読切小説
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減量の仕方
キツイのは嫌いだ。
寒い時は部屋で過ごしていた俺にとって、冬の朝のランニングは地獄である。
今からでも途中で見かけた自販機の温かいおしるこを買って暖をとりたいのだが、 どうやらそれを実行するのは厳しいらしい。

「旦那様、自販機の飲み物よりも家に帰ったら熱いお茶をお出ししますから、余所見をしてはなりません」

そう言いながら、俺の自転車に乗りながら妻のキキーモラ。 あゆみが声を上げた。
なぜ俺がランニングをしているのかちょっと振り返ってみよう。


「あふぅ、やはり旦那様の精は濃くて美味しいです♥ 次はこちらの口に下さい♥」

「解ったよ。 それじゃいくよ」

「あああああぁぁぁ♥♥」

ごめん。別の事を思い出しちゃった。次から事の発端だから。 そう、あれは昨日のお昼頃。俺がコタツでごろついている時だった。

「旦那様。箪笥の中の洋服を整理したいのですが、確認の為に試着して貰えませんか?」

「ん〜、良いよ。 ・・と、うわぁ、去年買った服なのにキツイな」

妻の願いを聞くためにコタツから出て置かれている服を着るも、身体に違和感を感じた。

「・・・・・旦那様、もしかしてお太りなられました?」

「っそんな訳無いじゃん。 去年のこれが縮んだんだよ。 こっちの2ヶ月前だったら・・・・・・生地が縮んでますね」

服を脱ぎ捨て最近買った服を着込むも身体を抑えつけられている様だった。

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

この結果にお互い言葉が出ない。いや、俺の場合は彼女がなにを思っているのかが解らないから固まっているだけだ。

「旦那様、最近丸くなりましたね。・・運動してますか?」

運動と聞いて直ぐに彼女との行為を連想する。 あんなに激しくしているのだから少しぐらい体重が減っていても可笑しくないだろうと。

「・・・旦那様は、もうインキュバスですから最初の頃に比べると性に対しての耐久力は上がっていると思いますので。それ以外での運動は?」

顔を赤らめながら俺の思考に細かく指摘を入れる彼女。その言葉に俺はそれ以外の運動の事を思い・・・・・・出なかった。

「その顔ですと、運動はなされていない様ですね。・・・・・仕方ありません。こうなられた以上、キキーモラの名において旦那様の減量をお助けいたします」

そうして俺の減量計画が執行されたのであった。

まずは起きて準備運動。ラジオから流れる音楽に合わせて節々を柔らかくするためである。 もちろん彼女も一緒に行なう。と言っても彼女はサポートで俺の背中を押したりするだけだ。(この時、彼女の胸が背中に当たって良い)

次は、家から公園までの往復ランニング。 と言う事で俺は走っているのだ。
無事に公園に着いたのは良いが喉がカラカラでどうしようもない。そんな俺に彼女は持っていたペットボトルを渡してきました。
やはり彼女は鬼ではないですね。そう思いながら中に入っている物を飲み込んだ。・・・・・なんで、俺の性器が山を造ってんの?

「アルラウネの蜜を魔界の水で薄めて作った特製ドリンクです。 身体が暖まってきて更に動けば減量の効果が増えるはずです」

そう言いながらも彼女は俺の性器を宥めるかのように擦る。 その手つきで俺の性器は更に高度を高めだした。 しかし、その快楽もすぐに終わり彼女の手が俺の所から離れていった。

「そちらの処理は、家に帰ってからのお楽しみという事で良いですね?・・・それでは、帰りましょうか。もちろん帰りもランニングですよ」













家に着き汗まみれになった俺は彼女に促されながら風呂でゆったりしている。

「しかし、出来るだけ長めに入れって言われても・・・暇だ」

あまり長湯をしない俺にとってこれはある意味拷問に近い状態だった。 さっきも言ったように俺は辛いのは嫌いなので早々に風呂から上がる事にした。

「旦那様、もうお上がりになるのですか?・・これから私も入ろうとしていたのですが」

・・・・・・急遽変更します。 彼女が入るんだったら長湯なんてどうって事無い。 そう思いながらも再び入る口実を考える。

「いや、君が来るのが遅かったから呼びに行こうかとしたんだ。・・・それに、こっちの処理をしてくれんだろ?」

いきり立っている性器を指差し彼女に大きくなった事を示す。 ランニング時にいった言葉をそのまま使ったが現状的に大丈夫だろう。 

「そうでしたか。待たせてしまってすみませんでした」

照れながら衣服を脱ぎ始める彼女。それを鑑賞しながら待つ俺。 なんか、ぐっと来ます。  さてそんな事は置いといて、俺達は風呂に入った。




<旦那様? このマットどうなされたのですか?

<・・・・・・・・

<な、お風呂場でせいじょ・・。 向かい合うのでしたら壁に寄りかかります

<・・? ・・・・・・!

<実証? しなくて良いです。 しな、ぁぁぁああああ♥



今は彼女と一緒にお湯に使っている。 やっぱり、運動の後の風呂は良いね。


「こうやって一緒に入るのもなんだか久しぶりですね」

「多分、君が俺の様子を伺って物事を決めるからじゃないか? 俺はいつでも良いんだぞ? さっきみたいな事出来るし」

そう良いながら浴槽の横にあるマットを指差す。 それは彼女とお湯に浸かる前に行なった運動具(?)である。

「わ、私だって毎日やりたいですけど。旦那様の事を考えて控えていますしそれに、・・・・赤ちゃん。出来ちゃうから」

可愛い。 照れと軽い嫉妬で今、俺の目の前には女神がいる様だった。

「・・・・なに、にやけてるんですか。旦那様の意地悪」

「はは、 さてとお風呂から出たら再び運動だな。 その後は、お昼ご飯だ」

「・・・お昼は、御義母様に教わった低カロリー料理です。 その後も、トレーニングしますので食べ過ぎないで下さいね」

そうして俺達は、風呂場を後にした。







月日が経って、2ヶ月ぐらい。 俺の体型も最初に比べれば見違えるようになっていた。 そんなある日・・・

「・・・・あゆみ。 言いたくないけど最近太ってきたんじゃない?」

「え? そうですか? ・・・・そう言えば、お腹が少し膨らんでますね」


・・fin?
14/01/05 17:31更新 / kaky

■作者メッセージ
お疲れ様です。 自分もダイエットしないといけない。
しかし、寒いから春から・・・うん、そうしよう。

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