連載小説
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遠い貴方を想い……
「もうすぐ帰れる」
そういった内容の手紙を慰問のハーピーに渡す。
1日ほどで届くはずだ。
『なんとか無事に勝てて良かった……疲れたぞ……』
鎧を脱ぎ捨てて薄衣一枚になり、簡易ベッドにごろんと寝転がりながら私は思う。
今回、主神教団の一軍と戦争があった。
我が軍はけが人が数人出たものの死者は出ず、圧勝だった。
私の部下や兵士たちなどは「楽な戦争だった」と言っている。
『人の苦労も知らず……』
確かに圧勝ではあったが、とても楽な戦争ではなかった。
概して、魔物娘の軍と言うものは士気が低い。
それをまとめあげ、自軍も、そして未婚の魔物娘のために敵軍も死者を出さないように戦いをするのは非常に難しいのだ。
かと言ってできないなんて言うわけにはいかない。
兵士の魔物娘たちの命も、魔界の街も、そこで待つ夫や子たちも守れない。
私たちは常に速攻をしかけて教団軍を混乱させて、速やかに圧勝しなければならないのだ。
常に悩む私には多大なストレスがかかる。
本当のところは夫と交わってこのストレスを解消したいが、あいにく夫はここにはいない。
今回は、夫は娘たちのためにも留守を任せたのだ。
だから、交わりたい夫はここにはいない……だが戦争中に抑圧されていた性欲は、そのストレスから解放された途端に高まっていく。
夫がすぐ横にいないという状況に関係なく……
「ん……」
薄衣の上から私は自分の胸を揉みしだく。
普段は鎧に押し込められていて苦しい胸……しかし夫が好きで、夫の逸物を挟み込んだりして夫を気持ちよくできる、そして夫に触られると気持ちよくなる胸……
夫の手の感触を思い出しながら、私は胸に手を這わせた。
「あ、んっ……あなたぁ」
思わず家での夫の呼び方が口から出る。
慌てて私は口を塞いだ。
戦争は終わったとはいえ、まだここは戦場……私の部下が近くにいたりして聞いているかもしれない。
私は一度自慰の手を止め、周囲の気配を探った。
だが、誰もいない。
それが分かると、私は大胆になった。
薄衣を脱ぎ捨てて胸を露わにする。
再び胸に手を這わせて愛撫した。
だが今度は指先で乳首を弾く動きも加える。
「んっ! はぅ、くっ……んんんっ!」
周りに誰も居ないことは確認したが、やはり叫ぶ訳にはいかない。
声を殺し、身体を震わせて私は喘ぐ。
その枷が、今いる場所は部下たちがくるかもしれない戦場の幕舎内であることが、私の身体を掻き立てていた。
自分の呼吸が荒くなり、下着が濡れて来たのを感じる。
もう、胸を触るだけでは物足りない。
かと言って指で膣を掻き回すのも風情がない。
夫も、私が濡れていると分かってもすぐに性器を愛撫しない。
ではどうするのか?
「……」
そっと私は首を外した。
不測の事態に備え、溜められている精がもれないように特殊な蓋で抑える。
そうした上で私は手で自分の顔を自分の身体に向けた。
首がないが、すっかり発情して肌がうっすらと桜色に染まり、さらなる快楽を求めてうち震えている自分のメスの身体が見える。
「ああ、なんていやらしい……」
思わず私はつぶやく。
普段、部下の前できびきびと命令をしている自分がこんなにいやらしく発情しているだなんて……
羞恥心がこみ上げてくるが、このまま自慰が止まることもない。
私は左手で赤ん坊を抱えるように自分の頭を抱え、そして左胸に頭を近づける。
目の前に迫った自分の乳首を銜えた。
「ん、あむっ……んちゅう、れろっ……ちゅっちゅぅ……」
銜えこんで吸い、軽く歯を立て、ときどき口を離して舌先で乳首を転がして……
夫がいつも自分の胸にしてくれることを思い出しながら、私は乳首を自分の口で攻めた。
ビクビクと腰が跳ね、私の秘裂は身体の反応にともない、より愛液を垂れ流す。
もはや私の下着はびしょ濡れになっており、用をなしてない。
空いている右手で私は下着を脱ぎ捨て、そのまま露わになった秘裂を愛撫する。
「ん、あああっ! ん、ふわあっ!」
自分の胸に顔をうずめたまま、私は嬌声をあげた。
私の指は夫が私を愛撫するのと同じ動きで秘裂をまさぐっている。
指を膣内に潜り込ませつつも、別の指でクリトリスを愛撫する……この器用な攻めに私は何度よがらされただろうか。
「ああっ、くうっ! ゆびぃ……指が止まらないぃ……! ふああん!」
ぬちゅぬちゅと音を立てて指で自分の身体に快楽を与える。
快感に腰が跳ね上がり、口からは狂おしい嬌声が漏れた。
だが、これでも夫の指の動きには程遠い。
加えて夫は私を愛撫するときは私が逃げられないように、脚に自分の脚を絡みつけたり腰に腕を回したりする。
私が自分で慰めようとすると腰が動いてポイントがズレてしまい、なかなか高まらない。
『仕方がない、ここはさらに……』
私は首を胸から離した。
膣をいじっていた手を添え、落とさないようにする。
そして脚を広げ……その首を脚の間に持っていった。
私の目には自分の秘部が映る。
愛液をとろとろと垂れ流し、入口が物欲しげにヒクヒクと動き、その奥はまさしく柔肉という呼び名がふさわしいピンク色の肉襞が蠢いていた。
「……っ!」
思わず私は両目をキツく閉じた。
何度見ても恥ずかしい。
自分の性器を見るのはこれが初めてではない。
このように性器を見るのは自分を慰める時にほぼ毎回やっている。
夫に首を奪われ、自分が夫のモノを銜えこんでいる様子を強制的に見させられるのもしょっちゅうだ。
その様子を実況させられるのも稀ではない。
「あっ……」
私の秘裂が熱くなり、愛液が私の尻を伝った。
見てなくても分かる。
頭と身体が離れていても感覚は共有しているので、はっきりとそれが感じ取れた。
目を開けると、さきほどより興奮した私の身体が目に入る。
夫との情事を思い出したことがきっかけになってしまったらしい。
身体の疼きは耐え難いものになっていた。
もっと高まりたいと身体が要求する。
「……」
意を決して、私は自分の首を身体に引き寄せた。
私に、私のいやらしい秘裂がどんどん迫ってくる。
顔を背けたいほど恥ずかしかったが、鼻先まで秘花と顔を近づけた。
むわっと、男を誘う女の淫臭が私の鼻をくすぐる。
その香りに誘われる夫と同じように私は舌を伸ばし、垂れてくる蜜を掬うようにして秘裂を舐め上げた。
「ふうぅうん!?」
腰がぴくりと跳ね上がり、吐息が秘裂にかかる。
だが腕は無意識のうちに顔が秘部から離れないように、股間に首を押し当てていた。
こうなると、ほぼクンニリングスを強制し、強制されているようなものだ。
秘裂に舌をねじ込み、肉壁を舌先で舐めまわす。
「あ、あへぇ……えああ、あ、ああ……あうあ……」
舌を伸ばしたままのため、まるで壊れてしまったかのような喘ぎ声が私の口から漏れた。
喘ぎ声と共に漏れる息が私のクリトリスをくすぐる。
だが、吐息だけでは物足りなくなってきた。
首を少し持ち上げ、口をクリトリスのあたりに持っていく。
そして舌を伸ばし、その敏感な蕾を舌先でつついた。
「ふわっ!? あ、ああああ!」
それだけで私の下腹部から快感が脊髄を通って全身に伝わり、離れている頭に「気持ちいい」「もっと」と訴える。
それに応え、私は舌先でクリトリスの周囲をなぞったり、押してみたり、弾いてみたりした。
刺激をクリトリスに与える度に私の頭からは嬌声が漏れ、身体の方は腿をぴくぴくと震わせ、愛液を垂れ流す。
尻に冷たさを感じた。
どうやら流れ出た愛液がシーツにシミを作ってしまったらしい。
だがそんなことを気にする余裕はなかった。
夫と交わっているときほどではないが、私の身体は着実に高まっており、快感の一山の頂点が見えてきている。
首を左手に任せ、右手で自分の胸を愛撫した。
「あ、あああっ! あなた、あなたぁ! ん、れる、んちゅう」
自分の指、自分の舌を夫の物だと自分に言い聞かせ、夫を呼びながら自分の秘裂にくちづけした。
そして、いつも夫がする方法で自分にとどめをさす。
先程から舐めていただけだったクリトリスを、ちゅっと吸い上げた。
全身に快感が弾ける。
「んっ! んふうううっ! んふぅ!?」
快感のあまり左手から首が転げ落ちた。
この状態の頭は躱したり守ったりすることができない。
その首に生温かい液体が浴びせかけられる。
絶頂に達した身体がびくびくと痙攣しながら潮を吹いたのだ。
「ふあんっ! あ、いやああっ!」
無抵抗な私の首はその潮を顔に受けざるを得なかった。
何度も何度も、私の身体は潮を吹き、その液体が私の顔に浴びせられる。
おもらしでもしたかと思うほどだった。
「はっ、はひっ……はぁ、はぁ……」
絶頂が過ぎ去り、どさりと私の身体がベッドの上に沈み込んだ。
私はその様子を足元から見る。
だらりと弛緩している私の身体は愛液を垂らし、火照っていてうっすらと汗すらかき、絶頂の余韻にうち震えていた。
だが、確かに絶頂には達したが、その膣は物足りないとばかりにひくついている。
そして心も、どこか物足りないと叫んでいた。
『当然だ……今、自分を絶頂に追いやったのは自分自身……愛する夫ではないのだから……』
少しずつ醒めてきた頭でそう考える。
まだ皆は寝静まったばかり……
皆が起きてここを発つまで時間がある。
「寂しい……早く帰りたい……」
なかなか本音を言わないが、胴体と離れていて素直になっている私の口から、そんな言葉が漏れる。
それを遠くの方で聞きながら、私の首も頭も眠りに落ちていった。
12/06/11 19:46更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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■作者メッセージ
三番手、デュラハン!
他の魔物娘が逆立ちしても出来ない芸当「首と胴体を分離する」
これを使えばセルフ乳首舐めもセルフクンニもお手の物!
それができるデュラハンはやっぱりオナマスだと思うんだ!(殴)

某もんむすの商業エロゲのシナリオを書かれているK先生は「人外娘のエロを考えるとき、その身体で何ができるかを考える」と言っていました。
そういう意味では首を外せるデュラハンは人外なエロができる、クロビネガさんのSS書きにとってまさに「先生」ですねww

さて、次回はどの魔物娘が出るか、お楽しみに……

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