連載小説
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序章
ブレンダー王国。レスカティエ教国や帝国と同様反魔物国家で、軍事力が強大な国である。しかし、この国もレスカティエ教国や帝国同様、重税で民は、かなり苦しんでいた。しかし、それでも、魔物討伐という名目でお金をどんどん徴収していた。この国には、かなりの魔物が密かに暮らしており、その討伐をしているが、最近集団化になってきて事質的内戦状態であった。おかげで、なかなか進まなかった。
国王「なあ、宰相よ」
宰相「なんでしょうか国王陛下」
ブレイダー王国の国王とその宰相が会談を行っていた。
国王「なかなか、討伐が進まないじゃない!」
宰相「申し訳ございません。何しろ、抵抗が激しくって・・・」
国王「そのような言い訳は、聞きたくない。教国や帝国の手を借りてはいるが、このざまだ!司教様に顔合わせできぬ!」
国王がそう言う。
宰相「こうなれば、国王様。だだ1つ、よい手がございます」
国王「なんだ、その手とは?」
宰相「もちろん、召喚です!」
国王「召喚だと!?」
宰相「はい!勇者を召喚して魔物達を討伐してもらうんです」
宰相が国王にそう提案する。
国王「それは、よい提案だ。早速実行したまえ」
宰相「了解しました」

パンパン

宰相が手を叩くと魔術師が数名登場した。
宰相「それでは、早速始めたまえ」
宰相がそう命令を出すと魔術師達が召喚の儀式を始める。
そして、地面が光っていき、どんどん召喚の準備が整い、召喚しようとした時!
兵士「国王様!」
1人の兵士がやって来て、召喚が止まってしまう。
国王「コラ!召喚の儀式中に入って来るとは、無礼だぞ!」
激怒する国王。
兵士「も、申し訳ございません。ですが、いい知らせを持ってきました」
国王「いい知らせだと!」
兵士「はい。我が十字架連合軍は、魔物達を撃退して、敵は、後退しました」
国王「おお、なんと言ういい知らせだ!よーし、軍をもっと推し進めろ!そして、この機を逃すな!」
兵士「はは!」
そう言って兵士は、その場を立ち去る。
宰相「あ、あの・・・国王様。召喚の方は・・・」
国王「ああ、それならもいい」
宰相「もういいですっと!?」
国王「そうじゃ。魔物達が交代した今、反撃する時が来た。我々の勝ちが見えてきたのだ」
宰相「しかし、中途半端な召喚ですと・・・」
国王「もういいといったらいいのじゃ!それより、お祝いをやるぞ!準備をせい!」
宰相「わ、わかりました・・・」
そう言って国王と宰相は、その場を立ち去った。
「父上・・・」
1人の姫君がいたが、姫もその場から立ち去った。
しかし、この中途半端な召喚をしたことで、彼らの勝機がなくなるとは、この時その場にいたものは、知る由もなかった。
13/01/10 18:44更新 / 夢原光一
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