連載小説
[TOP][目次]
前編
「やあ。なにやら急いでるようだなお前さん?」

・・・

「ねえ、一つだけ質問させてくれないか。どうしようもないクズでも変われると思うか?皆が皆変わろうと思って善人になれると思うか?」

・・・ザッ・・・

「へへへへ、、、そうかい。ならもっと良い質問をしてあげよう。僕と最悪のひと時を過ごさないか?もし一歩でもお前さんが前に進めば、、これから起こる事にきっと後悔する事だろう。」

・・・ザッ・・・

「、、やれやれ。すまないね奥さん。これだから約束なんてしたくなかったんだ。」











「清々しい日だよ外は。小鳥は歌い、花は咲き乱れ、こんな日こそお前さんみたいな子供には、、」




























「地 獄 の 業 火 に 焼 れ て も ら う よ。」






そう言って彼女の左目が怪しく点滅し、左手を振り下ろした途端私の身体は地面に叩きつけられ・・・





ザクッ























Game Over
諦めるには早過ぎる。決意を抱き続けるんだ‼
















Lord...













「よう。どうやらお前さんは何かに躍起になってるようだね。てことは僕がちゃんと働いてるという事になるようだ。」















「清々しい日だよ、、外では小鳥が歌っているな。」



そう言った彼女はいきなり左手を振り下ろした。
身体は地面に叩きつけられるも辛うじて飛び跳ね先程私の身体を貫いた骨の槍を避ける。
、、、油断も許されない。骨が列を成し此方に押し寄せ身体中に打ち付けられ龍の頭を模した頭骨が容赦なくレザーを照射し身体をズタズタにする。



「へっ、、とにかく僕は言ったからね?良い日はもう終わりさ。リラックスしてロードし直したらどうさ?」


あなたは最悪の時間を迎えようとしている。

CHECK❤
スケルトン❤
AT1
DF1
B89
W58
H83
身長160
ダメージ1しか与えられないただのザコ。
ボブショートにニヤニヤ口、ダボダボジャケットに短パンスリッパの憎たらしいスケルトン。
低身長でスケルトンの癖に肉付きが良いのが更に憎たらしい。
コイツヲコロスとワタシハ決意を抱いた。


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「おいおい、僕が大人しくそこに突っ立って攻撃を受けると思うか?」


彼女のターンだ。
また骨の列、、過去の記憶では彼女の妹が仕掛けた骨は大して痛くはなかった。だがあいつは違う。一度触れれば全身を強くなんどもなんどもなんども殴られた衝撃が走る。きっと一発一発はあいつの妹以下だ。だがこうもなんども殴られたら、、それは痛いさ。


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「僕らは時空連続体の甚大な異常を記録した。」


はっきり言おう。この場において一番の悪意は、、


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「時系列は左右に飛び、止まっては動き出すんだ、、、突然全てが終わるまで。」


彼女の理不尽な攻撃だ。


FIGHT❤

スケルトン❤


Miss‼


「へへっ、、、あれ、あんたのせいだろ?」


あぁ、、もう気が付いたら体力がry


グシャッ、、、





















Game Over
諦めるには早過ぎる、、決意を抱き続けるのだ‼





















Lord…























その後も私は、、、



グシャッ‼



Game Over



Lord…



なんども、、、



ザクッ‼


Game Over


Lord…


繰り返し、、、


Lord…


繰り返し、、、


Lord…

決意を抱き、、、

Lord…

そして

















Lord…




















「よう、お前さん。どうやらお前さんは計10回は死んだみたいだな。大台に乗ったじゃないか。これはパーティーを開いてみんなで祝うしかないな!ホットドッグとかパイとか用意してさ、友達も呼んで、、、いや、待てよ、、、ふむ、そうか。いやはや僕としたことがすまないな。お前さんに、友 達 な ん て い な い 。」


















「いくぞ?」


最早最初の攻撃は当たらない。
骨の槍も壁もビームも、今の私には見慣れた光景だ。掠りもせず針の穴を通るように身を捩り攻撃を回避する。


「、、、やるか。」


FIGHT❤

Miss‼

FIGHT❤

Miss‼

FIGHT❤

Miss‼



















「ハァハァ、、それにしても、、あー、、あんたは周りを振り回すのが本当に好きなんだな、、、聞いてくれ。
前は答えてくれなかったけど、どこかで感じるんだ。
あんたのどこかに残っている良心を。
いつかどこかで正しいことをしようとした誰かの記憶を。
他の時間での誰かを。
もしかしたら、友達でさえあったかもしれない。なぁ。
僕のこと覚えてるか?
お願いだ、もし聞いてくれるなら全部忘れよう。
黙って武器を床に置いてくれ、そしたら、この仕事もかなり楽になるんだ。」


スケルトンは情けをかけている。
私はその情けを、、

Mercy❤


Spare❤


受け入れてみた。

「ッ、、、見逃してくれてるのか?
やったな。
あんたが今までやってきたことを全部覆す
この選択をするのがどんなに難しかったか分かるよ。
わかって欲しいんだが、僕は無駄にしたくないんだ。





















来いよ、親友」





ザクッ‼
















Game Over
ダァァァァァンクシュゥゥゥトッ‼
もし本当に僕たちが友達ならもう此処には戻ってこないよな?

























ハァハァ、、、ハァハァ、、、もう何度めだかわからないな、、、あいつは間違いなく情けをかけてくれたが、、、僕もそろそろキツくなってきた、、、
頼む。その情けが本当であってくれ、、、本当に友達だと、、、思うなら、、、どうか、、、




















Lord…






















あぁ、、、へ、へへっ、、、


「やあ、またあったね♪私達ってとっても気があうみたいだ♪」


やっぱりな、、、あいつはまた満面の不気味な笑みを浮かべながら大好きなナイフを悪戯に遊ばせ戻ってきた。


「もしかしたら次で私は諦めちゃうかもね?さあ、はやく君のその光る目とブラスターを準備した方がいいよ♪」

わぁ、相当ご立腹だな。
へへへっ、、、
まぁ、とにかくあんたは戻ってきた。
つまり僕らは友達になんかなったことないってことだろ?
他の僕たちには言うなよ?


「もちろんだよ♪さぁ、次 で 終 わ せ て あ げ る か ら。」








本当の闘いが今始まる。



FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「ハァハァ、、、なあ、解放してくれよ、、、おまえはいつかやめどきっての学ぶんだ。」


攻撃のパターンが変わった、、
場面はサブリミナルに切り替わり攻撃を仕掛けてくる。


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「そしてそれは今日だ。」


彼女の顔には焦りと疲労によりじっとりと汗をかいている。
もう少しだ、、


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「なぜならわかるだろ?僕はこの闘いに心底疲れている。」


もう少しでこの闘いの結末が見れる。
決意を、、決意を抱くんだ、、


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「それでもしやめるつもりがないなら、、、僕は必殺技を使わなきゃならない。」


必殺技、、、


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「そうだ、必殺技だ。聞き覚えあるだろう?次動いたら僕は必殺技を使う。見たくないなら今が死に時だよ?」


見て見たいなその必殺技。
さあ、、やれるものならやってみろ乳袋。


FIGHT❤

スケルトン❤

Miss‼


「ダメ元だな、、心の準備は済ませたか?これに生き残ったら必殺技を見せてやる!」


そう言った彼女は左手を素早く動かし上下左右に私を壁に叩きつけ骨槍で貫こうとした。
場面はサブリミナルに切り替わりあらゆる手段で私にダメージを与える。
長い廊下を真っ直ぐに突き飛ばし骨槍が肩を掠め徐々に体力が奪われる。
決意だ、、
龍を模した頭骨が列をなし私を粉々にしようとレーザーを照射してくる。
決意を抱くんだ。
彼女も必死だ。左目を殺意と焦燥で狂った様に点滅させ私の体を無我夢中で壁に叩きつける。
決意を抱き続けるんだ‼





















「ハァハァ、、、」

汗で顔はグッショリと濡れて、床には汗が水溜りとなっている。そしてさっきまで無我夢中で振り回していた左手はよろよろと力無く振る様になり、最終的には壁に叩きつける力すらなくなってしまった。



「ハァハァ、、、あー、、、そうさ。あれだな。必殺技の時間だな。準備はできたか?じゃあ、行くぞ‼必殺‼


































『何もしない‼』































、、、そうだ。文字通り何も無い。そしてこれからもな。
へへへ、、、分かったか?
僕にあんたは倒せない。
次のターンで、、、あんたは殺そうとするだけ。
だから、、、決めたんだ、ターンを渡さないって。
僕は自分のターンをあんたが諦めるまで続けるだけ。
最後までここで立ち続けるってことだ、分かったな?
退屈するだろうよ。
もし退屈してないっていうのなら、なら、やめ時だ。
あんたみたいな奴を知ってるよ。凄く、意固地なんだ。
明らかに乗り越える価値が一切無いものだとしても、絶対に諦めない。
もし僕があんたを倒すのに成功しようと、なんであろうと進み続ける。
善のため悪のためなんて関係なく、ただできると思えば、だ。あんたの「できる」は「やらなきゃいけない」だから。
だがもう、あんたはゴールに近付いた。
ここには何も残ってない。それで、個人的な意見だけど、1番『決意に満ちた』ことをここでやってくれないか?、、、つまり、完全に諦めるってことだ。で、文字通り何もしてくれるな。」


そう言った彼女は息を切らしながらこちらを見据えるだけになってしまった。
冗談じゃない。私の知りたかった結末じゃない。
だが私が体を動かそうとすると、彼女の目が怪しく光り元に戻されてしまう。
クソッ、、、このまま何もしないままだなんて絶対にゴメンだ‼
、、、本当に何もしないままだったどうなるのだろうか?
私は動くのをやめ彼女をジッと睨み付ける。
、、、あぁ、、、彼女がゆっくりと瞼を下ろしてきた。
疲労がピークに達し最早からだが言う事を聞かないのか。
やがて彼女は完全に目を瞑り、立ったままいびきまでかきはじめた。
あぁ、、、これで私は、、







ようやく、、、







FIGHT


長い闘いに、、、




FIGHT



終止符を打つ。



FIGHT❤


Miss‼


「おいおい、まさか本当にry」


ザクッ、、、


「…」9999


「まあ、、、ゲホッ、、、こうなるわな、、、警告しなかったなんて言うなよ?
さて、、、僕は行きつけのバーにでも行ってくるかな。

































おまえも何か食べるか?妹よ。」



















後編へ、、、
16/11/22 13:47更新 / sak.m.2
戻る 次へ

■作者メッセージ
後編にて色々展開を変えていきます。
名前は流石にそのまま使うのはマズイと思ったので伏せさせていただきました!
もし大丈夫なら修正していきたいと思います。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33