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あなたの街の優良物件さん(旦那様候補という意味で!)2
皆様、おはこんばんちわ!
もすもすまもむす(魔物娘)記者、カラステングの奏です!

いやぁ、暑い!
こう暑いと、体が火照ってるのか、暑さにやられてるだけなのか分からなくなってきますね。
夏が近づいているんだなぁと日々感じている奏でございます。

まぁ、周りの魔物娘のカップルも熱くなっているんですがね!(怒)

おっと、話が脱線してしまうところでした!汗

最近、暑くなっていく日々の中で、皆様、どのようにお過ごしでしょう?

遊びに行く人もいれば、避暑地に行く方もいるかと思います。
しかし、こう暑いと、何もしたくなくなるものです。

何かするだけでも億劫・・・なんてよくあることだと思います。
買い物に行くのも面倒・・・というあなた!

こういう時こそ、配達してもらってはいかがでしょう?

最近では、どんなものでも配達してくれるという便利な配達屋さんがあるのをご存知でしょうか?
服や日用品はもちろんこと、食べ物や飲み物なども注文があれば配達するという、そんな配達屋さんの一人に取材をさせていただきました!

というわけで、本題のコーナーに行きましょう!
あなたの街の優良物件さん(旦那様候補という意味で!)

今回は、ジッドカタンという街の配達屋さんに取材させていただきました!
しかし、なぜ、この街の配達屋さんに?なんて、感じたかと思います。

その理由としては、配達方法が何ともカッコイイと評判だったからです!
                  ↑これ重要!

ほかの街では、走ったり、荷車に乗せてというのがほとんどなのですが、ここジッドカタンでは、魔法の力で動く『バイク』なるもので配達するということなのです。

そして、その『バイク』に乗って配達屋さんで働いている少し焼けた男らしい青年が取材対象です!

少し焼けて男らしさが増している(お持ち帰りしたいと思ったのは内緒です♪)青年のお名前は、アッシュ・ラグナーさん。

焼けた肌に白い歯が何とも爽やかな男性なのですが、一体どのような人物なのか。
よく利用しているというお客様に聞いてみました。
(本名を出していますが、了承を頂き掲載させていただいております。)

飲食店を経営している稲荷のアズノさん
「飲食店を経営していると、どうしても買い物の荷物が多くなってしまって・・・最近では暑くなってきたので、よく利用させていただいております。
注文すると、すぐに持ってきてくれますし、本当に助かっています。
・・・え?利用目的はそれだけでは無いのでは?ですか?
それは・・・まぁ・・・そうですが////
帰り際に『ありがとうございます!』と爽やかな笑顔を見ると、胸がキュンとしてしまいます♥」

科学者のリッチのココさん
「・・・・部品や材料をよく頼むの。すぐ持ってきてくれるから助かる。
あの子を実験に使いたいと思っているのはここだけの話♥」

ヴァンパイアのリージュさん
「貴族ということもあって手紙がよく贈られてくるのだが、その配達にはいつも彼が持って来てくれていてな。手紙だけじゃなく、ワインなども届けてくれるから本当に助かっている。
割れ物でも嫌な顔一つせず、まるで自分のものかのように大切に扱うところは、好感が持てる。
去り際に、ありがとう、と言うと、彼が満面の笑みで、『ありがとうございます!』と返してくれて、その笑顔に不覚にも赤面してしまった////
恐らく、こう思っている魔物娘は私だけではないはずだ。
・・・・一度、食事に誘ってみようかな?」

アッシュさんの仕事に対する真面目さと熱心さは、この利用者の声から信頼が厚いことがよくわかります。

早速インタビューを・・・と思っていた矢先、少し困ったことが。

「そっちの地区に急ぎの郵便が来たから先にそれを行ってくれ!他のはこっちが請け負うから!」

「この荷物は割れ物ギッシリだから気をつけて運べよ!あと誰だ!?違う街の郵便混ぜたのは!?」

「申し訳ない、言うのを忘れていた!そこに隣町の親戚が来てるらしいから、急遽そこに持って行くように連絡があったんだ!」

「先に出るぞ!あとから来た荷物は、まとめて置いてくれ!」

「了解!いってらっしゃい!」

一応、事前に取材の了承をいただいていたのですが、こう忙しそうですと、取材するのが悪いことのように思っちゃいます。汗

「あれ?あそこにいるのは、アッシュのお客さんじゃないか?」

「ん?前に来た雑誌の取材のやつか?おぉーい!アッシュ!お客さんだ!」

中年のおじさま方(これまた違うタイプのいい男♪)に呼ばれて奥から出てきました目的の青年アッシュさん!

「申し訳ないです!大変お待たせしました!」

申し訳なさそうにやってきた(そんな顔も素敵!)アッシュさんに早速インタビューしたいと思います!

今日は取材をお受けいただき、誠にありがとうございます。

「いやぁ、初めての取材なんで緊張してしまいますね。よろしくお願いします!」

何とも礼儀正しい爽やかな青年ですね。(キュンキュン)
早速取材させていただきますね。

まず、なぜ郵便屋さんに?

「父親の影響が大きいかと思います。父もこの街で配達の仕事をしていたので。」

ふむふむ、なるほど。
配達の仕事となると、ハーピーの方々を思い浮かべるのですが、ここではあまり見ませんね。

「ここの地域は珍しくハーピー種がすごく少なかったらしくって、なんで自分たちが配達の仕事をするようになりました。工業も盛んなので、魔法機械の『バイク』も使えますし。」

そもそも『バイク』というのは?

「それなら、今から配達に行きますので、それを見ていただいた方が早いかと。」

と、外に出るアッシュさん。
連れて行ってくれたのは、『バイク』のある倉庫。

そこには、見たことがない機械の物体がありました。
車輪が二つ付いて、足で何かの操作をするのでしょうか?
ペダルが左右に1つずつ付いています。

「もう荷物は積んであるので、早速いきましょう。」

ヘルメットを被って『バイク』に跨ったアッシュさん。
(私に跨って欲しいなんて・・・ゲフンゲフン)

鍵を回すと、腹のそこに響くような音が上がりました。

「では、行きますね。」

と、アッシュさんを乗せたバイクは走り出しました。
すごいスピードで走り出すのかと思ったのですが、速さは、まるで周りを気遣うようにゆっくりとでした。

「こんにちわ!配達に参りました!」

はじめは、この街の貴族、ヴァンパイアの方へのお手紙の配達のようです。
(ちなみに私は配達の邪魔にならないよう空から取材してました。)

「いつもありがとう。最近暑くなってきて大変だな。」

「いえ、これも仕事ですから。でも、外に出てきて大丈夫ですか?
今日は一段といい天気ですし・・・。」

「いや、大丈夫だ。これくらいなんともない。」
アッシュに会うためなのだ。日の光などに負けてられるか(ボソッ)

「はい?」

「い、いや、なんでもない!そ、それはそうと、今日の夜に一緒に食事でもどうだ?」

「申し訳ないです!今日は仕事が立て込んでいまして・・・。」

「そうか・・・(´・ω・`)まぁ、次の休みにでも遊びに来なさい。」
むむぅ・・・せっかくのチャンスだったのだがなぁ(ボソッ)

「はい?」

「い、いや!なんでもない!気をつけてな!」

「はい!ありがとうございます!」ニッコリ

「////////////////////」

アッシュさんの配達技術にメロメロのようです。
私も、アッシュさんに愛を届けて欲しいものです。(ドヤァ)

このあとも順調に配達して、その度に逆ナンされるアッシュさん。
それを一つ一つ対応しているところから、彼の性格が現れているようです。

無事、アッシュさんの担当地区の配達が終わったのですが、この後ある出来事が。

「隣町に重症の魔物娘が運ばれたんだが、薬がなくて困っているらしい。その薬を届けて欲しいんだが・・・。」

配達屋さんのリーダーと思われる男性から頼まれるアッシュさん。
自分の仕事も取材も一通り終わり、帰ろうとしたところでのことでした。

そんな中、アッシュさんというと

「分かりました!自分が行きます!」

なんと即答!
そんな男らしい内面を感じて、私のアソコもビンビンにかんz・・・ゲフンゲフン。

着替える時間も惜しいと、私服のままバイクに乗るアッシュさん。
そこから走り出したのはいいのですが、そのスピードときたら、まるで別人のようでした。

先ほどの配達では、ゆっくりとした速度だったのですが、私がついていくのがやっとという速度で走り出したのです。

街中では、人の間を縫うように。
街を飛び出せば、速度を緩めることなく、それこそどんどん加速していきました。

取材する前に聞いていた『カッコイイ』というのは、こういうことかと今、ハッキリと理解しました。

まるで、戦いに出るような真剣な眼差しでバイクを駆るその姿は、まるで騎士のような風格がありました。

相当、距離があるにもかかわらず、あっという間に隣町につきました。

重症の患者というのは、ラミアの女の子だったらしく、薬を飲んで落ち着いたのか、アッシュさんにお礼を言っていました。
(ここの会話も勿論ご本人たちに了承をいただき記載させていただいております。)

「ありがとう。おにいちゃん。」

「間に合ってよかったよ。まだ治ってないから、ゆっくり寝ておきな。」

「うん・・・お礼にね。私をあげる♥」

「はは、これは大きなお礼だな。」

周りは笑い声に包まれました。
無事、何事もなく一安心でした。

彼の・・・いや、彼らの配達屋さんは、街に必要な存在であり、そして、アッシュさんたちの力は、周りの人達の力になっているのは、ひしひしと伝わりました。

そんな、街に愛され必要とされている配達屋さん。
基本的にはジッドカタンでの配達を主にしておりますが、場所を指定して頂ければ、どこへでも配達いたします。

受付は、朝の9時から夜の7時まで。
荷物が届いてからの配達になりますので、配達時間が左右されることがありますので、ご了承をよろしくお願いいたします。

定休日は、日曜日と祝日ですので、もしご依頼の際にはご注意ください。

そんな、男らしい方々が集まるジッドカタン郵便局。
あなたのもとへ、荷物だけでなく、真心もお届けいたします。

それでは、もすもすまもむす(魔物娘)記者、カラステングの奏でした!
14/06/02 19:49更新 / 心結
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■作者メッセージ
どうも皆様、心結です。
何とか時間も作れるようになり、我慢できず投稿した次第。

これからチョビチョビ上げていこうと思いますので、よろしくお願いします。

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