読切小説
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塩素薫る君の黒髪
「なあなあ、あいつ胸おっきくなったよな」
「まじで? えっろぉ」
 プールを挟んで、男女二列で体育座り。
 先生がこれからすることを説明しているのに、男子のアホな連中はスクール水着を着たクラスメイトの女子の体を見ている。
 僕たちは六年生で、そろそろ第二次性ちょうが始まる、らしい。僕たちはちんちんが大きくなるし、女子はおっぱいが大きくなる。男の子は男らしい体つきに、女の子は女らしい体つきなるのだと保険の授業でやった。
 でも、なんだか、それがエロいっていうのはくだらないと感じた。
「なぁなぁ、見ろよ秀介」
「いやだよ。ヘンタイって思われたくないし」
 僕は先生の方に目を向ける。一応、このクラスに好きな女の子はいるのだが、その子の水着姿を見るのはちょっと気まずかった。
 でも、無意識に見たくなってしまうもので、チラリと視線を動かすついでに視界に入れてしまう。
 ケジョウロウの長三友(ながみ ゆう)。いつもさらさらのきれいな腰まで伸ばした黒髪を揺らしている女子。でも今は、それを水泳帽の中に隠している。
「じゃあ、プール入ってー」
 皆がプールの中に入ってしまうと、さっきまで分かれていたのに男子と女子はごちゃ混ぜになってしまう。
 僕は友の隣に行こうとは思ったけども、それは無理だった。代わりに彼女の隣に立っているのは男子だった。彼女は仲良さげに彼と話している。
 しっと、してしまう。
 楽しいプール授業なのに、もやもやしてしまう。
 さっき、エロ話を聞いてしまったせいだ。くそう。

 結局もやもやは最後まで続き。いつの間にか授業は終わってしまっていた。
 損をした気分だ。
 落ち込んだ心はふわふわとしていて、あまり物事に集中できない。
 だから、シャワーに並んでいるときに、足が滑って前の子に抱き着いてしまった。
「うわっ!」
「きゃっ!」
 手にすべすべとした感覚。でもそれ以上に、鼻につく塩素の匂い。
「秀介くん……?」
 それは、友の髪だった。今は水泳帽を脱いで、ぼさぼさの髪を下ろしていた。
 僕はそこに顔を突っ込んでしまったのだ。
「あ、や、え、と」
 あこがれの女の子に抱き着いてしまった! しかも、彼女の髪に顔を突っ込んで嗅いで、そして、少し舐めてしまった!
 頭が熱くなってくる。顔も熱くなってくる。
「あぁ」
 そしてついには鼻血を出してその場に倒れてしまった。


 昼休み。
 僕はみんなが校庭で遊んでいるのを保健室から眺めていた。
「あぁ最悪だ……ほんと」
 体調は早いうちに治っていた。でも教室に戻らないのは皆の反応が怖いから。
 あぁ、いっそ普段からエロいこと言ってるヘンタイでいればよかった。そうすればまだマシだったのに。でも僕は普段はエロが嫌いなマジメをしてしまっていた。きっとヘンタイの次にうそつきだとかむっつりみたいな悪口が飛んでくるんだろう。
 それがいやで、僕は保健室に引きこもり続けている。
「僕も外で遊びたいなぁ……ほんとは元気なのに」
「じゃあ遊べばいいじゃん」
「うわぁ!」
 ひとり言をつぶやいていると、いつの間にか保健室に友がいた。
「い、いたの?」
「うん。お見舞い……と思ってたけども、元気だっていうなら必要ないかなぁ」
 そう言って彼女は出ていこうとする。
「待って待って!」
 僕は今悩んでいることを全部話した。
「ふぅん、ヘンタイねぇ」
「……ていうか、そもそもなんで君がお見舞いに?」
「なんでって?」
「いや、だって」
 そりゃあ、たまたまとはいえいきなり抱き着かれたわけで、気持ち悪いときらわれたと思っていた。
「……ねぇ、私の秘密、知りたい?」
「秘密?」
 何? と聞こうとしたら。
「ちゅ」
 ちゅーされた。
「ひゅっ――ゆゆゆゆ、ゆゆう!? いいいいいいいま、ま、今」
「ちゅーしたの」
「なんで!?」
「んーだって、ずっと秀介のこと好きだったから」
「え˝っ!?」
 ものすごい声が出た。おかげで吐きそうになる。
 それくらいにうれしくてびっくりすることだった。
「それに、秀介が私のことを見てるの、気づいてたよ」
「うそぉ!?」
「ほんと。ずっと髪見てたよね? そんなに好きなの? 触ってみる?」
「……」
 友は目をつむって頭を差し出してきた。少し塩素の匂いが残った、しっとりとした髪。
「んっ♥」
 さっきはちょっとしか触れなかったけども、すごくさらさらでふわふわ。僕は頭のてっぺんから毛先まで味わうように撫でた。
「んふ♥秀介の触り方、ちょっとえっち……♥」
「エッチじゃないよ! 髪なのに、そんな、エッチだなんて……」
「でも、ぼっき、してるよ?」
「え……」
 なんのことやらと思ったけども、ぼっき、たしか、ちんちんが――
「あ」
 これも授業でやった。ちんちんはエッチなことを考えると大きくなる。
 したがって、今ちんちんがふくらんでるってことは、エッチなことを考えてる証拠……
「ち、違う! こ、これは!?」
「……おちんちんって、あかちゃん作るために固くなるんだよね?」
「っ!?」
「こっから、びゅ〜…………ってせーしいっぱいしきゅーで出して、らんしと合体して赤ちゃんできるんだよね……?」
 彼女は僕のバッグを漁った。
 出てきたのは、今日も授業があった保険の教科書だった。
「赤ちゃん作れたら、私たちママとパパになるんだよね……私、秀介と夫婦になりたいなぁ……」
「……ごくり」


「まず、いっぱい、ちゅー……すればいいんだよね?」
 カーテンを閉めて、お互い裸になった。
 友のおっぱいはまだなかった。でも、毛は生えてなくてきれいな体だった。
「んっ……あんまりみないで……」
 長い髪を体にくるんで隠す。
 すると僕の心臓はばくばくと大きな音を出す。
「ゆう……ちゅ」
「しゅーすけぇ……ちゅ、ちゅ、ちゅ……ちゅ」
 一回、また一回、唇を合わせるたびに、切なくなってくる。
 涙が出そうなほど目が熱くなって、息が荒くなる。
「ちゅぷ……ちゅ、ちゅ……ちゅーーーーっ」
 それは友も同じみたいで、実際友のほっぺたには涙が伝っていた。
「すごい……ちゅー、好き……」
「えぇと次は……お互いの性器を刺激する……」
「こうじゃない?」
 友は僕を押し倒した。そして友は僕のちんちんに顔を向けて、僕は友のおまんこを見ることになった。
「……秀介のおちんちん、舐めるよ」
「え? まってそこ汚――あうぅ!?」
 にゅるりと彼女の口が、僕のちんちんを包み込んだ。
「あったか、すご、にゅるにゅるして、きもちいい……」
「くぷっ♥くぽっ♥ちゅぶ♥しゅーすけのおちんちん♥しょっぱ♥ぶちゅ♥」
 でも僕だけがされるわけにはいかない。
 僕も彼女のおまんこに舌を伸ばす。
「あっ♥」
 さりさりと、割れ目を舐める。しょっぱくて美味しくはないけども、ドキドキする味。
「あああっ♥いいっ♥しゅーすけぇ♥」
「これで、いいの?」
「もっとナカまでぇ♥いれてぇ♥」
 ぐにりとスジを押しのけて中を舐める。
「しゅーすけはぁ♥髪、好きなんだよね? じゃあ♥」
 しゅるしゅるとちんちんが何かに包まれるのを感じる。冷たくてしっとりとしていて、しょりしょりとした感触。
「えいっ♥えいっ♥」
「ああああっ! 気持ちいい!」
 髪で巻いたまま、友は僕のちんちんを擦り上げる。息が止まりそうなほど気持ちよくて、腰がかくんかくんとひとりでに動き出してしまう。
 僕たちはお互いの新しい気持ちいいことを見つけつつ、赤ちゃん作りの準備を進めた。

 そしてついに、その時がやってきた。
 友が、自分の髪を敷いてその上に仰向けで寝転がった。そして足を開いて、おまんこを僕に向けた。
「入れるよ……」
 固くぼっきしたちんちんをおまんこにくっつける。それだけでびりりと電流が走ったような感じになる。
「んっ♥優しく、シて♥」
 つぷ、と先っぽがわずかに沈み込む。
「んんっ♥!?」
「友!?」
「らい、りょぶ……♥」
「……」
 つぷ、つぷ、と何度かそれを繰り返した。
「ひぎぃ♥あぎぃ♥」
「大丈夫!?」
 まるでおかしくなったみたいに、友は体を震わせる。教科書にはこんなこと書いてなかった。
「しゅーすけぇ♥魔物娘はね♥好きな人とセックスできることが一番の幸せなんだって♥だから、私、今♥すごくうれしいの♥」
 しゅるしゅると、僕の体を髪の毛が包んでいく、友の体ごと。
「だから、しゅーすけのおちんちんが入ろうとするたびに、嬉しくてたまらないっ! ってなるの♥だから、大丈夫」
「……うん。うんっ! わかった」
 友がすごく嬉しいんだってわかって、僕もすごく嬉しかった。
 お互いの気持ちが通じ合えたからなのか、僕のちんちんはにゅるんと彼女のおまんこの中に入った。
「っ♥あ♥おちんちん♥しゅーすけの♥」
「動くよ、ゆうっ!」
 ちゅ ぷちゅ ぷちゅ
 腰を動かすと、彼女の中がうねって僕のちんちんを挟み込んでくる。それに負けないように腰を引くと、ぷちゅぷちゅと音が漏れ出てくる。
 それがすごくエッチな音で、僕はそれをもっと聞きたいと思った。
 ちゅっ とん ぎしっ ぎしっ ぶちゅ
「ゆう、ゆうのなか気持ちいい。すごく気持ちいいよ」
「んっ♥しゅーすけのおちんちんもすごくきもちいい……♥」
 ぽわんと友の表情はふわふわとしている。時々エッチな声を出して、シーツを固く握りしめている。その姿がいじらしくてたまらない。
「ゆう、ゆう、ゆう! ゆう! すきっ、すきっ!」
「わたしもっ♥すきっ♥しゅきぃ♥! ――――んんんっ♥!やあああぁん♥♥♥」
 びくびくっとすごい勢いで友が震えた。それと同時に髪が僕らを丸ごと抱きしめて、友の中がすごく締まって僕のちんちんを吸い上げた。
 びゅるびゅるびゅるびゅるっ!
 ちんちんにおしっことは違う、少し固い感触が通っていく。
 これが精子。赤ちゃんの素。
「はぁーーっ♥はぁーーっ♥赤ちゃん♥」
 僕はちんちんを引き抜いた。
 とろりと友のおまんこから白い液があふれ出てきた。
「赤ちゃん――できたらいいなぁ♥」
「……うん」
 しばらく、皆が外で遊ぶ音だけが響いていた。


「……」
「……」
 約束したわけじゃないけども。僕らは手を繋いで一緒に帰った。
 多分、明日も、明後日も。
20/03/02 01:56更新 / 鯖の味噌煮

■作者メッセージ
チャットで話してたらこういうのが思いついたので急いで書きました。

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