連載小説
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33品目 『どうしてこうなった』
「うわっ……とと!?」
「大丈夫っすかー? 足場が悪いっすからー気をつけるっすよー」

5日目の早朝。
昨日依頼された『巨大生物討伐』のため、店長・リリィさん・そして僕を含む3人は、依頼対象が潜んでいると思しき洞窟を目指すべく、海岸の切れ目にある岩場に足を踏み入れ悪戦苦闘していた。
まだ日も昇りきっていないため辺りは仄暗く、ただでさえ不安定な足元がより一層僕達の進行を妨げる。

「すまない、奴の住処へ行くにはここを通らなければならないんだ。他に適切なルートがなくてね」
「き、気にしないでください。これくらい…戦闘前の準備運動だと思えば…なんてことないですよ」
「ふふ、そうか。そう言ってくれると助かるよ」

足を滑らせないよう細心の注意を払う僕とは対照的に、リリィさんはこの荒れ地を散歩でもするかのように苦も無く進んでいく。
一瞬何故?と疑問したが、良く良く考えてみれば単純なことだった。

「ほむー。1人だけ楽そうっすねー。リリィさんズルいっすよー」
「私は精霊だからな。気流を操り自らを浮遊させるなど造作もないことだ」
「その調子でーうちらも浮かせられないっすかー?」
「無茶を言うな。人1人持ち上げるのに、一体どれほどの力が必要だと思っているんだ? 私ができるのは、あくまで自分自身。風の精霊シルフなら可能かもしれんが、お前達を浮かせるのは私の専門外だ」
「お金を払えばー何とかなるっすかー?」
「魅力的な話だが、いくら金を積まれても不可能なものは不可能だ。我慢してくれ」
「っすー……」

ぶーたれる店長だが、実は彼女も彼女で幾分楽をしている。
というのも、店長は僕の後ろをピタリと追随してくるのだ。
僕の通った場所が安全であると判断した結果だろう。
信頼してくれるのは嬉しいんだけど、この中で苦労してるの僕だけじゃないかな……?

「ボートで回り込んだりは……できないですよね」
「あぁ、洞窟近海は潮の流れが速いらしくてね。海上からの接近は難しい」
「結局ーここを通る他ないってことっすねー」
「そういうことだ」

まぁここで文句を言っても仕方ない。
今は巨大生物の討伐だけを考えよう。
はてさて、鬼が出るか蛇が出るか……。












「……ふむ。この洞窟で間違いないようだ」
「はぁ…やっと着きましたね」
「なに言ってるんすかー? 本番はこれからっすよー」
「そ、そうですよね」

岩場を進むこと1時間。
やっとの思いで洞窟に到着した僕達は、入口の手前で依頼の最終確認を行う。

「洞窟内部には依頼対象以外にも、凶暴化した魔物が無数に存在すると聞いている。だが今回の目的は、あくまで『巨大生物の討伐』。無駄な戦闘は極力避けていこう」
「わかりました」
「逃げるが勝ちっすねー」

洞窟の深さも詳しく判明していないため、体力の温存が鍵であるとリリィさんは指摘する。
彼女の堅実な探索方針に僕と店長も素直に従う。

「それとイチカ」
「っすー?」
「お前には達成報酬もそうだが、高い前金を支払っている。しっかりと働いてもらうぞ?」

僕は2人の契約内容をあえて聞かない。

「心配しなくてもー報酬分の活躍はきっちりさせてもらうっすよー。あー戦闘中にお金を支払ってくれればーその金額分もっと活躍するっすよーノ」
「まったく…お前は遠慮という言葉を知らないのか? 少しはシロ君を見習いたまえ」
「シロさんは無欲っすからねー。だからうちがーシロさんの分までガメツクいくっすー」
「なんだそのテキトーな屁理屈は……」

店長のマイペースっぷりにやれやれと肩をすくませるリリィさん。
まぁ、こういう人ですからね。僕はもう慣れました。

「さて、では探索を始めよう。準備はいいかな?」
「はい!」「っすーノ」
「よし。ならば、行動開始だ」

Mission start!












「す、すごいですね。海辺にこんな場所があったなんて」
「どことなく鍾乳洞に似てるっすねー。魔物のせいでーだいぶ荒れてるみたいっすけどー。ちょっと辺りを調べてくるっすーノ」
「あ、気をつけてくださいね!」

「っすーノ」と臆する様子もなくズンズンと奥へ進んでいく店長。
僕の周りには色々な意味で逞しい女性が多い気がする。

「私達も少しずつ進もうか」
「はい」

洞窟内部は意外にも広く、さきほど通ってきた岩場ほど足場も悪くない。
足元が若干滑りやすいものの、注意して歩けばなんてことはない。
もっと入り組んだ構造をしていると思ったが、これは良い意味で予想が外れた。
巨大生物の正体が判明していないため不安は尽きないが、探索自体は楽に進めることができそうだ。

「こんな事態じゃなければ、ゆっくり見物でもしたいところですね」
「悪くない提案だが、少し油断が過ぎているのではないかな?」
「す、すみません……」

リリィさんに叱られていると、調査を終えた店長がちょうど戻ってきた。

「良い報せとー悪い報せがあるっすけどー、どっちから聞きたいっすかー?」
「では、良い報せを聞こうか」
「っす。この先はーほぼ1本道だったっすー。洞窟内で迷うことはーまずないっすねー」
「そうですか。良かった」

それが判明しただけでもだいぶ気持ちが楽になった。
そして1本道と断言できる店長の観察力も尋常ではない。

「ふむ。では悪い報せというのは?」
「この1本道なんすけどー、恐らくこれはー巨大生物とやらの通り道なんじゃないっすかー?」
「む……それが本当なら、少々厄介なことになりそうだな」

険しい表情を窺わせるリリィさん。

「えっと…どういうことですか?」
「シロさん、この道の横幅はーどれくらいっすかー?」
「え? そうですね……だいたい10メートルってところですか?」
「っす。ならー天井の高さはーどれくらいっすかー?」
「えーと……高さも10メートルくらいじゃないですか?」
「そっすねー」
「?」

質問の意図に気付けない僕。
そしてそんな僕を見かねてか、腕を組んだリリィさんが口を開く。

「イチカが言いたいのは、巨大生物が10メートル級の規模なのではないか…ということだ」
「……え」

マジっすか。
僕が思っていた以上に大きいじゃないっすか。

「さすがに断言はできないっすけどー、まー当たらずしも遠からずって感じじゃないっすかねー。地面や岩壁の削れ具合から考えてもーこれが自然にできた道とは思えないっすよー」
「うぅ…そんな……」

ある程度は楽に終えられると思っていた分、この情報による精神的ダメージは大きい。
10メートル級の相手……まるで想像できない。

「イチカ。地面に付着しているこのヌルッとした液体は、なにか関係がありそうか?」
「どうっすかねー。こんな場所を住処にしてるくらいっすからー、海洋生物なのは間違いないっすねー」
「………」

はぁ……なんだか気が重い。












探索から数十分。

「はわー♪ ここは天国っすかー!? 天然の黒真珠がゴロゴロ転がってるっすー♪ これは拾って売り捌けばボロ儲け間違いなしっすよー♪」
「ぁあぁ店長!? あまり1人で動き回らないでください!」

眼前に広がる宝の山に目を輝かせる店長。
目聡く真珠を見つけてはそれを懐にしまっていく。
一時的とはいえ、もはや依頼のことなどまったく眼中にないだろう。

「店長! はぁ、まったくもう……」
「まぁ許してやってくれ。あれぐらいの商魂がなければ、到底商人など勤まらんよ」
「あれ? リリィさんのことですから、てっきり店長を注意するのかと……」
「同じ商人だ。価値あるものに飛びつきたいという気持ちは、私にも覚えがある。仲間意識とでも言っておこうか」
「はぁ、そういうものですか」

今こそ落ち着いているが、リリィさんにもそういう時代があったのだろうか。

「まぁ戦利品の一部として、後で私の手元にも転がってくるのだけどね」
「……そういう契約ですか?」
「あぁ。君もだいぶわかってきたようだね? ふふ♪」
「………」

前言撤回。
リリィさんは今でも商魂逞しい人でした。

「さぁ、無駄話はこれくらいにして、そろそろ先へ進むとしよう。イチカを呼び戻してくれ」
「わかりました」

そう頷いた矢先……

「はわーー! ヘルプミーっすー!」
「! 店長!」

数メートル先の角から店長の悲鳴。
(イメージ戦闘曲→ http://www.youtube.com/watch?v=4ZCQx3qqkeY)

「シロ君! 急ごう!」
「はい!」

真っ先に駆けだすリリィさん。
僕も彼女に続き悲鳴の上がった方向へと走る。
……どうか、無事でいてください!

「イチカ! 無事か!?」

角を曲がったリリィさんが即座に店長の安否を確認する。
すると、

「っすノ 不意打ちを受けて驚いただけっす。ちゃっちゃと片づけるっすよー」

店長の声が聞こえた。
どうやら無事だったようだ。
よ、良かった……いやいや、まだ安心はできない。
早く店長を襲った魔物をなんとかしないと!

「遅くなりました! 店長とリリィさんは後方へ! 僕が壁になります!」
「わかった。援護は任せてくれ」
「無理しちゃダメっすよー?」
「はい!」

目の前には2体の魔物が。
僕は柔術特有(母直伝)の構えで戦闘態勢に入る。

「さぁ……かかってこい!」



シースライムが現れた!
カリュブディスが現れた!



・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
さらに投擲したクナイが無数に分裂!
シースライムは28のダメージ!
シースライムは31のダメージ!
カリュブディスは24のダメージ!
シースライムは28のダメージ!
カリュブディスは24のダメージ!
カリュブディスは23のダメージ!

「勇者を包みし守護の光よ……」
リリィは詠唱を始めた!

シースライムの攻撃!
ファルシロンは21のダメージ!(HP229)

ファルシロンの攻撃!
シースライムは37のダメージ!

カリュブディスはバリアを唱えた!
カリュブディスの防御力が上がった!

・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
シースライムは30のダメージ!
さらにクナイが爆発した!
シースライムは18のダメージ!

リリィはガーディアンフォースを唱えた!
ファルシロンの防御力が上がった!
イチカの防御力が上がった!
リリィの防御力が上がった!

シースライムは仲間を呼んだ!
シースライムBが現れた!

ファルシロンは回し蹴りを繰り出した!
シースライムは39のダメージ!
シースライムBは33のダメージ!
カリュブディスは16のダメージ!

カリュブディスはイチカに水鉄砲を吹きかけた!
イチカは32のダメージ!(HP168)

・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
シースライムBは28のダメージ!
さらにクナイがシースライムBの影を捕らえる!

リリィは詠唱を始めた!

シースライムBは身動きがとれない!

シースライムの攻撃!
ファルシロンは15のダメージ!(HP214)

ファルシロンの攻撃!
シースライムは34のダメージ!
シースライムを倒した!

カリュブディスはバリアを唱えた!
シースライムBの防御力が上がった!

・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
シースライムBは21のダメージ!
さらにクナイがシースライムBの影を捕らえる!

リリィはブリザットコフィンを唱えた!
魔物達の頭上から氷の塊が降り注ぐ!
シースライムBは54のダメージ!
カリュブディスは23のダメージ!

シースライムBは身動きがとれない!

ファルシロンの型抜き!
強烈な掌底がカリュブディスの防御を崩す!
カリュブディスは18のダメージ!
カリュブディスの防御力が下がった!

カリュブディスはヒャダを唱えた!
ファルシロンは37のダメージ!(HP177)

・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
さらに投擲したクナイが無数に分裂!
シースライムBは31のダメージ!
カリュブディスは27のダメージ!
カリュブディスは29のダメージ!
シースライムBは30のダメージ!
カリュブディスは29のダメージ!
シースライムBは31のダメージ!

リリィは詠唱を始めた!

シースライムBの攻撃!
ファルシロンは14のダメージ!(HP163)

ファルシロンは回し蹴りを繰り出した!
シースライムBは38のダメージ!
シースライムBを倒した!
カリュブディスは22のダメージ!

カリュブディスはまごまごしている

・・・・・・・・・・・・

カリュブディスは全ての攻撃に備えている

イチカはクナイを投擲!
カリュブディスは3のダメージ!

リリィはアイスブレードを唱えた!
氷の刃がカリュブディスを切り裂く!
カリュブディスは6のダメージ!

ファルシロンの型抜き!
強烈な掌底がカリュブディスの防御を崩す!
カリュブディスは21のダメージ!
カリュブディスの防御力が下がった!

・・・・・・・・・・・・

カリュブディスは全ての攻撃に備えている

イチカはクナイを投擲!
カリュブディスは4のダメージ!

リリィの攻撃!
カリュブディスは1のダメージ!

ファルシロンの攻撃!
カリュブディスは5のダメージ!
カリュブディスを倒した!


魔物の群れを倒した!





「ふぅ…なんとかなりましたね」
「いやー意外と大したことなかったっすねー」
「不意打ちを受けて大声をあげた狸の言うセリフとは思えんな」
「ほむー……」

リリィさんの言葉にションボリする店長。
しかしすぐさま立ち直ると、

「まー過ぎたことを言っても仕方ないっすよー。予想外の邪魔が入ったっすけどー、真珠集めの続きをしてくるっすー♪」
「いい加減にしないか……ほら、さっさと進むぞ」
「はわー!? うちの黒真珠が〜!」
「………」

リリィさんに襟元をむんずと掴まれズルズルと引きずられていく店長。
……なぜだろう、なんとなく切ない気持ちになりました。












「ふむ、近いな」
「そっすねー。嫌ーな気配がビンビンきてるっすー」

探索から1時間が過ぎようとしていた。
魔物との遭遇率は洞窟を進むにつれ上がっていき、今や戦闘数は軽く10を越えている。
しかし、さすがは名高い豪商2名。
初戦こそ不意をつかれたものの、それ以降の戦闘はほぼ無傷だった(盾役の僕はそこそこのダメージ)。
いやはや本当に頼もしい限りだ。
………。
ところで、

「あの、ちょっといいですか?」
「ほむー?」

連戦で気がつかなかったが、探索を始めた当初に比べ、僕らの周囲には明らかな変化が生じていた。

「足元……こんなに水浸しでしたっけ?」
「「………」」

2人は僕の質問の意図に気付いたのか、沈黙を保ったまま呆然と立ち尽くしている。
えー、何が言いたいのかと申しますと……

「浸水、してません?」
「「………」」
「じきに海水が満ちて窒息…なんてことにはならないですよね?」
「「………」」
「………」

沈黙が重い。

「……ソフトに表現しよう。私達には、時間がないということだ」
「全然ソフトに表現できてません!」

時間がないとか余計怖いんですけど……。

「まーここで騒いでも仕方ないっすよー。今は一刻も早くターゲットを倒してーここから脱出することを考えるっすーノ」
「そ、そうですよね。よし! それじゃぁ早く進みましょう!」



セルキーが現れた!
ウンディーネが現れた!
ネレイスが現れた!
(イメージ戦闘曲→ http://www.youtube.com/watch?v=oA3zgbhdjTA)



「うわ!?」
「急ごうとした傍からこれっすかー」
「焦る気持ちもわかるが強敵だ。慎重にいこう」
「は、はい!」「っすーノ」



・・・・・・・・・・・・

イチカはファルシロンのポケットを弄り始めた

「て、店長!?」

イチカは5000エル獲得した!

「毎度ありーっす♪」
「うぅ…なんか良くわからないけど酷い(ノд -。)」

イチカは不思議なカスタネットを打ち鳴らした!
イチカのテンションが5上がった!
ファルシロンのテンションが5上がった!
リリィのテンションが5上がった!

「店長? なんですかそれ?」
「秘伝のアイテムっすよーノ」

ウンディーネはブリザードを唱えた!
猛烈な吹雪がファルシロン達を襲う!
イチカは42のダメージ!(HP158)
ファルシロンは45のダメージ!(HP205)
ミス! リリィはダメージを受けなかった

ネレイスは津波を呼び寄せた!
イチカは36のダメージ!(HP122)
ファルシロンは31のダメージ!(HP174)
リリィは12のダメージ!(HP138)

「生命を司る海の精よ……」
リリィは詠唱を始めた!

ファルシロンの大轟令!
「気合い入れていきましょう!!」
イチカの攻撃力と素早さが上がった!
ファルシロンの攻撃力と素早さが上がった!
リリィの攻撃力と素早さが上がった!

セルキーの攻撃!
ファルシロンは33のダメージ!(HP141)

・・・・・・・・・・・・

イチカは不思議なカスタネットを打ち鳴らした!
イチカのテンションが20上がった!
ファルシロンのテンションが20上がった!
リリィのテンションが20上がった!

リリィはアクアベールを唱えた!
イチカを蒼い衣が包み込む!
ファルシロンを蒼い衣が包み込む!
リリィを蒼い衣が包み込む!

ファルシロンは回し蹴りを繰り出した!
セルキーは122のダメージ!
ウンディーネは89のダメージ!
ネレイスは125のダメージ!
ファルシロンのテンションが元に戻った

ウンディーネはメイルシュトルムを唱えた!
激しい海流の渦がファルシロン達を呑み込む!
ミス! イチカはダメージを受けない
ミス! ファルシロンはダメージを受けない
ミス! リリィはダメージを受けない

ネレイスは凍える吹雪を吐き出した!
ミス! イチカはダメージを受けない
ミス! ファルシロンはダメージを受けない
ミス! リリィはダメージを受けない

セルキーは長槍を振り回し暴れ出した!
しかしイチカはひらりとみかわした
ファルシロンは31のダメージ!(HP110)
リリィは69のダメージ!(HP68)

・・・・・・・・・・・・

ファルシロンは水鏡の構え!

イチカはクナイを投擲!
ネレイスは90のダメージ!
さらにクナイが爆発した!
ネレイスは44のダメージ!
イチカのテンションが元に戻った

リリィは詠唱を始めた!

ウンディーネのいてつく波動!
イチカにかかっている全ての補助効果が消えた
ファルシロンにかかっている全ての補助効果が消えた
リリィにかかっている全ての補助効果が消えた
リリィのテンションが元に戻った

ネレイスの攻撃!
リリィは28のダメージ!(HP40)

セルキーは長槍で薙ぎ払った!
イチカは41のダメージ!(HP81)
ファルシロンは攻撃を受け流した!
セルキーは45のダメージ!
しかしリリィはひらりとみかわした

・・・・・・・・・・・・

ファルシロンは仲間をかばっている

イチカはローションを使った
リリィのキズが回復した!(HP72)

ウンディーネは地面から水柱を噴出させた!
ファルシロンはイチカをかばった!
ファルシロンは49のダメージ!(HP61)

ネレイスはバブルブラストを唱えた!
無数の泡が激しい爆発を引き起こす!
イチカは37のダメージ!(HP44)
ファルシロンは40のダメージ!(HP21)
リリィは19のダメージ!(HP53)

リリィはヒールレインを唱えた!
イチカのキズが回復した!(HP139)
ファルシロンのキズが回復した!(HP144)
リリィのキズが回復した!(HP123)

セルキーは長槍で薙ぎ払った!
イチカは43のダメージ!(HP96)
ファルシロンは22のダメージ!(HP122)
リリィは46のダメージ!(HP77)

・・・・・・・・・・・・

イチカは危ない薬品を投げつけた!
ネレイスは50のダメージ!
ネレイスを倒した!
ウンディーネは50のダメージ!
ウンディーネは毒に犯された!
ウンディーネは体が麻痺した!
セルキーは50のダメージ!
セルキーは毒に犯された!
セルキーは眠ってしまった!

ウンディーネは体が麻痺して動けない!
ウンディーネは毒に犯されている
ウンディーネは29のダメージ!

リリィは詠唱を始めた!

ファルシロンの型抜き!
強烈な掌底がウンディーネの防御を崩す!
ウンディーネは41のダメージ!
ウンディーネの防御力が下がった!

セルキーは眠っている
セルキーは毒に犯されている
セルキーは40のダメージ!

・・・・・・・・・・・・

イチカはクナイを投擲!
さらに投擲したクナイが無数に分裂!
ウンディーネは39のダメージ!
ウンディーネは38のダメージ!
セルキーは38のダメージ!
ウンディーネは41のダメージ!
ウンディーネを倒した!
セルキーは39のダメージ!
セルキーは35のダメージ!
セルキーは目を覚ました

リリィはプリズムダッシャーを唱えた!
地面から無数の氷柱が隆起する!
セルキーは56のダメージ!

ファルシロンは真空刈脚を繰り出した!
セルキーは54のダメージ!
セルキーを倒した!


魔物の群れを倒した!





「ふむ。どうやら倒したようだね」
「精霊クラスの魔物が出てくるなんて…油断していました」
「まー今のは中ボスってところっすねー。そろそろーお目当ての巨大生物に会えるんじゃないっすかー?」
「気配もだいぶ近い。万全の状態で挑もう」
「はい!」「っすーノ」












「? ここは……」

しばらく洞窟を進むと、円状に大きく開けた空間に出た。
他に人が通れる程の道が存在しないため、どうやらここが最深部と見て間違いないだろう。

「水位が上がってきてるっすー。これはーいよいよヤバイっすねー」
「あぁ。早くターゲットを見つけよう。幸い気配はこの辺りで停滞している」
「でも、隠れるようなスペースなんてどこにも……」

そう言いかけ、何気なく上を見上げる。
するとそこには……

「! 上です!」

天井で蠢く何かを視認。
僕達に存在を悟られたと判断したのか、その蠢く何かは天井から凄い勢いで落下してきた。

「はわー…これはこれは」
「す、凄く、大きいです」
「ふっ。巨大生物とは、良く言ったものだ」

僕達の目の前に現れたのは、体長およそ10メートルにも及ぶ『巨大なスキュラ』だった。
うぅ…ニュルニュルと蠢く吸盤付きの触手がなんとも……。

「こいつがターゲットで間違いなさそうだ。2人とも、準備はいいか?」
「バッチリです!」
「上に同じっすーノ」
「よし。これで最後だ、いくぞ」



ヒュージスキュラが現れた!
(イメージ戦闘曲→ http://www.youtube.com/watch?v=-DHvXDpmEW0)



・・・・・・・・・・・・(水位:30%)

「水位の上昇が激しくなってきたっすー。早いとこケリを着けるっすよー」

※水位が100%に達すると水中戦に移行します。しかし水中では能力が大幅に低下する他、敵の行動も早くなります。さらに5ターン経過でゲームオーバー?となりますのでご注意ください。

イチカの分身の術!
イチカが3人に増えた!

リリィは詠唱を始めた!

「僕が相手だ! かかってこい!」
ファルシロンはヒュージスキュラを挑発した!
ヒュージスキュラの意識がファルシロンに向いた

ヒュージスキュラは触手を勢い良く振り下ろした!
ファルシロンは35のダメージ!(HP215)
ヒュージスキュラは触手を勢い良く振り下ろした!
ファルシロンは37のダメージ!(HP178)

・・・・・・・・・・・・(水位:40%)

イチカはクナイを投擲!
ヒュージスキュラは32のダメージ!
影縫い失敗!

イチカはクナイを投擲!
さらに投擲したクナイが無数に分裂!
ヒュージスキュラは29のダメージ!
ヒュージスキュラは31のダメージ!
ヒュージスキュラは31のダメージ!

イチカはクナイを投擲!
ヒュージスキュラは33のダメージ!
さらにクナイが爆発した!
ヒュージスキュラは17のダメージ!

リリィはガーディアンフォースを唱えた!
イチカの防御力が上がった!
ファルシロンの防御力が上がった!
リリィの防御力が上がった!

ファルシロンの攻撃!
ヒュージスキュラは40のダメージ!

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは49のダメージ!
分身が消えた
イチカは51のダメージ!
分身が消えた
イチカは47のダメージ!(HP153)
ファルシロンは23のダメージ!(HP125)
リリィは54のダメージ!(HP96)

ヒュージスキュラは触手でファルシロンを捕らえ締め上げる!
ファルシロンは26のダメージ!(HP99)
さらに地面に叩きつけた!
ファルシロンは25のダメージ!(HP74)
ファルシロンは気絶した!

・・・・・・・・・・・・(水位:55%)

イチカは危ない薬品を投げつけた!
ヒュージスキュラは50のダメージ!
ヒュージスキュラは毒に犯された!

リリィは詠唱を始めた!

ファルシロンは気絶している

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは48のダメージ!(HP105)
ファルシロンは25のダメージ!(HP49)
ファルシロンは目を覚ました
リリィは53のダメージ!(HP43)
ヒュージスキュラは毒に犯されている
ヒュージスキュラは97のダメージ!(HP70%)

ヒュージスキュラは水浴みを始めた!
ヒュージスキュラの体から毒が消え去った

・・・・・・・・・・・・(水位:65%)

「海水が腰まできてるっすー」
「出し惜しみをしている余裕はないか。イチカ、これでなんとかならないか?」

イチカは500000エル獲得した!

「はわー! リリィさん太っ腹っすー♪」
「見返りは期待しても良いのだろうね?」
「もちのろんっすよー♪」
「(゚Д゚)」←危機的状況にも関わらず金銭のやり取りをしている2人に唖然とする青年

イチカのテンションが100上がった!
イチカはスーパーハイテンションになった!
イチカはアワーグラスDXを使った!
味方以外の全ての時が止まった!

リリィはヒールレインを唱えた!
イチカのキズが回復した!(HP200)
ファルシロンのキズが回復した!(HP168)
リリィのキズが回復した!(HP119)

ファルシロンの攻撃!
ヒュージスキュラは44のダメージ!

ヒュージスキュラの時は止まっている!

・・・・・・・・・・・・(水位:65%)

イチカはクナイを投擲!
ヒュージスキュラは219のダメージ!
さらにクナイが爆発した!
ヒュージスキュラは107のダメージ!(HP30%)
イチカのテンションが元に戻った

リリィは詠唱を始めた!

ファルシロンの攻撃!
ヒュージスキュラは45のダメージ!

ヒュージスキュラの時は止まっている!

時が動き始めた

・・・・・・・・・・・・(水位:65%)

ヒュージスキュラは顔を真っ赤にして怒りだした!
ヒュージスキュラの全能力が上昇した!
ヒュージスキュラのキズが回復した!(HP50%)

「な、なんだか不味くないですか!?」
「火事場の馬鹿力ってやつっすねー。確かにヤバイかもっすー」

イチカはクナイを投擲!
さらに投擲したクナイが無数に分裂!
ヒュージスキュラは19のダメージ!
ヒュージスキュラは20のダメージ!
ヒュージスキュラは19のダメージ!

リリィはブリザットコフィンを唱えた!
魔物の頭上から氷の塊が降り注ぐ!
ヒュージスキュラは29のダメージ!

ヒュージスキュラは触手を勢い良く振り下ろした!
ファルシロンは31のダメージ!(HP137)

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは66のダメージ!(HP134)
ファルシロンは30のダメージ!(HP71)
リリィは67のダメージ!(HP52)

ファルシロンは内丹を構えた!
ファルシロンのキズが内側からふさがっていく!(HP250)

味方の防御力が元に戻った

・・・・・・・・・・・・(水位:80%)

イチカはハイローションを使った!
リリィのキズが回復した!(HP150)

リリィは詠唱を始めた!

ヒュージスキュラの渾身の一撃!
ファルシロンは181のダメージ!(HP69)

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは73のダメージ!(HP61)
ファルシロンは35のダメージ!(HP34)
リリィは74のダメージ!(HP76)

ファルシロンは真空刈脚!
ヒュージスキュラは49のダメージ!
ヒュージスキュラは体勢を崩した!

・・・・・・・・・・・・(水位:85%)

イチカは危ない薬品を投げつけた!
ヒュージスキュラは50のダメージ!

リリィはヒールレインを唱えた!
イチカのキズが回復した!(HP164)
ファルシロンのキズが回復した!(HP161)
リリィのキズが回復した!(HP147)

ヒュージスキュラは体勢を立て直した

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは72のダメージ!(HP92)
ファルシロンは36のダメージ!(HP125)
リリィは69のダメージ!(HP78)

ファルシロンの型抜き!
強烈な掌底がヒュージスキュラの防御を崩す!
ヒュージスキュラは46のダメージ!(HP30%)
ヒュージスキュラの防御力が下がった!

・・・・・・・・・・・・(水位:95%)

「も、もう限界です!」
「水中ではこちらが不利だ。今のうちに、できるだけやつにダメージを与えるんだ」

イチカは危ない薬品を投げつけた!
ヒュージスキュラは50のダメージ!
ヒュージスキュラは毒に犯された!

リリィのアイシクルダンス!
流れるようなフットワークでヒュージスキュラを攻撃!
ヒュージスキュラは18のダメージ!
ヒュージスキュラは22のダメージ!
ヒュージスキュラは22のダメージ!
ヒュージスキュラは19のダメージ!
ヒュージスキュラは23のダメージ!(HP10%)

ヒュージスキュラは水浴みを始めた!
ヒュージスキュラの体から毒が消え去った!

ヒュージスキュラの痛恨の一撃!
リリィは182のダメージ!
リリィは力尽きた

「うっ……す、すまない」
「リリィさん!」

ファルシロンは倒れたリリィに駆け寄った!

「リリィさん! しっかりしてください!」
「……ふふ。なに、死には…しないよ……。私は…精霊だからね」
「っ……」
「1つ、頼みを聞いてはくれないか?」
「はい! 僕にできることなら!」
「そうか……ならば、少し休ませてくれ。君の…………『体の中で』」
「…………へ?」

リリィはファルシロンに憑依した!

「うわっ!?」

ファルシロンの体が眩い光に包まれる!

「シロさーん! 大丈夫っすかー!?」
「は、はい…僕はなんともありませんけど……って! な、な…なんですかコレ!?」
「ほむー? 一体何が…………はわーーー! シロさんが『女体化』してるっすー!!」

ファルシロンはリリィの憑依により全能力が上昇した!
さらに憑依の影響で体が女性のものに変化した!

「シロさんの女体化マジぱないっすー♡ しかも超絶グラマーっすー♡」
「え、あ、あのぉ……」
「もう我慢できないっすー! その豊満な体をうちに『ねぶらせる』っすー♪」
「へ? い、いやいや! 今はそんなことしてる場合じゃ……わわっ!?」

イチカはファルシロンに抱きつき胸を揉みしだき始めた!

「はわ〜♪ 最高の揉み心地っす〜♪」
「ちょ…や、やめ……ひゃんっ……///」
「ほむ〜♪ 声も感度も女の子そのものっすね〜♪」
「んん〜…/// て、店長! 今は…目の前の敵を…はう……///」

イチカはファルシロンの豊満な胸に顔をグリグリと埋める!

「好きな男が女体化…最高に興奮するっす〜♡ 大きなお胸で今にもはち切れそうな男物の服がまたなんともそそるっす〜♡」
「んっ…はぁ…! い、いやぁ……///」

ファルシロンはイキかけている!

「……おっとーこれは失礼したっすー。シロさんがあまりに可愛かったもんっすからーつい手が出ちゃったっすー」
「はぁ…はぁ……ひ、酷いですよぉ……///」
「まーまー。あと一息っすからー、気を取り直してー戦闘に戻るっすよー」
「……はい」

・・・・・・・・・・・・(水位:100%)

※これより水中戦に突入します

ヒュージスキュラはファルシロン(女)に体当たりした!
ファルシロン(女)は24のダメージ!(HP101)

ヒュージスキュラは大量の墨を吐き出した!
辺りが暗闇に包まれる!

イチカの攻撃!
ミス! ヒュージスキュラはダメージを受けない!

ファルシロン(女)の攻撃!
ミス! ヒュージスキュラはダメージを受けない!

・・・・・・・・・・・・(残り4ターン)

ヒュージスキュラは様子を見ている

ヒュージスキュラは様子を見ている

イチカは水中にクナイを散りばめた!

ファルシロン(女)の攻撃!
ミス! ヒュージスキュラはダメージを受けない!

・・・・・・・・・・・・(残り3ターン)

ヒュージスキュラは触手で掴みかかった!
しかしファルシロンはひらりとみかわした

ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは88のダメージ!(HP4)
ファルシロン(女)は23のダメージ!(HP78)

イチカは印を結んだ
散りばめたクナイが爆発の連鎖を引き起こす!
ヒュージスキュラは32のダメージ!
ヒュージスキュラは25のダメージ!
ヒュージスキュラは26のダメージ!
ヒュージスキュラは気絶した!
爆風により暗闇が晴れた!

ファルシロンはハイローションを使った!
イチカのキズが回復した!(HP102)

・・・・・・・・・・・・(残り2ターン)

ヒュージスキュラは気絶している

ヒュージスキュラは立ち直った
ヒュージスキュラは触手で薙ぎ払った!
イチカは86のダメージ!(HP16)
ファルシロン(女)は29のダメージ!(HP49)

「(トドメは任せたっすノ)」
イチカは残った魔力をファルシロン(女)に託した!

「(これで決めます!)」
ファルシロンは全ての魔力を解き放った!
ヒュージスキュラは100のダメージ!
ヒュージスキュラを倒した!


洞窟の主を倒した!





「(倒したっすーノ)」
「(………)」
「(はわー、シロさんが水死体みたいっすー)」

イチカの前には、既に肺から空気を出し切った愛しい彼(彼女)の姿が。

「(仕方ないっすー。臨時収入で懐も幸せっすからー、今回は奮発しちゃうっすかねー)」

イチカは懐から何やら取りだし、それを水中に放り投げた。
次の瞬間、投げたそれは周囲の空間を一瞬歪ませたかと思うと、イチカとファルシロンの姿をキレイサッパリ消し去っていた。

Mission complete!












「お帰りなさい、イチカさん!」 

別荘に到着後、眠っているファルシロン(女)をラウンジのソファーに寝かせていると、ちょうどいいタイミングでリンが姿を現した。
水着姿で四肢も濡れていることから、先程まで海で泳いでいたことが容易に想像がつく。

「お兄ちゃん達とお土産買いに行ってくれたんですよね? シィから(ジェスチャーで)聞きました」

――なるほど、うちらはそういう事情で席を外していたことになっているんすか。
さすがはエリートコンシェルジュ、至極自然な言い訳を用意してくれていた。
これなら無理なくこの場を凌ぐことができる。

「っすー。せっかくリゾート地まで来たんすからー、お母様やお婆様に何か買っていかないとー申し訳ないっすよー」
「何から何までありがとうございます。本当はあたしが行くべきだったんですけど……」
「気にすることないっすよーノ うちが好きでやってることっすからー」
「っ! イチカさんだーい好き♪」

咄嗟に状況を理解し、息をするように嘘をつき、さらには義妹(予定)の好感度もUP。
抱きついてきたリンの頭をよしよしと撫でながら思う。
――我ながら完璧な仕事ぶりっす。

「あー、そういえばお嬢様はどこっすかー?」

まぁそれはそうと、まずは任務の完遂を急ぐ。
最重要課題である巨大生物の討伐は達成されたが、これとは別に『ロザリンティアへの情報漏洩防止』というサブミッションも同時に発生していた。
シィの活躍により上手く誤魔化せてはいるようだが、念のため本人にも直接確認しておきたい。
……別にもう大丈夫だ、そこまで心配する必要もないだろうって?
やれやれ。まったく、とんだユトリ世代だ。
――小さい仕事のできない狸に、大きな仕事は回ってこないんすよ。

「ロザリーですか? 彼女なら、今日はずっと部屋に籠もってますよ」
「っす?」

籠もっている?
連日の疲れが出て動けないのだろうか?
いや、魔物であるお嬢様がそんなにヤワなはずが……。

「今日、『重い日』みたいです」
「……あー」

なら、仕方ない。

「なにか用事でもあったんですか?」
「いやいやーたいしたことじゃないっすよー。また後日出直すことにするっすー」

なんだ、部屋に籠もっているのなら、こんな慎重に動く必要もなかったではないか。
……ちょっと損した気分になった。

「ところでイチカさん。この女の人、誰ですか?」

遂に気付かれてしまったかっ。

「あー、この人はー……」

まぁ嘘をついてどうなるものでもない、か。

「これ、シロさんっすよー」
「…………はい?」

案の定な反応だった。

「ほむー、実はー……」



カクカク シカジカ



「えっと…つまずいたお兄ちゃんがリリィさんを押し倒して、その拍子に憑依しちゃった、と?」
「そっす」

ヤバイくらい嘘っぽい説明しかできなかった。
が、

「イマイチ現実味に欠ける話だけど…イチカさんがそう言うならあたし、信じます!」

信じてもらえたヽ( ´¬`)ノ
商人としては当然のことだが、信頼関係はとても大切であると改めて実感した。

「それにしてもお兄ちゃん…大きいわね」
「お嬢様が巨乳ならー、シロさんは美乳っすねー」
「……触っても、いいですよね?」
「いいんじゃないっすかー? うちなんてー凄い揉んじゃったっすよー」
「そう、ですか? じゃぁ、遠慮なく……」

フニ フニッ♪

「ん……///」

眠るファルシロン(女)の口から濡れそぼったような吐息が漏れる。

「うわー…すごく柔らかい。しかも手に収まりきらない……」
「なんかシロさん、男より女の方がしっくりくるっすねー」
「あ、イチカさんもそう思います? 本当はあたし達、性別が逆なんじゃないかしら?」
「ははー、言えてるっすねー」

女になっても髪は短いままだが、その整った顔立ちとエロ……綺麗なボディラインによって十分に女性らしさが際立っている。
まったく、こんな高スペックな雌が本当は男だなんて誰が信じるだろうか。

「あ、というかコレ、いつ戻るんですか?」
「リリィさんは1度実体を失ってるっすからー、シロさんの体でー少しずつ魔力を蓄えているはずっすー。だから長くてもー明日には戻るんじゃないっすかー?」
「そうなんですか。なんだか、嬉しいような悲しいような……」
「今のうちにー見納めしておくのがいいっすよー。しかも今なら触りたい放題っすーノ」
「はい! あたし、なんだかテンション上がってきました!」
「その意気っすノ さー、フィーバータイムの始まりっすー♪」

さわさわ♪
ツンツン♪
ムニムニ♪



女と化したファルシロン。
彼(彼女)は海底よりも深〜い眠りについている。
リンとイチカ、その後シィまでにも体を好き放題弄ばれていることとは露知らず―――――





5日目 終了






〜店長のオススメ!〜

『タコの足』

ヒュージスキュラの戦利品
見た目はアレだがかなりの珍味
タコ焼きの材料にでも。

価格→ 100グラム 8000エル












「もしお兄ちゃんにイチカさんが憑依したら、どんな感じになると思います?」
「こんな感じじゃないっすかねー」↓
































「一刻も早く憑依してください!!!」
「無茶言わないでほしいっすー。まー『合体』ならいつでもOKっすけどねー」

13/05/02 06:59更新 / HERO
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■作者メッセージ
一応簡単なステータスをノ

ファルシロン(柔術)
HP 250
MP 80
固有スキル:受け身(全ての物理ダメージを半減)

イチカ(忍者)
HP 200
MP 160
固有スキル:心づけ(渡した金額に応じて特殊な行動をとる)

リリィ(アイスエレメント)
HP 150
MP ∞
固有スキル:精霊(MPが尽きない代わりに魔法の詠唱が遅い)



バタバタしていたため1月も間を空けてしまいましたっ
申し訳ありませんorz

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