読切小説
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猿の惑性
火の月 二十九日

 今日からいよいよ実験開始だ。私は妻ユウリン、そして三人の娘と共に対象の村を訪れた。ここは反魔物領の辺境にある小さな村で、魔物への警戒心は強いものの、教団の兵士がすぐにやってこれるような場所ではない。妻も娘も魔物だとは分からないようにしてあり、それを見破れるような人間はこの村にはいないだろう。
 実験と言っても特別な設備などは必要ないので、普通の宿屋に泊った。年頃の娘さんが一人で経営している小さな宿だ。金髪の巻き毛が可愛らしい。ご両親が生きていた頃は村も交易で賑わっていたらしいが、今では見る影もなく廃れ、長逗留の客は久しぶりだと喜んでいた。純朴そうな娘さんで、ニヤニヤ笑いながら私に身を擦り寄せるユウリンを見ても単に仲の良い夫婦だと思ったようだ。仲が良いのは間違いないが。
 二階の部屋に荷物を置いて、娘たちは遊びに行かせた。元々交易が盛んだった村だけに、村人は旅人に親切そうだし、長女のイーファンはもう十七歳なので心配ないだろう。無邪気な次女アルファン、三女サンファンが村の男の子に悪戯をするだろうが、それは問題ない。実験の一部に含有されている。

 私と妻は部屋に残り、実験に取りかかった。まずはユウリンがいつものように私を押し倒し、ハァハァと熱い吐息を漏らしながら濡れぼそった女性器を顔面に押し付けてきた。顔面騎上による求愛を甘んじて受けながら自分の男根を出すと、彼女はニオイでそれを察したらしく、しなやかな尻尾を勃起したペニスに巻き付けてしごき立ててきた。さわさわと毛が擦れる感触は何度味わっても良いものだ。
 私も最愛の妻の柔らかな女性器を舌で味わうと、可愛いユウリンは甲高い声を出して喘いだ。尻尾の動きが激しくなり、ついには彼女の自慢の毛並みを白濁でべっとりと汚してしまった。
 その後は騎上位で本番。いつもながら彼女の膣内はよく締まる。腰をぐいぐいと捻る動きで粒の多い名器が擦れ、膣内の襞がまるで筆のように愛液を塗り付けてきた。甘美な感触を味わいながら射精すると、彼女も盛大に潮を噴きながら絶頂を迎えた。それでもインキュバス化している私のペニスは萎えず、またユウリンも依然と私に跨がって腰を振っている。つまりこの日記も騎上位で犯されながら書いている。ちなみに今イった。

「イった後にガンガン動くのって最高だよな!」

 満面の笑みでユウリンが語る頃、娘たちが帰ってきた。案の定アルファンとサンファンはすぐに村の子供たちと仲良くなったようで、すでに好みの男の子と淫らな遊びを楽しんだようだ。今日はあくまでも遊び程度だったようだが。長女イーファンは帰らず、仲良くなった女友達の家に泊まると妹たちに言付けを頼んでいた。彼女は昔から何故か男と関わらず、この村でも同年代の女性とのみ接触していたという。話し上手な娘で友人も多いが、これでは魔物としてどうなのだろうかと若干心配になった。妻の性欲がすっきりしたら相談してみよう。






火の月 三十日

 結局昨日は夜通し交わってしまい、世が明けてから昼頃までユウリンのお尻を枕にして寝ていた。カク猿のお尻は絶品で寝心地が良い。目を覚ますと窓が開いており、下の娘二人は外で子供たちと遊んでいた。
 ちなみに彼女たちが魔物だということは村人には分からない。人に化けているのではなく、頭に嵌めているサークレットの効果によるものだ。人間に変化しなくとも、魔力の低い者には人間に見えるという魔法具で、人化の術と違い誤って解けてしまうことはない。もちろんこれを見破れる者が村にいないことも調査済みだ。

 見ているとアルファンがカク猿らしいニヤニヤ笑いを浮かべながら、同い年くらいの少年の股間に手を伸ばした。少年の方も初々しく頬を染めながら、我が娘の股間をいじり始める。サンファンは幼い分余計に大胆で、別の少年に背中から抱きつき、ズボンの中に直接小さな手を差し込んで股間を刺激していた。そして周囲にいる少年少女たちがそれを見ながら、恥ずかしそうに自分や友達の股間を触り始めるのを見て、私は実験の成功を確信した。
 しばらくすると少年の体がピクリと震え、股間を押さえた。恐らく初めての経験だったのだろう。

 ユウリンと相談して、こちらも実験体を用意することにした。服を着て宿の娘に会いに行くと、彼女は頬を赤らめておずおずと我々に挨拶した。昨日敢えて防音魔法をかけなかったため、嬌声は全て垂れ流しになっていたことだろう。だが今彼女は単に恥ずかしがっているわけでも、我々を恐れているわけでもない。すでに妻の体から発散された魔力が彼女に染み始めているのだろう。猿の魔物の魔力は人間によく馴染む。そのとき彼女はすでに丁度良い実験体になっていた。以後実験体Aと表記する。

 私とユウリンは宿の扉に封印魔法をかけて開かなくすると、実験体Aの目の前で交尾を始めた。ユウリンが壁に手をついてぷりぷりの尻を突き出し、蜜の滴る割れ目に私がペニスを挿入すると、実験体Aは目を見開き、悲鳴を上げることもできずに立ち尽くしていた。一瞬逃げようかと思ったのだろうが、視線を我々から逸らすことはできないようだった。魔物の交わりへの興味が湧いてしまったのだろう。これもカク猿の不思議な力の為せる業だ。カク猿の場合は一般的な魔物化とは若干プロセスが違い、未だ解明されていない。

 私が妻のお尻を揉みながら膣内に種付けするところ、ペニスをアナルに差し替えて中出しするところ、その両方の穴から精液が滴る所を見せつけていると、やがて実験体Aはへたり込んで自慰を初めてしまった。カク猿の魔力に当てられ、性欲への我慢が効かなくなってきたようだ。良い兆候である。その後性器とアナルに五回ずつ中出しし、お口でペニスをお掃除してもらう頃には実験体Aも幾度となく自分で潮吹きと失禁を繰り返し、よだれを垂らして放心していた。
 我々も一息吐くと、時計が八時を打ち、実験体Aはゆっくりと起き上がりキッチンへ向かった。しばらくすると美味しいシチューが運ばれてきて、私はユウリンと背面座位で交わりながら夕食を取った。実験体Aはそれを見ながら、余り物らしい野菜で性器をズボズボしていた。

 イーファンは今日も帰ってこなかった。まああいつは賢いから、下宿先でも上手くやっているだろう。もしかしたら私たちよりも実験を進めているかもしれない。


 ――音声記録

「やあ、おはようございます」
「お、おはよう……ございます……」
「あんた。ドアは開かなくしといたよ」
「ああ、ありがとう」
「え……?」

「それじゃあ今から貴女の前で交尾するから、見ていてください」
「え……え!?」
「しっかり見てろよ♥ 脱ぎ脱ぎ〜っと」
「ち、ちょっと、何を……!?」
「ナニですよ」
「ほぉら、あたしのマンコだぞぉ〜♥」
「そして私のペニスです。これを挿入します」
「あああんっ♥ きたぁ♥」
「あ……あ……あ……」

「うっ……いつもながらよく締まるなぁ、ユウリン」
「キキッ♥ ちゃんとマンコで抱きしめないと、チンポが寂しがるもんな!」
「君は性器まで優しいんだね……ほら、出るよ!」
「うんっ、きてっ! あ、あぁぁぁっ♥ キィィ♥」
「……すご……い……あんなに……」

「ふぅ……さあ、次はお尻の穴だ」
「よし、こいやー!」
「よいしょ……っと。きついな」
「んんんっ、キキーッ♥ この感触たまんなぁい♥」
「ああ……ああ……んっ、やぁ……」

「……一休みしようか。お腹も減ったし」
「……お夕食の準備をいたします」
「ああ、大丈夫ですか? ではお願いします」

「んっ、はぁっ……美味しいシチューですね」
「くぅぅっ、んん……あ、ありがとう、ございますぅ……」
「あたしの中もッ♥ クリームシチューで一杯だぞぉ♥」
「まだお代わりが欲しいんだろう……ほら!」
「んっはぁぁぁ♥ シチューがぁぁ♥ あんたのセーエキ、あたしのマンコで煮込まれてるよぉぉ♥」
「あぅぅぅっ♥ ニンジン、気持ちいいよぉっ……」







獅子の月 一日

 少々想定外のことが起きた。私としては嬉しいことだが。

 朝起きると娘たちは窓から飛び降り、遊びに行った。村周辺の木の実を取って食べるから朝食はいらないとのことだ。元気なものである。
 元気さでは妻も負けてはいない。娘たちを見送った後、早速私のペニスを口に含んできた。彼女にとってこれに勝る朝食はないだろう。彼女のフェラチオはいつも激しく、じゅるじゅると音を立てて貪るようにペニスを吸い立ててくる。舌は鈴口や裏筋などの感じる所を的確に刺激し、指先は玉袋へのくすぐり攻撃に余念がない。やがて朝一番の射精を彼女の口腔に行った。

 するとバタンとドアが開いて、実験体Aが部屋に飛び来んできた。私たちの姿を見ると、すぐさまスカートをたくし上げて自慰を始める。すっかり協力的になってくれたことに喜んでいると、ユウリンが彼女に声をかけた。


 ――音声記録

「ねえ、見てるだけじゃつまんないだろ。誰か好きな男とかいないのか?」
「えっと……今までいなかったん……ですけど……」

「……キキッ。なるほど、あたしの旦那が好きになっちゃったのか」
「……ぅぅ」
「あははっ、じゃあ旦那と交尾していいぜ」
「えっ!?」
「おい、ユウリン……?」
「あんたを第二夫人にしてやるよ。その代わりさ、あたしに料理教えて」
「い……いいんですか……?」
「いいよいいよ! な、あんた」



 ……どうせ彼女も魔物になるのだ。ユウリンがそうしたいというなら悪くはないと思い、私は承諾した。すると実験体Aは飢えた獣の如く私に飛びつき、押し倒してきた。目を血走らせながら騎上で挿入してくる姿は、もはや純朴な生娘ではなかった。魔物の体に慣れきった私には人間の膣はあまり気持ちよいものではなかったが、処女の身にも関わらず貪るように腰を振る実験体Aの姿には少し興奮した。
 ユウリンは気の利く女だ。私と実験体Aとの結合部に顔を近づけ、舌で舐めてくれた。男根だけでなく実験体Aの女性器まで舌が這って行き、二人揃って快感は倍増させられた。そして腰を使ううちに、実験体Aの膣に変化が見られ始めた。襞が細かくグニグニと蠢き始め、搾り取るようにきつく締め付けてきたのである。徐々にユウリンの女性器に似てきているのが分かった。魔物化が始まりつつある証拠だ。この状態の女性の膣を味わう事ができた人間はそうそういないだろう。研究者として誇りに思う。

 やがて実験体Aはピストン運動の末に絶頂に達し、私もその膣内に射精していた。膣で精液を受け止めながら、彼女は嬉しそうに頬を緩めていた。いやらしい、淫らな猿の笑みだった。心無しか手足が少し毛深くなっているようにも見えた。

 ふと外を見ると、アルファンとサンファンがまた子供たちと遊んでいた。『おしっこ飛ばし競争』という悪童がよくやる遊びだが、少し変わっていた。男女が一緒にやっていたのだ。人通りの少ない宿屋の裏庭とはいえ、羞恥心のある少女たちのやることではない。だが子供たちは皆、我が娘たちに釣られるかのようにいやらしい笑みを浮かべ、恥ずかしげもなく男の子も女の子も一斉に放尿していた。男の子たちは小さなペニスを女の子に手で支えてもらって放尿し、出すのは小水だけでは済まされなかった。あの子供たちももはや猿になりかかっている、優秀な実験体だ。

 その後、我々はしばらく三人で交わり続け、時間になると食事を取った。実験体Aは全裸、すっぽんぽんの状態で調理を行い、棚や壁によじ登るなど、猿同様の運動能力を得ていた。この分なら近いうちに尻尾も生え、立派なカク猿となるだろう。
 尚、彼女は私の第二夫人となるので、今後は実験体A改め本名のアイリンと表記する。






獅子の月 二日

 今日も想定外のことが起きた。私としては嬉しいことであるが。

 昨日に引き続き朝から三人で交尾を続け、アイリンのお尻に小さな尻尾がちょこんと生えかかっているのが確認できた。もはや人間ではない彼女はユウリンたちの正体も見えているが、自分が魔物になれることを喜び、早くユウリンのような長い尻尾が欲しいと言っていた。

 同時にアルファンとサンファンに、友達を宿屋の中へ連れてくるよう言った。村の女の子たちは平気で壁をよじ登り、二階の部屋に窓から入ってくる。下からパンツが見えようと気にしていない。男の子たちには縄梯子を降ろしてやった。
 実験体たちを裸にして体を調べてみると、何人かの女の子はお尻から尻尾が生えかかっていた。手足にも体毛が見え始めている。男に裸を見られてもクスクスといやらしく笑うだけで、大事な所を隠そうともしない。男の子もまた女の子の前に恥ずかしげもなくペニスを勃起させ、笑顔を浮かべている。我が娘たちのような立派な小猿になることだろう。実験体たちの覚醒を促すべく、私は交尾の指導を始めた。


――音声記録

「皆さんには立派なお猿さんになってもらいます。そのためには交尾が必要です」
「こうび……?」
「こーびってなぁに?」

「まず女の子のお股を優しく触って、よく濡らします」
「あんた、この子たちもう濡れてるよ」
「ならいいか。ではこのようにして、大きくなったおちんちんを女の子のお股に……」
「あ、んん……♥ きてるぅ……♥」
「わ……すごい……」
「チンコが入ってる!」
「なんか、いいニオイ……」

「抜いたり入れたりすると……気持ちよくなります」
「んぁ♥ ウキッ♥ イイ、キヒィ♥」
「すご……きもちよさそう……」
「ジョンくん、わたしとこーびしよう!」
「うん、しよう!」
「あたし、おにいちゃんとこうびしたい!」
「おれ……アルファンちゃんのにいれたい」
「ぼくもサンファンちゃんと……」
「キキッ♥ いいよ!」
「しようしよう! キキキッ♥」



 ……子供たちは飲み込みが早い。手本を示してやるとすぐに男女がペアになって実践を始めた。女の子の方が多かったので、二人まとめて相手にしなくてはならない男の子もいた。幼い女性器に幼いペニスを挿入し、一心不乱に腰を振る。寝室で全員がやるには狭かったので、廊下まで出てそこら中で交尾の練習が行われた。子供の遊び心は無限大と言うべきか、中には手に入れた運動能力を生かし、タンスの上に登ってアクロバティックな体位で励む実験体もいた。少し前までは無垢な子供でも、すでに魔物の本能が芽生えている小猿たちは無意識の内に『性技』というものを身につけ、的確に男の子たちをよがらせていった。やがて至る所で潮吹きや失禁、そして膣内射精が始まる。たちまち宿屋がイカ臭くなってきた。

 私たちも負けてはいられない。ユウリンとアイリンを抱き合わせ、その性器に交互に挿入した。もはやアイリンの中は魔物そのものだが、ユウリンとは感触の少し違う膣だ。蠢く女性器を代わる代わる楽しみ、最後は二人の割れ目にペニスを挟まれた状態で射精。妻たちのお腹に白濁が飛び散り、ねっとりと糸を引いた。

 想定外の事態はそれからだった。
 ずっと友達の家に泊まっていた長女イーファンが突如、窓から飛び込んできたのである。


――音声記録

「お父ちゃん! 私の処女、もらって♥」
「お、おいイーファン!?」
「ンアアアンッ♥ 入ったぁ♥ お父ちゃのチンポ、挿れちゃったぁぁ♥」
「うっ、あ……イーファン……?」
「こら! 何やってるんだイーファン!」
「はぅぅぅっ♥ だってお母ちゃんんんっ! 私、私やっぱり父ちゃんじゃないと……」
「もっと腰を横に捻るんだよ! この人はマンコがねじれる感じが好きなんだから!」
「ちょ、ユウリン!?」
「そっか! んっ、んっ♥ 母ちゃんっ、こんな感じ!?」
「そうそう、上手いぞ! そのまま搾り取っちゃえ!」
「うんっ♥ お父ちゃんの孫、私が産んであげるぅ♥ キキッ、キキィッ♥」



 ……父の弱点を知り尽くした母から的確な指導を受け、一生懸命に娘は腰を使った。おしめを変えてやっていた頃が懐かしい。もう彼女の体はすっかり色づき、赤みがかったお尻をぷるぷる震わせながら、乳房も上下させて艶かしく交尾をしてくる。娘に一方的に気持ち良くされていては父の沽券に関わるので、下から突き上げてやるとイーファンも愛液を垂らしながらよがった。同時にアイリンは私の顔に乳房を密着させて柔らかさを味わわせてくれ、娘思いのユウリンは結合部を舐めて快感を増幅させてくれた。ついには娘の子宮に種付けをしてしまったのである。
 イーファンは男に興味がなかったわけではなく、父以外の男に関心を持てなかったのだ。本人としては別の男と交わるべきだと考えていたが、やはり私以外の男と交尾するのは嫌だという結論に行き着き、思い切って一線を越えたとのことだ。最初の娘だから少々可愛がりすぎたかもしれない。まあ一線越えてしまったものは仕方ないので、イーファンには私の孫を私の子種で産んでもらおう。

 日が落ちる頃には幼い実験体たちは体に体毛が目立ち始め、尻尾も大分伸びてきた。アイリンは髪と同じ金の毛並みが手足に生え揃い、尻尾も長く伸びて自在に動くようになり、美しい金色のカク猿になった。記念に尻尾でペニスをしごいてもらい、私は早速その毛並みを白濁で汚すのだった。






獅子の月 二日

 宿屋の周囲を村人が取り囲んだ。農具やボロボロの槍で武装し、怒声を上げている。当然のことだろう、何せ子供が一晩中帰ってこないのだから。
 ドアだけでなく窓にも封印魔法を施し、物理的な力のみでは開けることも壊すこともできなくした。後は昨日の続きをやるだけだ。宿屋の床がそこら中精液と愛液が飛び散り、滑って危ないので実験体たちに掃除をさせた。男の子は真面目に床を拭いていたが、女の子たちは雑巾がけをしている相方に指先や尻尾で悪戯をし、せっかく吹いたばかりの床に再び白濁をぶちまけさせてしまうのだった。尻尾で精液を拭き取って舐める小猿もいたが、そこら中に飛び散った精液から自分のつがいとなる男の子のものを識別しているのには感心した。魔物の嗅覚が備わったようだ。

 実験体たちの監督をするはずの私も、拭いたばかりの床を汚してしまう犯人の一人だった。何故なら小猿たちを見て回りながら、二人の妻または長女と結合したまま抱きかかえてあるいているのだ。特にユウリンはつゆだく名器だし、アイリンは気持ちよくなると失禁する癖がついてしまっている。イーファンは腰の振りが激しいため精液だの愛液だのがよく飛び散るのだ。トイレに行くときはユウリンに背中から抱きつかれて乳房の感触を刻まれ、左右から第二夫人と娘にペニスを握られたまま用を足した。黄色いおしっこの後に白いおしっこも出さねばならなかった。
 または彼女たちの女性器なり肛門なりに挿入し、赤みがかった健康的なお尻を愛でながらふとももを抱え、手押し車のようにして移動したりもした。彼女たちは長い尻尾をピンと立ててバランスを取り、嬌声を上げながら床を這った。子供たちもたちまち真似を始め、廊下で手押し車競争をして遊んだ。

 食料はイーファンがこっそり宿屋から出て、カク猿ならではの身軽さで包囲を突破して調達してきた。仲良くなった村娘たちが快く野菜や肉を分けてくれたそうだ。つくづく優秀な娘である。中には村娘の愛液の付着したニンジンもあったが。
 ユウリンは約束通りアイリンから料理を教わりつつ、二人で全員分の食事を用意した。その間私のペニスはイーファンが独占していたため、食後は妻二人にその分の射精を強要された。

 私はインキュバス化していて性欲と精力は無尽蔵なれど、これから毎晩三人を相手にするとなると若干の不安はある。





獅子の月 三日

 私たちは宿屋から出た。村人たちは依然として宿屋を包囲していたが、もはや問題ではなくなっていた。皆一様に淫らな笑みを浮かべながら、青空の下で堂々と乱行にふけっていたのだ。老婆だった者も十八から二十の年頃に若返り、尻尾を生やして交尾に励んでいた。

 宿屋の中では始終我々が交わり、村の至る所ではイーファンと友達になった村娘たちが意中の男を襲っていたのだ。いつの間にやら他の村人たちもカク猿化していくわけである。
 その後村中を見て回ったが、教会へ行けばシスターが体毛を生やして若き神父のペニスを貪り、診療所へ行けば医師がカク猿となった助手に注射を行っていた。

 実験は大成功だ。カク猿の力による人間への侵蝕能力は証明された。これにより我々はより一層領土を拡大していくことができるだろう。最後に村長の元へ行くと、若き村長はメイド猿から胸での奉仕を受け悶絶していた。彼に私の目的を伝えて承諾を得ると、私は図らずも三人に増えてしまった妻(うち一人は長女を兼ねる)と愛し合うため、宿屋へと戻った。今は四つん這いになったユウリンに後ろから挿入し、彼女の背中を台代わりにしてこの日誌を書いている。



――音声記録

「村長殿、お初にお目にかかります」
「あああっ! おっぱい、柔らかいぃぃ……」
「キキキィ♥ 村長さまぁ♥ ほらほら、ほらぁ♥」
「……えー、この村は猿の国の植民地となります。本国から移住者もやってきて、より多くのカク猿と人間がそこら中で乱行する村になりますが、よろしいですね?」
「よ、よろしいですぅ……!」
「ありがとうございます。私はしばらくこの村に止まり、経過観察をしますので」
「うっ、で、出る! おっぱいに出るよぉ!」
「あはぁっ♥ 出たぁ……村長様のミルクがぁ♥」






――終
15/04/05 00:11更新 / 空き缶号

■作者メッセージ

お読み頂きありがとうございます。
カク猿さんのお尻が素晴らしかったもので、書きたくなりました。
思い勃ったら吉日とは言いますが、一日で書いてしまうとは自分でも驚きです。
連載の方も鋭意執筆中であります!

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