連載小説
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祈り 〜口で…
「あ…むぅ……♥」
顔を穢した白濁液もそのままに、サーシャは精液に濡れたペニスを口に含む。
瑞々しい唇に包まれる亀頭。
カリの裏側まで飲み込まれ、サーシャの口内で先端がペロリと舐められた。

「う……」
小さく、呻く。

射精直後でまだ快感の余韻が残っているペニスの、その一番敏感な鈴口にはちょっとした刺激も響く。
亀頭を咥えたまま俺を見上げ、俺の返した反応に微笑むサーシャ。
俺の目を見つめたまま、口内で舌が踊り、亀頭を濡らす精液を舐め採って、お掃除。

「んん……♥」
亀頭に舌の表面を押し付けて、鈴口をぺろり。
カリの裏に唇を貼り付け口内粘膜全体で亀頭を包み、口を窄めて吸引。
尿道に残っていた精液を啜り出す。

─ちゅうぅぅ……♥
   ちゅうぅぅ………♥

ただし、力強くはなく、幾度かに分けて断続的に。
ひと思いに吸い出すのではなく、精液が尿道をせりあがる快感を与えるため、一定の間隔で吸い出す。
射精し損ねた精液の塊が、尿道を押し広げる感触を齎しながら、サーシャの口に向かう。
二度三度と吸引され、鈴口からちゅるんっ、と吐き出される精液塊。

「うっ……」
「んん……♥」

サーシャのお掃除による射精。
残っていた精液を啜り出されただけなので量も勢いも無いが、小さな豆ほどの大きさの精液塊を吐き出す快感は通常の射精に引けをとらない。
吐き出した塊はサーシャの舌に刈り取られ、今度は鈴口を尖らせた舌で突いて、鈴口のお掃除。

同時に、サーシャの手がやんわりと竿を包み込んだ。
親指中指薬指の三本指で竿の根元を押さえ、ちょっと強めの力で握りながら根元から先端に向けてゆっくりとしごいて、根元からカリの少し下までを往復させる。
尿道に残っている全ての精液を、肉棒を蠕動させて残らず吐き出させる上下運動。

指のアシストと執拗なまでの鈴口への突き口撃。
たっぷり3分はかけて、サーシャは俺のペニスを清めてくれた。
最後に一際強く鈴口を吸引して、お掃除は終了。

「ちゅぅぅぅぅ………っ  ………ん、ぱぁ♪」

亀頭から唇を離し、俺を見上げて口を開けるサーシャ。
美しいピンク色の口内に見えるのは俺が吐き出した白い精液と、その白濁に濡れた紅い舌。
舌が蠢き、精液を味わうように口内で踊る様を俺に見せ付ける。
にちゃり…にちゃり…、と精液のジュレを唾液と混ぜて溶かして……口を閉じて「こくんっ♥」
祝福を享けた聖女のように感謝の色を瞳に浮かべて、『ご馳走』を食べて満悦の吐息をもらして、素敵で淫らな笑みを浮かべる。

「うふふ……綺麗になりましたね♥ でも……」

丁寧なお掃除で射精前以上の硬度に昂ぶらされたペニスを前に、サーシャは期待に満ちた笑みを浮かべる。
彼女が続くお決まりの言葉を口にする前に、先んじて俺から彼女にお願いする。

「次は、顔じゃなくてサーシャの口に出したい。
   口でして。サーシャの口で、俺を気持ち良くして」

俺のお願いを聞いて、サーシャの妖艶な笑みに溢れる歓喜が浮かぶ。
彼女の望むことを俺に望まれて、サーシャは求められる喜びに笑みを輝かせる。

「〜〜〜っ♥♥
     はいっ……! あなたの、お望み通りに……♥♥♥」

俺に欲望をぶつけられることを喜ぶサーシャは、俺に求められることでもとても喜ぶ。
口に出して言わずとも俺のことを知り尽くしている彼女は、俺の望みを察してそれを行動に移してくれる。
だが、こうして彼女が俺にしたがることを先んじてお願いすることで、サーシャに喜んで貰えるのだ。

サーシャの顔と髪と胸を穢した大量の精液は、既に吸収されて見えない。
肌を精液で染められることを喜ぶ堕落神信徒の例に漏れず、サーシャも俺の精液を浴びると、喜ぶ。
しかし、彼女はその日一発目の一番搾りは口内か膣内などの粘膜に注がれることを好む。いつもなら。
今は祈りの時間だ。妹達に教示するためにも、最初の一発はサーシャを染めることに使わなければならなかった。
二発目からは、彼女の身体の中を染めていく。

「ん……んんん……♥」
親愛のキスを先端に重ね、そのまま唇の中に亀頭を沈めていく。
膣に挿入するように、閉じられた唇の肉を押し広げて、ペニスが彼女の口の中へと導かれた。
ペニスが全体の三割ほど呑み込まれ、サーシャの口内粘膜に優しく包み込まれる……。

「ん、ふぅぅぅ……♥♥」
咥えたまま、鼻で呼吸して調息。
そして奉仕が始まる。

粘膜から染み出してきた唾液が口内を満たし、ペニスを浸水させる。
唾液のプールに沈んだ亀頭を、唇と上顎が捕まえて固定。
舌の腹に載せられた裏筋が、唾液を塗りつけられながらにゅるにゅると舐られた。
竿の裏側と、カリの付け根、くびれの内側を、ぬめる舌が前後して磨く。

「う、おぉぉ……」

唾液の効果と、舌の動きに声が漏れる。
まさしく飴を舐めるように、執拗にしゃぶられ、大切に味わわれる。
奉仕であり、愛撫であり、ある意味…捕食でもある口淫。
だが、まだまだこれは序の口。

「れるっ……ぢゅ、ぢゅりゅ………♥」

ペニスを載せていた舌が、サーシャの吸引に合わせてペニスの裏側一面に張り付く。
舌の表面全体で下側を舐め、上顎から分泌され続ける唾液が密着した亀頭を蜜漬け。
よーく濡らしたら、ぢゅぅぅぅ……と音を立てて、濡れたペニスに唇と舌で吸い付きながら顔を引く…。
焦らすようにゆっくり……肉竿が口内から引き抜かれ、亀頭だけがサーシャの口内に残る。
一番敏感な、亀頭への口撃の開始。

─ちゅ、ちゅちゅちゅ………

サーシャの口内で尖らされた舌が、侵入するかのように…ぐりぐりぐりと鈴口をほじる。
尿道に感じる異物感に腰が抜けそうになるが、歯を食いしばり尻に力を入れて堪える。
耐える俺を、咥えたまま視線だけで俺を一瞥し……目尻を落として微笑む。

(そのまま、じっとしていてくださいね?)

手が俺の陰嚢を包み込み、十本のひんやりとした指がぐにぐに揉んでマッサージ。
精液を生産する睾丸に刺激を与えて、増産を促す行為。

─ちゅりゅりゅりゅ…………

鈴口をほじくる舌が、蠢きながら器用に唾液を注入する。
舌先で尿道をこじ開けながら、魔力の込められた蜜が俺の中に入ってくる。
普通、狭い尿道に液体など逆流しないが…いま注がれているのは魔力の蜜。
尿道に侵入して即座に海綿体に溶け込み、俺の体内に取り込まれて精の材料に変わる。

サーシャの魔力を、それが含まれた蜜を、ペニスに直接…食べさせられているのだ。
ペニスに注がれたサーシャの魔力は精に変換されて睾丸に流れ込み、精液となって蓄えられる。
サーシャの口淫奉仕の刺激と、睾丸に感じる精液の重みが外と内から俺を攻める。

精液の容量が満杯に近付く。尻の奥からせりあがって来る射精欲求。

「サーシャ……っ」
「……♪」

俺の揚げた白旗に、サーシャは微笑んで返す。
陰嚢を弄んでいた手が俺の腰に当てられ、鈴口をほじっていた舌が先端をペロリと舐める。

─すぅぅぅ……
鼻で深呼吸して調息。
そして、口内深くにペニスを呑み込んだ。

「んんん…………ぅ」

─じゅぷぷぷ………
唇とペニスの隙間から唾液が滴り、サーシャの口を濡らす。
それに構わず、サーシャは深くペニスを呑み込み、蛇のように舌を絡ませる。

─じゅぅぅぅ………っ
深く呑み込んだ後は、音を立てて吸引しながらペニスをカリの下まで引き抜く。
その間、唇と舌をペニスを張り付かせることも忘れない。

ゆっくりと呑み込み舌でしゃぶり、吸い付いて引き抜く。それを一定の間隔で繰り返す。
射精に導く、口内粘膜の抽挿。

「んんんぅ……♥、んんぅぅ……♥♥」

ペニスを味わいながら、手を使わずに口だけで奉仕するサーシャ。
手での愛撫がなく、速度も緩いが、そのことが逆に深くて重い快感となって、俺を追い詰める。
高まる射精欲求に俺の息も荒くなる。括約筋を絞める力が弱くなってきた。
サーシャの口淫の吸引力に精液が吸い上げられていくのが分かる……。

「サー、シャ……っ!」

限界が訪れた。
精管を押し上げる精液が発射寸前にまで昂ぶって、括約筋の力だけで塞き止めている状態だ。
あとは尻の力を抜けば、射精が始まるだろう。

「ぷぁっ……♥
   はい……っ 全部、飲ませてくださいねっ………!!」

一度だけ唇を離し、興奮に上ずった声で要望し、それから間髪入れずに再びペニスを咥える。
亀頭を口の中に収め、唇でカリに吸い付いて締め上げながら、吸引。
尻の力を、抜いた。
障害が無くなり、一刻も早くサーシャに食べてもらおうと精液が駆け登る。

─どぐどぐどぐ………っ!

尿道を駆け登る、重たい快感。
サーシャの奉仕でたっぷりと煉り上げられた、大量の精液が尿道を凄まじい力で押し広げながら出口を──その先で待つ彼女の咽喉を目指して駆け登る。
そして、鈴口の直ぐそこまで達して射精が始ま───

「んんむぅ…っ♥♥」
ずぽん……っ!

──る、その瞬間に、サーシャは咽喉の奥にまでペニスを呑み込んだ。
亀頭を迎え入れた咽喉肉がみっちりと纏わり付いて捕縛。
今まさに射精しようとしていた俺には止める間もなかった。彼女を苦しめないように腰を引くことも。
そして……射精を止めることも。


─ぶびゅるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ…………っっっっ!!!


「く、う、おぉぉ、ぉぉぉ…………!!!
「んんん〜〜〜〜〜〜ッッッ♥♥♥♥」

放出の時を待っていた精液が、鈴口から奔流となって噴き出す。
サーシャの咽喉の奥にまで呑み込まれ、唇と舌と頬肉と、それから咽喉肉に捕獲されていたペニスはビクンビクンと痙攣しながら大量の精液を吐き出す。
逃げ場の無い中、たった一つの通り道──即ち、サーシャの……食道へと。

─どぐんっ!どぐんっ!どぐんっっっ!!
──ごきゅ……っ♥ごく……っ♥ごきゅ……んっ♥♥♥

……大量の精液は、ただの一滴すらも零れることなくサーシャの食道に流れ込み、胃へと注がれる。
白い咽喉をゴクゴクと鳴らしながら、吐き出され続ける精液を苦も無く嚥下。
一度たりとも嘔吐く(えずく)ことすらなく、サーシャは俺の射精を咽喉で受け入れる……。

「んふぅーー……っ♥、ん、ふぅぅぅーーー……っっ♥♥♥」
「ぉぉぉぉ………ぉぉぉ………」

口内に捕獲されたペニスは、彼女の粘膜と射精の快感に小刻みに跳ねて、その度に精液を鈴口から噴き出す。
射精し続ける快楽に揺さぶられる意識のなか、サーシャに負荷を掛けまいと腰を引こうとするが、腰に当てられたサーシャの手がしっかりと俺を捕らえて引き止める。

俺が射精を終えるまで、サーシャは決して逃げることを許さない。
溜め込んだ精液を吐き出す快感を、余すことなく俺に味わい尽くさせるまで……。
咽喉の奥までペニスに突かれて苦しくないはずがないのに、彼女は俺に最高の快楽を与えるためなら、自分の身に掛かる負荷などまるで気にも留めない。
一切の妥協がなく、容赦も無い全身全霊の奉仕。

吐き出す精液が無くなって、ようやく射精が止まる。
しかしブレーキの無い全力の射精で昂ぶった神経は絶頂からなかなか復帰できず、俺は天井を見上げて大きく息を吐く。

「んん……ん…ふ……」

サーシャは……胃に落ちた精液が消化されて、栄養となって全身に巡る快感に恍惚とした表情を浮かべていた。
軽い絶頂にも達しているかもしれない。
肩で大きく息をしながらも、咽喉に納まったペニスを引き抜こうともしない。

「く……」

たっぷり時間を掛けて調息し、後を引く絶頂感に苦労しながら腰を引いて咽喉からペニスを引き抜く。
口内射精に恍惚としていたサーシャは、逆らうことなくペニスを解放する。
彼女の唾液と俺の精液で出来た糸が、離れた唇と亀頭にアーチを作る…。

「ぁ…ダメぇ……
    ………ん、む…♥」

ペニスを引き抜かれて我に返ったサーシャが、すかさず追い縋ってきて再び亀頭を口に含む。
口に咥えた亀頭を舌で舐め回して付着した精液を舐め採り、最後に口を窄めて吸引して尿道に残っていた精液を吸い出す。
フェラチオの締めには欠かさない、お掃除。

「ちゅっ…♥ ………うふふっ」

最後に亀頭にキスをして、悪戯っぽく微笑む。
反射的に彼女の笑みに笑顔を返しそうになるが、表情を作らずにサーシャを見つめる。
気持ちは良かったしサーシャの心遣いは嬉しいが、一言いっておかなければならない。

「サーシャ……君が苦しいことはしないでと言っているのに……」

強くは出れないが、咎める。
セックスの時……特にサーシャの奉仕を受ける時、油断するとサーシャは今のように献身的すぎる奉仕を行う。
サーシャは俺を悦ばせるためには我が身を顧みないが、俺にとってそれは必ずしも手放しで喜べるものではない。
彼女が良かれと思ったことでも、たとえ一瞬でも彼女を苦しめることなんて、俺は望まない。
どれだけ気持ち良くても、サーシャを苦しめ、痛めつける快楽なら、俺は要らない。
サーシャも、俺がそう考えることを分かっているはずだが……。

「ふふ……ごめんなさい
   最初のお射精では物足りなかったでしょうから、うんと気持ち良いお射精をして欲しかったのです」

目尻を落として微笑みながらも、視線はじっと俺を見据えて、サーシャは呟く。
その声色は己の胸の内にある、愛する夫へ抱いた想いを語るようにうっとりと。

「もっと、あなたに悦んで欲しい……
  あなたに気持ち良くなって貰えることは何でもしてあげたい……

   私は私の捧げる快楽であなたに悦んで貰える事が何よりも嬉しいのです」

う……。
俺を見上げるまっすぐな瞳。そして愛情に溢れた言葉にもう何も返せなくなる。
サーシャのこういった、無自覚な押しの強さは昔から変わらない。
そして俺は、昔と変わらずサーシャの意志の込められた言葉の前には、抵抗も出来なくなってしまうのだ。

ビクンッ…。
愛を向けられる喜びに、俺の身体で一番正直なペニスが反応する。
目の前で元気に跳ねたペニスに、サーシャは慈愛と期待の混じった笑みを浮かべる。

「うふふ……私を求めてくれるのですね……嬉しいです
   もっともっと、私のお口で良くなってくださいね……♥」

屹立したペニスの先端に、再びキス。
唇をふにふにと亀頭に押し付けながら、濡れた口内に導く。
カリの少し下まで咥え、口内に侵入したペニスに舌で唾液を塗りつけていく。

「あむ、ちゅ、じゅ……ぷぅ……」

お掃除で綺麗にしたペニスを、再び口内で蜜漬け。
顔を動かさずに、咥えたペニスに舌で唾液を塗し、顎と頬の動きでモゴモゴとマッサージ。
飴を舐めるかのようにして、肉棒を読んで字の如く、味わう。
抽挿するのではなく、ねぶることで純粋に口内粘膜の感触を愉しませる。
分泌された唾液を塗りつけて濡らして、ペニスを昂ぶらせる。
同時に、ペニスにこびり付いた俺の精を唾液に溶かして、溢れる先走り諸共に飲んでいく。

じゅる、ちゅっ、じゅぷ、じゅる……こくっ……、じゅぷっ……
唾液をペニスに塗し、口内で先走りと混ぜ合わせたら飲み込んで、また新たに唾液を塗す。
規則的に、念入りに丁寧に、それを繰り返す。

「うお、ぉ……」
静かに息を吐く。

口内で唾液のプールに浸されて、ペニスは過熱されていく。
最初のフェラチオのように舌先で尿道をほじくって唾液を注がれているわけではないが、男根はまさしく植物の根のように、養分をたっぷり含んだエキスを吸い込んでいく。
養分……サーシャの魔力は、俺の中に入り込んで精を生産させて、空になった精巣にふたたび精液を蓄えさせる。
ひとねぶりごとに、睾丸に重さが溜まって……射精欲求が首をもたげてくる。

「ん、ぱぁ……♪」
ちゅるん……っ

一心にペニスをしゃぶっていたサーシャが、口内からペニスを解放した。
ぶるんっ、と跳ねてそそり立つペニス。
甘い唾液にたっぷりと漬け込まれた亀頭は真っ赤に赤熱し、湯気を立てて震えている。
鈴口から先走りを溢れさせて、続きをねだる。

「ふふっ…とっても苦しそう♥ でも、もう少しだけ我慢してくださいね?

                    今度は……こちらにご奉仕させてください♥」

サーシャの左手が、俺の陰嚢をやんわりと包み、指の間に睾丸を挟み込んでクニクニと揉む。
強すぎず優しすぎず、睾丸に圧力が掛かるか掛からないかの絶妙な力加減で、指の中で転がすように……。
次の射精がより充実したものになるように、精液の生産を促すマッサージ。

「う、うぅ……」
男の命を握られて、呻く。が、恐怖は無い。
サーシャの奉仕は常に献身的……その一言に尽きる。
男をいたぶることを好む魔物は、弄って屈服させるような口淫や手淫をすることが多いというが、サーシャはそれとは逆の趣向の奉仕を好む。
どこまでも甲斐甲斐しく、丁寧に……俺を愉しませ、欲望を煽り、より充実した射精ができるように献身的に尽くす。
こうして急所である睾丸を握っても、恐怖を煽り主導権を奪おうとする行為は決してしない。
熱心に俺を愛してくれる彼女への信頼感から、俺は安心して自分の急所を預けられるのだ。

「タマタマさんの中で、精液がいっぱい作られていますね……♪ 
   こんなにビクビク震えて……もっともっと、ご奉仕したくなってしまいます……♥」

母性と期待が混じった優しい笑みでうっとりとペニスを見つめるサーシャ。
舌を出して鈴口の先走りをペロリと舐めて、そのまま舌先をペニスの根元にまで這わせていく。
空いた右手が亀頭を包み込み、人差し指で鈴口をクリクリつつき、残る指で傘の内側をくすぐって刺激。
濡れたペニスを下から、手を使わずに頬で持ち上げて、付け根を横から咥える。

「んん……んん……♥」

ペニスの長さゆえ、未だサーシャの口内に入り込んでいない根元部分に、唇で甘噛み。

左手で睾丸を、右手で亀頭を愛撫しながら、根元に唇で吸い付く……。
唾液と先走りで濡れたペニスに触れて、顔が汚れることも厭わずに熱心に奉仕する。

「んん……っ 次は……タマタマさんにも、ご奉仕させてください……ね♥」

そそり立つペニスに顔を押し付けて、俺の腹に頬で押さえつける。
天を突いた肉棒に引っ張られ、持ち上がった陰嚢がサーシャの唇に触れた。
吐息と、唇の感触に睾丸にそくりと弱い電気が奔った。

「それでは…… いただき、まーす……
               あ、むぅ……♪」

握っていた左手の指先で、二つの睾丸を陰嚢ごと唇の中に押し込んだ。

「く、おぉぉ……ぉ…」
じんわりとした熱と心地良い口内粘膜が、陰嚢を包み込む。
肉棒、特に亀頭と鈴口に与えられる刺激のように、射精欲動に直結する快感とは違う。
どちらかと言えばもどかしい…くすぐったいような、感触。
その快感は肉棒で直に感じるものに比べて、射精に導く力は━はっきり言ってかなり弱い。
いかにサーシャに与えられる快感でも、これだけで射精するのは難しいくらいだ。

だが、この玉舐め奉仕の真価は射精の促進とは別にあるのだ。

「む、んん……っ ちゅ、ちゅっ……♥」

口の中で陰嚢がしゃぶられ、舌で睾丸がクニクニと揉まれる。
肉棒への口奉仕と違って、歯も使う。
傷つけないように陰嚢の根元に軽く歯を当てて、陰嚢の中で転がる睾丸が口内から逃げないように捕らえる。
袋をしゃぶられながら、玉を舌で転がされる……。

熱い…疼くような熱が、陰嚢を加熱していき、それは下腹部全体に広がって重い快感として下半身に伝播する。
そして、睾丸を転がされる度に、その中身が重さを増していく。
精液が急速に増産されている。
竿と傘が射精を求めて小刻みに震え、鈴口がパクパクと口を開く。



インキュバスは、取り込んだ魔物の魔力を精に変換し、精液を増産させる能力を持っている。
基本的に身体のどこからでも魔物の魔力を吸収できるが、口やペニスなどの粘膜からのほうが効率が良い。
それも、単純に魔力の塊を注ぎ込まれるよりも、唾液や愛液に含まれた魔力を取り込み代謝させると更に良い。
さっきのサーシャのフェラチオのように、尿道に魔力の篭もった唾液を直接注ぎ込む方法は、時間を掛けて精を煉りあげるセックスのそれよりも早いスパンで精液を生産させ、射精に導くことができる。
(味わう快感の密度と、精を煉り上げる時間の関係上、精液に含まれる精の量はどうしてもセックスでの射精よりも少なくなるが)
だから、サーシャを精液で染め上げようと思ったら、セックスよりも奉仕で射精したほうが多量の精液を吐き出せるのだ。

尿道に唾液を注ぐのも精液の増産を促す一つの手段だが、もっと効率が良いのがこれ───“玉舐め”だ。

体内に循環する精を一点に集め、体液に凝縮して体の外に放出する……その体液が精液。
睾丸は、その精液が生産される器官だ。
玉袋一枚隔ててはいるが、睾丸を咥えて蜜責めすれば大量の精液を短時間で増産できるのだ。



「じゅぷ、んん……♥  ちゅぅぅ……っ♥」

口の中に放り込んだ玉袋を、サーシャは顔と顎の動きでやわやわとマッサージしながら丹念にしゃぶる。
サーシャは顔を動かして陰嚢への奉仕に動きを与えるが、顔で押さえつけた肉幹に頬ずりも忘れない。
空いた左手を俺の腿に巻き付かせてしがみつき、右手は休むことなく亀頭の先端を愛でている。
右手の人差し指は、先走りの溢れる鈴口をクリクリ捻りながら栓をしている。
せっかく増産された精液を『お漏らし』してしまわないようにだ。
サーシャは、俺の精液を一滴たりとも無駄にしない。

「くちゅ……ちゅう、ちゅうっ……」

玉袋を強く吸って付け根まで口内に飲み込む。
根元に軽く歯をあてて食いついて、顎をもごもごと動かして二つの睾丸を、舌と上顎でサンド。
先ほど亀頭にそうしたように、捕まえた陰嚢を蜜漬け。

サーシャの口内で熱い蜜に浸される俺の陰嚢。
蜜は熱に変わり、陰嚢に薬のように沁みこんでくる……。
サーシャの唾液が睾丸に玉袋に溶け込み、すぐそこにある睾丸に魔力が注ぎ込まれているのだ。
睾丸の中で俺の精とサーシャの魔力が混ざり合って、生産された精液が湧き出し、沸騰する。
腹の奥底に重たい感触が、睾丸には沸騰した精液が張り詰める感触がそれぞれ蓄えられていく。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

天井を見上げ熱い息を吐いて、俺は腹の下が重くなっていく感覚に耐える。
いくら玉舐めが精液を増産させるといっても、それ自体の快楽は、実は強くない。
敏感な亀頭を舐め回され、尿道を吸引される刺激に比べれば遥かに弱く、これのみで射精することはない。
容量を超えた精液が漏れ出すことはあるが、今のように鈴口に指で栓をされていればその心配は無い。

重く腹の底に響いてくるが、もどかしくて絶頂には届かない快感だ。
その分、精液が蓄えられ、膣内射精に匹敵する量を吐き出せるのだが。
そこに至るまでが、長い……。

「んん……♥♥」

一心に陰嚢をしゃぶりながらも、サーシャは舌に返ってくる感触で、睾丸に溜まっている精液の量を確かめていた。
容量一杯、それよりも少し多く精液を蓄えさせるまで奉仕を続け、その上で射精させるつもりだ。
俺に最高の口内射精の快感を味あわせる為に、サーシャは俺の精液を飲みたい、早く楽にさせてあげたいという欲求を押さえつけながら、その時までじっくりと奉仕してくれていた。

睾丸が張り詰め、肉棒も十二割から十五割の大きさへと勃起する。
隆起した血管が竿を醜悪な臓器のように彩る。赤黒く充血し、痙攣を始める。
溢れる先走りは、栓をしているサーシャの指先と鈴口の間から漏れ出している程だ。
正直、苦しい…。

「サァ、シャ……っ!」
「ぷぁっ……  ああむっ」

限界まで我慢するつもりだったが、腹を突き破らんばかりの圧迫感に無意識に声を挙げてしまった。
俺の挙げた苦悶の声に、サーシャは俺をいぢめることを放棄。
びちゃびちゃになった陰嚢を口内から解放し、すかさず肥大した亀頭を咥え込む。
せっかく蓄えた精液を一滴たりとも空撃ちさせないように、俺に声を掛けることもせずに素早く口に咥えた。

「んぅ……♥」
亀頭を咥えたまま俺を見上げ、目配せ。その意味は──

──いっぱい、気持ち良くなってくださいね♥

左手の人差し指と親指で、ペニスの根元を摘まんで固定。
栓をしていた鈴口から溢れた先走りでヌルヌルになった右手の指が、唾液で濡れた睾丸を優しく包み込み……
葡萄を摘まんで皮の中から実を押し出すような動作で、睾丸を指の中で滑らせた。
それが、引き金。

─どぐぅ! どぐぅ! どぐぅぅっん!

睾丸の中でサーシャの指に背を押された精液の奔流が、ドミノ倒しのように精管を駆け巡る。
重たい精液塊が、狭い尿道をめりめりと押し広げながら出口へと向かう。
その塊に押し出されて、まずは鈴口の周辺で塞き止められていた精液の第一波が、サーシャの口内に吐き出された。
肥大したペニスが電撃を通電されたようにどぐんっと跳ねて、鈴口が広がり──

─ぶぶゅっっっ!!!!
「んんんぅぅっ!!!」

吐き出された精液は、まるで弾丸。
口内で最初に迎え入れたサーシャの舌にぶつかって跳ねて弾けて、口内いっぱいに精液を撒き散らす。
口の中でペニスが暴発する衝撃に、サーシャは目を白黒させる。
それでも亀頭のカリにぴたりと吸い付かせた唇を離さず、一滴も零さないように吸い付かせる。

「んふぅぅぅーー……っ
      ん、こく……こく…っ」

鼻で大きく調息したのち、目を閉じて咽喉を静かに鳴らして精液を飲み下す。
今吐き出した精液は第一波。まだまだ、続く。

━ぶしゅ! ぶしゅっ! ぶしゅっ!

咥えられたペニスが上下に跳ねて、断続的にサーシャの口内に射精する。
舌の上に載せた精液を味わっている余裕は流石に無いらしく、サーシャは舌で射出された精液を受け止め、勢いが殺がれたところを咽喉に流し込む。
ごくんごくんと、断続的に発射される精液を飲み干していく。
根元を摘まんでいたサーシャの左手の指が、強く肉棒を締め付けて射精の勢いを抑える。
抑えるが、塞き止めはせず、サーシャが一度に飲み干せる量を超えないように、射精の勢いを調整しているのだ。


まだ夫婦に成り立ての頃、今のように溜め込んだ精液を一気に口内射精したことがあった。
サ−シャが飲みきれない量を吐き出してしまい、彼女をむせさせて大量に口から零れさせて、精液を随分無駄にしてしまった。
それ以来、サーシャは一息に精液を飲むときは咽喉の奥にまでペニスを呑み込み、あまりにも大量の精液を飲むときはこうして何度かに分けて口で受け止める。


俺は溜まりに溜まった大量の精液を何度も吐き出す快感に腰をガクガク震わせて耐え続ける。
根元を摘まんで締めるサーシャの指の輪は、精液を飲み終わっては緩めて新たに射精させ、口内が精液で満ちたら再び締めて、飲み終わったらまた緩める。
回数で言えば一回の射精だが、尿道を精液が駆け上るたび、鈴口から精液が迸るたびにその数だけ射精の絶頂を味わう。
連続で射精し続ける衝撃に腰が抜けそうになったが、すぐ後ろにある教壇に背を預けて立ち続ける。

─ぶぴゅるっ! ……こくっ、こくん……っ♥
ペニスが一度震えるたびに、精液が鈴口から迸る。
精液を口に溜めて、飲み下すことを繰り返すサーシャの少し強めの鼻息がペニスに当たって心地良い。

何度も何度もそれを繰り返し、ようやく精液の奔流が治まった。
だがそれは、射精が終わったからではない。
いままでの射精は粘度の低い精液を吐き出しただけ。
溜め込んで圧縮された精液塊は大きくなりすぎて、自力では尿道から出てこられないのだ。
ペニスの奥底に留まっている塊の圧迫感は、存分に射精を味わったはずのペニスに贅沢極まりない物足りなさを齎していた。

「ん……  ……ちゅっ♥」

最後の精液を飲み干したサーシャは、余韻に浸る間も無く次の動作に移る。
指二本でペニスの根元を摘まんでいた左手は、今度は五本の指で肉幹をしっかりと握る。
牛の乳搾りの要領で根元からカリの下に向けて、少し強めの力でゆっくりと、一定の間隔でしごく。
射精の最中は止まっていた右手が睾丸への愛撫を再開。
そして亀頭を咥えていたサーシャの口は──

「ちゅ、うぅぅぅぅぅぅぅぅ………っ」

鈴口を、口を窄めて吸引した。

「く、う、う、う………っっ!!」

天井を見上げ、その快感に耐える。
砕けた腰に喝を入れて、必死にへたりそうになる足腰を立たせた。
引き篭もっていた精液塊が、サーシャの愛撫と圧搾と吸引で無理矢理に尿道を登っていく。
塊が尿道を通過する感触は、それだけでも射精に等しい。
射精直後のペニスを襲う擬似射精の快楽を、歯を食いしばって耐え続ける。

「ちゅうぅぅぅっ、ちゅぅぅぅぅぅ……っ♥♥」

ゆっくり、ゆっくり……メリメリと尿道を押し広げながら、塊がサーシャの口に向かう。
ペニスが一回り大きくなり、亀頭が膨らみ、鈴口がパクパク口を開けて……遂に鈴口の出口にまで到達。
しかし、そこから出ない。
勃起しすぎたペニスは尿道が圧迫されて、先走りすら出なくなる。
射精の寸前でお預けを喰らい、生殺しだ。

「ぷあっ……! 出してください……っ あぁ……んっ♥」

唇から亀頭を解放し、大きくあーんと口を開けて、舌を出して鈴口をペロペロ舐める。
最後のトドメとばかりに肉竿を力強く握り、そして素早くストローク。
強烈なサーシャの手コキに、ペニスが発射の力を蓄える。

「サーシャ……ぐぅっ…!
    で、出るぅ………っっっ!!!!」

─びゅぶっ!!
──ぼちゃっっ!!

そして、精液の巨大な塊を産み落とす。その精液は液体ではなく、もはや固体。
射精というよりも産卵といった表現が似合うだろう。
射出されたそれは、狙いを外さずサーシャの口内に飛び込んだ。

「んんんっっっ!!!」

舌で受け止めた塊をちゅるんっと口に吸い込むサーシャ。
直ぐには飲み込まず、口を閉じたまま大きく鼻で調息する。
肩を上下させて呼吸を整え……そして恍惚の表情を浮かべて俺を見上げ……

「ば、あ……♥」
見せ付けるように、口を開いた。

真っ赤な口内粘膜の中、舌の上に載っているのは精液で出来た真っ白な卵黄。
ダマになっていて、ぬめぬめと光っているのにどこか角ばっている。
ジパングの水菓子──『ワラビモチ』とかいうあれに似ていた。

「ん、んん……」

自らの口内の様子を俺に検分させたあと、サーシャは口を閉じた。
蕩けた視線は俺から外さない。見ていてください──そう伝えているのが分かった。
熱情にウルウルした瞳で俺を見つめながら、精液を……食べる。

「もちゅっ…もちゅっ…もちゅっ……♥」

小さな口をもきゅもきゅ動かして、精液の水餅を咀嚼する。
時折、頬が左右に小さく膨らむのは、口の中で、舌の上で転がして味わっているから。
始めの口内射精をじっくり味わえなかった分、俺に咀嚼を見せつけながら、たっぷりと味わっている……。

二度三度四度……五度、六度、七度と咀嚼を繰り返し、そしてようやく──

──ご、っきゅん……っ♥

白い咽喉を大きく鳴らして、口内にあったものを飲み下した。

「あ、はぁぁぁ………♥♥」

そして、俺に向かって小さな口を大きく開ける。
真っ赤だった口内粘膜は、栄養を摂取したせいか綺麗なピンク色になっていた。
さっきまで精液を食べていたとは思えないほど、細胞が生まれ変わったような瑞々しい薄桃色。
今迄ペニスをしゃぶっていた口なのに、キスをしてしまいたくなるような美しさ。
様子が変わったのは口内粘膜だけではない。

サーシャから立ち昇る、サーシャの芳しい体香。
それは更に濃く、濃密な質量となって彼女の身を纏う。

抜けるような白い肌は内側から湧き出た生気に輝きを弥増(いやま)す。
否、目の錯覚ではなく本当にキラキラと輝いている。
闇に堕ちたというのに、天上の女神のような病的な美しさだ。

精を代謝させた生命の輝きと、歓喜に彩られた笑顔が彼女の魅力を何倍にも引き上げていた。
この美しさは、魔王の娘にだって勝るとも劣らないだろう。
畏怖を覚えるほどの美しさを放つ彼女は、魔力の篭もった深紅の瞳で俺を見上げて、

「ごちそうさま……でした……♥」

信ずる神に捧げる感謝の笑みを、俺に捧げた。


13/06/07 09:00更新 / ドラコン田中に激似
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