読切小説
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ダンジョンのあの泉
ダンジョン、と一口に言ってもその種類は多岐に分かれる。

古びた廃城、天高くそびえたつ塔、樹齢1000年を超える巨大な樹、呪われた地下墓地。

それぞれ取れる宝やアイテムの種類が違うため、どこか1つのみを専門とするというのは悪手だと多くの冒険者は言うが、俺はそうは思わない。
そりゃ儲かるのは良いことだが、高価な財宝が眠っている場所ほど、危険な罠や強力な魔物娘が待ち構えている可能性が高いからだ。
俺に言わせりゃ、初めての経験を何度もやって痛い目見る方がよっぽど悪手。

キース「だから俺は、自然洞窟の専門なんだよ」


誰に聞かせるわけでも無いが、そう呟きながら俺は鍾乳石の合間を縫うように進む。

そう、俺は人工物の類のダンジョンには絶対入らない。
モンスターハウス、無限回楼など危険極まりない罠が仕掛けられている可能性に怯え続けなければならないからだ。


キース「この洞窟も良いな…全くの手つかずだ」

つる、と滑らかな感触の鍾乳石を撫でながら呟く。

俺が天然洞窟を好む理由は、安全な代わりにリターンが少ない、と一般的に言われている点だ。

こういった自然洞窟には宝箱や宝物庫の類はほとんど存在しないため、パーティーを組む冒険者たちからは敬遠されがちである。
多額の投資をして潜ったのにボウズだった、当然分け前もなく赤字、なんてこともザラだからだ。


しかし俺は、洞窟探検で赤字を出したことは一度もない。


けっこう昔の話だが、金鉱脈を探す地質学者のボディーガードを請け負った際、地質の見方を教えてもらったのである。
自分の知識をひけらかすのが好きな性質の男だったらしく、聞いた以上の事を俺に話した。
当時駆け出しだった俺は役に立ちそうなことは何でも吸収しようとがむしゃらになっていたのだが…そのおかげで冒険者として成功出来たのかもしれない。


そんなわけで、今俺が潜っている鍾乳洞には金鉱脈やその他宝石の原石が埋まっていることは事前調査済みなのである。
既にバッグの中では幾つかの収穫が自らの重みを主張していた。


宝石を高値で売るなら加工費がかかるのではないか?と賢明な方なら思うのだろうが意外なことにそうでもない。
自然のままの宝石を自宅のオブジェとして購入したがる好事家はごまんといるからだ。

そして名の知れたハンターに対しては、活動資金を融資してやるから品質の良いものを優先的に卸せというお客様が現れるようになる。

資金に事欠かない冒険生活。
ジュエルハンター、キースの人生は順風満帆、といったところなのだ。


キース「…おっ」


そして、俺が自然洞窟を愛する理由はもう一つある。


キース「地底湖だ…!」


道など無い険しい洞窟で疲労した体を癒してくれる、地底湖の存在だ。
脇道に見つけた癒しの場所は、水面をキラキラと輝かせながら俺を誘っているように見えた。



………………

…………

……



キース「…っあ〜、気持ちいい」


装備をすっかり脱いで地底湖の浅瀬へダイブ。
ワーバットを閃光弾で追い払ったり、逃げ回ったりで熱を持った体に地下水の冷たさが染みる。
お目にかかることはそこまで多くないが、こういうスポットの探索も冒険の楽しみの一つになっていた。


キース「…しかも」


上を見て気付く。
ここだけ妙に明るいと思っていたが、この地底湖の真上には一面にアメジストらしき紫色の原石が露出していたのだ。
洞窟のわずかな隙間から入り込む光がこの宝石と水面に吸い込まれていくからこそ、この場所はこんなにも明るいのだろう。


キース「絶景だな…」


水面にぷかぷかと浮かびながら顔を綻ばせる。
魚の一匹も居ない穏やかな水面に紫色の光が反射しているその様は、まるで神話の本から一ページを切り取ったかのような美しさだった。

キース「…ホントに神様でも住んでたりしてな」


はは、と笑いながら天井に向かって手を伸ばす。

流石にあんな高い場所にある宝石は採取出来ないが、仮にできたとしても実行することは無いだろう。
こんなにも美しい光景を壊そうなどとは考えることもできない。

仕事には堅実だが、ロマンはどこでも持ち続ける主義なのだ。


キース「極楽だな…」

今、この湖に波紋を作っているのは俺と、時たま上の鍾乳石からから落ちてくる滴のみ。
他には誰も居ない。
浮力に身を任せ、俺はしばらく心地良さに身を委ねた。




………………

…………

……



キース「!…うぅ、そろそろ上がるか。」


若干の寒気を感じ、ザブザブと水をかき分け岸辺へ戻る。
俺の個人的な意見だが、こういう場所では、長く浸かり続けることはお勧めしない。
体温の下げ過ぎは下痢や発熱などありがたくない事まで引き起こす可能性がある。
ギャンブルと同じでのめり込んではならないのだ。


キース「…うし!」


体の水気を拭き取り、冒険服に着替える。
水浴びを期待して替えの下着を持ってきていたため、汗ばんだ感覚でこの清涼感が失われることは無い。


キース「んじゃ、再出発と行くかな…ふあぁ」


体を伸ばし、欠伸をしながら荷物の下へ戻る。


カンッ。ボチャン!


キース「んっ…あぁ!?」


何か蹴ったかな、と思い足元を見ると、仕事道具のツルハシが今まさに湖に落ち、沈んでいる所だった。


キース「おいおい、マジかよ…」


自分の不注意さに嘆息しながら袖をまくる。
だが湖底に付く前にさっさと取り上げれば、そこまで濡れずに済むだろう。

キース「ハァ〜ア…あっ!?」


水に手を入れた所で驚かされる。
不運なことにツルハシを落としたその付近だけ底が深くなっているらしく、重みのあるツルハシはその形をどんどん小さくしていった。


キース「素潜り決定か…ツイてねぇや」


着たばかりのシャツを脱ぎながら、ぶつくさと愚痴をこぼした。





キース「……これは…」


目の前で不思議なことが起きている。
シャツを脱ぐ前は波一つない、無色透明だった湖面が黄金色に輝いているのだ。


キース「えっ…何なんだよこれ…って、うおっ!?」


ゴゴゴッ!ゴゴゴゴゴゴゴ!


突然の地鳴りに思わず尻餅をつく。
一体なんだっていうんだ。


痛む尻をさすりながら再び湖を見た所で、俺は我が目を疑った。


*「旅人よ、私の泉へようこそ…」


薄い羽衣を身に纏った美しい女性が、均一にウェーブした金髪をなびかせながら上半身だけを湖面の上に現したのだ。
周りの光景も、本人の美しさも、まるで…


キース「…め、女神……?」


女神?「あら、私のこと知ってるの?話が早くて助かるわ」


思わず口を突いて出た俺の言葉に女性が反応する。
もっと街の用水路とかから出てきたなら俺も疑ったかもしれない。
だが湖の輝き、情景、何よりその神々しい姿が俺にその言葉を信じさせた。

…だが、本物の神様ならどう反応を返せばいい?
教会なんてほとんど行ったことも無いから神への礼儀作法なんて知る訳もないが…ここは…!


キース「ははーっ」


とりあえず頭を下げ、平伏する。
人間の世界での作法になるのだろうが、どうだ…?


女神「あら、意外と礼儀正しいのね。でもいいから、ホラ頭あげて?」

キース「は、はいっ」


何か知らんがどうやら正解だったらしい。
俺は女神に促されるまま、頭を上げた。


女神「ん、ん〜っ!じゃあ、久し振りにお仕事しよっかな〜♥」

キース「?」

女神「…旅人よ、貴方が落としたのはこの金のツルハシ?それともこの銀のツルハシ?」


そう言うや否や、女神の左右にポンッと2つのツルハシが現れる。
これってもしかして…


キース「うわー…」

女神「…何、そのリアクション。何となく傷つくんだけど」

キース「いや、絵本と全く同じこと言うんだなー、と」

女神「えっ?」

キース「えっ」



………………

…………

……


そして俺は、金の斧と言う童話が人間の間で正直者であれと言う教訓を与える物語として広く知られていることを女神様に伝えた。
話しているうちにわかったが、意外と人間臭い神様のようだ。


女神「へぇ〜、じゃあ私って結構有名神?」

キース「そうなりますね」

女神「…でも、あれ?」

キース「?」

女神「それって、私の問答ほぼ全人類にネタバレしてるってことじゃないの?」

キース「……そうなりますね」

女神「えー!?ちょっと何なのよそれ仕事の破壊じゃないのー!!」


女神さまがいきなり絶叫し、プンスカと怒りながら水面を両手で叩く。
まあ、当然っちゃ当然の怒りなのだが。


キース「まあまあ、それでもこのご時世に広く名が知れ渡っているのなんて主神様を除けば女神様くらいのモンですから!そこまで怒る必要もないんじゃないですか!?」

女神「むぅ…」


必死でフォローを入れてみたが、どうやら納得してくれたらしい。


女神「…はぁ。ま、答えはわかってても仕事はしなきゃよね」

キース「…」


明らかにやる気なくしているな…
だが俺の答えはとっくに決まっている。


女神「貴方が落としたのはこの金のツルハシ?それともこの銀のツルハシ?」

キース「金も銀もいらないので普通に私の使っていた仕事道具を返してください」

女神「…」

キース「…」


平伏して頼み込むものの返事が無い。
これはもしかして…機嫌を損ねたか?


女神「………き」

キース「き…?」

女神「気に入ったわ貴方!そんな答え方するとは思わなかった!勤勉の大切さを理解しているとはやるわね」

キース「…はあ」


勝手に勘違いして気に入られたらしいが、実際に俺が考えていたこととは違う。
そもそも、女神様から金銀など貰わなくても今回の冒険が成功すればそれ以上の大金が手に入るのである。
それに俺の愛用するミスリルのツルハシはレアメタルにも対応できる特注品で、それこそ金銀ツルハシを貰って売った所で買い戻す値段にもならない。
代用品をもらうメリットが無いからこう答えたのだ。


女神「…よし、貴方の仕事道具は普通に返しましょう」

キース「おお」

女神「あと勤勉なあなたに特別サービス。ナント今なら女神の加護も付けちゃいます!」タカイコエ

キース「まじっすか」


伝説の販売人のような高い声を出して女神様がドヤ顔をする。
…これは願ってもない棚ぼたかもしれない。
通常、神の加護と言うのはそれこそ何かを運命づけられた勇者や英雄にしか与えられないものである。
それを一冒険者の俺に与えてくれるというのは正に千載一遇のチャンスといっていいだろう。


キース「是非お願いします」

女神「オッケー!では…受け取りなさい!!」

キース「ははーっ!!」

女神「………」

キース「………あの」

女神「ん?」

キース「もうちょっと近くに来てくれません?」


ここらで説明しておかなければなるまい。
実は女神様、湖の中心に降臨されたもののいままでそこから微動だにしていない。
俺の立っている湖畔から中心部までは結構な距離があるため、斧を返してもらうには遠すぎるのだ。


女神「ごめん、それは無理なのよ。貴方が来てくれる?」

キース「嫌ですよまた濡れるから」

女神「私が降臨するための魔法陣、出た場所から動けない仕様なのよ」


仕様って何だ。


キース「なら元からもっと岸辺に出てきたらいいじゃないですか!」

女神「もー、違うんだって!ちょっと聞いて?」

キース「?」

女神「今は地下水の流入でこんなに広くなったみたいだけど、昔の泉は私の立ち位置から半径1メートルくらいの小さな水辺だったのよ」

キース「…」

女神「基本私は何かが泉に沈まないと反応できないから、こんな状態になってるなんて知らなかったし」

女神「だから悪いんだけど、ここまで来てくれる?」

キース「…はあ」


確かに女神様の話の筋は通っている。
それに、いまここで諍いを起こしてツルハシも加護が貰えなかったらそれこそ最悪だ。
…仕方ないか。

ザブザブと再び湖へ足を踏み入れる。


女神「ちょっと待った!」

キース「?」

女神「下着も脱いで全裸で来なさい」

キース「ハァ!?」


とんでもないこと言ってくれる。
何でわざわざそんな恥ずかしい恰好しなくちゃならんのだ!


キース「必要性あります?」

女神「加護が欲しかったら従いなさい。神の洗礼は基本全裸で受ける。そういうものよ」

キース「むぅ‥」


神本人にそういうものだと言われれば俺に疑う材料は無い。
しぶしぶ俺は下着を脱ぎ、生まれたままの姿でまた水中に足を入れる。
ムスコの方は寒さですっかり縮み上がっており、大人の男としては少し情けない。

…まあ、神の前で戦闘態勢ってのもそれはそれでどうかと思うが。

とにかく、恥ずかしさを我慢しながら湖の中心へ進む。
途中で足が着かなくなったので、泳いで女神の下へ辿り着いた。


キース「ハア、ハア…」

女神「はい、ご苦労様。では今から貴方に加護を…ひゃっ!?」

キース「あぁ…すいません」


急に立ち泳ぎに切り替えたため、激しく動かした足が女神様の脚に当たったらしい。














若干ヌルッとした。











………ヌルッ?








キース「………」


疑問を感じた所で、ようやく湖の眩しさに目が慣れたらしく水中の様子が分かるようになる。


女神「じゃ、改めて行きますよー」

キース「………」













そう言って何かの呪文を唱える女神様の股から下の部分からは。

…太く脈打つ長いものが湖底に向かって伸びていた。











キース「………あの」

女神様「はい?」


女神様が美しい顔で俺の方を見つめる。












キース「女神様って、もしかして…」

女神「………」
















やめろ。聞くな。















キース「………魔物?」


















魔物娘「あっ、バレちゃった?」











キース「うっ…うわあああ!!」


急いで体を反転し、出口に向かおうとしたところで足がもつれる。
自由の利かない水中に誘いだされた時点で、何もかも決まっていたのだ。


魔物娘「ちょっと、逃げることないじゃない♥」

キース「!?」


そう言うと、魔物娘は最早隠すことなく長い体で俺を巻き取り、後ろから俺を抱きすくめる。
必死で抗おうとするも彼女の腕と下半身の締め付ける力はすさまじく、俺の力では到底振り払えそうもない。



ゴゴゴゴゴッ!ゴゴゴゴゴ!!




キース「!?」


先程と同じような大きな地鳴りが起こる。
ふと視線を前にやると、この地底湖唯一の出口が天井から降りてくる鍾乳石によって完全に封鎖されるところであった。
そこで気づき上を見遣ると、天井を覆いつくす剣山のようなアメジストの鉱石がそこまで迫っていた。

俺の精神はほとんど限界を迎えていた。


キース「ああああ!!串刺しになるぅぅぅ!!」

魔物娘「ちょっと、そんなことしないってば!!自分の体くらい自分で操れるわ!」

キース「ハァ!?どういう意味だ!?」

魔物娘「だってあの鍾乳石もアメジストも私の歯だもの。ここ、私の口の中よ?」

キース「え゛ぇ!?」

魔物娘「嬉しかったなぁ…私の口の中見て『絶景だな…』なんて言ってくれるんだもの♥」

キース「え゛え゛え゛!?」

魔物娘「あ、すっかり女神の演技に夢中で自己紹介が遅れたけど、私サンドウォームのララムっていうの。これからよろしくね、ダーリン♥」

キース「え゛え゛え゛ぇ〜……」














精神の限界を迎え、薄れゆく意識の中で俺が最後に目にしたのは。

熱く甘い息を吐きながら、すっかり発情した目で俺に口づけを迫る美しい女神の姿だった。



























※ここからは筆者の妄想が多分に入ります。本文としては終了ですのでお嫌いな方はそっ閉じをお願いします。


魔物娘図鑑(偽)

【サンドウォーム(砂漠外生息個体)】

本来広大な砂漠に生息し、砂中を掘り進みながら得物と夫を探すサンドウォームであるが、新魔王時代となって久しい現在、異なる特徴を持った個体群が現れたことが報告されている。

これに所属する個体は既知の【縄張り徘徊型】の狩りではなく、完全な【定地待ち伏せ型】の狩猟方法を取る。
パートナーとなる男性がいない場合、巨体を維持するために膨大な熱量を要求されるサンドウォームにとって、このハントスタイルは非常に都合が良いと言えるだろう。

その方法としては、まず地下迷宮や自然洞窟の外壁を削り取り、そこに外甲殻の口の部分を接続して体を固定する。
そして破壊したダンジョンの外壁を分析し、周囲の土から鉱石やミネラル分を抽出、自分の口内に纏わせることで周囲の環境そのものに擬態する。
あとは本体である女性部分が身を隠して休眠し、エネルギーを極力使わない状態を維持しつつ獲物となる男性を待ち、標的が十分奥まで入ってきたところで覚醒、素早く口を閉じて捕獲するのである。

知能が低い個体が多いことで知られる彼女達だが、他の魔物娘が徘徊するダンジョンに待ち伏せをする場合は例外となる事が多々ある。
そこに元来縄張りを持っていた魔物娘から知識を得たサンドウォームの擬態技術はそうでない個体の比ではなくなり、まるで長年そこに存在していたかのような空間を作り出すのである。
その見返りとして、彼女は巨体を活かして地下水脈を探し出して水をくみ上げ、自分の体を水場として他の魔物娘に開放することがある。

縄張り型のサンドウォームは、夫を得た後に脱皮することで装飾した口内の殻を小部屋として残しダンジョンを去っていく。
地下水脈に繋がり、いつでも新鮮な湧水を飲むことのできる泉のある小部屋の存在は休憩所のあるダンジョンとして冒険者を呼び寄せ、魔物娘の婚活の場としての機能を果たすことだろう。

無事に夫を得た後のサンドウォームの性生活は、ほとんど徘徊型と遜色のないものとなる。
多少知恵がついたものの夫を手に入れた喜びで頭がいっぱいになった彼女達は、異物の存在しない夫と二人きりの空間で快楽に満ちた交わりの日々を過ごしつつどこかへ旅立っていくのである。

16/09/01 06:33更新 / バナナ布団

■作者メッセージ
いやー久しぶりに書いたなぁ
と、いうわけで正体は策略派サンドウォームちゃん(砂漠にいるとは言ってない)でした。あくまで亜種的な存在として書かせてもらったもののこの解釈はセーフなんだろうか。

女神の演技、および肌色の擬態とツルハシを出したり光ったりする魔法は、初対面の旦那様の不安感をできるだけ取り除き、確実に手に入れる為ということで洞窟の奥に住んでいたフリーのデーモンさんから教わっています。

体内に入れちゃう系とかはザ・異種姦って感じがしてイイよね。
夏はかなり暑そうだけど。

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