読切小説
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ホルスタウロスとお茶会でわびさびしてみよう
 畳みの上で姿勢を正し、僕はししおどしの音に耳を傾けていた。茶室から見える庭園の風景は心が落ち着く。心が洗われる、というのはこのことだろう。床の間に活けられた白い花と、鳥の絵が描かれた掛け軸も気に入った。正座の苦痛などどこかへ吹き飛んでしまうくらい、この空間が好きだ。

「お待たせいたしました」

 給仕口から、菓子盆を持った女性が入ってくる。牛とそっくりな耳と角を生やし、清楚な微笑を湛えた美人だ。薄紅色の着物がよく似合う。慎ましやかな足取りにも関わらず、着物の中で胸がゆさゆさと揺れていた。着物の上からでも分かるその膨らみはさぞかし立派な母性の象徴を持っていることを想像させる。
 彼女はゆったりとした動作で僕の前に座り、お菓子を差し出してくる。透き通った葛の中に白餡が入った、可愛らしいお菓子だ。涙滴型で先端にツンと突起があり、そこだけ桃色に染めてあるのが面白い。お互いに礼をした後、彼女はゆっくりと立ち上がった。茶道具を取りに行く後ろ姿も美しく、牛の尻尾が可愛らしく揺れていた。

 彼女が道具類を手に再びやってきて、畳みの上に正座する。道具を置いて着物の胸元をはだけ、乳房をぽろんとさらけ出す。思わず歓声を上げてしまいそうなほど、彼女の胸は立派だった。着物の下でゆったりと揺れている姿を堪能した後に、こうして滑らかな白い肌、桜色の乳首を直に見て楽しむのだ。

「お菓子をどうぞ」

 そう言われ、僕は彼女のそれによく似たお菓子を懐紙に取り、小さく切って口に運んだ。甘く濃厚で、それでいてしつこくない餡の味が舌を楽しませる。
 その間に彼女はお茶を立て始めた。棗から茶杓で抹茶をすくい、茶碗へ落とし、湯を注ぐ。そして茶筅でリズミカルに混ぜていく。舞の達人のような優雅な手つきと、横から見えるつりがね型の胸に見とれていたが、お茶を出される前にお菓子はちゃんと食べ終わった。

 良い香りが部屋に漂う。お茶の入ったお椀をそっと胸の谷間に挟み、彼女はゆっくりと歩いてきて、僕の眼前に座った。大きな乳房を両手で寄せ、茶碗をしっかり保持している。ひしゃげた胸の谷間でお茶が湯気を立てているが、茶巾を間に入れているためあまり熱くはないのだ。

「頂戴いたします」

 一礼して茶碗を手に取り、僕は彼女の双峰の右側に手を添えた。乳首の下に茶碗を出し、ボリュームのある乳房を思いっきり搾る。むにゅ、むにゅっ、と心地よい手応えを感じるのと同時に、桜色の突起からとろとろとお乳が滴り落ちた。ほのかに甘い香りのする、良質なミルクだ。右を二回搾った後、今度は左の乳房も同じように搾る。彼女の表情を伺うと、うっとりと目を細め、唇に微笑を浮かべていた。気持ちよくなってくれているようで何よりだ。

 滴るお乳を抹茶の中に注ぎ、僕は双峰から手を離した。今まで稽古を重ねて着たであろう彼女も、さすがに少しだけ名残惜しそうな表情をしている。僕ももっと柔らかさを堪能していたいが、搾乳は左右二回ずつという作法のため仕方がない。
 ゆっくりと茶碗を回し、器の顔である正面を避け、口をつける。抹茶の心地よい苦みに、彼女のとろけるような母乳が合わさったその味と喉越しは、まさしく茶会の醍醐味である。目の前で揺れる胸を眺め、あの膨らみから滴った物を頂いているのだと感謝しながら飲み干した。

 続いて茶器と乳房を拝見する。つりがね型の山を手に取り、重みを感じながら谷間、裏側などを拝見し、その美しさと柔らかさに息を漏らした。最後に母乳が溢れないよう優しく揉んで、乳首をくりくりと触って感謝の意を表す。彼女は慎ましやかに声を漏らさず、微笑みだけで「気持ちいい」ということを伝えてきた。見事な作法だ。

「お体の具合は如何でしょうか?」

 穏やかな声で彼女が尋ねてくる。

「お陰さまで、春の陽気のように火照っております」

 僕も作法通りの言葉を返した。すると彼女はすっと立ち上がり、着物の裾をまくり上げ、白黒模様の毛皮で覆われた下半身を見せてくれた。そしてお盆を手に取り、少し脚を広げた姿勢で座る。
 股の部分だけ体毛が消え、慎ましやかに閉じた割れ目が見える。彼女はほんのりと頬を染め、割れ目のほんの少量だけ汁を垂らしていた。

「よろしければ、熱冷ましにお使いください」
「ありがとうございます」

 ここからが大事だ。僕も着物の裾をまくり上げ、怒張した男根を彼女に見せる。ご立派ですね、と作法に則った褒め言葉が返ってきた。
 彼女の肩に手をあて、くっと後ろを向くように促すと、彼女もそれに合わせて体の向きを変えた。茶碗と同じく、「器」の正面を避けるためだ。彼女は手にしていたお盆を畳みに置き、四つん這いでお尻を突き出してくる。胸と同じく量感のある桃型のお尻と、すぼまった肛門を見せてくれた。臀部から尻尾までをそっと撫で回し、拝見する。毛はふわふわ、肌はすべすべだ。

 素晴らしいですね、と褒めながら立ち上がり、男根を秘部にあてがう。入り口の柔らかな感触が亀頭に当たった。

「お招きいただき、ありがとうございます」

 挨拶をしてから、ゆっくりと腰を進める。くちゅっと小さな音を立て、男根はゆっくりと膣内へ入っていった。外には少量滴っているだけだったが、内部には愛液が十分に分泌されていて、出し入れしやすい良い女性器ができていた。

「はぅ……お加減は如何、ですか……♥」
「良い締まり具合です」

 柔らかな肉洞がしっかりと竿を締め付け、蠢いて愛撫してくる。奥まで挿入すると彼女の体がぴくんと震えたが、奥ゆかしく小さな喘ぎ声を漏らすのみだった。さすが達人だ。
 膣奥まで挿れたら、後ろから彼女の胸に手を添え、ゆっくりと搾ってあげる。

「んっ……ぅっ……♥」

 彼女の口からは艶かしい声が、乳房からは多量の母乳が漏れ出す。下に置いてあるお盆に濃厚なミルクが溜まっていき、むわっと甘い香りがした。
 ゆっくりと腰を前後させ、男根を抜き差しする。四つん這いの彼女に覆い被さる体勢なので大きくは動けないが、温かい膣内がねっとり絡み付いてきて気持ちいい。乳を搾る度にきゅっと締まる良い膣だ。無論、膣の感触だけに集中するのではなく、乳房の柔らかさ、母乳の芳香、そして彼女の可愛らしさを愛でるのが粋というもの。

「はぁ、あぅ……あはぁ……♥」

 控えめの喘ぎ声を耳で楽しみ、掌からこぼれ落ちそうな乳房を搾っては、指先が食い込む柔らかさに酔いしれる。彼女との交わりに一期一会の感謝をしながら、僕は腰を動かしていた。腰に力が入らなくなりそうな気持ちよさだが、彼女にも楽しんでもらうため動きを止めない。
 滴る母乳はねっとり濃厚で、強い香りを放っている。芳香と濃度からして、彼女もしっかり感じてくれているのだろう。

「ん〜〜ぅ……♥」

 彼女の体が小刻みに揺れたかと思うと、膣内が一層強く締まってきた。その締め付けで私も限界に達しそうなので、作法通り一番奥に男根を突入れた。

「あんっ、ふぅ〜〜〜っ♥」

 押さえつけきれない喘ぎ声を漏らす彼女の中に、私は射精した。器を精液で満たすことが、使わせてくれた彼女への感謝なのだ。五感全てで快楽を味わいながら、全ての精を膣内へ注ぎ込む。名器はゆっくりと脈動し、僕の出したものを吸い上げてくれた。

 しばらく挿入を保ったまま、余韻に浸る。呼吸を整えて、ゆっくりと男根を引き抜いた。男根で押し広げられ、汁を垂れ流す彼女の秘部を小茶巾でさっと拭う。
 再び、僕たちは向かい合った。彼女の胸の双峰は散々搾ったため赤く色づいており、頬も同じ色に染めてうっとりとした笑みを浮かべていた。

「良い交わりをありがとうございました」
「こちらこそ、素敵な時間をありがとうございました」


 互いに礼をした僕らの耳に、ししおどしの乾いた音が聞こえた。












………












……

























 目が覚めると、僕は股間の不快感に気づいた。夢精していたのだ。
 全く、何ともみっともない話だ。今日は大切なお客様が来るというのに、寝坊したばかりかあんな夢を見てしまうとは。我ながら恥ずかしいことこの上ない。時計を確認して大慌てでパンツを脱ぎ、着替えを始めた。





 そそそくさと準備して、時間には間に合った。姿勢を正し、菓子を手に給仕口をくぐると、彼女は背筋をしっかりと伸ばして私を待っていた。何とも可愛らしい微笑みを浮かべながら。
 用意した筒状の菓子を彼女に差し出すと、一礼した彼女の胸がたゆんと揺れるのが見えた。菓子を味わってもらう間に、私は茶を勃てなくてはならない。今朝の夢精が心配だったが、彼女の裸体や柔らかな乳房を想像しながら自ら股間を擦ると、幸い問題なく勃ってくれた。

 お菓子を食べ終えた彼女の前で着物の裾をまくり上げ、怒張した男根を差し出すと、彼女は目を輝かせてゆっくりと一礼した。

「頂戴いたします……♥」

 おっとりした声で告げ、着物の胸元をはだける。ぷるん、と大きなそれが目の前で揺れた。柔らかそうなそれに手を添えて、彼女はゆっくりと僕の股間に近づき、谷間にそっと男根を挟んだ。竿を乳房で隠し、奥ゆかしく亀頭の先端のみを露出させて口をつける。完璧な作法だ。
 ちろり、と鈴口を舌がくすぐる。敏感な所を的確に舐められ、乳房の谷間で肉棒がぴくんと震える。それを楽しみながら、彼女は亀頭に唇をつけながら舌による愛撫を続けた。乳房をぐっとよせて圧迫してくることも忘れていない。柔らかで滑らかな乳の肌が、竿を優しく包み込んでくれている。

 そのまま上下にゆさゆさと乳房が動くと、僕はあっという間に達してしまった。

「どうぞお召し上がりください」

 それが射精するという意味で、彼女はすぐさま亀頭を口に含んだ。温かい口腔に精液を注ぎ込むと、音を立てないようにしっかり飲み干してくれた。

 口の感触が離れた後、細く奇麗な指で男根を触れられ、裏筋や玉袋までじっくりと見られた。その視線で再びむくむくと勃起した所で、私は彼女に声をかけた。

「もう一服、如何でしょうか?」

 下のお口でも味わいませんか、という意味だ。彼女はお礼を言って、着物の裾を上げ、女性器を露わにした。

 僕はおもてなしの心を持ち、しっかりと男根を上に向けて彼女と結合するのだった。








 ――終われ。
14/04/21 22:09更新 / 空き缶号

■作者メッセージ

お読み頂き、ありがとうございます。
まあ、アレですよ。
キキーモラSSで大部お待たせしてしまいましたので。
連載中のリャナンシーSSとは別に、ちょこっと読めるものを、と。

……私は変態ではない。
任務遂行のため、エロを強化した者だ。

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