ここはどこにでもある魔界

その三丁目にある三毛猫通りにある物置小屋
そこに非公式の騎士団が結成されていた


その団名は…【アリス騎士団】





「団長さん、団長さん」

皆でおやつのプリンを食べていると妖狐お姉さんが団長に声をかけました

「はい、なんですか？」

「騎士団の入団募集って終わってましたよね？」

「はい、おわってます」

「えっと…それなら表のチラシを剥がしたほうが良いんじゃないと思うですが…」

「はい、わすれてました、ごめんなさい」

ということで、騎士団の皆で表に張ったチラシをはがす作業に入りました
潮ちゃんはおやつを食べたせいかうとうとと居眠りをしていたのでお留守番

チラシを剥がしていると途中で「幼女はぁはぁ」と息を荒げた人が右からやってきましたが、左へ受け流しました
と、そんなこんなで途中から目的を忘れ追いかけっこをしている団長を見守りながら
通りに貼ったチラシをレタスちゃんと妖狐お姉さんが全部剥がしました




「妖狐お姉さん、これを読んで欲しいんだお！」
「当方はこれを読んで欲しいのです」
拠点に戻ってきた騎士団は早速、妖狐お姉さんに絵本を読んでもらおうと
キッドちゃんとポテチちゃんが本を持ってきました

キッドちゃんが持ってきたのは「解答キッドと子供探偵」という
推理クイズの絵本です、キッドというバフォメットが活躍する姿を自分に映しているのでしょう

ポテチちゃんが持ってきたのは「桃色太郎」というジパングの…
え？Rのマークが…これって…か、官能絵本！？な、なんですかこれ！！
作家を見ると…Ero Wing…あぁ…確か…エロ作家ですね……
個人的に見たいけど、でも小さな子にはちょっと…

ポテチちゃんの熱いまなざしに断るに断れません…
幸なことにキッドちゃんと同時に出したので上手くいけば読まなくて済むのですが…
断った後のポテチちゃんの顔を考えると…胸が痛くなる妖狐お姉さんでした

「こっち読んで欲しいんだお！」
「当方が先に読んで欲しいのです！」

「わっちだお！」
「当方なのです！」

「う〜〜〜」
「む〜〜〜」

「ふ、二人とも喧嘩しないでね？ね？」
二人のいがみ合いを止めようと妖狐お姉さんが仲裁に入りなんとか宥めようとしていますが
言う事を聞いてくれません、今にも喧嘩を始めそうな険悪な雰囲気に妖狐お姉さんは困っています

「はい、ふたりともけっと〜しましょう！かったひとのほんをよんでもらいます！」
そこに団長のありちゅが一声を上げました

「え？だ、団長？決闘って…」
決闘と言えば一騎打ちであんなことやこんな
きゃーーー！！！！駄目よ駄目！！！バトルとか暴力カテゴリー追加はダメ！絶対！
と、顔を真っ青うにして想像している妖狐お姉さんを尻目に決闘が確定してしまったようです
お互いに意気揚揚にして、もう止められません

「望むところだお！」

「ぶ・らじゃ〜なのです！」

「はい！じゃんけ〜んぽ〜ん！」

キッド：グー
ポテチ：グー
ありちゅ：ぱ〜

「はい、けっと〜してかちました！これをよんでくさい」

「え？団長も参加してたんですか？」

「はい、そ〜です」

「く、くやしいんだお…」

「うぅ…魔物に二言はないのです…」

…ということで妖狐お姉さんはありちゅ団長が読みたがっていた絵本を読みました
その本のタイトルは「パパとママと僕」という絵本でした
パパに捨てられた赤いドラゴンさんが冒険をして
やさしいパパと怖いけど優しいママと幸せに暮らして終わるという素敵な絵本でした
っというか捨てたパパ死ね！氏ねじゃなく死ね！……おっと、失礼…
童話に怒っても仕方がありませんね…

読み終わると皆、すやすやと寝ていました
妖狐お姉さんは皆が冷えないように買ってきた毛布をかけ
ポテチちゃんが持ってきた桃色太郎を読んで一日を過ごしました




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―つつく―

■作者メッセージ
―おまけコーナー―


美「あのぉ…団長さん」
あ「はい、なんですか？」
美「私…なんで亀縛りされてるんですか？」
あ「はい、おしおきです！」

美「お、お仕置き…ですか…」
あ「はい！おてがみをかってにへんじをかいたばつです！」
美「は、はぁ……(でももうちょっとこう…きつくしてほｓ)」

＊因みに提案したのはポテチちゃんです

あ「ということで、ようこおねえさん！おてがみよんでください」
美「は、はい…こんな格好で読むなんて…」


美「ロリが書けないならロリコンになれば良いのです　ΔIIさんより」
あ「はい、よ〜こおねえさんろりってなんですか？」
美「え…えーっと…ち、ちいさい女の子…の事ですね」
あ「はい、わかりました！ろりこんってなんですか？」
美「ええっと…小さい女の子が好きな方の事です……」
あ「はい、わかりました！よ〜こおねえさんはろりこんです！」
美「うっ……」
レ「ロリコンですぅ〜」
キ「ロリコンだお♪」
潮「ロ、ロリコン……です」
ポ「わはー！ロリコンなのです♪」

美「うぅ…ぐすっ……あ、ありがとうござびまず…(涙)」



美「くすん…次のお手紙を読みますね…」

美「可愛すぎるよ、マジで。　紅葉さんより」
あ「はい、ありがと〜ございます！」
レ「なんか恥ずかしいですぅ〜♪」
キ「むふふん♪きっとわっちの事だお♪」
潮「ぼく……なわけないですよね……あ、あはは……ｼｮﾎﾞﾝ」
ポ「当方(自主規制)といわれる方が好きなのです！わはー」


美「……それでは次をお読みします」

美「ネーミングが秀逸。……差出人の名前…がないですね、ななしさんということで」

あ「はい！よ〜こおねえさん、しゅういちってなんですか？」
美「秀逸(しゅういつ)ですよ、ネーミングってことで素敵なお名前ですねって事ですね」
あ「はい、ありがと〜ございます！」
レ「あ、ありがとう♪」
キ「わっちの名前の事だけを言ってるんだお！」
潮「ぼ、ぼくも…褒められたのかな？…そうだったら…嬉しいなぁ♪」
ポ「わはー♪」

美「それでは次に行きます」

美「ロリ娘は良い・・・（恍惚とした表情) 夢見月さんより」
あ「はい、おねーさん！そのまえのもじはなんですか？」
美「(ｷﾞｸﾘｯ)え、えーっとなんでしょうね？あ、あはは……」
あ「じ〜……よ〜こおねえさん！」
美「は、はいっ！(正座)」
あ「しっぽもふもふってなんですか！」
美「あ、そ、そっちですか……ええっと尻尾を触りたいって事ですね」
あ「はい！ありちゅもさわりたいです」
レ「わたしも触りたいですぅ〜♪」
キ「わっちの尻尾の方がさわり心地いいんだお！」
潮「ぼ、ぼくも触りたい…」
ポ「当方、尻尾よりも、おっ(自主規制)がいいのです！」
美「し、ししししし尻尾はダメです！そ、そのび、びび敏感なので！」
あ「はい！わかりました、さわりません」
レ「ちょっと残念ですけど…嫌がってるのでやめるですぅ」
キ「わっちの触れば良いのだお！」
潮「ざんねん……ｼｮﾎﾞﾝ」
ポ「ふかふかのぽよんぽよんの(自主規制)がいいのです！」

美「ほっ……次のお手紙を読みますね…」

美「ああ、美狐さん可愛いです。 沈黙の天使さんより」

美「ありがとうございます(ﾍﾟｺﾘ)」
あ「はい、ありがと〜ございます」

美「お手紙は…これで全部ですね」

あ「はい、ごくろ〜さまでした！」
美「ありがとうございます♪(ﾍﾟｺﾘ)」




R「本編に近い作者メッセってどういうこと！？
　　はい、そんなわけでちょっとした都合でお手紙はこっちに移りました
　ほのぼのとしたアリス騎士団は一応…あれ？活動らしいのなんもしてねえ
　どうすんだこの騎士団……＼(^o^)／ｵﾜﾀ」