連載小説
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第13話 悪夢の始まり(前編)
 
 親の迎えを待つ子ども達、その中でも目立つのがこの子達だ。フェアリー6姉妹達だ。お父さんを待ってるみたいだけどなかなか来ないみたい。

 「おそいなぁ〜」長女テイルちゃん

 「仕方ないよ、お仕事だもん」次女リーフェちゃん

 「これは、悪戯する口実だね」三女シィルちゃん

 「だったら、ロエンさんの喫茶店でケーキを食べようよ」四女フェアちゃん

 「さんせい〜〜〜あたしも」五女スピカちゃん

 「パパのお膝の上でケーキ食べる〜〜〜」六女テリエラ

 何かすごいことになってるけど、お父さん早く来て〜〜〜!!!!そう言っているうちに門の目の前にフェアリーサークルができた。そこから出てきた人は・・・・・・・

 「遅くなってごめんよ〜〜」出てきたのは、一人の男性・・6姉妹フェアリーの父親佐藤 敏夫。

 「おそい〜〜バツとしてケーキを買いなさい」Sっ気のテイルちゃん。この子すごいな

        (((((そーーーだ、そーーーだ))))))

 「ごめん、ごめん仕事が遅くなっちゃってね」ひたすら謝る敏夫さん。これでも世界紳士協会の会長なんですよね・・・・・変態の。

 「むぅぅぅぅ〜〜いいわけです〜〜」ほっぺを膨らますスピカちゃん

 「パパにケーキ食べさせてもらうの〜〜」敏夫さんに抱きつくテリエラちゃん

 「わかった、わかった。ケーキ食べさせてあげるから、服をひっぱるな」子ども達に圧倒されてケーキを買うはめになってしまった。しきりに財布の中を見る、敏夫さん。足りるのかなぁ〜?そして、娘達に連れられてケーキ屋に向かう。がんばってくださいね〜〜。

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          〜妖精界・世界紳士協会本部〜
 
 沢山のケーキを食べたのか、静かにベットで寝る子ども達。その寝顔を見て微笑む敏夫さん。その時、ドアが開き一人の男が荒い息づかいで寝室に入ってきた。

 「会長、たいへんd・・・・」何かを言おうとした瞬間、敏夫に目で睨みつけられ、硬直してしまった。

 「貴様!!!ここをどこだと思っている。ここは天国の眠りの間だ!!!大声出すな娘達が起きてしまう」いやいや貴方が一番大声を出してますよ。

 「話は、書斎でしよう」静かにこの場を去る敏夫さんと男性。

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               〜書斎〜
          
 「君は、魔界ロリ調査班の者じゃないか。何があったんだ?落ち着いて話せ」

 「はっ!!憶えてもらい光栄でございます。いい知らせと悪い知らせがあります。どちらがいいでしょうか?」

 「どっちでも、かまわん続けろ」

 「はっ!!!まず、いい知らせから、ダークマタ―との接触に成功しました、うち何人かは伴侶となりました」

 「うむ、よくやった。君の働きは賞賛に値する。ダークマタ―はまだ謎が多い調査を続行せよ」

 「はっ!!!次に悪い知らせです。カルサ軍曹とシガー伍長が・・・・・・・・バラバラ死体で見つかりました」

 「なに!!!!!カルサとシガーが・・・・・・なぜだ!?」机を叩き憤怒の意志を示す敏夫。

 「わかりません、遺体はつなげましたが・・・・カルサ軍曹の妻、魔女ミーシア殿が後を追うように、飛び降り自殺を・・・・シガー伍長の妻、マンドラゴラのクシナ殿がシガー伍長の遺体を見てその場で倒れこんでしまい、意識不明です」

 「そんな、ミーシア殿が自殺を・・・・」あまりのショックで頭を垂れる敏夫さん。娘達が本当のお姉ちゃんのようにしたっていたから、ショックが大きい

 「それで、遺体は?」

 「回収いたしました、カルサ軍曹の棺と一緒に、入れております」

 「そうか・・・・。明日、告別式をする。同志達に伝えよ。娘達からは私から言っておく」

 「はっ!!それで、カルサ軍曹とシガー伍長を殺した犯人ですが、実は・・・フェイラン・アルカとわかりました」その人物の名前を聞いた瞬間、敏夫さんの雰囲気が変わった。

 「今すぐ、将軍達を集め、バフォ様にも至急連絡せよ。寝ている者を叩き起こしても構わん。急げ!!!!」

           「はっ!!!!!!!!!!」

 敬礼すると、その場を離れた。ドアが閉まり書斎が静かになった。

 「奴が、現れたのか」歯を食いしばり、怒りで拳を握る敏夫。なんだかシリアスになってきました

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           〜世界紳士協会本部・ホール〜
 
 緊急会議が開かれた。多くの調査班、将軍・そしてサバトの魔女やバフォメットが来ていた。

 「バフォ様こんな夜遅くに来ていただきありがとうございます」頭を垂れてお礼を言う敏夫さん

 「いや、構わん。我が子が死んでしまったのじゃ。寝てはいられん」そう言うと、目から涙が出てきており、その目は怒りで燃えていた。周りをよく見ると皆喪服を着ており、魔女達も黒いフードに身を包んでいた。

 「今日集まったのは、ほかでもない同志がフェイラン・アルカに殺された!!!」その名前を言った瞬間、集まった者達がざわつき始めた。

 「会長、すぐに奴を追うのを許可ください。シガーとは親友です。この、ガルザーにやらせてください」そう言うのは、敏夫と共にこの協会を立ち上げた一人の猛者である。

 「だめだ奴は、一筋縄ではいかん。ガルザ―准将は警備にあたれ。他のものはガルザ―准将の指示に従え!!!!」

   (((((((((はっ!!!!!!!!!!)))))))))

 「奴とは、決着をつけなければな」そう、頑なに心に誓う敏夫。

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               〜次の日〜
 
 妖精の国で、葬式が行われた。墓地には、各夫婦や、サバト、将軍、調査班そして多くの、同志達が棺を囲んでいた。なかでも、一際目立つのは、佐藤 敏夫。そして娘達。

 テイルとリーフェは花束を持ち棺に置き、スピカとシィルは棺の横で泣き、フェアとテリエラは敏夫の胸の中で泣いていた。

 「なんで、ミーシアお姉ちゃんが・・・・うああああぁあぁあぁあ〜〜ん」大泣きするのはフェアで、一番かわいがってもらっていた。

 その日、妖精界では雨が降りづづいた。
10/09/30 01:24更新 / pi-sann
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■作者メッセージ
 薄暗い、森の中黒いマントに身を包む一人の男。手には血まみれのメスが握っていた。

 「あいつの、部下か・・・・・面白い・・・奴を殺すいい手を思いついたぞ。ふふ・・・・ふふふ・・・・・ふはははははははははははははははははははははははははははは」恐ろしい声と共に霧の中に消えていく一人の男性。何者なのか?
                               次回に続く



 今回は、シリアス&ダーク系です。長編ですのでここまでとなります。感想お待ちしてます

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