読切小説
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お菓子の虜
 ハンプティ・エッグおっこちた。
 そらからじめんへまっさかさま。
 からがぱりんことひびわれて。
 なかからでたでたたまごのこ――


 不思議の国の森はとにかく鬱蒼としている。人を迷わせることが第一の目標であるかのように。
「にゃはぁ。迷ってるのかにゃあ、少年」
 意地悪な瞳のチェシャ猫にまた嘲笑われる。これで五度目。
 この猫は僕が不思議の国に迷い込んだ時からついてきている猫で、なかなかうざったい性格をしている。僕と同じくらいの年齢をしていて(大体、十二歳くらいだ)、親密感を感じはするのだけども……騙されてはいけない、油断すると食べられてしまいそうだ。
「無駄にゃよ。今この森はへそを曲げてるにゃ。多分アベック以外は抜け出せないにゃ」
「何そのへその曲がり方」
「三回転ひねりにゃ」
 ゆらりと消えたかと思えば彼女は背後に現れ、そっと猫の手を肩に乗せてくる。
 暖かい吐息が耳にかかった。
「あっ……」
「いい機会にゃ。ここであたしとあつぅい契約を交わして……んにゃ?」
 と、彼女は何かに気が付いた。僕の耳の真横で鼻をすんすんと言わせているのが聞こえてきた。
「ちょっと待っててにゃ、なんか美味しそうなにおいがするのにゃ」
 さっきまでの誘惑は完全に打ち切られ、興味はその匂いの方へ行ってしまったようだ。猫よりも気まぐれなんじゃないだろうか。
「んにゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁあっあっ♥――」
 彼女が茂みに消えて少しして、情けない悲鳴が聞こえてきた。
「えぇ……助けに行くべきかなぁ……」
 悩む。しかし、彼女がいないとこの状況はどうにもならないのである。
 声の聞こえた方向に進む。森はどんどんと濃く暗くなっていく。するとそれにつれてだんだんと甘い匂いが漂ってきていることに気が付いた。
「チョコ? チェシャ猫はこの匂いを追って……」
 喉が焦げるような匂いになるまでその源に近づいていくと、突然。
「ん……にゃぁ……」
 目の前の茂みからチェシャ猫がのろりと現れた。
「だ、大丈夫?」
「うぅ……少年」
 ひどく具合が悪そうに、ゆらゆらと僕に歩み寄り、ふっと倒れこんでしまった。
「え、ちょっと! なんで裸!?」
 僕はそれを受け止めた。
 よく見ると、彼女は全裸で体にべっとりと溶けたチョコレートが付いていた。胸だとか股だとかは隠されているが、非常にエッチだ。
「ねぇ……少年……食べて♥」
 息苦しそうに、目に涙を浮かべながら――恐ろしいことにその涙はチョコレート色だった――色っぽく体をくねらせる。彼女の体が僕にこすれるたびに、彼女が熱く息を吐くたびに、灼けつきそうなチョコの匂いが鼻から頭へと昇っていく。
「た、食べる? チェシャ猫を……」
 そのまま脳が溶かされるような感覚。すごくほわほわとしていて、幸せな気持ちになっていく。
「うん……とろっとろのあたしを、そのお口で味わってぇ……♥」
 徐々に彼女の顔が近づいてくる。強く濃く、香りが頭を――
「ちゅ――れろ」
「!」
 初め、唇を割って入ってきたのが舌だとは信じられなかった。だってそれはほろ苦いビターのチョコの味だったんだから。
「んちゅう〜♥ぶちゅ♥んふーっ♥」
 わからない。だって他人の舌なんて味わったことがない。でもわかるはずなんだ、そんなわけないことは。
 それでも、女の子というのはこんなにも甘くておいしいものなんだと思い込んでしまう。
「はふう♥ちゅ♥ちゅっ♥ちゅばっ♥」
 ひっきりなしに送られてくるチョコの唾液。それが喉を通って胃の中へ。まるで僕までチョコになったように温かいものが体に染みわたっていく。
「あっ♥ちゅむっ♥れろ♥んんんんっ♥」
 彼女は時折体を震わせている。ショートしたロボットのように。
「んんんんっ♥ああああっ♥あ♥あ˝♥とけちゃううぅ♥」
 耳からまた溶けたチョコが垂れてきている。呻きながら、彼女はとろんと駄目な表情になって体から力を抜いていく。
「あ、あ♥ああ♥あたま♥とろぉ♥って♥あちゅい♥ぃ♥」
 激しくビクンビクンと痙攣。
 股の所から濃いチョコの香りが漂ってくる。
「あ……チョコ」
 ――おいしそうだ。
 僕は顔を近づけて、彼女の股を舐めた。彼女の大事なところを覆っていたコーティングがどろりと溶ける。
「いぎぅ♥ら♥めぇ♥いっ♥ひゃう♥おまんこ♥いっひゃう♥」
 うわごとのように繰り返すが、それでも舐める。とても甘くておいしいのだから。
「れろ……ちゅう……」
「ひぐっ♥あ♥いくぅ♥もれちゃうぅ♥おしっこ……あぁ♥」
 それも全部飲んでゆく。あったかいホットチョコレートドリンク。

「うふふ」

 ずるりずるりと、さらに濃い匂いがやってきた。
 びちゃびちゃとまるで液体のような体を引きずりながら。
「チョコおいしい?」
 それは全身がチョコで出来たハンプティ・エッグ。このチョコは全部彼女が作ったものだと確信した。
「うん」
 確信した……だから。
「もっとたべたい?」
 そんな彼女の誘いに。
「うん! たべたい! たべたい!」
 僕は頷いた。
「うふふ――うふふ」
 僕はゆっくりとハンプティ・エッグに押し倒される。そして、二人がかりで顔をのぞき込まれる。
 二人の可愛い女の子に顔をのぞき込まれて、すごく照れ臭くなった。
「はい、あーん」
 言われた通りに口を開けた。
「んちゅ――ぇ」
 だらりとよだれが垂らされ、僕の口を満たしていく。いっぱいに甘い幸せの味が広がる。
「んんっ!」
 ズボンとパンツが脱がされた。二人の女の子のエッチな姿に固くなった僕の性器が熱いチョコ・エッグと、もふもふぷにぷにのチェシャ猫の手でいじくられる。
「あっ! ああっ!」
「うふふふふ」
 情けなく射精。二人の女の子に見守られながら、びゅーびゅーと精液を吐き出し続ける。
「おにいちゃんのせーえき、おいしい♥」
 掌で完全に包み込み、精液を漏らさないようにチョコの体の中に吸収した。僕やチェシャ猫がチョコを食べているときのような、幸せな笑顔をチョコ・エッグは浮かべていた。
「つぎはチェシャちゃんにも」
 茶色の触手に絡まれ、チェシャ猫の体がゆっくりと浮いていく。
「ああ˝っ♥」
 胸と耳の中を触手で弄られ、彼女の股の一本線がぐいと開かれる。そこからはぽとりと茶色の雫が滴ってた。
「やらぁ♥! おちんちんはいっちゃったら♥! とけちゃう˝う˝うっ♥! たすけてっ♥! やだっ♥! おねがい♥! やらあああぁぁぁぁっっっ♥!! もがっ! ん˝ん˝ん˝〜〜っっ♥!!」
 叫ぶ彼女の口にも触手がねじ込まれる。首を振り、いやいやと懇願する。
 でもチョコ・エッグはゆっくりと僕の性器を彼女の性器にねじ込んだ。
「ん˝っ゛♥ん˝ぼぉぉぉぉぉおおお˝お˝♥♥!」
 そしてそのまま彼女の体を上下に動かし、彼女の意志関係なしにセックスが始まった。
「はっ、はっ、きもちいい……」
 彼女のぐにゅぐにゅとしたナカがちゅぽんちゅぽんと僕の性器を擦り上げてくる。
「いいよぉ……はやくおちんちんからおまんこに、しろぉいチョコプレゼントしてあげて♥」
 揺さぶるスピードが上がる。チェシャ猫の痙攣も大きくなる。
 おまんこがぷしゅぷしゅとチョコを吐き出して、ぬるぬると僕のおちんちんをいじめる。
 僕はまた射精した。
 びゅるるっ♥びゅぶっ♥びゅ♥びちゃ♥
「――っ!」
 一瞬だけ頭の中が真っ白になった。気を失う瞬間、触手からチョコが流し込まれて無理やり目を覚まされる。
「はぁ……いっぱいホワイトチョコでたぁ……♥」
「んひ……っ♥」
 壊れたおもちゃみたく反応しなくなったチェシャ猫を持ち上げ、彼女はそのおまんこに口をつけてちゅうと吸い出す。
「ちゅ……ちゅる……あまぁい♥」
 今度は僕の方に顔を近づけてきた。口を開けるとむわぁと甘い匂い。茶色い口の中に、未だしたばっかりの濃い精液が溢れそうになっている。
「あげる♥」
 恐ろしいことに、僕の口にそれが流し込まれた。だけどもそれはいつの間にか精液じゃなくてまろやかなホワイトチョコになっていた。
 怖くて怖くて涙がぽろぽろと流れてくる。だけども、手でそれを拭うと茶色で美味しそうなにおいがした。
「いっぱい、だしてね♥」
 チョコ・エッグはまたチェシャ猫を持ってくる。こんどはおまんこじゃなくて、だらしなく開いた彼女の可愛らしい仰向けの口に、じゅぷりと挿入された。
「んぶ……♥じゅぷ♥じゅっぽ♥じゅっぽ♥ぶちゅ♥」
「ん……あぁ……」
 僕の体からも力が抜けていく。気が付けば壊れた蛇口みたいにビュービューとホワイトチョコが吐き出されていく。
「んふふ……いっぱいおいしいちょこ、つくりましょうねぇ」

 暗い森の中、僕たちはとろけるチョコになった。
19/11/05 23:38更新 / 鯖の味噌煮

■作者メッセージ
脳みそ溶かしながら描いたSSです。

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