と共に、理解できなかった体のうずきや熱が少年の中で性と結びついた。

「クノさん、あぅ…くのさ……」

先ほどまではただ困惑するだけだったはずの少年の声色は、目の前の魔物の雌に性の快楽を与えてくれるよう哀願するようなものに変化していた。その媚びるような声色にクノイチは更に顔を淫らにゆがめた。

「ご安心ください、すぐに始めます♥」

 クノイチはそっと少年の男根に触れると、ゆっくりと優しくその皮を剥いていく。先走りと精液を潤滑油にして、痛みを与えないよう丁寧に皮を剥いていくと、少年の淡い色をした亀頭が晒された。

「はあ♥ ご立派です♥」
「う、はぁ……」
「痛みはありませんか?」
「だ、大丈夫……でも、変な、感じ……」

 クノイチは妖しく笑うと、ゆっくりと少年のそれを扱き始めた。先走りと精液がクノイチの指に絡まり、くちゅくちゅといやらしい水音が部屋に響く。

「あっ、あっ……!」
「このように竿を上下に擦る事で殿方は気持ちよくなります♥ これが基本の手淫です、殿方が自慰をする時はほとんどがこの形だとか♥」
「じい……?」
「殿方が自身で自分を慰めることです♥」
「そう、なんだ……?」
「ですが、ユキミツ様は自慰などおやめ下さい。出したいときにはいつでもクノがご奉仕いたします♥」

 クノイチは扱くのをやめて小さく張り詰めたそれを握り、親指で亀頭を撫で回すように優しく愛撫した。外気に触れたばかりの敏感な部分を撫でまわされ、少年は喘いでクノイチの腕を掴むが、クノイチは妖しく微笑むだけで指を止めようとはしなかった。

「うっ、あっ……」
「今撫ででいるのが亀頭、殿方の敏感な部分です。まずはここを重点的に奉仕させていただきます♥」

 先走りでぬめついた指腹が亀頭を這いまわる快感は、初めて亀頭を外気に晒した少年には強すぎた。だが、香の成分が少年の痛みを和らげ、快感だけを抽出する。少年はきつく閉じた目がら涙を零れさせながら背筋がしびれるような快感に酔いしれた。

「うっ、あう……クノさんに触られてるとこ、が……」
「私が触っているところが、なんでしょうか」
「あ、熱くて……き、きもちいい……」
「はあ♥ 可愛らしい♥ 可愛らしいです♥」

 冷静沈着で感情の薄いはずのクノイチも愛する者の痴態を目の当たりにして、ただの一匹の魔物と化していた。ただひたすら、愛する夫に快感を与えたい、自分も気持ちよくなりたい。頭にあるのはそれだけだった。

 クノイチは親指の動きを止めると、今度は少年の亀頭のくびれの部分を囲むように人差し指と親指で輪を作った。そのまま指をくるりと回し、敏感なカリ部分を刺激した。触れるか触れないかの接触のまま、ぬるぬるくるくると何度も何度も指の輪を動かすと、先走りはとめどなくあふれ出し指とカリの隙間に透明な雫が溜まっていく。

「うっ…うううっ……!」
「このくびれた部分は亀頭に続いて敏感な部分です♥」

 クノイチは指の輪を離すと、人差し指と中指の2本で亀頭を挟んだ。先走りでどろどろになったカリのちょうど下あたりを指でつまみ、そのまま指を何度も曲げるような動きで、亀頭の中腹あたりまでぐちゅぐちゅと音を立てて上下に動かした。先ほどまでの焦らすような動きとは違う、射精へと促す動きだった。

「あっ、うっ、きもちっ、いいっ……」
「我慢はなさらないでください♥ 何度でもクノがご奉仕いたします♥」
「はっ、あうっ、んっ……!」
「どうぞ……お出しください♥」
「あっまた、でちゃ……—―ッ!」

 少年が三度目の精を放つ瞬間に、クノイチは体を起こして少年の男根を両手で握った。びゅくびゅくと放たれる熱い精液が掌の中に溜まっていくのを感じ、クノイチは熱く震える息を吐き出した。そしてそのままクノイチは精液で満たされた両の手を上下に動かし始めた。

「あっ!?ひあっ、クノさっ、ああっ♥」
「このままもう一度お出しください♥」

熱くねばついた精液に包まれたまま扱かれ、少年は自分のものが溶けてしまっているのではないかと錯覚した。クノイチは自身の手から匂い立つ幼い精の匂いに興奮をさらに高めながら、包み込むように優しく握った手を小刻みに上下に動かす。包んでいる手で亀頭を優しくこねくり回し、カリ首を摺り上げ、竿を扱きあげる。

「あうっ、きもちっ、いっ、あぅ……!」
「どうぞ♥ もう一度♥ さあ♥ 出してください♥」

少年の男根がぴくぴくと震え射精間近だと感じ取ると、亀頭が外に出るように両手を握り直して竿を激しく扱いた。自身の手の隙間から除く亀頭のすぐ上に顔を寄せ、ぐちゅぐちゅと音を立てる両の手の上で口を開いて射精を待った。

「んあ……♥ こんどは口にお出しください♥」
「はあ、あっ、〜〜〜〜〜ッ!」

 声にならない快楽の喘ぎと共に少年の精は放たれた。扱く手の動きに合わせるようにびゅるびゅると放たれたそれをクノイチは舌で受け止めた。先ほどほんの少ししか味わえなかった甘露な白濁が、舌の上にたっぷりと放たれる快感に、クノイチは恍惚の表情を浮かべた。二度、三度と噴き出た精液を全て飲み干すと、自身の手の中の白濁にも舌を這わせすすり上げた。

「はむ、ちゅる……♥ じゅる、じゅるる……♥ んはぁ……♥」
「はぁ…は、あ……っ」
「はあ、ここにも……♥」
「あうっ……!」

 クノイチは少年の足の間に移動すると、少年の柔らかな腹の上に残された精液も舌で舐めとり始めた。熱くぬめった舌と柔らかな唇が腹部に何度も押し当てられる感触に、少年の男根はすぐに硬さを取り戻した。先走りの透明な露が残された精液を押し出し、少年の小さな男根を流れ落ちる。クノイチがそれに気が付き男根の根元に舌をあてて白濁を舐めとると、ユキミツのそれは再びの快楽を求めるようにぴくりと跳ねた。

「あ、あう……」
「んく…♥ はあ……♥ 以上が手淫です、続いては――口淫、お口でご奉仕いたします♥」
「お、くち……?」
「はい♥ 快楽は手淫より劣るかもしれませんが……クノの口や舌で、柔らかく温かくご奉仕させていただきます♥」

 口を開け艶めかしく舌を動かすクノイチに、ユキミツはごくりと喉を鳴らした。クノイチは口をゆっくりと閉じて妖しく顔を歪めると、太ももを手で優しくさすり、その内側に小さく口づけをした。

「ちゅ、んん…はむ……♥」
「はっ、うっ……」

 唇で少年の幼い柔さの太ももをはみ、そのまま舌で甘く柔らかな肌へ擦りつける。この柔らかさが、温かさが、これから男根に与えられるのだと期待させるように、ゆっくりゆっくりと愛撫しながら、徐々に顔を男根に近づけてゆく。
 あと少しで口が触れる、そこまできてクノイチは口を離して少年の男根を指で持ち上げ、じっと見つめた。少年の期待と懇願の籠った視線を感じ、クノイチは熱い息を少年のものに吹き当てた。

「ふぅー……っ♥」
「あううっ、クノさ……♥」
「ふふ♥ 上半身を起こしてください♥」
「う、うん……」
「その体制の方がクノの痴態が見やすいので……♥」

 クノイチは少年を起き上がらせると、反り勃った少年の男根の根元に舌を当てた。小さく喘ぎ、泣いてしまいそうな顔で快楽の期待に体を震わせる少年をじっと見上げた。その顔と反応を上目遣いに十分に楽しむと、クノイチは根元に当てた舌を裏筋まで一度に舐め上げた。ユキミツはびくりと体を跳ねさせ、手とは違う柔らかな快感に喘いだ。

「ふあっ、ああっ……!」
「ん、れぇ……♥」

 手を離せば小さな男根は少年の腹に当たるほど強く張り詰めていた。クノイチは再びその根元に舌を当てると、上目遣いで少年の顔を見ながらゆっくりと唾液で濡れた舌を這わせた。根元から竿へ、竿から裏筋へ、裏筋から先端へ舌を動かし先走りを舐めとる。そしてもう一度根元へ――一連の動作をクノイチは少年から目を離さず何度も繰り返す。時折舌を不規則に動かすと、その度に少年は体を跳ね上げた。

「れろ…♥ れぇろぉ……♥」
「あっ、はっ、クノさんっ……くのさん……♥」

 切なげに自分を呼ぶ少年に、クノイチはますます魔物らしく淫靡に顔を歪めて喜んだ。クノイチは再び少年の男根を掴み、少年を見つめたまま亀頭に舌を這わせ始めた。クノイチの唾液と先走りが混じりあい、くちゅくちゅと淫らな水音が、もどかしく激しい快楽と共に少年の耳に届く。

「あうっ、あああっ!」
「きもひいいれふか?♥」
「うんっ、あったくて、ぬるぬるで、すご、いぃ……っ」
「ふふ♥ 可愛いです……♥ はむ、ちゅぷ♥」
「ああうっ!」

 亀頭が口内に吸い込まれ、少年は強い快楽に腰を引こうとしたが、いつの間にかクノイチに腰をしっかりと抱え込み固定されていた。びくびくと震えながら腰を引こうとするユキミツだったが、クノイチの腕に抑え込まれ逃げることは叶わなかった。クノイチは少年を抑え込んだままぬめった唇でカリ首を挟みくにくにと刺激したまま、舌でぬるぬると亀頭を舐めまわす。

「ちゅぷ、じゅる♥ れろ、ちゅぷ、じゅぶぶ……♥」
「うあっ、あうっ、あ……」
「んむ、むちゅ♥ ちゅぷ♥ んんっ……♥」
「はうっ、んんっ、あうっ……?」

 クノイチが不意に動きを止め、ユキミツは潤んだ瞳でクノイチを見下ろした。自身の男根を咥えたままの上目遣いのクノイチと目が合った。彼女は眼を閉じるとそれからゆっくりと少年のものを飲み込んでいった。先端に感じていた温かい感触に男根全体が包まれ、少年はとろけた声をあげた。

「はあ……っ!」
「んぶ♥ じゅる♥ んんんっ♥」
「あ、あうっ……ああっ――――!」

 ちょうど喉の奥に達したところで、少年は射精した。常人ならば薄く漏れ出る程度の量になるはずの回数を少年は出していたが、香とクノイチの技量によってまた多量の精を吐き出した。喉の奥へ精を注ぎ込むと、すぐに睾丸にはどくどくと精が産み出され、次の射精に備える。
 クノイチもまた、愛する夫の精を胃へと直接流し込まれる快感に、灼けるような快感を全身に走らせていた。ユキミツの細く柔らかな腰を抱きかかえるように抑え込み、頬や喉に力を入れて少年のものを締め付け、尿道に残る精を吸い上げた。

「じゅる♥ んぐ♥ じゅるるるっ♥」
「ふぁあっ、あっ!」

 クノイチは頬肉を少年の男根に絡みつかせたまま、根元まで吸い上げるようにくわえこんで、頭を揺さぶり激しく扱いた。じゅぶじゅぶと唾液が絡まるを音を立て、ユキミツの聴覚も犯していく。射精後の敏感な男根を刺激され、ユキミツは腰を引くこともできずただクノイチの頭を小さな手で掴んだ。

「んぶ♥ じゅぶ♥ じゅるるる♥」
「くのさんっ、くの、さっ……!」
「んふ♥ んんんっ♥ じゅぶぶ♥」

 強く口をすぼめ、激しく吸うように扱く彼女の淫らに歪んだ顔。それを見降ろし、見つめ合いながらユキミツはぞわぞわと視覚からの快楽を感じた。クノイチの整った顔立ちが無残に崩れ去っているにも関わらず、少年はその顔に言いようもないほどに興奮した。クノイチも少年に自身の淫らに歪んだ顔を見られているという背徳的な快感に酔いしれ、じゅぽじゅぽと音立てて更に顔を激しく動かす。

「あっ、クノさん、またっ……」
「んぶっ♥ じゅるるる♥ んぶぅっ♥」
「あっ、でちゃ、あああっ!!」

 ユキミツは射精と共にすがるようにクノイチの頭を抱え込み、髪の匂いを嗅ぐかのように息を吸い込みながら、がくがくと体を震わせ精を放った。クノイチは動きを緩め、少年の精を目を閉じて味わった。口をすぼめ精をすすりだし、少年のものに付着した白濁も丁寧に舌で舐めとった。じっくりと精を吸い出し舐めとった後、ちゅぽんと音立てて口を離した時には、少年の男根には彼女の唾液のほかには何も付着していなかった。

「ん…ごく……♥ はあ……♥ 以上が口淫です……ああ、香のせいとはいえ、まだ硬い……嬉しいです♥」
「はあっ、あぁ……」
「これならまだ大丈夫ですね……♥」

 クノイチは衣服をはだけさせ、豊満な乳房を少年の前に晒した。ユキミツの手に――それどころか成人の男でも手に余るほどの大きさの乳房に、少年は目を奪われた。今までは何となく恥ずかしもの、見てはいけないとしか感じていなかった女性の乳房だったが、性に目覚めさせられたユキミツにはその大きな乳房は興奮をこれ以上ないほど高めるものになっていた。

「次は乳淫です……♥」
「う……おっぱいでするの……?」
「そうです♥ 視覚からの刺激が強い行為ですので……♥」

 クノイチはそっとユキミツの耳元へ口を寄せた。

「私のおっぱい、じっくり見てくださいね♥」

 囁かれた言葉はユキミツの耳を通り、男根まで降りてそれを熱く勃たせた。クノイチは自身の体に興奮する夫の姿に悦びあたりに視線を配った。いくつか置いてあった筒状の括り枕を見つけていくつも重ね、そこに頭を乗せるようにユキミツを寝かせた。

「これで寝ながらでもよく見ていただけます♥」
「んっ、はぁっ……!」

 興奮した様子で目を見開き、じっと自分の乳房を見つめる少年を愛おしく思いながら、クノイチは彼の男根を優しく掴み、硬く張った桜色の乳首を当てた。ぴくぴくと震えながら先走りをこぼす小さく硬い男根で、クノイチは自分の乳首を愛撫するようにつつき、摩りあげた。

「はっ、んんっ♥」
「あ、クノさ……ああっ……」
「熱くて硬くて、気持ちいいです♥」

 クノイチは気持ちよさそうにゆがめた自身の顔を、ユキミツに見せつけた。事実、愛する夫の男根を道具のように使い自慰にも似た行為をするというのは、クノイチにとって例えようもない快楽だった。じっくりと乳首で幼い夫の男根を楽しむと、左右の乳房で少年のものを包みこんだ。口内とは違う温かさと柔らかさに、ユキミツは口を開いた。

「痛みますか?」
「ちが、やわらかくて、きもちよくて……ッ」
「嬉しいです……♥ これから柔らかい私の乳房で、ユキミツのものをすりすり♥ にゅるにゅる♥ こすっていきますからね……♥」

 クノイチは両手で乳房を密着させ、そのまま上下に動かして扱き始めた。先走りと唾液が乳房と男根に擦られ、ぐちゅりぐちゅりと音を立てる。上下に動かす間隔を変え、包み込む強さを調節するごとに水音も変化した。ゆっくりと上下に乳房が動き、少年の腹に当たりぱちゅぱちゅと音を立てる。左の乳房が上に擦り上げられるのと同時に、右の乳房は反対に下へと滑り込む。ゆっくりと交互に繰り返すと、少年の男根は柔らかな肉にもまれ、くちゅくちゅと淫らな水音が立った。

「すごい…音が出てますね……♥」
「あ、うう……」
「分かりますか♥ ユキミツ様のおつゆと私の唾液が混ざっているのです♥ ぐちゅぐちゅ♥ くちゅくちゅ♥ いやらしい音ですね♥」
「ふあ、ああ……」

 繰り返される水音とクノイチの淫語、そして柔らかくぬめついた二つの乳房に自身の男根を挟み込まれ扱きあげられる快感。ユキミツは柔く穏やかな快感に浸り、布団に体を沈み込ませた。クノイチは少年のそんな様子を見て妖しく笑うと、体全体を使って乳房を上下に動かした。毬のように弾むクノイチの乳房に、ユキミツは興奮で息を吐いた。

「う、はあ……」
「どう、ですか♥ きもちいい、ですか♥」
「うん、すごく、ふあっ、気持ちいい……」
「ふふ♥ じゃあもっと気持ちよくしてさしあげます♥」

 クノイチは身体全体を激しく動かし、少年の男根を乳房で激しく扱いた。弾む乳房が視覚から、香り立つクノイチの汗の匂いが嗅覚から、男根に与えられる柔らかく激しい快感を助長する。

「ぱんぱん♥ ぱんぱん♥ 気持ちいいですね♥」
「あ、クノさ……」
「ひくひくしてますよ……♥ 遠慮なさらずクノの乳房に好きなだけお出しください♥」
「あう、ううっ、あ――――!」

 少年が腰を浮かせ射精すると同時にクノイチは挟んでいた乳房を中央に寄せた。鈴口が乳房の肉に抑え込まれ射精の勢いは失われたが、精が柔肉を押し上げ、とぷりと漏れ出していく。そんなゆっくりとした快感をユキミツは味わった。

「はぐ、あっ……ううう……」
「じっくりじっくり♥ 気持ちよく射精してくださいね♥」
「はぅ、うぅあ……」
「ああ、美味しそう……んちゅ♥」

 クノイチは竿の部分を乳房で挟んだまま、自身の乳房に顔を埋めるようにしてユキミツの男根に吸い付いた。少年の小さな男根は乳房に完全に埋もれてしまっていたが、亀頭の先はクノイチの唇が届いた。クノイチは乳房で竿を扱きあげ、唾液をたっぷり滴らせながら亀頭に吸い付いた。

「うあっ、ああうっ……」
「んむ、ちゅる♥」
「ああっ、あっ、んっ――!」

 柔らかな乳房の刺激から一転強い口の刺激に変わり、少年はまたすぐに達してしまった。クノイチは尿道を上る精を邪魔しないように乳房の圧を弱め、口内に少年の精液を受け入れた。どくどくと溢れる少年の精を口の中に受け入れると、乳房を寄せ上げて残された精を扱きだす。

「んむ、じゅる♥ ……こくん♥」
「う、あ……」

 放心し、だらりと体を弛緩させた少年を休ませクノイチは乳房に着いた白濁を丁寧に掬い、舐め、飲み干した。それから荒く息を吐き出しながら寝ているユキミツに覆いかぶさった。とろけた顔の少年をじっと見降ろしていると、ぼやけた瞳が徐々にクノイチの顔を認識し始めた。しっかりと自分と目が合ったことを確認し、クノイチは口を開いた。

「それではいよいよ……交わりましょう♥」
「あ……」
「ユキミツ様の子を、孕ませてください♥」

 クノイチは上体を起こして少年の小さな体に馬乗りになると、彼の男根をそっと自身の割れ目へ押し当てた。クノイチもユキミツもその割れ目に触れてすらいないが、愛する者の痴態をまじかで存分に見ていたおかげで、ぽたぽたと熱いぬめりが滴っていた。その滴りの熱が男根に触れ、少年のそれはこれ以上なく張り詰めていた。

「よく見ていてください♥ ユキミツ様とクノの初体験です♥」
「は、あっ……うぅっ――――!」

 にゅぷ、と小さな桃色の亀頭の先端が熱く濡れる蜜壺に咥えこまれた。ぬるついた肉壁が亀頭にまとわりつく、今までの行為とは違った性交という快楽。ユキミツは頭の奥に火花が散るような感覚にとらわれた。そこからゆっくりと腰が落とされ、肉壁のひだをひとつ、またひとつと通り過ぎる度にその快楽の火花は散った。

「んっ……♥ 奥まで入りました♥ 中でぴくぴくしていますね♥」
「うっ、あっあっ……」
「我慢せず何時でも出してください♥」

 クノイチがゆっくりと腰を持ち上げ始めると、ユキミツは彼女の足を掴んだ。今自分のものを包み込んでいる肉壁が擦れたらどうなるかを考え、訪れるであろう強すぎる快楽に恐怖したのだ。

「あっ、待って、あぅ……」
「怖がらなくていいのですよ♥」
「でも、あっ、待っ……」
「ユキミツ様、いいですか?」
「え……」
「クノイチの蜜壺は――こんなものではありません♥♥♥」

 瞬間、クノイチの肉壁が収縮し、ユキミツの男根を締め上げた。肉で作られたぬめついた荒縄で縛り上げられたかのような強烈な快感。自分の想像の何倍もの快楽にユキミツはクノイチの体が浮くほど体を跳ね上げた。悲鳴にも似た嬌声をあげ、何度も何度も腰を跳ね上げ、その度に男根から堰を切ったかのように精液を噴き出した。

「ひぎっ♥ あっ♥ あぐっ♥」
「どんな殿方でも堕落させるクノイチの技、その神髄です♥」
「うあっ♥ はぐっ♥ ひぐっ♥」
「クノ以外では精をお出しになれなくしてしまいました……♥」
「あぐっ♥ はっ♥ ふあぁ……♥」
「うふふ……♥ 動きますよ……♥」

 びくびくと射精している男根に巻き付いた肉の縄が、クノイチの腰の動きと共にユキミツのものを絞り上げる。手淫、口淫、乳淫、その全てを使いしっかりと覚え込んだユキミツの性を高める部分。その点に集中的に熱くぬるついた肉壁が擦りつき、締め上げ、精を吸い上げる。肉壁だけでなく、クノイチの子宮口も少年の先端ににゅるりとまとわりつき、そのまま精液を睾丸から吸い上げようとちゅくちゅくと吸いつく。

「あうっ♥ いぎっ♥ はあぁうぅっ♥」
「もっともっと♥ もっともっともっと気持ちよくなってください♥」

 クノイチの腰の動きに導かれるまま、少年は射精し続けた。まるで精液をひとつなぎにして睾丸から直接吸い上げられていくような、そんな激しい快感が絶え間なく続く。少年は壊れたからくり細工のように全身を震わせ、涙を溢れさせながら喘ぎ声を張り上げた。クノイチも際限なく注がれる愛する者の精液に、何度も絶頂を味わった。

「ひぐっ♥ クノざんっ♥ くのさんッ♥」
「ユキミツ様っ、ユキミツ様ぁっ……♥」
「ぎもちいっ♥ 気持ちい、よおぉ♥」
「わたしもっ♥ きもちいっ♥ 気持ちいいですぅ♥」 
「あっ♥ あっ♥ もっ♥ もう♥ ダメぇっ♥」
「はい♥ はい♥ 今日一番のを♥ クノに下さい♥」
「んぐっ♥ うあっ♥ あっ ♥あっ……〜〜〜〜〜ッッッ!♥♥♥」

 ユキミツは大きく腰を反らせ、最後の精を放った。どくどくとあふれ出す白く熱くねばついた白濁液はクノイチの子宮の最奥へと放たれた。クノイチは自身の一番深いところが愛する夫の精に満たされ、精子が泳ぎ蠢くのを感じ、全身を震わせながら達した。
 クノイチとユキミツは繋がったまま抱き合い、しばらく何も話すこともできずに熱い息を吐き出すだけだった。互いが互いの体を抱き寄せ、うわ言のように互いの名前を呼び合った。そうしている間に繋がったままのクノイチの蜜壺から、どろりと白く濁った液体があふれ出た。

「ユキミツ様……♥」
「くの、さ……♥」
「以上が私の房中術です、どれがお気に召しましたか♥」
「ぜんぶ、ぜんぶすきぃ……♥」
「はああ♥ 嬉しいです♥ それでは毎日全ての術でご奉仕させていただきます♥」
「すき、クノさん、すきぃ……♥」
「私もユキミツ様が大好きです♥ それではもう一度……♥ 初めから全てやらせていただきますね……♥」

 クノイチが口づけをすると、少年のものはすぐに硬さを取り戻した。
 汗と精と、香の匂いが充満した小さな部屋。

 そこから漏れる喘ぎ声は、朝になるまで聞こえ続けた。


     ◆


「お〜! ユキミツにクノ! 元気そうだな!」
「お久しぶりです父上、母上、兄上」

 あれから1年の月日が経過していた。

 ユキミツはクノイチの里へ移住し、そこで夫婦として暮らしていた。少年は少しだけ大きくなり、相変わらず感情の読めない顔をしたクノイチの腕には小さな命が抱かれていた。今日は孫を前当主に見せるために里帰りしていた。前当主は政務から解放されたせいか頭の白いものが減り、かわりに現当主のイッシンの頭には白いものが増えていた。

「お〜お〜かわいいなあ!」
「まさかお前に先を越されるとはな。俺なんて政務ばかりで……キョウジも文を見る限り自由にやっているようだし……な……」
「あ、兄上……」

 白髪の増えた頭を見てユキミツは苦笑いを浮かべた。

「さて、あと二人だな」
「なにがですか?」
「俺は孫は三人はほしいと言った。そうだなクノ?」
「はい。ですが、あと一人です」
「え?クノちゃんおめでた?」
「……はい♥」
「ユキミツ、お前意外と……」
「や、やめてください兄上ぇ!」

 家族たちが笑顔になると、クノイチの腕の中の小さな命も笑みを浮かべた。それを見てまた、その場に居た全員が顔をほころばせた。クノイチはほほ笑むユキミツと、腕の中の娘を交互に見比べた。


 頬を緩め、クノイチは幸福の笑みを浮かべた。
18/12/23 19:51更新 / TakoTako

■作者メッセージ
二作目はクノイチさんです!
前々から考えていたのを形にしましたが、長くなってしまいました。
でもいろんな前戯書けて満足です!(前戯大好きマン)

どうでもいいことですが、二人の兄の話もいつか書きたいと思って名前ありにしてみました。いつになるか分かりませんが……


お読みいただきありがとうございました!!
皆様もおねショタ書こうね!


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