連載小説
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樹海の水浴び。

アラクネを倒した俺達はまだ樹海を抜けられずにいた。
もう日も暮れて星が瞬き始めている。
これ以上進んでも、今日中にこの樹海を抜けるのは無理。
そう判断した俺達は適当な場所にキャンプをはった。
またいつアラクネが襲いかかってくるかわからないが、先を急いでも無駄に体力を消耗するだけ。
身体を休ませることを優先させた俺達は、適当に夕食をすませてまったりとした時間を過ごしていた。

「どうしたの、テテス?」

先程から耳をすますような素振りを見せるテテスを不思議に思ったエフィは彼女に問いかける。
一体どうしたというのだろうか。

「なんか、水の音が聞こえます・・・。川があるのかもしれない。」

「川!?」

歓喜の声をあげるエフィとティタン。
俺達旅をする者にとって、川は風呂の代わりであった。
男はそれほど気にしないが、女の子には風呂は必要不可欠。
この2日、川など無かったので久しぶりの風呂が嬉しいのだろう。

「ねぇねぇ、ちょっと行ってみましょうよ。ワタクシの身体、汗と汚れでドロドロなの。」

弾むようなステップでティタンは水音の方へ向かう。
俺達もそれについていくと広大な浅い川にでた。
水は底が見えるほど澄み切っており、深さもそれほどないように見える。
深くて俺の腰ぐらいまでというところだろうか。
水浴びにはうってつけだ。
幸い気温も高いので、風邪を引くようなこともない。

「広いですね〜。流れも急じゃないし、結構浅いみたいです。ここで水浴びしましょう。」

そう言い、テテスは服を脱ぎ始める。
同じくティタンとエフィも・・・、って服!?

「どうしたの、ダーリン?入らないの?」

「お、俺はいいよ・・・。後で入るから。」

「遠慮するな、ワタシ達が背中を流してやるよ。さあ、カイ。こっちへ来いよ。」

「うう・・・。すまん!!」

ダダダッと駆け出す俺。
ここで流されてはいけない。
おそらく流されたら、またしてしまうだろう。
正直するのは嫌いではないが、彼女達の一途さを見ているとした後に罪悪感が残る。
まして中に出したときの自己嫌悪は尋常じゃない。
もう少し立派な男になって自分に責任がとれるようになってからだ。
キャンプまで戻ってきた俺は、近くにあった適当な大きさの岩に腰掛ける。
少し惜しい事したかな、と後悔したのは内緒だ。
座って待っているとエフィ達の会話が聞こえてくる。
どれだけ大きな声で喋ってるんだろう?
いや周囲が静かだから余計に彼女達の声を引き立てるのかもしれない。

「テテスって本当におっぱい大きいよね。ワタシのなんかホラ、これだけしかないんだ。」

「そ、そうですか?」

「まぁエフィの身体が貧相なのはよく知ってるわ。」

「何ですって!?ティタンとそれほど大差ないわよ!!」

「そういうのはテテスぐらいの胸になってから言ってちょーだい。ん〜、でもこの胸は反則よねぇ・・・。」

「ちょっ・・・、ティタンさん。も、揉まないでください・・・んあっ。」

「何これ、こんなに柔らかいの!?正直に言いなさい、一体何人の男にこの胸揉まれたのよ!?」

「カ、カイさんだけですぅ・・・。」

「嘘つかないでっ!!それならこんな凶暴でエロい乳になるワケないでしょ!!」

「確かに。ワタシもカイに何度か揉まれたけど、全然大きくならないしな。」

「何!?もしかして皆ダーリンとしちゃってるの!?いいなぁ、ワタクシも抱かれたいわ。ところで、ダーリンのアレってどれぐらいなの?」

「他の人がどれほどなのかはわからないけど、結構大きいと思う。」

「奥にまでゴツンゴツン届いてきますからね。」

一体何の話をしてるんだお前等!?
まさかの話題に俺は一人、空にツッコミをいれる。
あ、やばい・・・。俺のエクスカリバーが反応してしまった。
心頭滅却、心頭滅却・・・と。
自分を落ち着かせて、股間から血液が引くのを待つ。
だが、中々おさまってくれなかった。





しばらくすると水浴びを終えたエフィ達が帰ってきた。
心なしか全員の顔が晴れやかに見える。


「気持ちよかったよ〜。カイも入って来ていいよ。」

「おう。じゃ、行ってくるわ。」

彼女達と入れ替わりに俺は川に向かう。
すぐさま服を脱ぎ川に足を入れる。
おお、思った以上にに気持ちいいな・・・。
ひんやりとした水がとても心地よかった。
水の冷たさに慣れた後、俺は水浴びを始める。
たまにはこういうのもいいな。

「ダーリン、どう?気持ちいいでしょ。」

「ああ。思った以上にな。」

あれ?
気のせいか、ティタンの声が聞こえる。
嫌な予感がしつつもふと後ろを振り向くと、そこには全裸のティタンが立っていた。
さっきまでのヘビの下半身じゃなく、ちゃんとした人間の足で。
なので彼女の秘所が丸見えである。

「どうしたんだ、その格好!?」

「あら、ヘビの姿のほうが良かった?でも。ヘビの身体に挿入るとこなんてないわよ。」

「いやいやいや!!俺が言いたいのはそこじゃない!!何故お前が全裸でここにいるかってことだ!!水浴びは終わったんだろ!?」

「うん。水浴びは終わったわ。でもね、こうでもしないとダーリンと一緒にできないじゃない。」

そのまま俺の身体は彼女に押し倒される。
俺のモノはこの場合でも立ち上がり始めていた。
そして彼女は甘い声で耳元に囁きかける。

「お願い、私にもして。」

温かい息があたり、俺の息子が完全にそり返った。
ティタンは「わぁ」とうっとりした声をあげる。

「思った以上に大きい・・・。待ってて、今楽にしてあげるから。」

そう言うと彼女は、自分自身の谷間に俺の肉棒をはさむ。
ふよふよした感触が優しく包んでくれた。
その状態のまま、豊満な胸で俺のをしごき始める。
やべぇ、これは気持ちよすぎる・・・。

「ふふふっ、まだ終わりじゃないわよ。」

「え?・・・うぅっ!?」

なんと彼女は挟んだまま長い舌を使い、俺の先っぽの口を舐めた。
先っぽだけの刺激ってこんなに気持ちいいものなのか!?
胸でしごかれながら、先っぽだけを舐められる。
あまりの快楽に目がチカチカしてきた。

「可愛い。ダーリン、女の子みたいね。ふふふ・・・。」

「うぅ、くぅっ・・・。もうダメだっ、出るっ!!」

「きゃっ!!」

噴き出した精液が彼女の顔を汚す。
上気した顔でニコリと微笑むティタン。
その瞬間、背筋にゾクゾクしたものが走った。
何てエロいんだ・・・。
ビクンビクン震えている俺の息子の先に残った精液も、彼女は舐めとってくれる。
まだ硬さを失ってない俺のモノを見て、彼女は満足そうにこう言った。

「まだまだいけるわね。次はこっちにちょうだい・・・。」

彼女は自分の秘部をくぱぁと広げる。
糸を引いて落ちる愛液がとてもやらしく見えた。
ごくりと唾を飲み込む。

「ねぇ、入れて・・・。その大っきいのでワタクシの中、かきまわして。」

俺は前に立ち、彼女の右足を持ち上げて中にいれる。
ぷちっと音をたてて彼女は俺のモノを飲み込んだ。
この音は聞いたことがある。
俺は目を丸くして、彼女とつながっている部分を見た。
まさに俺の想像通り。
そう・・・、ティタンは処女だったのだ。
その証拠に鮮血が俺の肉棒を伝って、流れ落ちる。
まさかティタンもだったとは・・・。

「ティタン・・・。」

「大丈夫・・・。もう大分慣れてきたからっ。んっ。」

そう言った直後、彼女は腰を振り始める。
今までの誰よりも締めつけがきつい。
まるで俺の精を残らず搾り取ろうとしてるかのようだった。

「んっ、大っきいよぉ・・・。はぁっんっ。ダーリンの、んっ、ワタクシの中で暴れてる、あっ。」

だんだん慣れてきたのか、彼女は苦悶の表情から笑顔のような充足感に満ちた表情に変わる。

「んあっ、気持ち、いいっ!!グチュグチュって、太いのがっ、ワタクシの中をかき回してるっ!!」

甘い嬌声が耳の奥まで響いてくる。
気が付けば俺も必死で腰を振っていた。
エロい音が更に俺を興奮させて、理性を溶かしていく。
やばい、何も考えられない・・・。
彼女の胸を揉みしだくと甘い声が漏れでた。

「もうダメッ!!ひっちゃう、イっちゃうのぉっ!!しあわせぇっ、ダーリンのがいっぱいなのがしあわせなのぉっ!!」

「くぅ、も、もう出る・・・。」

「出してぇっ!!いっぱい、いっぱいビュクビュクって!!全部受け止めるからぁっ、んああぁぁぁ!!」

絶叫とともに勢いよく潮を吹くティタン。
俺も彼女の中から抜いた途端、俺のモノは白濁を吐き出した。
飛び出た精液は下へ落ちて川に流されていく。
ティタンはそれを見ると不満気な表情をして、文句をいう。

「何で中に出してくれなかったの?ワタクシはダーリンの赤ちゃんが欲しいのに・・・。」

「そ、それは・・・。」

「まあ、いいわ。次は中にお願いね。あと・・・。」

彼女は急に大声で呼びかける。

「のぞいてるんでしょ、わかってるわよ!!」

「ひゃうっ!?」

「気付かれてたのっ!?」

あれ?声が二方向から聞こえたぞ。
言った張本人も片方の声は予想外だったようで、目を丸くしていた。
まず彼女が呼びかけてたであろう方からはエフィとテテスが茂みからがさがさと出てくる。
もう片方は・・・。
そう、さっきまで俺達と激闘を繰り広げたアラクネ達だった。
俺達は慌てて戦闘態勢をとる。(まあ、俺とティタンは裸だが)
だが、彼女は俺達以上に焦りながら両手を横にふる。

「違う、違うわ!!別に戦いにきたんじゃないの!!」

「じゃあ、何しに来たって言うのよ!!」

「そこの男に頼みごとをしにきたのっ!!」

「・・・俺に?」

「そうっ!!私達の子供を作って欲しいの!!」

・・・は?
予想の斜め上のことに思わず聞き返す。
子供を作って欲しいって言ったか?
それはつまり・・・。

「私達と性交をして、あなたの精子を私達に授けてほしいの!!責任とれとか子供を認知してとか言わないから!!」

他の者もコクコクうなずく。
どうやら全員、それを頼みに来たようだ。
あまりの事に思考がついていかない。

「あのなぁ、それはでき・・・むぐっ。」

いきなりエフィに手で口を抑えられた。
しかもとても真剣な目つきで俺を見ている。

「頼む。彼女達に子供を作ってやってくれないか?」

「俺は責任が取れないから、それは無理だ。」

「カイ。責任だの何だのは人間の常識なんだ。少なくともワタシ達は望んで、お前の子供を求めている。」

「で、でもっ・・・。」

「ダーリン、ちょっと聞いて。」

エフィだけじゃない、ティタンも真面目な顔で俺を見つめた。
彼女にしては珍しく笑顔の一つもない。

「ワタクシ達にとって子作りはとても大事なことなの。」

「ならっ・・・、ちゃんと責任がとれる相手とっ・・・。」

「それは人間同士の理屈。ワタクシ達は一人の相手だけと交わって、人間一人を夫とするような事はあまりできないの。」

「・・・?どうしてだ?」

「魔物が産む子供は・・・、女の子だけなの。わかる?ダーリンの言うような責任が取れる人間だけと子を成して行くと、いつしか魔物だけじゃなく人間も滅びてしまうわ。」

何を言いたいのかさっぱりわからない。
何故、人間や魔物が滅びるようなスケールの大きい話になっているのだろうか。

「ダーリンが責任とれる相手ってつまりワタクシ達と結婚して一生面倒を見てくれる相手という意味よね?」

「そうだけど・・・。」

「そうやってワタクシ達がもし人間の男性を一人ずつ独占していくと、男が増えることには絶対ならないの。だって、ワタクシ達は人間と違って男の子を産めないから・・・。」

今、言おうとしていることがわかった。
つまり未来に待っているのは男の個体の減少。
俺達人間の倫理で責任をとっていくと人間(♂)+魔物(♀)=魔物(♀)にしかならない。
こうすればどんどん男の数も減っていく。
魔物には女性の個体しかいないからだ。
その調子で進んでいくといつしか男そのものがいなくなり、そうなれば人間も魔物も増えることはなくなる。
いわゆる絶滅だ。

「何が言いたいかわかったようね。」

「ああ。」

「ワタクシ達は未来まで魔物を存在させなければならない義務と、優秀な子供を産んで種族を繁栄させる義務の両方にはさまれているの。これを両方こなすには責任をとらなくてもいいから優秀な男と交わり、子供を作るしかないわ。そしてその男には人間と交わって、男の子を作ってもらわないとね。」

「・・・事情はわかった。子供を作ってあげる、と言いたいところだけど、今出したばかりでとても全員は・・・。」

「あら、心配ないわ。」

アラクネがそんな事を言う。
そして皮袋から何十個も木の実を取り出した。

「何だそれ?」

「強壮剤の原料となっているデワスの実。強壮剤はこれを薄めているけど、これはそのまま。つまり・・・。」

「むぐっ!!!??」

それを全て口の中に放り込まれる。
うえっ、苦い!!
舌がえぐれそうだ・・・。
なんとかそれを飲み込むと、すぐに身体に変化が起こり始めた。

「さすがデワスの実・・・、もう効果があらわれたわね。その実には強い催淫作用があるの。それだけじゃなくて精巣のはたらきも活発にするわ。」

身体が熱い・・・、喉がカラカラに渇いていく。
それだけじゃない。
収まっていた俺のモノが急に硬く、大きくなった。
さっきまでヘトヘトだったのに今はビンビンに立ち上がっている

「ちゃんと水も飲んで。そうすればもう心配ないわ。」

水筒を渡され、俺はそれを飲み干した。

「これでもうできるわ。皆、行くわよ。」

「え?ちょ・・・待て・・・。一人ずつじゃないのか?」

「ねぇ、ワタシ達も混ざっていい?ティタンの見ていたらムラムラしてきたの。」

「ワタクシも混ざるわよ。まだできるわ。」

「お前らもっ!?」

「かまわないですよ。まだまだデワスの実はありますから。」

アラクネ達四人とエフィ、テテス、ティタンにがっしり捕まえられる俺。
目がまずいことになってるよ、みなさん・・・。

「さあ、いただきまーす。」

「ちょ、待てっ!!いっぺんにはむr・・・。アーーーーーーーッ!!!!」

樹海に俺の絶叫がこだまする。
そうして俺は魔物達に精という精を搾り取られた。





「ありがとうございました、これで私達にも優秀な子供ができると思います。」

「あ、ああ・・・。」

夜が明けてアラクネ達は俺達を樹海の外まで案内してくれた。
俺は剣を杖代わりにして歩いている。
昨日は大変だった・・・。
何十回、射精したかわからない。
いや数えるのもやめていた。
おかげで後半の記憶など全くと言っていいほどない。

「何よ、だらしないわねぇ。」

「う、うるせぇ・・・、エフィも俺の立場になってみたらわかるはずだ。」

「さすがに昨日は頑張りすぎでしたね、カイさん。」

テテスは俺に笑顔でそう言ってくる。
あなたも原因の一部なんですよ、テテスさん。

「あ、そうだ。アラクネ。」

「はい?」

「子供ができたら会いに来るよ。一応、子供も顔も見たいからな。」

アラクネの顔が柔らかく微笑む。
もう母親の顔つきだな。

「はい、待っています。あ、そうだ・・・。これ、お礼の品です。」

そう言って渡されたのは一つの皮袋。
なんだろう、嫌な予感しかしねぇ。
袋にぎっしり入っていたのは・・・。
俺のトラウマ、デワスの実だった。

「やったわ。ダーリン、これで毎晩できるわね。」

「か、勘弁してくれぇーーーーーー!!」




10/06/13 19:04更新 / アカフネ
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